【歯顔大笑】

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79.【猪口(ちょこ)】

2011-08-22 | 
【猪口】ちょこ・ちょく

”猪に口”と書いてなんて読むか・・・お酒を飲まれる方なら間違いなく
ご存知ですね。 そう、”おちょこ”の”ちょこ”です。 しかし、元々
は”ちょく”が正しく、いつの間にか転じて”ちょこ”となったようです。

「ちょく」の語源はよくわかっていませんが、「ちょくちょく」というよ
うな、ちょっとしたものを表す「ちょく」や、真っ直ぐ素直な飾り気の無
い様を表して「直 ちょく」からきていると考えられています。

おちょこ(お猪口)
一般的には、お猪口の語源は「鐘(しょう)」(金属で作られた杯や酒壷等)
の福建音や朝鮮音などの「チョング・チョンク(chong)」という言葉の音に
元々日本語にあったよく似た意味の”猪口”を合わせたという説が多いです。
”猪口”は会席料理などの品目の一つ(向付(むこうづけ)の別名)、又は
その容器で酢の物などの料理を盛り付ける為に使われていました。それが
江戸時代中頃から日本酒を飲むときや、蕎麦を汁につけるときに用いる陶製
の小さな器を表すようになりました。

へなちょこ(埴猪口)
「埴(へな)」は「粘土」、「猪口」はお酒を飲む時のおちょこですが、
語源は、明治時代の新聞記者が料亭で酒宴をした時に、使ったお猪口が埴で
作られた粗末なものだったため、「へなちょこ」と呼んだとする説が多く語
られています。
もう一つの説は「へな」は腰砕けの状態を表す「へなへな」の「へな」で、
「ちょこ」は「ちょこまか」など目立たない小さな動作を表す「ちょこ」と
考えられ、そこに当て字として「埴」と「猪口」が用いられたというものです。

ちょこざい(猪口才)
意味は小生意気なこと、こざかしいこと、また、そのような人の事をいいます。
「ちょこ」は「ちょこちょこ」「ちょこまか」など、目立たない小さな動作を
表す「ちょこ」、「ざい」は漢字で「才」と書き「才能」の意味です。つまり、
猪口才は「ちょっとした才能」が元々の意味で、そこから「利口ぶって生意気」
という意味になり、小生意気な人や小賢しい人に対し「猪口才な」と言うよう
になりました。


どうですか、読み方、意味、由来などどれをとってもおもしろいですね、猪口!
最後に・・・昔はチョコレートの事を ”猪口冷糖”と書いていた会社もあった
ようです。 いやぁ~、ほんとにおもしろい!