比企の丘

彩の国・・・比企丘陵・・・鳩山の里びと。
写真、文章のリンク自由。

志賀高原・・・地獄谷温泉の・・・野猿公苑で・・・おサルさんを見た

2014-06-30 | 生き物大好き 獣・小動物・魚類
5月18日、志賀高原、湯田中温泉から横湯川の渓谷を遡った地獄谷、今から50年前に開園した「地獄谷野猿公苑」。
世界に類のないという四季をつうじてニホンザルが入湯するという、サル専用の露天風呂が有名です。。

生後間もないアカチャンザルとお母さん。
背中の流し合いではありません・・・グルーミングです。

風呂上りにイッパイやりたいなあ」・・・なんて・・・言ってません

岩の縁台で湯上りを楽しむ母子サル

断崖の上で・・・母子ザル

樹上のおサル・・・何か木の枝から毟って食べています。美味しい新芽が出てくる春です‥・望遠レンズ持って来ればよかった

300カット以上の画像を撮りこんだ。どうもしっくりこない。腕も悪いし、言い訳のようだが機材もそれなり。超接近で撮れるから機材なんて関係ない。
何故だろう・・・餌付け猿だからかな。何百枚とっても金太郎飴みたいになる。

おサルさんの目線で撮ろうと努力した。おサルさんの心が伝わってくるような(思い込みだが)写真が撮りたい。
また、お猿さんに逢いたい。。

和田一雄著「ジビエを食べれば害獣は減るのか」(八坂書房 2003年刊)

こんな本を図書館で見つけて読みました。獣肉料理のレシピ本かと思いましたが違います。
著者は元野生生物保護学会会長。
   1章 どうやって野生動物の被害を防ぐか
   2章 ニホンザルの生態と保全   
・・・などから構成する人と自然との共生のありかたを探る研究者の書いたわかりやすい本です。
当たり前のことを当たり前として書いています。興味のあるかたは読んでください。

いま、猪や鹿や猿が人の住むテリトリーに出没して農作物に被害を与えています。人はそれを害獣と呼びますが、獣のほうからば人を害人と呼びたいでしょうね。明治以来オオカミは絶滅していきます。オオカミは猪や鹿や猿をある程度捕食する肉食系で食物連鎖のメンバーでした。オオカミの代用はハンターが長いこと務めます。いまはプロハンターがいません。戦争での需要、バブル期の森林開発で皆伐がはじまると森の木の実、地表の小動物が消えていきます。食物連鎖が崩れます。森の食物を失った獣たちは山を降りてきます。海では大企業の船団が底引き網で根こそぎ漁をします。食物を失ったトドやアザラシ・オットセイが海岸近くの定置網に来て網を破ります。ニュースで北海道の漁師が「彼らのほうが先住者だからな」とつぶやいていたのを見たことがあります。
地獄谷野猿公苑は1964年、湯田中温泉界隈の園芸農家の猿被害対策としてはじめられました。一カ所にサルを集めてしまおうという考えです。ある程度は成功したそうです。大分県の高崎山の猿餌付けがはじまった10年後のことだそうです。高崎山では奈良公園の鹿のようにサルの餌を売ったそうです。餌のひったくり、噛みつき猿が出現しました。いまはどうでしょう。屋久島では1970年ごろ猿の餌付けをしたそうです。屋久島を愛した動物小説作家椋鳩十が「乞食猿を作ってしまった」と嘆きました。今は餌付けをしてないそうですが観光客が与えるそうです。
テレビニュースでよくあげられる日光の猿のひったくり・・・観光客がそういう猿を育てました。
地獄谷野猿公苑の猿の餌付けは研究協議を重ねたそうです。餌が豊富で猿に緊張感がなくなると猿の個体数が増えていく。避妊すると人と同じように高齢化社会になってしまう。個体数が減っても観光資源が減る。難しいところです。

人が生きていくことは大事ですから答えはなかなか出ません。この本はいろいろ考えさせてくれました



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