栄久山妙善寺おしょうのつぶやきブログ

山梨県富士川町の栄久山妙善寺は身延山久遠寺を総本山とし永代供養・水子供養・祈祷・相談占い等を行う寺院の住職です。

木魚

2014年11月28日 | おしょうのつぶやき
“ポク ポク ポク”  お経を唱えている時に リズム?

お坊さんが叩く 木魚(もくぎょ) という法具があります。

妙善寺では 日蓮宗なので 木魚ではなく木鉦(もくしょう) という法具で “カン カン カン” と高い音で叩きますが 日蓮宗でも 昔は 木魚を叩いて お経を唱えていました。

日蓮宗は 比較的 早いお経を唱える為 “ポク ポク ポク” と ゆっくり叩く木魚より “カン カン カン” と早く叩ける木鉦が 使われるようになりました。

木魚はもともと 禅宗の法具だった為 日蓮宗は木鉦にしたなどと 諸説色々あります。

木魚は いったいどうして 生まれてきたのでしょうか?

木魚は 読んで字のごとく 魚をかたどっています。

魚は 目を夜でも閉じずに泳いでいる事から 古来は 眠る事のない生き物だと 思われていました。

その為 どれだけ厳しい修行の最中も 眠気に襲われることなく 修行を行えるように 魚にあやかった事から 木魚が誕生したと 言い伝えられています。

また木魚は 魚の鱗がそのまま彫られていて 口には 丸い珠を くわえています。

この珠は 煩悩を例えていて 木魚 すなわち 魚の背中を叩く事によって 口にくわえている 煩悩を吐き出すと意味されています。

なるほど~

無心になって お経を唱え 木魚を叩いていると 私達の煩悩が 消し去られていくわけです。

そういう事を知ると あの “ポク ポク ポク” も眠気を襲うリズムではなく ありがたい 音色に聞こえてきます。

私達の煩悩も 口から叩きだす為に 心静かに 手を合わせて “ポク ポク ポク” と手を合わせてみては いかがでしょうか・・・

どこかの お寺で “ポク ポク ポク” と聞こえてきたら 静かに そっと 手を合わせて下さい。

きっと あなたの煩悩を祓い 幸せを運んでくれますよ。

      合掌    栄久山 妙善寺


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