三重県北部の自坊でも、ここ数日この寒さ。秋田県の中央部あたりの天候は、どうなのだろうか?庭の木々の雪囲はされたのだろうか?等々の思いが駆け巡ります。私達が、出向いたために雪囲いが遅れていましたから、さぞやご迷惑をおかけしたのだと思います。
さて、奥田家は真宗大谷派(お東)のご門徒。お仏壇前にて、阿弥陀様にご挨拶の勤行をさせていただきました。ご先祖の祥月経のために、法名板が並べてありましたが、何と初代は江戸初期の寛永年間(徳川幕府第3代家光の時代)でした。以降、350年この風光明媚な秋田県大仙市協和地区で銘酒「千代緑」を作り続けて来られたのです。
お庭の散策から茶室に入室しますと、大奥様のお手前にて「茶飯釜」の茶事が始まっていました。ですから、残念ながら茶釜にお米を入れられる作法等は撮影されていません。しかし、造詣の粋を凝られてつくられた茶室。天井のあかり窓まで、贅沢なこころ配りがなされています。
母親達の為に特別に椅子席が設けられていました。大女将自らの趣向を凝らした手料理の数々です。地元の食材を生かした絶品の品々。しかも、お皿もお漆器類も超がつく一級品です。伝統工芸の世界でもありました。
そして、いただく大吟醸の生酒。
茶室の囲炉裏では、茶釜から湯気があがってきました。
何とも香(こう)ばしい香りが漂います。ご飯の香りです。この中で、ご飯が炊かれているのです。この香りを、正客に楽しんでいただくために、敢えてお香は焚かないとの事でした。まことにこれ侘び寂びの奥ゆかしい世界。
この湯気を見られて、大女将さんが微妙に鎖を調節されていきます。勿論、茶席に使用される炭は有名な備長炭。しかも、夏に備長炭を塩水に付け、それを束子(たわし)で擦った炭のみを使用されるとか。一度、私も来年の夏に試してみたいと思います。勿論、備長炭ではありませんが。
御飯が、炊き上がったようです。
盛り付けいただいたご飯。勿論、お米は有名な秋田こまち。初めていただく茶飯釜のご飯です。美味しかった事この上なし。格別のお味がしました。
お汁が囲炉裏の上に乗せられます。そして、大女将さんが火加減を鎖で微妙に調整。
そして、出来上がりました。地元秋田の食材ばかりとか・・・
次々と料理が出されます。美味な手料理ばかりです。茶事を堪能させていただきました。まるで、異邦の世界に来たような錯覚すら覚えます。お食事の後、第二の茶室にてお茶をいただきましたが、磨きぬかれた茶道具一式には感嘆する以外にはありませんでした。チリひとつ着いていないのです。
その後、母達はお座敷にてご家族と歓談。杜氏さんのご案内で、私は蔵を見学させていただきましたが蔵全体の清潔さにビックリ。
お座敷にて記念写真です。凛々しく貫禄充分の美しい大女将さん。そして、第18代のご当主とご次男さん。茶飯釜を、裏でお手伝いしていただいたであろう若女将さんも入っていただき記念写真です。上品さが漂うお綺麗な若女将さんでした。
気がつけば、時計は午後5時をまわっていました。おそらく、私達の為に一週間程前から入念なご準備をしていただき、今度は高価な漆器類、茶碗類を完全に水切りして仕舞っていただく必要があります。何物にも変えがたいお持て成しをいただきました。
いつもは和服姿が多い大女将さん。この日は洋服姿。これは、茶飯釜の茶事にて私達が気後れしないようにと格別のご配慮だったのです。この度の、ご恩と感謝は一生忘れる事はないでありましょう。特に、母親は格別の思いがあったようです。本当に有難うございました。私達は、皆さんに見送られて宿泊地の唐松山荘に向かいました。思い起こせば、前回の秋田行きでここに宿泊。注文しました一本のお酒。それが、「千代緑」との出合いでした。ご縁の不思議さをつくづくと実感する事です。
このブログの訪問者が、122000人(正確には、122716人)を超えていました。本当に有難うございます。
さて、奥田家は真宗大谷派(お東)のご門徒。お仏壇前にて、阿弥陀様にご挨拶の勤行をさせていただきました。ご先祖の祥月経のために、法名板が並べてありましたが、何と初代は江戸初期の寛永年間(徳川幕府第3代家光の時代)でした。以降、350年この風光明媚な秋田県大仙市協和地区で銘酒「千代緑」を作り続けて来られたのです。
お庭の散策から茶室に入室しますと、大奥様のお手前にて「茶飯釜」の茶事が始まっていました。ですから、残念ながら茶釜にお米を入れられる作法等は撮影されていません。しかし、造詣の粋を凝られてつくられた茶室。天井のあかり窓まで、贅沢なこころ配りがなされています。
母親達の為に特別に椅子席が設けられていました。大女将自らの趣向を凝らした手料理の数々です。地元の食材を生かした絶品の品々。しかも、お皿もお漆器類も超がつく一級品です。伝統工芸の世界でもありました。
そして、いただく大吟醸の生酒。
茶室の囲炉裏では、茶釜から湯気があがってきました。
何とも香(こう)ばしい香りが漂います。ご飯の香りです。この中で、ご飯が炊かれているのです。この香りを、正客に楽しんでいただくために、敢えてお香は焚かないとの事でした。まことにこれ侘び寂びの奥ゆかしい世界。
この湯気を見られて、大女将さんが微妙に鎖を調節されていきます。勿論、茶席に使用される炭は有名な備長炭。しかも、夏に備長炭を塩水に付け、それを束子(たわし)で擦った炭のみを使用されるとか。一度、私も来年の夏に試してみたいと思います。勿論、備長炭ではありませんが。
御飯が、炊き上がったようです。
盛り付けいただいたご飯。勿論、お米は有名な秋田こまち。初めていただく茶飯釜のご飯です。美味しかった事この上なし。格別のお味がしました。
お汁が囲炉裏の上に乗せられます。そして、大女将さんが火加減を鎖で微妙に調整。
そして、出来上がりました。地元秋田の食材ばかりとか・・・
次々と料理が出されます。美味な手料理ばかりです。茶事を堪能させていただきました。まるで、異邦の世界に来たような錯覚すら覚えます。お食事の後、第二の茶室にてお茶をいただきましたが、磨きぬかれた茶道具一式には感嘆する以外にはありませんでした。チリひとつ着いていないのです。
その後、母達はお座敷にてご家族と歓談。杜氏さんのご案内で、私は蔵を見学させていただきましたが蔵全体の清潔さにビックリ。
お座敷にて記念写真です。凛々しく貫禄充分の美しい大女将さん。そして、第18代のご当主とご次男さん。茶飯釜を、裏でお手伝いしていただいたであろう若女将さんも入っていただき記念写真です。上品さが漂うお綺麗な若女将さんでした。
気がつけば、時計は午後5時をまわっていました。おそらく、私達の為に一週間程前から入念なご準備をしていただき、今度は高価な漆器類、茶碗類を完全に水切りして仕舞っていただく必要があります。何物にも変えがたいお持て成しをいただきました。
いつもは和服姿が多い大女将さん。この日は洋服姿。これは、茶飯釜の茶事にて私達が気後れしないようにと格別のご配慮だったのです。この度の、ご恩と感謝は一生忘れる事はないでありましょう。特に、母親は格別の思いがあったようです。本当に有難うございました。私達は、皆さんに見送られて宿泊地の唐松山荘に向かいました。思い起こせば、前回の秋田行きでここに宿泊。注文しました一本のお酒。それが、「千代緑」との出合いでした。ご縁の不思議さをつくづくと実感する事です。
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