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ダマスカスでの平穏な日々

2009-03-24 10:22:46 | journey
(旅期間:08.5.26~08.6.16)

早いもので、明日の夕方の便で日本に帰ります。
到着は月曜の夜。
早いものでとは言ったものの、いつものことながら何度も"帰りてー"って思いました。

今はまたダマスカスにいます。
リベンジパルミラ?ノン。
GO TO アレッポ?ノン。
私は中東一の癒し都市と言われてるらしいハマよりもダマスカスの方が好きです。
毎日特に何をするでもなく、スークをぶらぶら歩いていつもの雑貨屋で水買ってここらへんで一番安い店でシュワルマを食べてたまにモスクに入って休み、宿の人とチャイを飲んだりお菓子屋のおじさんに手を触られるかわりにつまみぐいをさせてもらったり、そんなゆるい日々です。

今回、本を2冊持ってきました。読んだら捨てればいいと思ったので直前にブックオフで。
伊坂幸太郎がよかったんだけど彼は今人気らしく、いくつかのお店をまわっても在庫がありませんでした。
そこで手にしたのがリリーフランキーの"ぼろぼろになった人へ"と沢木耕太郎の"地図を燃やす -路上の視野3"。

"ぼろぼろになった人へ"は、正直こんな内容の本だとは思わなかった。ぼろぼろになった人を癒すような内容だと思ってたけど、実際はシュール。そして少しエロい。短編がいくつか入ってるんだけど、その中の一つは少し前に深夜に"週刊 真木ようこ"という番組で映像化されたものの原作でした。あー、リリーさんが原作だったんだ、となんともストレートな感想を抱きました。
この本は1度読んでさよならしました。物語ゆえ、読み終わってすぐに読み返そうという気にならないから。

もう一冊の"地図を燃やす"。面白い!イエメン滞在中に1度読んでしまったのですが、昨日もう1度読み返してしまいました。ドーハでのトランジットで5時間待ちしなきゃならないのでまた読むつもりです。
沢木氏といえば"深夜特急"。中学生ぐらいの頃私も読み、それ以来大好きな本です。あの本を"紀行文"に分類していいとしたら、彼の旅は結構硬派だよなーと思う。他の旅本と比較すると結構。彼の旅が、というより彼の人間性と表現の仕方の問題かも。
で、"地図を燃やす"の中身ですが、旅後に彼がまたルポライターとして仕事を再開したときに書かれたものです。短い文章がいくつも。
前半では要所要所でかつての旅を振り返ったりそこで得た感覚が描かれていたりして、"深夜特急その後"もしくは"深夜特急こぼれ話"みたい。
後半は主に、沢木氏がいかにしてルポライターになったのか、ルポルタージュとは、について書かれている。
こっちも面白い。
"路上の視野"シリーズがあるみたいだから、帰国したら1と2も是非読んでみたいと思った。

私は3週間という短いようで長いようでやっぱり短い旅だったのでこんなことを言っていいものか分からないけど、本に書かれている沢木氏と同じ感覚を持ったことが度々ありました。


今回は、去年砂漠で感じたような圧倒的な影響力と自分が変化した感覚、というのは味わってないと思う。
ここにも人がいて、生活があって、ただ文化とか生活スタイルとか価値感が違うだけ。
名所旧跡を巡るような旅より限りある日数の中で少しだけでも街や人と馴染んでいく方が私は好きです。
でもそれよりも、人の力が無力だと思えるような圧倒的な自然の中に立ってみるほうが好きです。
てことでやはりいつかウユニ塩湖に行きたい。
そしてまた砂漠に行きたいと思いました。こだわりや物欲をあそこにだいぶ置いてきました。
今もし10日あったら、カサブランカ空港到着後に最短ルートでサハラまで行って、動くことができない暑い日中は持参した本を読み、日差しが弱くなってきたら砂漠に遊びに行き、星が出てきたら屋上に寝転がって眠くなるまで流星を探し続ける、観光なしの砂漠オンリーの日程がいいです。

時間はあるけど金はねぇ。帰国したら一文なしです私。おほほ。本当に。日銭を稼いで友達に会いに行かなきゃ。ビールが美味しい季節になりますね。

こっちでも頭の中に余裕が出来たときにちょこっと考えたけど、将来のことも考えないと。色々含めて。
22歳の時とは違うし、去年の私とも違う。やりたいことも違えば自分に適してると思うことも違う。生きて行くのが最低、最高、最小、最大の目標だな。


日本に戻るのが楽しみです。こっち、乾燥し過ぎてて肌が死にました(笑)
カップラーメンが食べたいです。"地図を燃やす"で出てきたのです。あと美味しいコーヒー。関空着いたら本屋で本を買って、とりあえずスタバに直行です。


(ダマスカスの街と人)



(ダマスカスのモスク。モスクはイスラム教徒以外立ち入り禁止のところが多い。中まで入れたのは初めてだったのでいい経験をした。)

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