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村人の気まぐれブログ

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名寄市プラネタリウム館S-3

2014年01月21日 | 天文





私はこのプラネタリウムに2年間しか携わっておりませんが、日常のメンテナンスや改良などを
行っていたので、このプラネタリウムに限っては誰よりも詳しいかも知れません。

名寄市プラネタリウム館は1970年8月から2009年11月末の閉館まで39年間にわたり運用されました。
プラネタリウム館の入館料は大人100円・子供50円で、1970年の開館から2009年の閉館までの
39年間にわたって変わる事がなかったそうです。


☆プラネタリウム入り口

プラネタリウムは図書館の屋上にある為4階まで階段を上ります。


☆ドーム内南側から

ドーム径は8mで座席数70の円形配列(座席の間がが狭いです)
投影機の向こう側がコンソールで、黒い幕はコンソールのライトが壁に反射して照らされる為の対策。
右側が出入り口で左の黒い部分は非常口。
此処でもドームの風景は切り絵風の物。
写真は何かの特別投影後でプロジェクターの映像が遮られない様に投影機を寝かしてあります。


コンソール周り


☆コンソール

プラネタリウムの解説は此処に立って行います。


☆ダイヤルの機能

ダイヤルの機能はこの様に割り当てられ通り、日の入り・日の出の時には
いくつかのダイヤルを同時に手探りで操作します。

☆コンソールの改良

コンソールの主な改良は3カ所。

1:デスクランプをコンソール上面から下に移動。
  同時に上方への光漏れ対策。
2:コンソール上面に機器が置ける様大きめの板を固定
3:コンソールの一番手前に木の棒を固定して原稿がずり落ちない様に

☆デスクランプと年周計

デスクランプの移設で年周計は見にくくなりましたが、年周計は滅多に使わないので問題無し。

☆開館当時のコンソール

開館当時の資料画像では原稿を照らす為のデスクランプがコンソール上にあり、
その光がかなり目障りだった事でしょう。
まだカセットが無い時代?なのでレコードプレーヤーが置いてあります。


 

☆コンソールの裏側

コンソールの裏側はガランとしていて面白そうな物は有りませんね。
このプラネタリウムでも配線は床をぶち抜いて、下の階の天井裏を通しております。


☆電球

写真は定期メンテナンスで交換された物。
恒星球の電球は12V100Wで最初は白熱電球だった物が後にハロゲン球へと
仕様変更されました。

写真下はポインターの物と思われ12V8W。
ソケットが自動車用と同じなら、入手しやすい自動車用も使えます。

電源が12Vというと直流と思われがちですが、プラネタリウムは交流で点灯されています。

☆朝やけ灯と薄明灯

私にとって一番大切とも言って良い程のランプ。
この写真は朝やけ灯と薄明灯ですが、日の入りの夕焼け灯と薄明灯も同じ物。
私がプラネタリウム投影で一番こだわったのが日の入りの演出。
このわずか数分の演出を如何にスムーズで気持ち良く星空に導入するかが腕の見せ所。

たまに、此処で気持ちよく寝てしまうお客さんが居るのですが、そんな時は”やった”
と言う気分。
プラネタリウムは癒しの空間となので、イビキさえかかなければ寝てしまうのは有り。



☆天の川の調光

天の川の明るさをリアルに調整するには本当の星空を知っている必要が有ります。


カタログから数ページを抜粋




昔はこの様なカタログが発行されており、定価まで設定されていたんですね。
いまはほぼすべて競争入札でしょうから定価の設定は無いのかも。


STARMASTER ZMP

2014年01月18日 | 天文



今回は旭川市科学館サイパルSTARMASTER ZMPの話
旭川市青少年科学館は2005年7月23日に旭川市科学館サイパルとして
旭川市宮前通東に移転新設されました。

一応ボランティアスタッフをやっていたので色々な資料をもらったのですが、
何処に行ってしまったのか見あたらないので詳しい事は掛けません悪しからず。


☆STARMASTER ZMP

STARMASTER ZMPはツァイス社の中型プラネタリウムでドーム直径12m~18mに対応しており、
サイパルは18mドームです。

STARMASTERは現行機種なのでネットを検索すれば色々分かるので、
此処では検索しても分からない部分を紹介しましょう。


☆エレベーターダウン

STARMASTERにはエレベーターが付いており、全天周映像のみでプラネタリウムが不要な時には
投影機を下げて視界を確保する事が出来ます。
普段はプラネタリウム投影がメインなので投影機が下がっている状態を目にする事は無いでしょう。





☆バックヤード

プラネタリウムの壁の裏側は通路になっており、色々な機器が設置されております。
今更スライドの投影機なんてと思いますが有るんです。


☆音響システム

音響システムはミキサーがYAMAHA DM2000。
パワーアンプはエレクトロボイス社製PC2200とP3000。
残念ながらスピーカーの資料は無いので分かりません。





☆全天周映像システム

全天周映像システムはBarco SIM4 6台と沢山のコンピュータで構成されるシステムです。
このシステムは非常に画質が良く、プラネタリウム投影機が無くてもプラネタリウムとして
成り立つ程の物です。


☆コンソール

バックヤードから見たコンソールの様子。
モニターは左2台が全天周映像用で、正面がプラネタリウム投影機用だった筈。

基本的にマニュアル投影は行わないと言う考えなのでしょう。
操作盤はパソコンのキーボードと同じ位の大きさで、ボタンやダイヤルも同じ大きさの物が
ずらっと並んでおり手探りでの操作は出来そうな気がしません。

私は開館当初しか知りませんが、解説員は独自に番組をプログラミングしており
ずいぶんと苦労していたようです。


☆座席

天井からの写真はどうやって撮影したのでしょうか。
写真右側にコンソールが有る為椅子の配列もコンソール側が多くなっております。
壁際以外の座席はリクライニングです。
足下も広くなっているので、手前にお客さんが座って居ても奥の席に行くのは容易です。


小樽市青少年科技術館 GS-8-S

2014年01月10日 | 天文




プラネタリウムの話は天文用語が沢山出てくるので、興味のない方にはゴメンナサイ。


小樽市青少年科学技術館は2006年12月28日に43年の歴史に幕を下ろしました。
その後は小樽市博物館と統合されて小樽市総合博物館として手宮に開館。

今回は縁あってプラネタリウムの解体作業を手伝わせていただいた時の話。
このプラネタリウムは解体保存する事に成りましたが、いつでも使えるよう、配線の
一本一本まで丁寧に外して保存しました。

小樽市青少年科学技術館のプラネタリウムは手元の資料では
1963年7月~ S-3
1976年2月~ GS-8-S
となっており、一度入れ替えが行われています。(五藤光学の納入館資料にて確認)


☆プラネタリウムの入り口

投映開始までは二階フロアのこの辺りで色々見ながら待つ事になります。
この写真を見直して気がついたのですが、テーブルの惑星の大きさを比較する模型以外に
天井にも太陽の大きさの比較模型が有ります。


☆投影機

GS-8-S型プラネタリウム
GS-8-S型の前身はS-3型との事ですから、型番のGは五藤光学、8は8mドーム用
という意味かと思われます。

この形のプラネタリウムはモリソン型と言います。
鉄アレイの様なツァイス型では技術的に恒星を上手く繋ぐのが難しかった為にこの形に
したという話を聞いた事があります。
また、回転モーメントが小さく成る様に恒星球を回転軸の近くにすると力学的には有利という
話も十分納得出来る話で、この形になった経緯は分かりません。

☆スカイライン投影機等

このプラネタリウムでは切り絵式の風景ではなく、プロジェクターを使って周りの景色を
投影します。
プロジェクターの左右には白色と青色灯。その上には照明が4器。
プラネタリウムのアーム基部にモーターらしき物が見えるのでもしかしたら投影機全体を
電動で回転させる事が出来るのかも。


☆コンソールの場所

解説を行うコンソールは北西の壁の中にあります。
座席にゆとりを持たせるお客さん優先の設計と思われますが、天頂付近の解説は
やりにくかった事でしょう。
座席は一方向配列で、座席数を稼ぐ事は出来ませんがゆったりしています。



☆コンソールの様子

コンソール内は比較的広く、スペース的にはかなり余裕があります。

☆コンソール

コンソールには沢山のダイヤルやスイッチが付いておりますが、1:1で機能が
割り当てられているので難しい事はありません。

前身のS-3型ではコンソールに年周計しか付いておらず、GS-8になってから日周計と緯度計が
付いたので操作が楽に成りました。

解説で希に緯度を変化させる事が有り、解説中に元に戻す時、緯度計の目盛を見ながら
元の位置に戻せるので楽です。
しかし、子午線や、普段見る事のない色々な調整用の目盛を表示して調節する様子を
見せるのもショー的要素が有るので良い事です。

日周計は日の出のタイミングに気を使わなくて済むので有りがたい機器です。
プラネタリウムの解説パターンとして、
1:太陽が出ている所から日の入り-星空
2:星空の解説
3:スライドやビデオ等の物語投映
4:日の出
と言う順番が多いのですが、星空の解説後ビデオ等の投映中に日の出直前の時刻まで
投影機の時間を進めます。
この時、太陽は消灯しているので日周計がないと投影機のが何処で日の出直前なのか
特定するのに経験が必要となるんです。

☆コンソールの中身

普段は見る事の出来ないコンソールの中身
右側がオリジナルのコンソールで、左は後から増設された当館オリジナルの部分。
増設された機能はラネタリウムを自動運転させる機能だと聞いた記憶が有ります。

☆色々な目盛

普段の投映で見る事のない赤道・黄道・子午線を表示させてみました。
子午線の目盛の数字は高度で、此処には映っておりませんが北極点を表示させて
現在位置の緯度を調節します。
また、赤道の目盛と子午線を使ってブライトスターや惑星などの初期設定を行うと思われます。
長期的には太陽系の天体もずれてきますので、それも必要に応じて赤道と子午線を使って
位置の調整を行うのでしょう。

この写真では右下に太陽、真ん中に月が投影されております。

このコンソールには年周計が付いているので大雑把な日付はそれを見て設定出来ます。
月を投映しない時にはそれで十分ですが、月を投映する時には正確な設定を行う為
月の位置を基準に正確な日付を調整します。

この画面で、月の位置だけに注目すると2006年12月28日20時頃の星空になりますが、
月の形が実際の月齢と違うのは実際の月とずれた分の補正を行っていないからと思われます。
(太陽の位置が1月26日になっており、月の位置は違うがこの日の月齢なら合っている)


通常日の入りや日の出を行うのは日周運動の機能ですが、それは何回転させても
天体の位置関係は動きません。
太陽系天体の位置関係を移動させるには年周運動という機能を使います。


☆惑星棚

恒星球の両端には惑星棚という物が付いており、これが太陽・月・惑星の位置を変化させて
投影を行います。

☆南側惑星棚

南側惑星棚の様子。
太陽・月・惑星はモーターで駆動されるギヤだけで位置関係の変化を再現します。
南北の惑星棚は機械的な接続はないのでそれぞれのモーターは同期しているのでしょう。

☆天の川投影機

天の川投影機は恒星投影機の根元に南北それぞれ1個ずつ付いています。
根元に半分見えているつまみは天の川投影機の明るさを調節する為の物と思われます。

☆ブライトスター投影機

一等星は恒星球で投影するのではなく、別途ブライトスター投影機で各投影されます。
恒星球で一等星を投影させるには原盤の穴が大きくなりすぎて不自然になります。
明るい天体の投影機は別体とする事で、星の色も自然な色で投影する事が出来ます。
これらを地平線の上下で点灯・消灯させるには水銀スイッチという物が使われています。

☆夏の星座

写真の左上がピンク色なのはD70で長時間露光をした時の熱かぶりによるもの。
天体写真の場合、D70は1分位の露光でも熱かぶりがおきます。

☆冬の星座

☆解体

投影機の解体は手すりを外して投影機の根元にあるプロジェクターとランプの取り外しから。



☆配線

配線はそれぞれの動作に一対一で来ているので本数は多いです。
コンソールと投影機の床をぶち抜いて下の階の天井に穴を開けているので、
配線の抜き取りは下の階を行ったり来たり。





☆作業完了間近

必要最低限な部分が外れたら本体を台座から下ろして作業終了となりました。

この投影機は解体して保存されておりますが、まだまだ現役で活躍出来る状態なので
又どこかで使ってもらったらと思いますがどうなる事やら。





☆おまけ

此処には一般公開用として西村の屈折望遠鏡が有りました。
スペックについては分かりませんが、15Cm位でしょうか。




赤道儀は電動追尾となっておりますが、設置された当初は重錘式だった様です。
赤道儀の支柱には床下まで貫通する穴が空いており、此処には錘がぶら下がっており
時計仕掛けの追尾装置が動いていた事が想像出来ます。


旭川市青少年科学館・ZKP-1

2013年12月23日 | 天文


今回は私が愛したプラネタリウム、旭川市青少年科学館のZKP-1についてのお話。

私にとって、旭川市青少年科学館のプラネタリウムは特別な空間でした。
8mドームと言う大きさの空間はとても心地よく、ドーム内の開館当時の風景と合わせて
最高の癒しの時間です。
この雰囲気は最新の大型館では感じる事が出来ないものです。

ドームの雰囲気以外に忘れてはならないのが解説員の技量!
旭川は解説員の解説が素晴らしかった事も心地よさを感じた要因かと思います。


此処で紹介する写真はプラネタリウムが閉館して、引退後に撮らせてもらった物ですが、
写真をブログにアップするにあたり許可は取っておりませんので載せられる範囲内で
紹介したいと思います。

☆北海道新聞

☆最終投映のチケット

プラネタリウムの投影最終日は4回投映でした。
(11時の投映は団体専用で通常は一般投映を行ってはおりません)

旭川青少年科学館は1963年11月2日~2005年1月30日まで41年2ヶ月開館しておりました。
日数を ユリウス日で計算すると15,065日間。

ZKP-1は旧東ドイツのツァイス・イエナ社製で、国内には岐阜市科学館でも1958年~1984年まで
54年間使われておりました。
シリアルナンバーは岐阜が73で旭川が165なので当然の事ながら岐阜が先輩となり、
54年間も動き続けたのは驚異的な耐久性です。

ZKP-1は1952年から1977年までの間に257台製造されました。
ZKP-1の耐久性がすぐれている要因は構造がシンプルである事に尽きるでしょう。
通常のプラネタリウムには惑星と太陽・月の投影機が日付に合わせて自動で動く惑星棚という
機構が付いております。
その機構は惑星や太陽・月の位置を時計仕掛けのようなギヤの動きだけで再現するので非常に
複雑な機構となります。

ZKP-1ではその機構を省いて可動部分は恒星の日周運動と恒星が地平線下に映らないようにする
シャッターだけとする事で機構の簡略化を行い、結果として高耐久性も果たしているのかと思います。
(当然の事ながら大きなコストダウンにも成っています)

☆ZKP-1投影機

何ともかわいらしいこの姿、設計者の遊び心や感性のすばらしさを感じます。
プラネタリウムと言えば無骨な機械ばかりの中で、ZKP-1だけは生き物のような感じがします。

☆恒星球と天の川投影機

このボールを恒星球と言い、沢山の星を映し出します。
ボールに沢山付いている装置は投映レンズと地平線下に星を映さない様にするシャッター。

左上の筒は天の川投影機で、天の川の模様が描かれたフィルムが入っております。
天の川投影機の中には地平線下に天の川を映さない様に、シャッターの役割をする
水銀が入っております。
20年程前には水銀が抜けてしまい地平線下にも天の川が投影されてしまう状態でしたが、
その後新しい部品を取り寄せて天の川が正常な状態で投映できるようになりました。
こんなに古い機械でも部品の供給が有ったのはさすがツァイスだと思います。

天の川投影機の隣に有る平べったい筒は未確認ですが太陽の位置を設定する時に使う
黄道投影機かと思われます。


☆恒星投影機の電球

頑張って頑張って、私たちに星空を見せてくれて、そして力尽きた電球!
プラネタリウムの心臓部には12V50Wのこんな電球が使われております。
旭川は投映回数が多いので定期交換前でも投映中に切れる事も有った様です。
ちなみに、この電球はドイツ製ではなく国内で特注した物だそうです。

☆太陽・月・惑星投影機

矢印が太陽・月・惑星投影機で、必要に応じて着脱します。
電源の供給が1回路しか無いのと、地平線下でも投映してしまうので旭川では
通常は太陽のみを投映しておりました。
太陽等の投映位置を調整するのは投影機の回転と先端のミラーを動かす事で行うので
故障しそうな所は球切れと接点の接触不良位でしょう。

プラネタリウムの尻尾部分に平べったい物が付いておりますが、こちらも未確認ながら
赤道座標目盛投影機と思われます。

今回この写真を見直して気がついたのは恒星球のアームの付け根に歳差運動を設定する
機構が付いている事。通常は使われない機能なので驚きです。

☆朝夕の空を演出をする灯火

1:朝やけ灯・2:薄明灯・3:昼光灯(ドーム全体の昼間の明るさ)
4:夕焼け灯・5:薄暮灯・6:青色灯(ドーム全体の夜の空の明るさ)

プラネタリウムの日の入りから星空に至るまでの演出はプラネタリアンの見せ所です。
不覚にも、此処で気持ちよくなって寝てしまう事が有ったりして・・・



☆投影機を色々な角度から

3枚目の写真の左矢印は夕焼けやドームの青色光投影機。
下側の矢印は緯度を調節する為のモーター。
オリジナルでは此処に手動のハンドルが付いており、緯度の変化は手動で行うようです。


さて次は解説員の仕事場、コンソール周りについて!

☆コンソール入り口

プラネタリウムの入り口を入るとすぐ左が解説員の仕事場。
通常はじっくり見ることの出来ない場所ですがこんなに狭いんです。
開館以来長年掛けて色々な機器が増設されてきたので周りは機械だらけ。
左手にミキサーが見えますが、オリジナルの音響設備はコンソールと一体になっている筈なので
後から設置された物でしょう。

☆コンソール周り

オリジナルのZKP-1は画像検索すると投影機本体とコンソールが一体の様で、
旭川市青少年科学館は独自仕様のコンソールと思われます。
投影機をサイパルに展示する時に、コンソールも一緒に展示して動体保存として欲しいと
思いましたが、残念ながらコンソールは廃棄処分となったそうです。
もっと早く知っていれば個人的にでも保存したのに、と思っても後の祭り。

☆コンソール拡大

少しぶれていますが、もう見る事の出来ないコンソールの写真。
写真をクリックすると大きな画像で見られます。

☆星座絵投映機

コンソールにはタイプの違う星座絵投映機が3台設置設置されています。
いずれも古い物で、真ん中のアルミケースにつまみが3個付いている物がそれぞれの
明るさを調節する装置と思われます。

☆ポインター

ポインターの扱い一つでその解説の気持ちよさが変わってしまう程の大切な装置。

ポインターにはON・OFFのスイッチと斜めに動くピント合わせのレバーが付いています。
投影されるポインターは通常赤か緑で、旭川は赤だった記憶があります。
コンソールにはポインターの明るさを調節するつまみもあった筈。


次はプラネタリウムが映し出す夜空の様子
肉眼で見たイメージと写真では少し違いますが雰囲気は伝わるでしょう。
この写真は天体写真を撮るのとまったく同じやり方で撮影を行います。

☆夏の天の川と星座

☆冬の天の川と星座

☆北極星の日周運動

北極星は空の北極点から0.5度ずれており、24時間で視直径1度の円を描きます。
こんな写真は極夜の起こる高緯度の地域まで行かないと撮影出来ませんが、
プラネタリウムなら数分で撮影可能。



☆ドーム内の風景

古いプラネタリウムドームにはもれなくこの様な風景が有ります。
椅子に座って投映を待っている間もこの絵を見ながらリラックス。
新しいプラネタリウムにはこの風景画が無いので味気ない。
どんなに高価な機器で全天周映像を映しても、この切り絵風の風景画にはかなわないです。

☆風景画

風景画をよーく見るとこんな作り。
ブリキ板を風景の形に切り抜き、つや消しの黒を塗って、
さらに手前の建物等を黄色のスプレーで描写。



☆座席

私が好きだった場所は写真真ん中の列の一番手前。
一般的にプラネタリウムの特等席は解説員が座っているコンソールに近い場所です。
理由は解説を行う星空がコンソールと反対側の事が多い事。
さらに物語の投映はコンソール側のプロジェクターから投影されるので
奥に座ってしまうと物語が逆さまに成ってしまうからです。

☆プラネタリウム入り口

プラネタリウムと科学館展示室の入り口は2階に有ります。
昔はバリアフリーという発想はなかったので階段だらけの建物です。

☆二つの扉

消防法の関係かドームへの出入り口は二つ。
左の扉は普段は使われて折らず、開かずの扉!

☆ドームの外側

通常はドームの外観は半円形ですが旭川はこんな形。
ハシゴが掛かっているという事は冬になると雪下ろしをしていたんですね。


おまけ!

☆黄金バット復活

旭川市青少年科学館にはこんな展示物もありました。
センサーで人を感知すると黄金バットの笑い声が流れ、同時に電球が点滅するだけの物。
昔は一階フロアーの奥に展示されておりましたが故障して撤去されました。
それを直して2階の入り口横に復活展示となった次第。
どうと言う事もない展示物ですが、科学館に行くと逢わずには居られない黄金バットでした。

☆旭川市天文台

1950年に北海道で一番最初に建てられた天文台
中には五藤の15Cm屈折望遠鏡があり、引退後は望遠鏡だけサイパルのプラネタリウム入り口に展示。