明源寺ブログ

浄土真宗本願寺派

理想の葬儀式・・

2013-09-30 01:15:12 | Weblog
今回のブログに使用する写真は、9月27日(金曜日)午前11時より美濃加茂市にて厳粛に修行されました葬儀式の写真の一部です。ですから、お手次のご住職、会館・葬儀社、何よりも喪主の皆さんには事前に了解(ブログ投稿も了解)を得て撮影したものです。しかし、人生最後の厳粛な儀式である葬儀式の写真ですから、ご迷惑のかからないように最大限に配慮いたしました。
今、時代の流れのなかで葬儀も大きく変貌を余儀なくされています。それは、葬儀の簡略化と簡素化の動きと申して差し支えないと思います。そんな中でも、浄土真宗の教えに相応しい葬儀を修行する事は、住職として最大限に配慮しなければならい事であります。
岐阜教区東陽組光宗寺のご住職から、電話がありまりました。「9月27日に葬儀がありますから参考にされませんか」という中味でした。当日は、午後3時より名古屋にて法務がありましたが、幸いにして午前中は空白の時間でした。当日、午前8時30分に出発。
写真・・美濃加茂に向かう東海環状。風景は、地元の藤原町と余り変わりません。

実は東陽組(そ)では、組内(そない)の寺院、及び近隣の葬儀社が一同に会して、会館を借り切り浄土真宗本願寺派の葬儀を実際に研修されています。(地元新聞でも掲載されたとの事)この研修会は、葬儀式をそれぞれの場面にて意義等を説明しながらの実地研修であったと聞いています。実に画期的な企画です。羨ましい限りです。
この成果は、葬儀式当日の司会者(勿論、葬儀社の方と思われます。)の進行も、無駄が全くなく本願寺派の葬儀の流れを完全に理解され、そして教えに基づいた進行でありました。美辞麗句は、全くありません。司会一つでこんなにも葬儀の雰囲気が違うものなのかと感じいりました。つまり、葬儀式=葬場勤行は、故人を偲びつつ、故人が常日頃、念仏者として親交のあった手次寺住職・親族・知友と共に行う、最後の日常勤行なのです。したがって、この場合の勤行は、念仏者=故人が朝夕勤行してきました、浄土真宗で最も基本的な聖典である『正信念仏偈』が拝読されるのです。この事をおさえる事がポイント。そうでないと、葬儀式が告別式(お別れの会)になってしまいます。
写真は、葬儀会場。会場も、華美な荘厳は何一つありません。私も、出勤させていただきました。

そして、写真はありませんが、ご遺族全員が真宗門徒である証(あかし)である「門徒式章」をかけておられます。そして、会場にも「門徒式章」をかけた方がちらほら。今、員弁組が実施している「連続研修会」にて、第2回目のテーマ「葬儀」でした。担当した私が強調した事、「必ず門徒式章をかけましょう」を実践しておられるのです。上記の組研修会にて申し合わせをされたとか。
浄土真宗本願寺派の葬場勤行の作法に基づき、葬儀式は進行。
①出棺勤行
②転座(場所を変える事)
葬場勤行
③三奉請
④導師焼香
⑤表白
⑥正信念仏偈
⑦短念仏
⑧添引念仏
⑨添引和讃
⑩回向文
⑪出勤法中退席
ここでも、驚きでした。焼香順で名前を呼ばれるのはご家族のみなのです。後は、一切なし。全員が、その場の厳粛な雰囲気を壊すことなく粛々と焼香です。大勢の参列者にもかかわらず正信偈最中に焼香は終了。係りの方の見事な誘導でした。
ここからは、故人との最後のお別れ「告別式」です。僧侶は、退席しています。ここで、仏教賛歌「みほとけにいだかれて」が歌われたのです。写真右側に注目

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「みほとけにいだかれて」の生演奏で最後のお別れです。歌詞の通りに、大いなるものに抱かれて、浄土の旅に旅立つ故人。実に考えさせられる葬儀式を拝見しました。このような機会を与えていただき感謝申し上げます。又、私が出勤させていたく事を了解していただいた喪主様にも深く感謝申し上げます。
「み仏に抱かれて」の歌詞

       一、  みほとけに  抱かれて
           君ゆきぬ  西の岸
           なつかしき おもかげも
           きえはてし かなしさよ

       二、  みほとけに  抱かれて
           君ゆきぬ  慈悲の国
           みすくいを  身にかけて
           示します  かしこさよ

       三、  みほとけに  抱かれて
           君ゆきぬ  花の里
           つきせざる  たのしみに
           笑みたもう  うれしさよ

       四、  みほとけに  抱かれて
           君ゆきぬ  宝楼閣(たまのいえ)
           うつくしき  みほとけの
           なりましし  とうとさよ 
   







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