好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。
まだまだ続きます、「若尾文子映画祭 青春」。
「舞妓物語」 製作年 1954年 配給 東宝 上映時間 92分
あらすじなどはこちら → 舞妓物語(1954) | Movie Walker
モノクロ作品ですが、舞妓さんやお茶屋のおかみなどの豪華な衣装は戦後9年しか経っていないとは思えないくらいです。
お話は学生と舞妓の王道純愛物、と言う感じですが、若尾文子演じる舞妓が元音大生だったりしてちょろちょろ目新しさもあります。
文子さんの舞妓がほんとに可愛い。
可愛い中にも、病気の母親(入江たか子)のことを考えて舞妓になろうと決心したり、舞妓になったらお客さんを喜ばせて売れっ子になったり、しっかりした考えも持っています。
でも恋愛に対しては古風なのね。
ラスト急転直下でハッピーエンドになりますが、ありきたりと言われようがほっとします。
「家庭の事情」 製作年 1962年 上映時間 93分
あらすじなどはこちら → 家庭の事情 | Movie Walker
原作は、サラリーマン小説が得意の源氏鶏太氏。オール読物連載。
なので当時のサラリーマンの実情が詳しく分かります。(笑)
妻を7年前に亡くした父親には4人の娘が居た。
30年勤め上げた会社の退職金と、それまでの貯金を5等分して自分と娘達に分けた。
娘には嫁入り資金として、自分にはこれから自由に生きたい資金として。
と言って急に贅沢するわけでなし、しっかり貯金するところは定年まで勤め上げた真面目なサラリーマンらしい。
ちょっと飲み屋さんの女に騙されかけた程度(笑)
一方娘達はそれぞれに貯金したり、会社員を辞めて喫茶店を開いたり、お金をいい加減な彼氏に取られそうになったり。
映画で彼氏は「後で返すよ」と言っているけれど、こんな男どうだかな~。
それぞれの恋愛とお金の使い道が絡み合ってお話は進み、父親にも姉妹にもそれぞれどうやらいいお相手が見つかって…。
というストーリーです。
定年父親役の 山村 聡 の笑顔がいい。
30年勤めたと言うから、当時の定年はまだ50か55歳かな。
画面では今の70歳くらいに見えるけど。
文子さんの役柄は、勤めていた会社の上司と不倫していたが不実な男を見切って退職、喫茶店を開くと言う長女の役。
会社では洋服ですが、家のシーンではいつも着物姿なんです。
普段着の着物姿が良いですよ。
1962年当時でも家で着物着ている人ってそういないと思うんだけど。
長女らしく見えるし、まっ映画ってことで華やかでオーケーです。
源氏鶏太氏原作の大映サラリーマン映画は他にもありますが、今見ても結構面白い。
テレビで昼間でもやれば良いのにと思っちゃいます。
もっと見たいな、この映画祭で見られるかな。
「東京おにぎり娘」 製作年 1961年 上映時間 91分
最初と最後に 文子さん の声でモノローグが入るのが珍しい。
文子さんがはつらつと江戸っ子娘を演じています。
場所は新橋駅近くだけれど、下町っぽい風情と人情で1961年当時の雰囲気が感じられます。
客の来ない昔かたぎの父親のテーラーを閉めて、おにぎり屋を開業した まり子(若尾文子) 。
店は繁盛しているけれど、まり子目当ての客や幼馴染も入り組んで、お店は今日もてんやわんや。
父親の隠し子まで登場して、あらあらどうなっちゃうの。(笑)
文子さんの着物姿がまたまた素敵です。
よそ行きの訪問着じゃなくて、おにぎり屋の仕事着としてとか、ちょっと近くまでの普段着に粋な帯を締めてとか。
お能をやっていて、普段から着物姿だった自分の母親を思い出しました。
あんな柄行きの普段用の帯とか有ったよな、懐かしい。
取り巻きの一人としてジェリー藤尾さんが出ています。
あと父親の隠し子 みどり役 に大映映画でよく文子さんと競演している 叶順子さん。
1954年のミス資生堂だそうです。
この方当時としてはモダンな顔立ちで、文子さんのおきゃんな妹役とかをよく演じてました。
次世代のスターとして期待されていたけれど、目の病気が悪化しそうなため1963年人気のピークで引退されたそうです。
二代目中村鴈治郎 が父親役、色っぽい役の藤間紫、不動産屋の八波むと志、お節介なおばさんに沢村貞子、まり子のボーイフレンド陣に先ほどのジェリー藤尾や川口浩や川崎敬三と言った若手スター。
気楽に楽しめる青春映画でした。
延長が決まったので、「若尾文子映画祭 青春」まだまだ続く。
「若尾文子映画祭 青春」続きです。
「女の勲章」 製作年 1961年 上映時間 110分
あらすじなどはこちらをどうぞ → 女の勲章 | Movie Walker
監督は 吉村公三郎 ですが、脚色を 新藤兼人 がしています。
原作は山崎豊子の新聞小説。
小さな洋裁教室から次々に洋裁学園を拡張する 大庭式子 に 京マチ子。
その一の弟子 津川倫子 に若尾文子。
その二の弟子 坪田かつ美に 叶順子。
三の弟子には 大木富枝 中村玉緒。
事業欲にもえる野心家 八代銀四郎 田宮二郎。
式子の心の支えになった 白石教授 森雅之。
ああ、「羅生門」の頃よりぐっと老けたな~。
新聞記者 銀四郎の友人である 曽根英生に 船越英二。
倫子と真面目に付き合っていた(と思っていたが利用されていた) 野本敬太は 内藤武敏。
他にも大映映画に度々登場する 穂高のり子 浜田ゆう子 市田ひろみ 三浦友子 田中三津子 等の女優陣。
ファッション業界物という事で、華やかなトップファッションが次々に女優陣によって披露され、今見ても斬新なデザインが印象に残ります。
文子さんなんて豹柄のブラウスを堂々と着こなしているんですよ。54年前に !
京マチ子さんも35歳という設定ながら、貫禄たっぷりに大振りのアクセサリーや帽子を着こなし正に女優 !と言う印象です。
冒頭からひょろっとした男優が大阪弁でまくし立てていて、誰かいなと思ったらなんと !
田宮二郎さんではないですか。
私らの年代だと、「クイズタイムショック」の司会やテレビ「白い巨塔」とか映画だと「華麗なる一族」の印象が強いんです。
特にテレビドラマ「白い巨塔」がまだ放映中に猟銃自殺を遂げたのがショッキングで当時大きな事件となりました。
その田宮二郎さんが野心丸出しで次々と女達を篭絡していく様を機関銃のような大阪弁で演じているとは !
いや、上手いな~と思っていたら、それまで長らく端役が多かった彼が、この映画の演技で注目を集めた出世作と言うことでした。
原作がしっかりしているせいもあるのか、陰影のある良い日本映画でした。
DVDが出ていると思いますので、機会があったらこれもぜひ。
「新源氏物語」 製作年 1961年 上映時間 102分
あらすじなどはこちらをどうぞ → 新源氏物語 | Movie Walker
「週刊文春」連載の川口松太郎の同名小説を光源氏 市川雷蔵 雷様主演で映画化した王朝絵巻。
お衣装が~ !
出てくるたびに豪華絢爛・百花繚乱の違う衣装に包まれた 雷様 や女優達にただただうっとり。
お話はね、マンガでも小説でも何度も読んでいるからして、ああ、ここはこう表現したのね、とか余裕で他のことに注目できると言うもんで。(笑)
文子さんは 葵の上 をやってます。
最初はちょっと若すぎないかな、なんて思ったけど、勝気なお姫様と言う役が結構合っていた気がします。
当時の結婚年齢を考えれば全然若くないんですけれどね。
源氏の母桐壺と憧れの君藤壷は 寿美花代 。
高島忠夫の奥さん、高嶋政宏(二男)高嶋政伸(三男)のお母さんですよ。
始めなよなよ、覚悟を決めた後はきりっとした演技が光ります。
朧月夜は 中村玉緒 が演じていますが、はっちゃけ 現代っ子(?)朧月夜がいいアクセント。
紫式部の原作と違う解釈なのは、末摘花 (二代目水谷八重子) のエピソードです。
ぼろぼろの屋敷に住む落ちぶれたお姫様と言うのは同じですが、生活力に溢れたたくましいお姫様でした。
鼻も赤くなかったし。(笑)
この映画も 雷様 素敵でしたが、長丁場の源氏のこと、源氏が明石に流されたところで映画が終わってしまいました。
続きの映画は無いのかな~。
雷蔵源氏もっと見たいのにな~。
「薔薇いくたびか」 製作年 1955年 上映時間 135分
あらすじなどはこちらをどうぞ → 薔薇いくたびか | Movie Walker
小山いと子氏の雑誌連載原作を人気監督の笠貞之助が監督したモノクロ作品。
戦後10年経った1955年製作ですが、映画の中で配給のコメが来ましたよ~なんて言っているので設定は少し前のような気がします。
1953年生まれの私だって配給なんて知らないもの。
根上淳 の真一郎は時計メーカーの御曹司。
妹(南田洋子)の音楽大学受験で知り合った 若尾文子 の弓子は田舎の大きな、しかし落ちぶれた家の娘。
受かるまで名前を言わないようにしましょう、と妹と約束したせいで彼の名前や住所も知らないで分かれてしまった。
すれ違いのラブロマンスです。
彼の方も弓子を忘れられず1年以上もいろいろ手を尽くして探します。
しかし、それが仇になるようなことが起こり…。
この作品も長谷川一夫、市川雷蔵、菅原謙二、勝新太郎、小沢栄太郎 、京マチ子、山本富士子、三益愛子、船越英二等のオールスター出演です。
雷様はあまりストーリーには絡みませんが、舞台で踊りを披露するという珍しい場面が見られました。
「女の勲章」でも感じましたが、真一郎の乗っている多分外車?の車や女優達の着ているドレスなど、まだまだ貧しかった頃としては精一杯の夢を、見ているものに与えたのだろうな~と思います。
映画は当時は夢の世界だったのですね。

↑ 映画祭で頂いたチラシなど。
「若尾文子映画祭 青春」そのⅡです。
↓ 丁寧な案内解説文。

「朱雀門」 製作年 1957年 上映時間 100分
あらすじなどはこちらをどうぞ → 朱雀門 | Movie Walker
川口松太郎「皇女和の宮」が原作となっています。
皇女和の宮に 若尾文子 、有栖川熾仁には 市川雷蔵 、夕秀(和の宮の侍女)に 山本富士子 、その他東野英治郎、 小沢栄太郎、十朱久雄など大映スター総出演の幕末歴史絵巻。。。
と思って衣装や雷蔵の所作など楽しんでゆったり見ていたら。
最後になって、えっ、ちょっと待ってちょっと待って、ラスト場面ちがうだろ~ ?
和宮は維新後も生き続け、明治10年(1877年)9月2日に亡くなったはず。
上野戦争(彰義隊の紛争)1868年7月4日の直後に亡くなった様な筋はちょっと違うと思う。
悲劇性を強調するためと、有栖川宮との対面をしたいがためにそういう話にしたのだろうが、あまり史実と違いすぎると映画とはいえ知ってる人は違和感を覚えると思うが。
この映画での文子さんは恋に一途ではあるが時勢に翻弄される可憐な乙女で、主役の一人ではあるが、まっ可愛いだけともいえる、そういう役どころ。
その分強い女は侍女役の 山本富士子さん が演じてらっしゃる。
雷蔵も最初ははつらつとした貴公子、和宮の降嫁が決まると悩める青年、自分に自信と実力のない事を嘆く男、最後は勝ち戦の 東征大総督 と、いろいろ変化して面白かったです。
やっぱり上手い役者さんですね。
「ぼんち」 製作年 1960年 上映時間 104分
あらすじなどはこちらをどうぞ → ぼんち | Movie Walker
昔からテレビの普通波でもたびたび放映されているので見たことある方も多いかも。
映画好きの誰に聞いても名作と名高い作品です。
原作は山崎豊子、配役が凄い。
主人公喜久治に 市川雷蔵
芸者ぽん太に 若尾文子
最初の妻弘子に 中村玉緒
昔からなじみの芸者幾子は 草笛光子
カフェーの女給比佐子に 越路吹雪
喜久治の母親、勢以は 山田五十鈴
喜久治の祖母に毛利菊枝
その他船越英二、倉田マユミ、北林谷栄、潮万太郎 、二代目中村鴈治郎 、京マチ子 、毛利郁子 、橘公子、浜村純 などなど、大映所属以外の役者さんも入っています。
この映画は文子さんは女優人の中では重要な役ではありますが、何と言っても四代続いた船場の足袋問屋の一人息子を演じた 市川雷蔵 が素敵 !
しゅっとしたいい男前だけれど、女にも愛人達に産ませた子供達にも情が深くてほんとにいい男。
祖母と母親の干渉タッグに辟易しながらも、しきたりは最低限守りつつ、商売もしっかりと。
しかし、時勢と戦争にはいかんともしがたく。。。
そんな船場のぼんぼんを飄々と演じる 雷蔵 は時代劇だけでなく、現代劇も良いですよ~。
最初のシーンと最後のシーンがそこはかとなく連動していて、味わい深いです。
この映画では、文子さんは可愛くて元気、したたかな芸者の役をしています。
「婚期」 製作年 1961年 上映時間 97分
あらすじなどはこちらをどうぞ → 婚期 | Movie Walker
パーティー、結婚式場やショーまでできる会館 春山荘(笑) を経営する実業家 唐沢卓夫(船越英二)。
しかし、貞淑だが何を考えているか分からない妻の 静(京マチ子 ) オールドミスとなった妹の 波子 (若尾文子) 、劇団に入っている 鳩子 (野添ひとみ) が家にいてゴタゴタとしており帰りたくない。
末弟の典二郎 (六本木真) も小遣いをせびるだけで、ガールフレンドを家に連れ込んでるようだし。
他に女を囲っても又それが頭痛の種になったりして。(笑)
波子と鳩子が静を追い出そうとイビり倒したり、一方 静 は耐えているようでもう一人の義理姉 冴子 (高峰三枝子) にちゃっかり相談に行ってたり。
バタバタ喜劇の様相になっているが、男なんか皆同じよ、女なんてもんはさ、 と本音がぽんぽん。
いっそ清清しい。
婆や役の 北林谷栄さん がいい味出してます。
最後の方、ご都合であっさりハッピーエンドに持って行ってるのが詰まんない。
文子さんは、書道教師のオールドミス(29歳なんだけどね)役で、めがねを掛けていないときの目を細めるしぐさがキュートですよ。
さてさて、あと何作品見られるか楽しみなトミー。

↑ 「若尾文子映画祭 青春」 が開催されている角川シネマ新宿が入ってるビル。
前に記事にした 「若尾文子映画祭 青春」、何回か見に行ってます。
簡単ですがそれらの感想などを。
「からっ風野郎」 製作年 1960年 上映時間 96分
あらすじなどはこちらをどうぞ → からっ風野郎 | Movie Walker
主演で三島由紀夫が出ていなければB級やくざ映画ですが。。。。
三島由紀夫の演技も頑張ってはいますが、もちろん他の出演俳優に比べたら素人に毛が生えた程度に見えます。
けれど眼光が鋭い三島由紀夫を見ていると見入っちゃう。
もちろん相手役を務める 若尾文子さん も可愛くて健気。
舎弟役で出ている 船越英二さん かっこいいな~。
失礼だけれど、息子さんの船越英一郎さんより二枚目だわ。
「十代の性典」 製作年 1953年 上映時間 81分
あらすじなどはこちらをどうぞ → 十代の性典 | Movie Walker
白黒作品。
ストーリーも50年前の少女マンガか少女雑誌みたい。
今の我々が見るとこんな感じだけれど、当時としてはちょっとエッチでこれに出演した若尾さんは性典女優などと言われたそう。
彼女の役は良いとこのお嬢さんで、陰のある先輩(三谷かおる 沢村晶子主演)をひたすら慕う可愛らしい高校生役なんだけどね。
つまり、♪つたのからま~るチャペルで… の「学生時代」に、その他いろいろ掛け合わせて作った青春映画みたいです。
三谷かおる役の主演した 沢村晶子さん がスタイル抜群、清楚で凄く素敵。
当時の美人女優さんであることは間違いないのですが、長く女優さんをしていないのでしょうか。
今となってはあまり知られていない女優さんなのが残念です。
上野・池之端周辺の景色が懐かしい。
と言うか、こんなだったんだ~と、舗装されていない道路やボンネットバスを見て自分の生まれた年を想像してみました。
「やっちゃ場の女」 製作年 1962年 上映時間 91分
あらすじなどはこちらをどうぞ → やっちゃ場の女 | Movie Walker
我々の年代にとってはリアル「3丁目の夕日」です。
1962年当時の築地・月島・佃島が見られる貴重な映画。
お話も一言で言ってしまえば 人情物 なんだろうけれど、いろいろな要素が入っていて前見た作品よりも見ていて面白い。
当時の日本映画のコミカルな繰り返しの面白さとか、細かい感情表現など、石森章太郎などのトキワ荘マンガ家にも影響有るのでは?と思えてしまう。
トキワ荘マンガ家さん達は洋画も邦画も好きだったようですし、影響もずいぶん受けているようですが。
お姉ちゃんは大変だよね~、つらいよね~という映画(?)
うちの姉に見せてあげたいと思ったわ。(笑)
青果問屋の兄弟の、面倒見の良すぎる長女のお話です。
「永すぎた春」 製作年 1957年 上映時間 99分
あらすじなどはこちらをどうぞ → 永すぎた春 | Movie Walker
古本屋のカンバン娘と東大生の結婚大作戦 (笑)
このコメディも面白かったわ~。
ちょっと泣けるところもあるのだけど。
こちらでは東京大学とその周辺の1950年代後半の景色が見られます。
原作は三島由紀夫さんです。
その関係か、若かりし頃の 三輪明宏さん 当時は丸山明宏さんがキャバレーで歌っている場面が度々出てきます。
このシーンはその他の大映映画でも出てきますよ。
文子さんの着ている、主にワンピースの衣装が憧れます。
ウェストきゅっ、下にペチコートを穿いてスカートをふわっとさせた当時のトップファッションのワンピース。
姉がピアノの発表会で緑色のこんなワンピースを着ていたっけ。
もうこの年では絶対に似合わないのは分かっているけど、一度着てみたいな…。
「最高殊勲夫人」 製作年 1959年 上映時間 95分
あらすじなどはこちらをどうぞ → 最高殊勲夫人 | Movie Walker
原作は源氏鶏太氏とクレジットに出てました。
「永すぎた春」と同じ、川口浩×若尾文子の人気コンビで送る、サラリーマン・ビジネスガール(当時はOLのことをそう言った)の恋愛模様。
スピーディーな展開で見せる軽妙なラブコメディーです。
今見ても、同僚のサラリーマンやOLに感情移入してしまう程、勤め人あるあるが満載です。
当時 のして 来ていたと思われる、テレビ業界に勤める あて馬さん も登場して面白おかしく業界話なんかも絡めたりして。(笑)
こちらの作品もキュートな文子さんのお衣装が素敵です !
ビジネスガールという事で、襟の付いたスーツやコートが可愛らしくもきちんとした印象で今でも参考にしたいですね。
長くなったので、続きにします。トミー。
↑ 劇場来場者特典 Vol.1
映画『攻殻機動隊 新劇場版』ホームページ
攻殻機動隊 新劇場版 | Movie Walker
『攻殻機動隊ARISE』シリーズの続編と言うことで、前作を見ているか昔からのファンか、で無いといきなり見ても分からないマニア向けの作品ではあります。
かく言う私も前作を見損なっていて、イマイチ分からないところもありました。
士郎正宗さんの原作は昔マンガ喫茶で読んだし、2004年公開の押井守監督『イノセンス』 (INNOCENCE)
は面白く見たんですけど。
とにかく興味ない人は関係ない、とすっぱり潔く作ってあります。
それで良いと思いますよ。
で、写真は 劇場来場者特典 Vol.1 です。
アニメの製作過程で使われる(らしい)封筒に入った原画下書きが3枚入ってました。
もちろん印刷されたものですが、好事家には楽しいでしょう。
あまり興味のない私でも、これは残しておこうかなと思いましたもの。



Vol.1と言うことは、Vol.2もあるんかな。
↑ チラシの表紙と中
↓ チラシの中など



いつもワクワクする企画の映画を上映している 角川シネマ新宿 さん。
この6月27日土曜日より 「若尾文子映画祭 青春」として、巨匠に愛され今なお愛され続ける女優、若尾文子の作品一挙60作品を上映しています。
中には幻のデビュー作もあるとか。
若尾さんて、失礼ながら若い頃の写真を今見ても超絶美人女優さんという風にはお見受けしないのですが、若い頃はとても可愛く、(初春狸御殿の時なんかもう最高に可愛い)本格女優に育っていく過程で、そのときそのときの女性の魅力が溢れています。
演技も上手いですよね~。
現在もソフトバンクの犬のお父さんの母親役で登場してますよね。
日本映画全盛期に活躍した若尾さん、共演者もスター揃いです。
市川雷蔵・田村高廣・山本学・船越英二・川崎敬三・高橋悦史・高橋幸治・佐分利伸・津川雅彦・勝新太郎・川口浩・田宮次郎・山村聡・志村喬・フランキー境・宇津井健などの男優勢。
女優陣も中村玉緒・京マチ子・森光子・山岡久乃・江波杏子・山田五十鈴・岸田今日子・丹阿弥谷津子・三益愛子・左幸子・東山千栄子・野添ひとみ・南田洋子・入江たか子・杉村春子・藤村志保・寿美花代・山本富士子などなど、くらくらするような綺羅星の方々ばかり。
黄金時代の映画を知る上でも大変貴重な映画祭だと思います。
若尾文子 映画祭 青春|トップ
昔平日のテレビで日本映画を見ていて、上手い役者さんだな~と思ったら 市川雷蔵 で、その相手役の芸者が若尾文子だった。
映画は市川 崑監督作品「ぼんち」で、今回も7月16・17・18日に上映されるようです。
同じく 雷蔵・若尾文子で 川口松太郎原作の「新源氏物語」を7月25・26・27日にやるようなのでこれはぜひとも見たいですね。
他にも若尾文子の代表作 「越前竹人形」「卍」「浮草」「女系家族」「氷点」「しとやかな獣」、中には珍しい作家三島由紀夫と競演した「からっ風野郎」とか見たい映画が目白押しです。
全部は見られないと思いますが、なるべく多く見たいと思っています。
実は父親が 若尾文子 のファンだったそうです。(笑)
↑ 原作の杉浦日向子さんの文庫
拙ブログコミックの記事 → 杉浦 日向子 「百日紅」 (さるすべり)
杉浦さんのコミック大好きで全部揃えようとEブッ○オフに登録していますがなかなか揃わない。
未だに人気が有るのですね。
じっくり揃えるつもりです。
特に「百日紅」は「百物語」と共に大好きな作品です。
「百日紅」の原作は「漫画サンデー」に1983年11月15日号から1988年1月26日号まで連載されていたものです。
もう30年以上前の作品ですね。
これが映画になると聞いて、何で今頃 ? と思いました。
と思ったら、「合葬」も実写映画化されて今年秋公開予定なんですね。
ちょっとした杉浦日向子ブーム?
私としては大歓迎ですが。
映画『百日紅~Miss HOKUSAI~』公式サイト
Movie Walker の百日紅のページ → 百日紅〜Miss HOKUSAI〜
原作が文庫本で2冊と言うボリュームから、全てのエピソードは映画に盛り込まれていません。
これはどんな映画でもそうですから気にはなりませんが、病弱な妹のエピソードが多かったかな。
ちょっとお涙頂戴か ?
私としてはもっと幽霊や怪奇現象の話も入れて欲しかったな~。
原作にはそんな江戸の闇が生き生き(?)と描かれているんですよ。
採用されたエピソードは、原作のコマに忠実に作られていると思いました。
原作好きな方も納得できると思います。
侍の養子になった弟のエピソードなど、話はまだいっぱいあるので、その2が作られないかしら。
地味かな~。
でも内容が葛飾北斎の娘の話と言うことで、フランスやイギリスでも配給が決まったとかで、日本よりヨーロッパの方で話題になるかも知れない。
思っていたより(ほぼ同時に見たシンデレラより)自分好みの映画と思ったトミー。
↑ 映画館で見るときに配っていた、感想投稿キャンペーンのチラシ。
トップ写真の、宮沢りえさん顔写真のお札まがいもリアルでしょう。
全編緊張感漂う、良い映画でした。
簡単なあらすじとしては、子供はいないけれど平凡な主婦が、契約社員として働いている銀行でお客のお金をちょっと借りてすぐ返した事と、年下の恋人が出来たことでだんだんと横領の深みにはまっていく。
昔、地方銀行で女子事務員の横領事件が有りましたよね。
特別新しいストーリーというわけでもないです。
ですが、なにより見ているこちらが、こんなこと長く続くわけない、いつ破綻が訪れるのか、とハラハラドキドキ、主人公 梅澤梨花 の気持ちが乗り移ってしまいます。
宮沢りえさんが上手いんでしょうね。
他の俳優さんたちも達者揃いです。
上手い人ばっかりですよ。
裕福な独居老人の平林(石橋蓮司)
厳格なベテラン事務員の隅より子(小林聡美)
梨花が逢瀬を重ねる大学生の光太(池松壮亮)
妻に関心が薄れているけれど優しい夫(田辺誠一)
典型的な中間管理職で梨花の上司の井上(近藤芳正)
そして、
若くちゃっかり者の窓口係・相川恵子(大島優子)
これ、いろんな意味でいい役どころです。
大島優子ちゃんAKB独立して始めての映画出演としては良い映画に出演したんではないでしょうか。
最初のシーンが後で効いて来る伏線もしっかりしている。
梨花の子供の頃のエピソード場面なんですが、個人的に好きな賛美歌「グロリア」が流れていて嬉しかったです。
ところが !
最後の方のシーンにも流れるんですが、ここで流れるの~ !
と個人的に悲しかった…。
それと、梨花が選んだ衝撃の結末は ! なんて予告編などで煽っていた割には… ?
紙の月 | Movie Walker
久し振りに映画を見たので又続けて見たいトミー。
↓ Movie Walkerによる映画説明。
60年代に数々のヒットを生んだ4人組グループ、ザ・フォー・シーズンズの栄光と挫折を描きトニー賞に輝く大ヒットミュージカルを、クリント・イーストウッド監督が映画化した人間ドラマ。ニュージャージー州の貧しい地区で育った青年たちが体験する出来事の数々を、大ヒットナンバーに乗せて描き出す。
情報はこちら → ジャージー・ボーイズ | Movie Walker
アメリカ60年代音楽業界の裏側も分かる映画と言えば、以前に記事にしたこれ ↓
ノリノリでした。 「ドリームガールズ」 - 猫とマンガとゴルフの日々
なんかと同じなんですが。
「ドリームガールズ」はいろんな人やグループのエピソードをごっちゃに入れ込んで、当時の音楽業界の凝縮したものを見せられた気がします。
こちらの映画「ジャージー・ボーイズ」は実在のグループ一つをモデルにしています。
しかし当時の業界の表裏がしっかり分かるように作られているのは同じです。
まず興味を持ったのは、テレビで前宣伝が始まったときに、何? 監督 クリント・イーストウッド ?
それからもちろん、1960年代の有名男性グループの話と言うことで、封切り前から見るのを楽しみにしてました。
↓ ネタバレ有ります。
ニュージャージー州の貧しい地区に生まれた4人の悪ガキ達。
ほんとに始めの頃はメンバーたちは少年院(?)に出たり入ったりしてて、どうなんのこれ?って感じなんですが。
その中でもボーカル担当のイタリア移民の子 フランキー・ヴァリ はみんなの 弟 感覚で結構良い人に描かれているんです。
そのわけは映画後半で納得できるようになっていて、本人は本当に仲間を思う心の強い、いい人なんだなと思います。
私はリアルで ザ・フォー・シーズンズ のヒットに夢中になるにはお子様だった年なので覚えてはいないのですが。
『シェリー』、『恋はヤセがまん』、『恋のハリキリ・ボーイ』、『悲しき朝焼け』、『悲しきラグ・ドール』、『バイ・バイ・ベイビー』、『愛はまぼろし』、『君の瞳に恋してる』などの曲は大体聞き覚えていますよ。
『君の瞳に恋してる』って、元はこのバンドのボーカル フランキー・ヴァリ のヒット曲なんですね。
ボーイズ・タウン・ギャングはのディスコカバーなんです。知りませんでした。
山あり谷あり、ついには空中分解するように無くなってしまったグループ。
しかし25年後に又4人で歌うことか出来て和解し、映画はハッピーエンドで終わるんだけど。
ここまで来るにはね~、長い・長いわ。
音楽映画としてだけでなく、4人の男の人生映画としても見て下さい。
もっと60年代を題材にした映画が出来るといいな、と思うトミー。
↑ 華麗なホテルの中のエレベーター内部
グランド・ブダペスト・ホテル | Movie Walker
有名な監督の作品だけれど、私好みかな~どんなもんかな~、と見てきました。
予告編でも面白そうだったし。
結果、予想以上に面白かったです。
まずパッと見映像が女性好みで可愛くて綺麗 !
素晴らしい俳優揃いの配役 !
内容はシンプルで、誰が見ても判りやすく難解さはない。
しかし、ミステリー要素いっぱいのコメディなストーリーにはこの先どうなるのかと、ぐいぐい引っ張られる。
戦争が始まるなど時代背景もあり、決して明るい話・結末ではないのだけれど。
久しぶりにヨーロッパの映画を見たな~と思いました。
自分が見てないだけだけど。
自分が興味のあるヨーロッパ映画がなかっただけだけど。
今度は「ノア」にしようか「超高速!参勤交代」にしようか迷うトミー。