村人の気まぐれブログ

村人の気まぐれブログ

G5001HPのスターター

2013年08月11日 | チェンソー

さて、ネジが外れずにばらす事が出来なかったスターターですが、何とか問題解決しました。

村人は雪中作業を行う為、雪が溶けた水分がゼンマイ部分に入ると凍って困った事になります。
凍結しなくても此処にグリースが入っていると水分と汚れが混ざり戻りが悪くなります。
その為スターターのゼンマイもシーズンオフの清掃対象部分。

会社にはG5000系をよく知っている人が居るので、スターターのロープリールを止めている
ネジが固着して、相手側が共回りしている事を相談すると、ステッカーを剥がすと
中のナットが出てくるのでそれを押さえて回せば良いとの事。

☆ステッカーを剥がしてみる

そこで、ステッカーを剥がしてみると言われたとおりナット状の金属パーツが見えます。
この状態でナット部分は押さえようがないのでCRCを吹き付けたあとボルトを突っ込んで
ダブルナットを試みたがボルトが入らず。
こんな所に特殊な規格のネジを使うはずはなく、ルーペで観察してみると外側はネジ山が浅い。
そこでタップでネジ山をたてなおして5mmのボルトを入れてダブルナット作戦を行うも緩まず。

☆外したネジ

しかし、どんなにがんばってもダブルナットでは外す事が出来ず、交換覚悟で外側からドリルで
ネジに穴明け。
この作戦が大成功で、ピッタリど真ん中に穴明けが出来てナット側を壊すことなくネジの取り外し成功。
真ん中に転がっているネジと隣のコイルスプリングみたいな物がドリルで穴を開け外したネジ。

やはりゼンマイ部分は汚れたグリースが入っています。
今は大丈夫でも後々トラブルを起こすのでグリースは除去する事に。

☆ケースから取り出したゼンマイ

ゼンマイはこれだけの物がケースに入っているのでかなりの張力がかかっています。
ケースから取り出す時は弾けて怪我をしない様に要注意。
怪我をしても自己責任ですから。
ケースから取り出したゼンマイはグリースを綺麗に拭き取って再びケースに収めます。

☆ゼンマイ組み付け

ゼンマイは外側からケースに押し込んでいくのですが、途中まで押し込んだら外側が外れて
やり直しなんて事が良くあります。
そんな時は端の部分をボルトナットで固定。これで入れる途中で弾けてしまう事はありません。
ケースから取り出したゼンマイを組む時、入れる方向に注意。
逆向きに組んでしまうとやり直しになりますから。
ケースに入れた時、中心部分は写真の様な感じで入っているので、ロープリールを入れにくいから
と言って広げてしまうとリールに引っかからなくなるので元通りになっている事を確認。

村人はこの部分も含め、スターターの潤滑はシリコンスプレーだけしか使いません。


☆スターター仮組み

オリジナルのネジはドリルでもんでしまったので同サイズのトラスネジで仮組み。
金属のナット部分が回ってしまったのでネジを締めてもしっかり締め付け出来ず何か不安。
元々此処には平ワッシャーしか入っておらず、振動で緩んだりしないのだろうか。
外したネジには弛み止めを塗布した痕跡はなかったし。

☆逆転の発想

そこで、外側からネジを入れて、内側からナット締めをすればガッチリと締められると言う事で
改造して見た。

☆ナット部分

六角ネジを外側から入れようとネジの深さ分穴を開けようとしたのが大間違い。
こんな形のパーツがプラスチックの成型時に鋳込んでありました。
写真の左が外側になりますがドリルでもんだのでこの時点で左側のツバは分離しています。
ツバのギザグザ部分が浅いので、ネジが固着した時力をかけるとプラスチックの方が舐めて
回ってしまうんですね。


もし同じケースでこの部分が回ってしまった場合、同じ事をするとえらい目に遭うので、
シールが貼れなくても元のままで外から適当な長さのネジを入れるか、
もしくは中から長めのボルトで止めて外側にロックナットを付けるのが良いでしょう。

長いボルトを使って外にロックナットでは、又ボルトが固着した時に外れなくなるので良くない考えでした。
やはり外側から適当な長さのトラスネジを入れるのが簡単な方法思われます。
シールを綺麗に貼りたいのなら、先にネジ頭分の穴を開けてから張ると綺麗に貼れるでしょう。

他の方法としては、ケース外側の金属部分にリューターで溝を掘りマイナスかプラスの
ドライバーがかけられる様にする方法も考えられます。

プラスの場合、ポジドライブという規格があるのでその形状がお勧め

 

☆最終仕上げ

外側の六角ネジは下にワッシャーを入れる必要が有るのでその分穴が大きいです。
そのままでは気分が悪いので、エポキシ接着剤を充填して、固まったら平らに削って
元通りシールを貼り付けます。
さらに六角レンチが掛けられる様に穴を開けて作業終了。


G3700系はコストダウンも兼ねての事と思いますが、プラスチックにタッピングなので
振動で緩む事が無いのでその方が安心ですが、G5000系で同じ作りにすると強度不足
と言う事なんでしょうね。