9月に長野県白馬村を歩いた時の写真が出てきた。
まだ光は夏のようだったけれど、15時過ぎたら冷たい風が強さを増し、帽子を押さえながら日向に向けて足早になった。
葉が落ち、緑が少なくなってきたせいか、これを眺めていたらふと、この間お鍋に入れた水菜が頭に浮かんだ。
キャベツやレタスより野生的で、ルッコラやパセリ、パクチーや紫蘇など風味の強い草より親近感がある、冬の緑。
あんまり寒いので、暑かった時のことなど思い出せないでいたけれど、昨日バリに着いたら、もう寒さを思い出せないでいる。
日向に停めていた黒いバイクのシートは、ホットプレートのようになっていたので、タオルを敷いて乗った。
小さな子の持っているサンタクロースの人形は、タンクトップとショートパンツに赤い帽子だけかぶっている。
ビーチサイドのレストランに飾られたツリーは、周囲の濃い緑に溶け込んでいる。
お蕎麦の白い花が、こまかく揺れていた。
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