村人の気まぐれブログ

村人の気まぐれブログ

ポイズンリムバーその2

2013年08月27日 | 林業その他

注文していたポイズンリムバーが届きました。
早速観察してみるとこのリムバーは非分解式の様で、何処をどう見ても
分解は不可能の様です。
ですから、本体に体液が入ってしまった場合、分解しての洗浄は不能と言う事に成ります。
使い方はピストンを引っ張ってから患部に当ててピストンがロックするまで押し込む事で
押さえていなくても吸引状態が保たれます。

☆THE EXTRACTOR

このケースは透明ですが、黄色いのやカミソリが入っている物など
色々なバリエーションが販売されております。
黄色の取説は外国語ですが、白い方は輸入元が作成した日本語版なので、
使い方に迷う事はないでしょう。
格安の物は日本語の取説が入っていない物も有るでしょうから、取り扱い上の注意点
が分からないと間違った使い方をするのが心配。

同胞の薬は私が自分で入れた物で付属はされておりません。

取説は著作権上勝手にアップ出来ないと思われるのでその中から重要と思われる二つの項目だけ
要約します。

※リムバーの取りはずしはピストンレバーを引き上げて陰圧を開放する事。
 吸引している状態で無理に外すと毒液が飛び散ったり器具の破損につながります。
※完全に手当を済ませたらカップを外してカップのみ洗浄消毒をする事。
 ポイズンリムバー本体は洗わない事。本体内部のメカニズムをぬらしたりプラスチックシリンダーに
 亀裂が出来ると十分な吸引力が得られず使用不能になる。

毒の吸引はカップ内に留まる様にして、本体に入り込んでしまった時は使い捨てになっても
それで症状が悪くならなかったとしたら買い換えになっても安い物です。

ポイズンリムバーを検索して見ると白・黄色・赤の三種類しか無いみたいなので、
興味がある方は検索して見て下さい。

 


BC4410

2013年08月26日 | 刈り払い機

1ヶ月後には出番となるBC4410の整備!

この刈り払い機は購入後6年になるが、日常のメンテナンス以外殆ど整備を行った事がない。
今まで、クラッチの残量点検以外はノーメンテナンスで、BC2711の事が有るので
クラッチ回りのオーバーホール。

☆クラッチドラム

クラッチドラムの消耗は問題なし。
2711のクラッチを乗せてみるとその大きさの違いが分かります。

☆シューとボルト

シューをドライバーでこじって2枚のシューが動く事を点検した後ボルトを緩める。
ボルトを緩めた後指で回して外したのだが、回すのに抵抗を感じる。
外してみるとクラッチシューはアルミ製で鉄のブッシュ入り。
アルミ部分に錆びは無いが、鉄部分には錆が発生している。

大径クラッチは質量が大きいので、常用回転域で滑る事が少なくライニングの消耗も
少ないのかと思われる。(年間100~200時間稼働なので確実に500時間以上使って居る)

☆いつも通りの錆び落とし

クラッチの穴は丸ヤスリに紙ヤスリを巻くと使いやすいとのアドバイスを受けたので
やってみると、穴の中も簡単に錆び落としが出来た。

もうクラッチ回りは定期的にオーバーホールする部分と割り切って、シューの穴周りだけ
テフロン系の潤滑剤を塗布して組み付ける。

☆ドライブシャフト周り

いつものクラッチ点検でこの部分を外す事はなく、此処は一度も外した記憶が無いのだが
スプライン部にグリースが塗布されていた。

☆排気ポート

いつも排気ポートのカーボンを点検するのはプラグの穴からライトを差し込み簡易点検。
カーボンの堆積はまったく見られず良好。

☆点検用ライト

今回点検に使ったのは”blue point”ブランドのライト。
先っぽに小さな電球が付いており、プラグの穴からシリンダー内を点検するのに便利。

他に、マグライトの先端に光ファイバーのアタッチメントを付けて同じ様な事が出来る
物も有りますが、光が拡散しないので狭い範囲しか照らしてくれません。

どちらもケースバイケースで使い分けします。

☆チョークシャッター

チョークレバーがガタガタしていると思ったら、矢印のネジが緩んで居たので締め付け。
ネジが外れて吸い込んだりしたら大変な事に成るので、早めに気がついて良かった。

ちなみに、BC4410のスポンジフィルターは状況により毎日か最低でも週に一度は清掃と
混合ガソリンでの洗浄を行います。
フィルターは数百円と安い部品なので、傷んだらケチらずに交換しましょう。

さて、これでいつでも4410の出動準備完了!


サイドガラス

2013年08月25日 | その他

土曜日の仕事終わりに思わぬアクシデント。
最後の現場が終わり帰る途中、スライドドアの窓を閉めようとしたら窓ガラスが無い。



☆サイドガラスが無い

私はヘルメットと耳栓をしていて気がつかなかったのだが、終了間際の現場移動で
道路に飛び出している枝に叩かれてガラスが無くなったらしいとの話。

本来なら絶対に外れる事はなく、割れてしまった可能性大と思っても、ガラスの破片も
見あたらないので移動路を引き返してみるとそこに有った!
よくもまあ割れなかった物だと笑っちゃうしかない。

土曜日だけはこの車がうちに来るローテーションなのでとりあえず預かる事に。
夜は雨が降るのでとりあえず下側だけ溝に入れて周りをガムテープで貼って、作業は
翌日の雨が降っていない時を見計らって行う事に。

村人は自動車整備士歴が長いので、設備の必要な重整備でなければ殆ど家でやっちゃいます。

 

☆サイドガラスの脱着

この手の構造は昔のフロントガラスと同じゴム枠タイプ。
内側からゴムをめくって枠を外します。
若い整備士はゴム枠のガラス交換なんて経験無いだろうなー。

絶対外れるはずのない物が外れたのでそのまま入るかと言えばそうは行かず、
本当はゴム枠を完全に外しちゃうのですが、一人なので途中まで外しての作業。
ガラスを枠に入れたらゴム枠を元通りに戻して作業完了。

 


スズメバチ!

2013年08月25日 | 日常

昨晩の8時頃、2階の作業部屋で鋸歯研ぎをしていた時の事。
鋸を研ぎ終わり部屋を出る時にブンブンとハエがうるさいなと思って見たら部屋の中を
スズメバチが飛び回っている。
後から考えると、作業を始めた時には居なかったので、部屋の灯りに誘われて入って来たのか。

ヤベッ!と思って、すぐに部屋を出てドアを閉める。
何匹いるのか分からないが沢山いる事だけは確か。
さて、どうした物かと悩んで、とりあえず電撃虫取り器を仕掛けてみる事に。

☆電撃虫取り器

数年前まではホームセンターに有ったのだが、生産終了になったのかこのタイプは
無くなってしまったみたい。
うちでは夏ではなく、冬から春にかけてカメムシ退治で活躍してくれます。

電撃虫取り器は三脚にぶら下げて、そーっと部屋の中に置いて部屋の灯りを消して退散。
すると壁やドアにぶつかりまくる音が凄い。
一体何十匹いるのか分からないがスズメバチが電撃虫取り器に反応している事は間違いなさそう。

☆モンスズメバチ

数時間後、部屋の中が静かになったので覗いてみると飛んでいるスズメバチはいない模様。
床に落ちている、まだ生きている物を数匹採取して調べるとモンスズメバチという種類?
よーく見るとおしりから針を出し入れしている。

念のためそのまま放置して、翌朝確認すると全部で10匹!
まったく刺される事もなくて本当に良かった。

☆オオスズメバチと比べてみる。

写真右のオオスズメバチと比べてみるとモンスズメバチはだいぶ小さい。
オオスズメバチは以前玄関に入ってきた物をほうきでたたき落として採取した物。

危険な生物は沢山いるけれど、好きこのんでの田舎暮らしなのでしかたない。

☆窓の隙間

翌日窓に入れる隙間が有るか確認すると、網戸を使う時、サッシの窓は完全に開けるか締めるかの
どちらかにしないとサッシの枠に隙間が出来る事を確認。
何はともあれ、無事に駆除が出来て良かった。

ここ数日天気が不安定で、夕方になると突然豪雨になり、村の防災情報で大雨警報が発令される程。
つい最近までは部屋の熱気を逃がす為2階の窓を網戸にして開け放していたけれど、
もうそろそろ涼しくなってきたので網戸の出番も少なくなります。

※追記

今(19時頃)二階の作業部屋にいたら窓に何かぶつかる音が。
しばらく見ていたらスズメバチでした。
スズメバチがすべてそうだとは思えませんが、光に集まる習性の物がいる様です。


☆今窓に張り付いていたスズメバチ


ポイズンリムバー

2013年08月23日 | 林業その他

8月に入ってから蜂刺されの季節になりました。
村人ももう3回ほど刺されており、先週からポイズンリムバーと塗り薬を携行する様になりました。
薬は昨年診療所で出してくれたステロイド系の塗り薬です。
蜂刺されには抗ヒスタミン剤と言う話を聞きますが、具体的な商品名って
何がよいのか分かりません。

☆ポイズンリムバー

村人のポイズンリムバーは写真の様なタイプでドラッグストアーでは千円程度で
売られている安価な物。画像検索したらデンマーク製らしい。

写真の物は吸い出してる間、ピストンを押さえていなくてはならないので一人で複数扱うのは難しい。
吸い出し中に押さえていなくて良い物の方が使い勝手は良さそうなので、せっかくネタにしたので、
フランス製のエクストラクターと言う黄色い奴を2個注文済み。

前回蜂に刺された時はほっといたので、後で腫れてかゆくなったのですが、火曜日に
刺された時はすぐに毒を吸い出して薬を塗っておいたら腫れもせず痒みもごくわずか。
蜂に刺された時は一秒でも早く毒を吸い出せれば効果が違うと実感しました。

今回はスズメバチでなかった事と、刺されたのが1カ所だけだったので良かったのですが、
刺された所が1カ所でない場合も多いので複数携行するべきなのかも。

スズメバチの場合毒の量が多く、一匹が何度も刺しに来るので手当てが遅れると重傷になります。
以前オオスズメバチに刺された時は3カ所刺されて、リムバーは1個しか無く、
さらに手当てが遅れたのでその晩は39度の発熱があり仕事も数日休む羽目になりました。
私の地域では、ヒグマよりオオスズメバチの方が恐ろしい生き物なのです。

☆メンテナンス

ポイズンリムバーの使用後はメンテナンスが必要です。
毒の混じった体液を吸い出す訳ですから危険な細菌が繁殖する可能性が有ると考えております。
その為、使用後はすべてバラバラにして食器用の塩素系漂白液で消毒しています。
良く乾かしたらOリング周りにワセリンを塗布して元に戻します。

Oリング周りに何も付けないで組むと空気漏れをおこして、真空状態を作れない事が有るので要注意。
組み付け後は真空状態が維持できることを確認する事を忘れずに。


ガイドバーマウント

2013年08月17日 | チェンソー

ガイドバーマウントは多様で、同じメーカーのチェンソーでも共用出来ない物が有ったりします。
村人のチェンソーは現在G3711とG5001で、同じメーカーなのにマウント規格が違います。
そこで、手持ちのガイドバーマウントを比較してみました。

☆21BP用マルチマウント

一番長く使って居るのが先端交換式の軽量バーで、純正品もスギハラのOEMです。
多種のチェンソーに使える様マルチマウントになっており、アジャスターの穴が長穴になっています。

☆ゼノア規格用?ガイドバー

マルチマウントでないG3700系とG5000系ガイドバーを比較してみました。
写真上の16と書いて有るのが3700系用で、オイル穴が開いておりません。
ハードノーズバー(スリムバー)

アジャスターの穴がガイドバーの溝まで達しているので、チェンオイルは
アジャスターの穴から供給されます。

写真下が5000系でアジャスターの穴が溝まで達していないので別途オイル穴が開けられています。

☆ハスク純正33Cmピクセルガイドバー

G5000系にはそのまま使う事が出来ますが、G3700系ではアジャスターの穴が狭いので
3700系には丸ヤスリで穴を広げてマルチマウント風にして使って居ます。

☆スチール05マウント

こちらはMS200等に使っていたガイドバーでG3711にPS3を使う為、穴を開け直しております。
昨年はMS201を使っておりましたが手放したので予備のバーを3711用に改造して見ました。
アジャスターの穴は溝まで達していないのでオイル穴も追加する必要が有ります。

ゼノア用に改造したガイドバーをスチールのチェンソーに付けると
新規に穴明けしたオイル穴からオイルが逃げる筈なので共用は不可と思われます。
その為、改造バーはゼノア専用になってしまいます。

ソーチェンのピッチが違う物はドライブスプロケットの交換も必要になります。
いずれの改造も自己責任で行っている事をご理解下さい。

次にG3700系とG5000系の違い

☆G3711のソーチェンカバー

最近までアジャスターのピンはアジャストネジの真上に位置すると思っていましたが
アジャスターピンはオフセットされた物でした。
未確認ですが、上下をひっくり返す事でハスクマウントに成ると思われ、
その場合はプレートの溝を削る必要が有ります。

☆G5001のソーチェンカバー

こちらもアジャスターは同じ物で、3700系と向きが反対に装着されております。
それに合わせてプレートの溝の位置も変更されております。

☆チェンソー本体のプレート

チェンソー本体のプレートを比べてみるといくつかの違いが有ります。
ガイドバーを止めるネジの間隔が違うのでそのままでは付け替え出来ません。

☆G3711本体

G5001のプレートを乗せてみるとアジャスターの入る部分に余裕があるので
アジャスターをひっくり返して使う事は出来そう。
G5001のカバーを乗せてみるとアジャスターピンの入る部分に問題は無し。

☆G5001本体

G3711のカバーを乗せてみるとアジャスターピンの入る溝が狭いので
アジャスターをひっくり返す事は不可能と思われます。

どちらの機種もプレートと本体のオイル穴溝の位置が合わない様な気がするので
プレートの入れ替えは不可かも知れません。

先にも書きましたがこの写真に写っている3700系のプレートにオイル穴が2本付けられているのは
オイル穴の無いガイドバーで、アジャスターの穴からオイルを供給する為です。


※結論

ハスクとゼノアのチェンソーを持っている場合、マルチマウントでないガイドバーで
丸穴の物は長穴にしてマルチマウント化をして共用出来る場合がある。

550XPはカバー側にプレートが付いていないので、マルチマウントのガイドバーを付けると
リブの部分からオイルが逃げてしまい使用不可能らしいので要注意。(他にも該当機種が有るかも)
その場合、他機種の適当なプレーをガイドバーとカバーの間に挟む手は有りそう。

スチールはハスクやゼノアとまったく違う規格なので共用は不可能。
と言う結論になりました。

何度でも書きますが、この様な改造はトラブルが起きても自己責任です!

村人は今までG3711+40CmガイドバーやMS200を標準機として仕事をしてきました。
しかし昨年はガイドバーを短くする事でチェンソーの取り回しが楽に成り、
さらに安全性も高まると言う事を知りました。その為今は試行錯誤中。

チェンソー仕事はちょっとしたミスが事故の元。
その為、楽に安全にと言う事は常に考えて行かなくては成らないと思っています。


デコンプバルブ

2013年08月15日 | チェンソー



☆G5001HPのデコンプバルブ

G5001HPのデコンプバルブには黒いゴム製のキャップが付いていますが何故でしょうか?
写真の右がゴムキャップを外した状態で青色のボタンになっています。

ゴムキャップが付けられている理由が分からないのですが、メーカーさんとしては無駄な物は
付けないでしょうから、付けた理由は何?
チェンソーを素手で扱う人は居ないと思うので火傷対策なんて事は無いと思いますが。

※補足
  実際に使ってみた所、ゴムキャップはボタンの高さをかさ上げする為と思いました。
  デコンプバルブのボタンが奥まっている為、このキャップが有った方がボタンを押しやすく感じます。

デコンプバルブを使う時は、スターターを圧縮が感じるまでゆっくり引いて、
それから普通に引くのが正しい始動方法。
ピストンの停止位置にもよりますが、デコンプ無しモデルの様にいきなり
スターターをパッと引くとデコンプの効果が十分得られないでしょう。

☆デコンプバルブ本体

取り外したデコンプバルブはこんな状態。
旧型は銅ガスケットだったらしいですがこれはプラグのガスケットみたいな物。
ボタンを押すとバルブが開き、横の穴からシリンダー内の混合気が抜けて行きます。
エンジンが始動(初爆時も)するとボタンが戻るので手動で戻す必要は無いのですが、
爆発時の圧力で戻るのかな?

☆シリンダーのデコンプバルブ取り付け部

このモデルはシリンダーの横に小さな穴が開いています。
ハスクやスチールではシリンダーヘッドに付いているけれど、どんな構造だろう?

この様な流量制限をする小穴をオリフィスと言います。
エンジンが始動してしまえばピストンスピードが速いのでこのオリフィスから
抜けてくるガスは少量。
また、この部分の容積は小さいのでエンジン稼働時の影響は少ないと思われます。
しかし、デコンプ付きモデルは若干出力が落ちるという話も聞きます。
村人は使い比べた事が有りませんし、個体差もあるので判断は付きかねます。


チェンソー仕事が始まるまでまだしばらくありますが、実際に使ってみたら又
色々とレポート出来る事と思います。


ピクセル用デプスゲージ

2013年08月14日 | チェンソー

村人が一番使い勝手の良いデプスゲージはハスクバーナの.325用だと思っています。
ハスクのはゲージを当てたままデプスを削る事が出来るので面倒くさがり屋の村人には最適!
デプスが斜めに落とされるので角を落とし直す手間もないし、削り過ぎも起こりません。

ハスクで同じタイプの物は3/8(73LP等)と.404が有りますが、残念ながらピクセル用は
コンビゲージしか有りません。
無い物は作ると言う事で.325用をベースに95VP(ピクセル)用を作って見ました。

☆.325デプスゲージ

写真右がオリジナル.325用で左がピクセル用コンビゲージ。
両者を比べて.325用の穴を広げてピクセルサイズを作成。
下の切り込み部分を基準に.325の矢印の部分をピクセル用と同じ所まで削るだけ。

☆3/8用デプスゲージ

左はPS3に使って居るオレゴン91系用デプスゲージ。
これは真上から水平に落とすタイプで、力を入れるとしなってデプスの落とし方に
バラツキが出るので要注意。
3/8(73LP用)が使えないかと取ってみたけれど、ソーチェンに当ててみると
上手行きそうもない感じ。

ダメ元で取ってみたのでまぁいっか!

こちらではイタドリの葉が枯れ始めたり、広葉樹が紅葉を始めたました。
天気予報ではまだ30度越えの日も有りますが、夜になると気温が下がるので
もうすぐ秋です。


G5001HPのスターター

2013年08月11日 | チェンソー

さて、ネジが外れずにばらす事が出来なかったスターターですが、何とか問題解決しました。

村人は雪中作業を行う為、雪が溶けた水分がゼンマイ部分に入ると凍って困った事になります。
凍結しなくても此処にグリースが入っていると水分と汚れが混ざり戻りが悪くなります。
その為スターターのゼンマイもシーズンオフの清掃対象部分。

会社にはG5000系をよく知っている人が居るので、スターターのロープリールを止めている
ネジが固着して、相手側が共回りしている事を相談すると、ステッカーを剥がすと
中のナットが出てくるのでそれを押さえて回せば良いとの事。

☆ステッカーを剥がしてみる

そこで、ステッカーを剥がしてみると言われたとおりナット状の金属パーツが見えます。
この状態でナット部分は押さえようがないのでCRCを吹き付けたあとボルトを突っ込んで
ダブルナットを試みたがボルトが入らず。
こんな所に特殊な規格のネジを使うはずはなく、ルーペで観察してみると外側はネジ山が浅い。
そこでタップでネジ山をたてなおして5mmのボルトを入れてダブルナット作戦を行うも緩まず。

☆外したネジ

しかし、どんなにがんばってもダブルナットでは外す事が出来ず、交換覚悟で外側からドリルで
ネジに穴明け。
この作戦が大成功で、ピッタリど真ん中に穴明けが出来てナット側を壊すことなくネジの取り外し成功。
真ん中に転がっているネジと隣のコイルスプリングみたいな物がドリルで穴を開け外したネジ。

やはりゼンマイ部分は汚れたグリースが入っています。
今は大丈夫でも後々トラブルを起こすのでグリースは除去する事に。

☆ケースから取り出したゼンマイ

ゼンマイはこれだけの物がケースに入っているのでかなりの張力がかかっています。
ケースから取り出す時は弾けて怪我をしない様に要注意。
怪我をしても自己責任ですから。
ケースから取り出したゼンマイはグリースを綺麗に拭き取って再びケースに収めます。

☆ゼンマイ組み付け

ゼンマイは外側からケースに押し込んでいくのですが、途中まで押し込んだら外側が外れて
やり直しなんて事が良くあります。
そんな時は端の部分をボルトナットで固定。これで入れる途中で弾けてしまう事はありません。
ケースから取り出したゼンマイを組む時、入れる方向に注意。
逆向きに組んでしまうとやり直しになりますから。
ケースに入れた時、中心部分は写真の様な感じで入っているので、ロープリールを入れにくいから
と言って広げてしまうとリールに引っかからなくなるので元通りになっている事を確認。

村人はこの部分も含め、スターターの潤滑はシリコンスプレーだけしか使いません。


☆スターター仮組み

オリジナルのネジはドリルでもんでしまったので同サイズのトラスネジで仮組み。
金属のナット部分が回ってしまったのでネジを締めてもしっかり締め付け出来ず何か不安。
元々此処には平ワッシャーしか入っておらず、振動で緩んだりしないのだろうか。
外したネジには弛み止めを塗布した痕跡はなかったし。

☆逆転の発想

そこで、外側からネジを入れて、内側からナット締めをすればガッチリと締められると言う事で
改造して見た。

☆ナット部分

六角ネジを外側から入れようとネジの深さ分穴を開けようとしたのが大間違い。
こんな形のパーツがプラスチックの成型時に鋳込んでありました。
写真の左が外側になりますがドリルでもんだのでこの時点で左側のツバは分離しています。
ツバのギザグザ部分が浅いので、ネジが固着した時力をかけるとプラスチックの方が舐めて
回ってしまうんですね。


もし同じケースでこの部分が回ってしまった場合、同じ事をするとえらい目に遭うので、
シールが貼れなくても元のままで外から適当な長さのネジを入れるか、
もしくは中から長めのボルトで止めて外側にロックナットを付けるのが良いでしょう。

長いボルトを使って外にロックナットでは、又ボルトが固着した時に外れなくなるので良くない考えでした。
やはり外側から適当な長さのトラスネジを入れるのが簡単な方法思われます。
シールを綺麗に貼りたいのなら、先にネジ頭分の穴を開けてから張ると綺麗に貼れるでしょう。

他の方法としては、ケース外側の金属部分にリューターで溝を掘りマイナスかプラスの
ドライバーがかけられる様にする方法も考えられます。

プラスの場合、ポジドライブという規格があるのでその形状がお勧め

 

☆最終仕上げ

外側の六角ネジは下にワッシャーを入れる必要が有るのでその分穴が大きいです。
そのままでは気分が悪いので、エポキシ接着剤を充填して、固まったら平らに削って
元通りシールを貼り付けます。
さらに六角レンチが掛けられる様に穴を開けて作業終了。


G3700系はコストダウンも兼ねての事と思いますが、プラスチックにタッピングなので
振動で緩む事が無いのでその方が安心ですが、G5000系で同じ作りにすると強度不足
と言う事なんでしょうね。


G5001HP

2013年08月10日 | チェンソー

今年の3月頃からG5001HPの導入を考えて居たのですが、思わぬ掘り出し物を入手。
秋には新品の購入を考えていたのでかなり嬉しい。(機械屋さんゴメンナサイ)
このチェンソー、整備後に気がついたのですがスパイクが付いていないので薪作り用と思われます。

☆G5001HPとG3711H

サンナナは後ろ側に有るので遠近はありますが、50Cmバーが付いている事もあり大きく見えます。
まずはエンジンをかける前に各部の点検整備。外観はとても綺麗。

☆スパークプラグ

指定のプラグはBPM8Yでかなりのくすぶり気味。
電極の消耗はないのでサンドブラスト式のプラグクリーナーでクリーニング。
先日気がついたのですが、サンドブラスト式を使った場合、チェンソー等のプラグは
中心電極の奥が狭いのでエアーで吹いても飛ばない砂が残る事があります。(碍子の底部分)
ですから、碍子の奥をルーペで覗いて、砂が残っていないかチェックして
砂があったら縫い針で根気よくお掃除。
プラグに砂が残っていると、エンジンをかけた時に燃焼室に落ち、
排気ポートに噛んだりする事を想像すると怖いです。

☆エアクリーナー

エアクリーナーは吹き返しで内側にオイルを含んだ汚れがコッテリ。
此処はいつものマジックリンで綺麗に掃除して、洗浄後の水分はエアーで飛ばして新品同様。
写真で網の部分が茶色っぽく見えるのは粉状の切り屑の様で、洗浄後は真っ白になりました。

☆デコンプバルブ

デコンプバルブが変だなと思って触ったら緩んでおり、2回転位で外れてしまった。
赤い矢印が外したデコンプバルブで、着脱時は黒いゴムキャップを外します。
キャップを外したデコンプバルブは頭が青いのでハスクと共通部品でしょう。
此処は通常外す所ではないし、スパナ等では緩める事すら出来ないはずなので
使用中自然に緩んだと思われます。
デコンプ周りは特に異常もなく、バルブも綺麗な状態なのでそのまま取り付け。

村人は始動時にデコンプ使わないと思うんです。(ある事すら忘れているので)
初めてこいつを見て思ったのですが、デコンプを使う時は一旦圧縮がある所までゆっくり引いて
それから普通に引くんですね、面倒くさい。(取説にも書いて有った)
輸出向けのG5000はデコンプ無しだし、こんなの使ってエンジンを始動する人って居るのだろうか?

※訂正
実際に使って見て、デコンプバルブの有りがたさを体感しました。
正しくデコンプバルブを使うと、力を入れる必要が無く楽にエンジンの始動が出来ます。


☆13mmディープソケット

デコンプバルブはノブが大きいので、脱着するには写真左の様な穴の奥が広い物が必要です。
もしディープソケットを購入する時は要注意。左はスナップオンのソケット。

とか書いたあと、付属のプラグレンチの、ガイドバーを締める側が13mmで使えるのに気がつく!

☆クラッチの取り外し

次にクラッチを外してポンプ周りの点検。
一度も外した事がないからなのか、ガイドバーが長くて高トルクが掛かったからなのか、
クラッチがものすごく堅く締まっていました。
.325-7Tのリムは消耗もほとんど無く当たりも均等なので良好。

クラッチドラムの下は綺麗で、オイルポンプ周りもゴミの侵入はない。
オイルポンプは当然の事ながら対策品の新型。
仕事で使うチェンソーはオイルポンプ周りにも切り屑が侵入するので、
シーズンオフの整備では毎年此処まで開けて清掃しています。

点検が終わったら組み立て。クランクシャフト周りはオイル分が無くカラカラの状態。
ウオームギヤのシャフトに当たる部分やクラッチドラムのニードルベアリングは
グリースをぬってから組み付けます。
ニードルベアリングはクラッチが繋がれば動かず、アイドリングの時だけしか
働いていないので分解時以外の給油は不要のようです。

☆エンジン内部

エンジン内部はプラグの穴から小さなライトを差し込んでシリンダと排気ポート当たりを点検。
それからマフラーを外してピストンとピストンリング辺りの点検。
品質の悪い混合オイルは使って居なかった様で、新品同様の綺麗な状態で一安心。
焼き付きやピストンリングの固着は排気ポート当たりから始まるので、此処が綺麗なら大丈夫。
マフラーを付けたら重要な部分の点検は終わり。

☆スターター

スターターを外すとクーリングファン周りは綺麗。
写真の矢印部分はロープの末端で、クーリングファンと干渉していた痕跡があるので
リールの溝に押し込む。(それが正しい端末処理と思われます)

スターターは雪中作業で水分が入るとゼンマイが凍るのでバラして点検しようと思ったがネジが外れず。
スターターは現在修理の途中なので、この話は又後ほど!

☆燃料フィルタ

すべて組んだら燃料とオイルの給油。
あまり使用時間は長くなかっただろうと思われるのに燃料フィルターの汚れが酷いので交換。
どうして短期間にフィルターがこんなに汚れたのだろうか?

オイルタンクも中をチェックして綺麗なのを確認後に給油。

キャブレターのミクスチャを標準値に調整し直したらガイドバーとソーチェンを付けて試運転。
エンジンは数回スターターを引いただけですんなりとスタート。
暖機運転をしてアイドリングを確認したら本体の点検整備は終了。

☆ガイドバー

付いて来たガイドバーはゼノアだがマルチマウントではないハスク規格の物。
ガイドバーにはまだ新品のクリヤー塗装が残っているが、切れないソーチェンで無理矢理
押しつけて切ったのか、クリヤー塗装の色が焼けて変わっているが問題なし。

付属のソーチェンはチビっておりメッキにも傷が入っているので土でもひいたのか。
タイストラップはすべてオレゴンの文字入りなので、これがオリジナルの1本目かも。
50Cmバーなんて使う事は無いと思うけれど、ソーチェンは1本位用意しておこうかな。

☆アジャスター

G5000系は何故かガイドバーマウントがハスク規格です。
もしかしたらG6200系も設計が古いのでハスク規格なのでしょうか?
写真のガイドバーはハスクの33Cmで、アジャスターはGZ3900の様な反転するとゼノア規格になる?
と言っても反転すると鉄板のカバーに当たるので出来ませんが。
と言う事はG5000系はハスクのガイドバーが使えると言う事になります。
前回サンナナに付いて来たガイドバーはゼノア規格専用の丸穴のガイドバーだったので
それ取り付け不可と言う事に成りますが殆どはマルチマウントの長穴タイプですね。

ガイドバー後端

試運転後は、もうこのガイドバーを使う事は無いので保管する為にオイルを拭き取ろうとして
危うく手を切る所でした。
この部分はソーチェンに叩かれてめくれが出た模様。
めくれをやすりで削ると叩かれて減った所がこんな感じ。
この状態から、前オーナーは一度もガイドバーを反転しないで使って居たと思われます。

☆ソーチェンの動き

写真は他のサイトから無断借用ですが、ソーチェンが緩いとこんな動きをするそうです。
この動きは先端でも同様で、確かに先端も同じ様な所が凹んできますね。
ソーチェンがガイドバーから外れる時は殆どがこの波打っている所から外れると思われます。

☆G5001HP 95VP仕様

次はガイドバーとソーチェンを95VP+33Cmに交換して試運転したらとりあえずの整備は終わり。
この仕様で松の間伐はパワーが余っているはずなので、後ほど部品を入手したら95VP+8Tリムと
PS3+7Tリム+スチール35Cmバーの仕様を試す予定です。
スチールのガイドバーは、簡単に曲がらない丈夫さが魅力。
この状態でオイルと燃料を抜いた重量の実測値はG3711H:5.3Kg・G5001HP:5.9Kgでした。

☆チェンオイル

しばらく使う予定もないので燃料とオイルは一旦抜き取る。
オイルタンクの中は綺麗な状態でしたが、やはりゴミが少し入り込んでいた様です。

ちょっと時間は掛かるけれど、コーヒーのフィルターでゴミを除去して再利用。
真冬の粘度が高い時期には暖かい部屋でないと落ちてこないかも知れませんが、通常の気温なら
コーヒーフィルターでもチェンオイルは濾過出来るんです。

☆濾過したチェンオイル

翌日の写真ですが、どんな小さなゴミも残さず綺麗なチェンオイルに成りました。
ゴミが入っているのが分かっているのにそのオイルを再利用するのは気分的に宜しくないので、
タンクから抜いてゴミの混じったオイルはこの様にして再生します。