a girl

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『半落ち』 小説

2009-07-30 00:34:38 | book
著者:横山秀夫


【ストーリー】
「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの二日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは―。


【感想】
意外に硬くないし読みやすい。

警察とか検察とか裁判所とか、もっとハードで読みづらいかと思った。
でも結構短めだし、章ごとに色々な人の視点からひとつの事件を紐解いていくという手法によって分かりやすさが増す。

妻を殺した動機や、空白の二日間について沈黙を貫いた理由、理解できたけどもう少し厚く記述されててもいいのに。
ちょっとあっさり。

そこだけはもう少し重みと説得力が欲しかった。



読んでるとき、頭には常に「梶=寺尾聰」。

『未来を写した子どもたち』 DVD

2009-07-30 00:25:32 | movie
2004年  製作国:アメリカ
監督・撮影・編集:ロス・カウフマン
監督・撮影:ザナ・ブリスキー


【ストーリー】
インド・カルカッタの売春窟に生まれついた子供たち。彼らは外の世界を知らず、夢を持つことも許されない。だがある日、子供たちはカメラと出会ったことで、自分たちに無限の未来と希望があることを知る――。ニューヨークで活動する写真家、ザナ・ブリスキーが、売春婦の取材のためこの地を訪れたとき、そこで暮らす子供たちの悲惨な運命を目の当たりにし、衝撃を受ける。そして彼女は、子供たちをここから救い出したいという思いから、写真教室を開く。そこでは、インスタントカメラを使って、子供たちに写真のいろはを教えた。後に、子供たちの撮った写真は高く評価され、ニューヨークで写真展を開催するまでに。だが、子供たちを生まれ育った境遇から抜け出させることは容易ではなかった…。映像作家、ロス・カウフマンがザナの活動を映像に収めたドキュメンタリー。第77回アカデミー賞の最優秀ドキュメンタリー賞受賞作品。


【感想】
人は生まれたその瞬間から、既に平等ではない。
生まれた場所の環境・家族で、決まってしまう部分もある。

写真家であるザナが、写真というモノを使って状況をどうにか打開できないか、遅々として進まないインドのシステムと格闘しながら前へ進もうという姿勢は人として素晴らしいと思う。

でも私、この作品そんなに好きじゃない。
好きじゃないっていうか、あまり惹きつけられなかった。
題材うんぬんじゃなく、多分編集(見せ方)が自分好みじゃないってこと。

『ナイトミュージアム』 DVD

2009-07-27 22:05:11 | movie
2006年  製作国:アメリカ
監督:ショーン・レヴィ
出演:ベン・スティラー/ロビン・ウィリアムス


【ストーリー】
ニューヨークに住むラリーは、現在失業中。しかも最愛の息子ニッキーは、元妻の再婚相手になついてしまっている。父子の絆を取り戻すため、まずは仕事を持とうと決心したラリーは、自然史博物館の夜警の仕事に就く。しかし勤務最初の夜、ひとり見回りを始めたラリーは愕然とする。ホール中央にあったティラノサウルスの骨格標本が、忽然と消えているのだ!その直後、ラリーは館内を動き回るティラノサウルスに追いかけられ…?!


【感想】
なんにも考えずに、ただただ楽しむ映画であーる。

『キャラメル』 DVD

2009-07-26 00:25:12 | movie
2007年  製作国:レバノン/フランス
監督:ナディーン・ラバキー
主演:ナディーン・ラバキー


【ストーリー】
ベイルートの小さなエステサロンに集う5人の女性たち。結婚を前にフィアンセに過去を打ち明けられないイスラム教徒のニスリン。不倫の恋に振り回され、結婚を期待する親に嘘をついていることに悩むオーナーのラヤール。長い髪の美しい顧客に心惹かれるリマ。毎日サロンに通うジャマルは、オーディションを受け続けるが上手くいかず、年を重ねる自分を受け入れられない。そして、ローズは年老いた姉を抱え、すでに自分の人生を諦めていた。そんなとき、素敵な老紳士と出会うのだが…。ニスリンの結婚式を前に、それぞれの人生が動き始める。


【感想】
私、この映画って切ないと思う。

5人の女性を中心として、それぞれが抱える人生を映し出すというストーリー。
ハッピーのみでラストが迎えられるわけではない。

それでも人生は続いていく、という終わり方だったように思う。

監督であり主演であるナディーン・ラバキーが演じるラヤールは、不倫の恋をしている。仕事もして、警官にも強気に出て、ちょっと近寄りがたい女性かと思いきや、彼のためにとても尽くす。報われないのに。


私が一番切なく思ったのは、年老いたお姉さんと二人暮らしをしているローズのストーリーライン。
お姉さんは年のせいでわがままにも頑固にもなってる。
ローズの仕事も、淡い恋の萌芽もお構いなしに空気読まずに潰す。

それだけ観ると、お姉さん憎し!ってなるんだけど、ラストシーンで姉妹二人が手をつないで道を歩いている絵が映し出されると、思い直した。
お姉さんだって、妹が憎くてそうしているわけではない。

簡単に、誰がよくて誰が悪くて、誰が邪魔で誰が必要で、なんて言えないんだな、と気づく。


ラストのそのシーンを観て、私は涙が出ました。



反対に、この映画を観て一番心が躍ったのは、リマと淡い恋をしているかのような態度を見せるお客の女性が思い切って長かった黒髪をショートにしたシーン。
それまでの大人なきれいな女性が一転、若々しくてキュートな女性に変身!
ショートにしちゃった!という気持ちを隠せないから、通りを歩いていても笑いが止まらず一人でニコニコ。ショーウィンドウに映る新しい自分を見て、とても嬉しそうな顔をしている。

思わず私も笑っちゃった。かわいかったー。

『新世界より』 本

2009-07-26 00:18:05 | book
著者:貴志祐介

【ストーリー】
(上巻)
ここは汚れなき理想郷のはずだった。
1000年後の日本。伝説。消える子供たち。

子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。
いつわりの共同体が隠しているものとは――。何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる!

(下巻)
せかけの平和がいま崩れる。
人類が手にしたのは、神の力か、悪魔の力か。

八丁標の外に出てはいけない――悪鬼と業魔から町を守るために、大人たちが作った忌まわしい伝説。いま伝説が、「実体」となって町に迫る。
新しい秩序とは、おびただしい流血でしか生まれないのか。少女は、決死の冒険に身を投じる。


【感想】
とにかく長かった!!

一見したところ、ファンタジー要素が強い。
ストーリーや使われる用語は決して平易なものではないため多少頭は使うけど、特に前半は日本版ハリーポッターのようだった。
なんせ「呪力」だし。

がしかし。
バケネズミや悪鬼との抗争、攻撃を抑制するための性欲への転換、男男・女女、愛情や友情、善と悪、遺伝子等々。

提起される問題は様々で、単純に勧善懲悪のラストとはいかなかった。


ラストで明らかになる事実を前にすると、私はバケネズミの肩を持ってしまう。

『ストレートじゃいられない』 映画

2009-07-21 13:31:38 | movie


第18回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭 <クロージング作品>
2008年  製作国:イギリス
監督:シャミン・サリフ


【ストーリー】
タラは、ロンドン在住のパレスチナ系ヨルダン人の女の子。結婚式の準備に追われる中、男友達の恋人である、インド系イギリス人のレイラと出会う。活発なクリスチャンのタラと内気なイスラム教徒のレイラは、全く異なるバックボーンを持ちながらもお互い惹き付けられ、いつしか恋に落ちる。しかし、タラはすべてを捨ててレイラと付き合う決心がつかず彼女を置いてヨルダンへ戻ってしまう。傷心したレイラは、自分はレズビアンだと両親にカミングアウトし、新しい人生をスタートすることに。結婚を控えたタラは人生の選択に迷いながら…。タラとレイラ、二つの異文化で培ってきたお互いの価値観、愛と責任の狭間をさまよいながら二つの文化はどう交差していくのでしょう・・・笑いあり、チャームあり、ユーモアありのロマンティックコメディー。


【感想】
私好きだーこの映画。

まず、主人公二人がかわいい(きれい)。
そしてここが重要。ハッピーエンド!!!!!

私、東京国際L&G映画祭は初めて行きました。
ロビーで待ってるときから至るところで国籍性別とわずハグしたり握手したり、とっても平和な雰囲気が流れていて温かかった。

クロージング作品ということで、立ち見もでるほどの盛況ぶり。


主役の一人であるレイラの部屋にk.d.ラングのCDが置いてあったりして、それを見た妹が、レイラがレズビアンであることに気がつくシーンとか、自らがゲイ(レズビアンも含む)であったりゲイカルチャーに興味あったりしないとなかなか分からないんじゃないかな。
その点、会場ではそこでちゃんと笑いが起こっていた。

他にも、セリフの中で「Lの世界」って言葉が出てきたときもみんな笑ってた。

もし一般公開されたとしても、こんなにリアクションが揃う劇場はないと思う。


そういった意味で、この作品は映画祭で観れて本当に良かったと思う!!


ところどころ、主役以外の人物描写が物足りなかったり、場面転換が雑だなと思うこともあったけど、ストーリー・結末・キャスト・ユーモアは文句なし。


『BIG POPPER』 音楽

2009-07-19 01:16:58 | music
leccaのニューアルバム、『BIG POPPER』発売!!!!!!

leccaは私の大大大大大好きな歌手。
もうかれこれ何年になるんだろう。

今年に入って発売した『For You』が話題になって一気に有名になった。
嬉しいし、leccaの歌に出会って救われた人もたーくさんいるだろう。
でもどうやっても淋しく思ってしまうのは仕方ないじゃないか!

さて、表題のアルバム、これまでのアルバムと比較しても一番耳に馴染みやすい曲が詰まってると思う。

それは有名になったからそういう分かりやすい曲にした、という意味ではない。

leccaちゃん雰囲気が優しくなったよねー。
言いたいことは相変わらず言ってるけど、ライブで語りかけるときも、余裕持って優しく語り掛けてる気がするー。


15日発売のアルバムですが、私は14日にゲット。
そして、その日(14日)、私はleccaに会った
横を見たらスタッフも連れずにleccaが一人で歩いてて、話しかけて握手してサインもらって10分ぐらい二人きりで話して写真撮ってまた握手してハグした。


わーいわーいわーいわーーーーーーーーーーーい

leccaちゃんと話したのは初めてじゃないけど、ちゃんとそのときのことも名前も覚えててくれた。

そんで私は、すっごく好きなのに普段通り落ち着いて話すという性格の持ち主なので、普通に話した。色々と。ライブのこととか映画のこととか。

あの瞬間は、数多くのleccaファンの中で一番の幸せ者だったという自信があるぜよ。


気さくさは変わらず。
leccaは変わらず。
変わらずファンでい続けます。

『アマルフィ 女神の報酬』 映画

2009-07-19 00:52:22 | movie
2009年  製作国:日本
監督:西谷弘
出演:織田裕二/天海祐希/戸田恵梨香/佐藤浩市/大塚寧々/佐野史郎/福山雅治


【ストーリー】
クリスマス目前のローマ。きらびやかにライトアップされた街で、一人の日本人少女が失踪した。これは営利誘拐か? それともテロの序章なのか? 警察の包囲網を撹乱する犯人グループに、一向に進展しない捜査…。様々な想いが交錯する中、全ての鍵はイタリア南西に位置する美しい港町・アマルフィにあった――。そして、そこで外交官・黒田(織田裕二)が見出した事件の全貌とはいったい? 
邦画初のオールイタリアロケを敢行し、これまでにないスケールで描かれるサスペンス超大作。


【感想】
この映画、まったく期待しないで観に行ったなら満足してたと思う。
でも頭の中には、「豪華キャスト」「かつてないスケール」「オールイタリアロケ」等々のきらびやかな言葉が入っている。

その状態で観てしまったら…不満足だった。

面白くないわけではない。
が、とりたてて面白いわけでもない。

豪華キャストや豪華ロケのはずなのに、なぜか漂う地味感。
主演二人が地味だからか。外見的なものではなく、性格的に。

すごいもったいない。
主演二人とも、シリアスな演技もコメディもできるのに、あんなに堅い面だけ見せなくても…。
脇役の大塚寧々も伊藤淳史も、せっかく出演してるのに、もったいない。
全くストーリー上必要になっていない。
声の出演だけの中井貴一だって、はっきり言って中井貴一じゃなくても、無名の誰でも良かったと思う。
福山雅治もまた同じ。活躍するシーンは絵としては現れてこない。
「豪華キャスト」という宣伝を実現するためだけに出てるのか、と思いたくなる。


そしてロケ地イタリア。ストーリーはサスペンス。
はい、『天使と悪魔』にかぶりました。あぁ。なんかこんな感じの建物、2ヶ月前に観たよー(泣)


もう一度。予備知識なしで観に行ったらそれなりに満足したと思う。
でも予備知識あったからさ、もったいないなーという想いが勝ってしまった。

『生きながら火に焼かれて』 ノンフィクション

2009-07-16 23:57:35 | book
著者:スアド


【ストーリー】
奇跡の生存者による魂の証言。衝撃のノンフィクション。
中東シスヨルダンの小さな村。学校にも通わず、鞭で打たれながら奴隷のように働く17歳の少女スアド。恋愛は死に値する行為と知りながら、恋する気持ちは止められなかった……
遠い過去の話でも、フィクションでもない。もう目をそらすことはできない。
婚姻前の性交渉……そのために少女は火刑にされた。
今なお虐待と死の危険にさらされている女性たちの、衝撃の記録。


【感想】
中東あたりでは日本では考えられないような男尊女卑が当たり前なことは知っている。
実際旅してても、女性は肌を見せちゃいけないし、髪を見せちゃいけないし、顔を見せてもいけない地方は多々あった。

でもそれは、あまりにも文化が違いすぎて、比較のしようがない。
そこではそれが当たり前で。

てゆーか、少なくともこの本にの中で描かれているのは決して「文化」などではない。野蛮で自己中心的な慣習に過ぎない。

スアドを助けたジャクリーヌが、そんな慣習を自らの力で変えようとしてないところがいい。変えることはものすごく難しいのだろうから。
ジャクリーヌはただ、目の前の助けを必要としている女性を全力で助けることだけに専心している。強いな。


私しばしば思う。いくら一日に何回も神にお祈りしてたって、こんなことしてちゃ神は助けないよ。

『モンスター VS エイリアン』 映画

2009-07-16 23:51:45 | movie
2009年  製作国:アメリカ
ドリームワークス制作
監督:ロブ・レターマン/コンラッド・ヴァーノン


【ストーリー】
人生最高の日、結婚式の日を迎えたスーザンは、突然、空から落ちてきた隕石と接触し、身長がなんと15メートルの巨人になってしまった。新種のモンスターと思われた彼女は、政府の秘密基地に連行され、ほかのはみ出し者モンスターとともに監禁されてしまう。そんな中、謎に満ちたエイリアンのロボットが地球に降り立ち、人類に攻撃を仕掛ける。困惑する大統領に、将軍は敵に立ち向かえるのはモンスターたちしかいないことを提案する。モンスターとしての自覚が全くないスーザンは、モンスター軍団と一緒に出動させられるのだが…。果たしてモンスターたちに地球は救えるのか?


【感想】
ドリームワークスのアニメーション映画はブラックユーモア満載よね。
おバカ満載、なーんにも考えないし、なーんにも学ばない(笑)