卒業式で３年生の生徒達から、花束をもらうのは前任校では恒例のようになっていた。しかし１、２年生では、寄せ書きを書いてくれる気の利いたクラスもあったけど、花束をもらうということは普通はなかった
６０期２年３組は、終わりのＨＲで、号令の直後に、生徒達が一斉に机を後ろに送り、教卓にいる私を囲んで歌を歌い始めた。あまりにも突然のことで、とてもびっくりした
そして最初は笑顔で生徒達の歌を聞いていたけれど、そのうちに、なぜこんなに真剣に、大きな声で歌うのだろうと思うと、自然に涙が出てきた。生徒達の声は、大変力強く、優しい歌声の大合唱だった。私はこれほど心から感動する歌声を聞いたことがなかった
歌い終わった直後に、いきなりの花束贈呈！
それからクラス一人一人が書いてくれたメッセージと写真が貼ってある手作りのアルバムをくれた
私が感動した歌は「旅立ちの日に」という合唱曲だそうだ。後になって、みんなが朝練までして、そらで歌えるように練習をしたことを聞いた。みんなどうもありがとう！
６０期２年３組の３学期の終業式でのＨＲは、私の教師生活の中で、最高の思い出だ。これ以上の思い出はもうないと思う
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