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『トウキョウソナタ』 DVD

2009-10-31 23:16:39 | movie
2008年  製作国:日本
監督:黒沢清
出演:香川照之/小泉今日子/小柳友/井之脇海/井川遥/津田寛治/役所広司


【ストーリー】
健康機器メーカー、総務課長として働く佐々木竜平は、人事部に呼び出され、リストラを宣告される。突然の出来事に、呆然としたまま帰宅するが妻、恵にリストラされたことを言い出せなかった。夕食時、小学校6年生で次男の健二はピアノを習いたいと言い出すが、竜平は反対。翌日から、会社に行くフリをして、毎日ハローワークへ通っていた。ある日、大学生の長男・貴が、世界平和のためにアメリカの軍隊に入りたいと言い出す…。


【感想】
実は、このDVDを観ようと思い、始まってから10分ほどして観るのをやめた。
いきなりリストラシーンがあったからだ。そんなネガティブな映画は精神衛生上よくない!私には今必要な映画じゃない!と思った。

が、1日経つごとに状況も変わるもので、あ、観ても平気かなって思ったので、観た。
途中までは、なんともよろしくない。どうしてこうも心が沈む描写の連続なのだ。
何も面白くない。

私はこれまで、黒沢清監督の映画を観て「面白い」と思ったことがない。
監督の感性とは全く合わないのだ。


が!ラストはよかった。まだまだあやふやなものだけど、かすかな光が提示されて終わった。あのピアノは良かった。うん。

『母なる証明』 映画

2009-10-31 23:07:52 | movie
2009年  製作国:韓国
監督:ポン・ジュノ
出演:キム・ヘジャ/ウォンビン


【ストーリー】
貧しいながらも幸せに暮らしていた親子であったが、ある日1人息子が警察に拘束されてしまう。殺人事件の容疑者にされてしまった息子の無実を信じ、孤立無援の母は悲しむ間もなく、たった1人で真相に迫ろうとするのだが……。


【感想】
なんとも後味の悪い、すっきりしない映画だ。
そういった意味では「殺人の追憶」と同じような感じ。

まず前提として「あれ?」と思ったのは、この母一人息子一人という親子関係が、底抜けに明るく愛に溢れているわけではないということ。
母の片思いのようだ。息子は、それなりに母親をうざったく思っている。

だから、息子のために奔走する母親の姿にじーんとこないのだ。

単純な親子の愛情でないところに、監督のこだわりがあるのかしら。
一筋縄ではいかない。それが人間というものか。

「さすがだな」と思ったのは、殺された女子高生を屋上に運んだ動機。
あれは、一般人には考え付かない。小鹿のような目をした人間にしか分からない。

『スラムドッグ$ミリオネア』 DVD

2009-10-27 10:01:04 | movie
2008年  製作国:アメリカ
監督:ダニー・ボイル
出演:デヴ・パテル/フリーダ・ピント/マドゥル・ミッタル


【ストーリー】
テレビ番組「クイズ$ミリオネア」に出演し、賞金を獲得したジャマール(デヴ・パテル)だったが、インドのスラム街で育った少年が正解を知るはずがないと不正を疑われ逮捕される。ジャマールになぜこれほどの知識があり、この番組に出演するに至ったのか。警察の尋問によって、真実が明らかになっていく。


【感想】
アカデミー賞をとったこの作品、数あるアメリカ映画をおさえ、インドが舞台ということもあってすごく話題になった。

でも内容はとても素直で万人受けするものだよね。
万人受けするから、もちろん私も面白いと思いました。

ちゃんとハッピーエンドで、社会問題も含まれてて、恋愛もあり。

面白いけどこれから先ずっと心に残る映画かと問われれば、違うと答える。
エンタメっす。

貧困、宗教、いっぱい問題は提示されてるし、それが原因で彼はクイズに正解していくわけだけど、たまたま彼が経験したことが都合よくクイズになってるってところが、どうしてもね。
ハッピーエンドにするにはこれぐらいのことは仕方ないか。
だってこれは映画だもんね!…って最近この言葉ですべてを片付けようとしてる、私(笑)

ラティカがめちゃめちゃかわいかった。
子供の頃もかわいいし、大人になったラティカも超タイプ。



『オールド・ボーイ』 DVD

2009-10-26 15:07:00 | movie
2003年  製作国:韓国
監督:パク・チャヌク
出演:チェ・ミンシク/カン・ヘジョン/ユ・ジテ


【ストーリー】
ごく平凡な人生を送っていたオ・デス(チェ・ミンシク)はある日突然拉致され、気がつくと小さな監禁部屋にいた。理由も分からぬまま15年監禁され続け、突如解放される。復讐を誓うデスの元に現れた謎の男(ユ・ジテ)は、5日間で監禁の理由を解き明かせと命じるが……。


【感想】
観ている側をまったく飽きさせない展開はすごい。
どうして監禁されることになったのか。誰が黒幕なのか。事件の発端は何なのか。
徐々に明らかにされる真相と、目を覆いたくなるシーンと。

愛も血もドロドロなり。

『歩いても 歩いても』 DVD

2009-10-26 14:50:18 | movie
2008年  製作国:日本
監督:是枝裕和
出演:阿部寛/夏川結衣/YOU/樹木希林/原田芳雄


【ストーリー】
ある夏の日、かつて開業医を営んでいた横山恭平(原田芳雄)と妻・とし子(樹木希林)の家に、長女・ちなみ(YOU)一家と次男・良多(阿部寛)一家が訪れてくる。良多は子連れのゆかり(夏川結衣)と結婚したばかりなのに、いまは失業中の身。ちなみは営業マンの夫と2人の子供に恵まれた専業主婦。家族一同が久しぶりに集まったのは、事故で亡くなった横山家の長男・純平の命日のためである。ごくありふれた夏休みの光景、それはいつものように過ぎていくはずだったが…。


【感想】
人間をしっかり描いてる。YOUがいい。YOUでいいバランスをとってる感じ。
面白味には欠けるけど、それぞれちゃんと自分の想いってものがあって、それを前面に押し出して主張するわけではなく、一緒に時を過ごす中で少しずつ滲み出てくる。

ちょっとしたセリフがちくりと相手を刺す内容だったり。
大きな事件は起こらないけど、ちゃんと集中してないと大事な心理描写を逃してしまうことになる。

映画のタイトル、歌謡曲『ブルーライトヨコハマ』の「歩いても 歩いても」からきてるのね。へー。


『青い鳥』 DVD

2009-10-26 14:04:45 | movie
2008年  製作国:日本
監督:中西健二
出演:阿部寛/本郷奏多/伊藤歩


【ストーリー】
いじめによる自殺未遂などなかったかのような、平穏な新学期を迎えた中学校。そこへ新たに赴任してきた極度のきつ音である臨時教師の村内(阿部寛)は、事件後転校した被害者生徒の机を教室に戻すように命じて生徒たちに衝撃を与える。そんなある日、いじめに加担したことに苦しむ真一(本郷奏多)は、その苦しい胸の内を村内にぶつけるが……。


【感想】
地味だけどいい映画だ。
これ、キャストがよくなかったらしらけてしまうだろう。

いじめを苦に自殺未遂した子供が出てくるわけだけど、いじめをしていた側にその意識がなく、その子たちにスポットを当てていくとこの映画の中に悪者はいないってことが分かる。

まったくそのつもりがないのに、自殺未遂されたら。きついだろうな。


私はいじめとは縁のないところで育ってきたと思ってる。
自分で気付いてないだけかもしれないけど、「気付いてない」なら少なくとも私はいじめ「られ」てはいないということだ。

物語の中で、どこからがいじめかって話が出てきたけど、いじめに限らず人間関係において、相手の受け取り方がすべてだと思う。
そんなつもりだろうがどんなつもりだろうが、相手が感じたこと、それが正解。

『死ぬまでにしたい10のこと』 DVD

2009-10-26 13:55:21 | movie
2003年  製作国:カナダ・スペイン
監督:イザベル・コヘット
出演:サラ・ポーリー/スコット・スピードマン/マーク・ラファロ


【ストーリー】
23歳のアンは、母親の家の裏庭にあるトレーラーハウスで失業中の夫と幼い2人の娘と暮らし、時間に追われる忙しい毎日を送っていた。だがある日、彼女は突然腹痛に襲われて病院に運ばれる。そして検査の結果、医師から余命2ヵ月の宣告を受ける。若さのせいでガンの進行が早く、すでに全身に転移してしまっていた。アンはこのことを誰にも打ち明けないと決意し、ノートに死ぬまでにしたいことを書き出していった。それはちょうど10項目になった。そしてその日から、彼女はその秘密のリストを一つずつ実行していくのだった…。


【感想】
余命宣告されても取り乱すことなく、また、周囲に悟られることなく日々を過ごしたアンはなんて強いんだろう。

死ぬまでにしたいことリストの中に、新しい男を夢中にさせることが挙げられていたのだけは「どーなのかな」と思った。
でも最初の彼と何も考えることなく結婚・出産という道を経た彼女にとっては、過去にやり残したことだったとも思える。
子供を愛する気持ちと矛盾するんじゃないか、と感じたけど、そうは単純にいかないのが人間なんだろう。

淡々と進む物語の中で、あえて観客を泣かせようとするわけでもなく、死を目前にした若い女性のひとつの選択を提示されたようだった。


彼女はこうだった。あなたはどうする?

『空気人形』 映画

2009-10-26 13:41:11 | movie
2009年  製作国:日本
監督:是枝裕和
出演:ペ・ドゥナ/ARATA/板尾創路/高橋昌也/余貴美子 etc


【ストーリー】
レトロなアパートで秀雄(板尾創路)と暮らす空気人形(ペ・ドゥナ)に、ある日思いがけずに心が宿ってしまう。人形は持ち主が仕事に出かけるといそいそと身支度を整え、一人で街歩きを楽しむようになる。やがて彼女はレンタルビデオ店で働く純一(ARATA)にひそかな恋心を抱き、自分も彼と同じ店でアルバイトをすることに決めるが……。


【感想】
切ない。悲しい。はぁ。

いっちばん初めにこの映画の上映を知ったとき、ファンタジーでかわいらしい映画なんだと思った。
メイドの格好したかわいいペ・ドゥナ。

でも、全然違う。
きれいな世界じゃない。映像がきれいだったり、演技が軽やかだったりで救われてるけど、痛々しい描写も多い。

ペ・ドゥナ演じるノゾミが、純一以外の男性に抱かれるシーンでは、「彼女は人間じゃないんだ。身体的な違和感や痛さは感じないんだ。」と自分に言い聞かせながら観た。


私は好きな映画。
でもラスト付近、ノゾミのおそらく妄想の場面。バースデーソングを歌うみんなに囲まれるノゾミ。
一見幸せなシーンだけど、全員出す必要はないだろ、って思った。
ビデオ店店長とか、笑顔を向ける相手ではないはず。

それともうひとつ。
星野真理演じる女の子が、部屋の窓を開けて「きれい」とつぶやくシーン。
あの光景はきれいじゃないと思う。

あれを見て「きれい」と言う感覚が分からない。

『悪意』 小説

2009-10-23 15:08:53 | book
著者:東野圭吾


【ストーリー】
人気作家・日高邦彦が仕事場で殺された。第一発見者は、妻の理恵と被害者の幼なじみである野々口修。犯行現場に赴いた刑事・加賀恭一郎の推理、逮捕された犯人が決して語らない動機とは。人はなぜ、人を殺すのか。


【感想】
人の心は複雑である、と。そういうことでOK?
面白いけど、超面白くはないよなー。

『あなたは私の婿になる』 映画

2009-10-17 17:18:12 | movie
2009年  製作国:アメリカ
監督:アン・フレッチャー
出演:サンドラ・ブロック/ライアン・レイノルズ/ベティ・ホワイト/ メアリー・スティーンバージェン


【ストーリー】
ニューヨークにある出版社で書籍編集の編集長を務める40歳のマーガレット・テイト(サンドラ・ブロック)は着実にキャリアを重ねていた。しかしその合理的な働きぶりによって、部下たちからは恐れられる存在だった。ある朝、気難しくて有名な作家からインタビュー番組への出演をとりつけ、自分の意見に従わない男性社員をクビにしていたマーガレットは、会長から呼び出される。マーガレットはてっきり自分の有能ぶりを褒めちぎられるものと思い込んでいたが、思いがけない事実を知らされる。カナダ人である彼女はビザの申請を延ばし延ばしにしてきたが、ついに国外退去を命じられたのだ。しかし、ニューヨークでのキャリアを諦めきれないマーガレットは、あるアイディアを思いつく。それは3年間彼女のもとで働き、どんな命令にも従い続けてきた28歳のアシスタント、アンドリュー・パクストン(ライアン・レイノルズ)と結婚するというものだった。上司命令のプロポーズを断れば、アンドリューも失業の身となる。最小限の犠牲で最大の効果を得るという、彼女らしい合理的な発想だったが、偽装結婚は重罪となるリスクも背負うことになる。果たして2人は結婚し、お互いのキャリアを守ることができるのか。


【感想】
やっぱラブコメはいいねー。しかも主演はサンドラ・ブロック。安定感あるわ。
予告とかだともっと男の方がたよりなくて絶対服従みたいな感じだけど、案外そんなことはなく、結構早い段階から二人の力関係に変化が現れる。

もう少し、女=強い、男=弱い、の構図を全面的に押し出しても良かったんじゃないかと思う。

がしかし、面白かったことに変わりなし!
おばあちゃんとか、ストリッパー・ラモーンとか、いい味出してる人多し。

別にアラフォー女子じゃなくても十分楽しめます。

恋がしたくなるねーーーー