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珍国際の書斎

ア、ア、ア、アイヤー、ここは珍さんの隠れ家アルよ。

ナニワ式・直立不動的・貧乏人御用達酒場

2006年12月06日 00時00分00秒 | 酒場
ナニワ式・直立不動的・貧乏人御用達酒場




 「珍さん、今夜はどうする?」



 塀の中の懲りない友人から、またもお誘いアル。若い頃は誘われるのが嬉しかったアルが、定年を過ぎ、気力も体力も財力まで無くなった身には、悲しいかな、あまり嬉しくない言葉になってしまたのこと。



 「ブログのネタになるような店だったら行く」



 「東京駅のそばに在る立ち呑み屋に行かない?大阪から出てきた店なんだ」



 立ち呑み屋かぁ。それも大嫌いな大阪から?・・・友人は珍さんの財力が衰えているのを知っているアルから、安い店に誘ってくれているのは分かるアルが、珍さん、体力も無いので座って呑みたいアル。



 「じゃあ、ちょっとだけ」



 と、東京駅のそばに在るという、立ち呑み屋に向かったアル。



 珍さん、てっきり昔ながらの侘びしい立ち呑み屋を想像しながら、



 「立ち呑み屋かぁ。俺も落ちぶれたもんだな。座って呑みたいけどブログの為なら仕方がない。すべてはブログの為」



 と、トサツ場(ATOKは漢字に変換してくれない。禁止用語?)に引かれる牛のようにトボトボとついて行ったのこと。

 

ビル内部.jpg



 着いた所は、新しい巨大なビルの地下アル。最近流行のヒルズ族でも闊歩していそうな綺麗な建物のこと。「え?こんな場所に立ち呑み屋?」





立ち飲み.jpg



 店に着くと、ナルホド、みんな立って呑んでいるアル。 パンツが落ちるオッサン.gif



 「こいつらも俺と同じ貧乏人か。このフクラハギの膨らみ方からすると未婚のネーチャンなのに、ハイヒールでなくペチャンコの靴だ。顔が良けりゃ、座って呑む店でワインでも呑ませて貰ってんだろうな、可哀想に」





全景.jpg



 ナルホド!いかにも大阪から出てきた店らしく、男の店員は全員が大阪人の顔アル。分かり易く言えば、吉本興業の漫才師顔のこと。  漫才1.gif



 もっとはっきり言えば、イケ面の正反対で、イケナイ面イケヘン面、中には行っちゃった面まで、種々取り揃えてあったアル。



 この店の店員は絶対に顔で選ばれているに違いないのこと。珍さんは採用して貰えないアルな。



 「マイド、なに呑みまんねん?」



 「焼酎をロックで」



 「ツマミはどないしまんねんな?」



 「土手焼き」



 珍さん、「ドテ焼き」と聞いて、怪しい食べ物を想像してしまたのこと。



 「エーッ?ドテを焼くの?」

 註:「ドテ」はある隠語のこと。とても書けません

 

 「どてやきいっちょう!」



 「あと、ホタテと牛肉とレンコンの串焼き2本ずつ」



 「ホタテ、牛肉、レンコン入りマァース!」



立ち飲み講座.jpg



 壁を見ると妙なことを書いた貼り紙が有ったアル。中でも以下の二つは全く意味不明アル。



 「上級編 其の一 混んでいる時はダークダックス。 ※詳しくは従業員まで」



 「上級編 其の二 三名様以上は壁の花立ちで ※詳しくは従業員まで」



 従業員に尋ねようとしたら、隣のサラリーマンが



 「ダークダックスってぇのは、カウンターに真っ直ぐ向かないで、横向けに立つんだよ。そうすりゃ一杯入れるだろ」



 と得意げに教えてくれたアル。



 「壁の花立ちは?」



 「真上から見れば○ ○

            ○○○
のように立つんだよ。そうすれば三人分の幅で五人



 入れるだろ」



 と、これまたえっらそーに教えてくれたアル。



 珍さん、



 「そんなもん、威張るなよ!ビンボー暮らしが、なげーだけじゃねーか!大阪に毒されやがって!」



 と言わないで、



 「なるほど!さーっすが大阪、凄いですねぇ!」



 と貧乏人を増長させておいたアル。



 一生、立って呑んでろってんだ!どうせ小学校の時から立つのは慣れてんだろ!



sakenomi_oyaji.gifsakenomi_oyaji_2.gif やっぱり酒は座って呑みたいよな

ダークダックスが怖くて酒が飲めるかよぉ!



 だいたい、二人連れなら→ ←と向き合って呑めば良いアルが、三人の時にはどうするんだよ。→  になったり、→ ← になったり、真ん中の人間は、しょっちゅう、アッチ向いたり、コッチ向いたり、しなきゃなんねえじゃねえか!。磁石の矢じゃねえんだ!



 四人だと→ ← → ←になるぞ。これじゃ、二人連れ二組と同じじゃねえか。四人で来た意味がねえ!

 

 五人ならさらに複雑だ!→ ← ← → ←になったり、!→ ← → → ←になったり、→ →  → ←になったり、→ ← ← ← ←になったり、アー、もう訳がわかんねえぞ~~~!悪酔いしてきたぁ!





二度漬け.jpg



 串焼きのタレが入っている容器に注意書きが有ったアル。タレを少なく付けると、食いかけの串焼きを、もう一度タレに付けることになるアルから不潔のこと。だからこんな注意書きが。でも、みんな守ってるんかいな?ホンマニ!





串カツのタレ.jpg



 タレの正式な付け方は、串を右手で持ち、左に三べん回してから、二回上下させ、最後に一回だけ右に回す。間違えたら最初からやり直し(ウソ)





キャベツ.jpg



 大阪の呑み屋の定番、生のキャベツのこと。大阪なら無料で食べ放題アルが、この店は東京人がそれを知らないのを良いことに100円取っているアル。



 1個98円のキャベツから30人前は撮れる程の分量だったアル。ホンマモンの大阪人が来たら怒るぞ!





キャベツにタレ.jpg



 友人は、そのキャベツにもタレを付けたアル。みんな、これをやってんだ!道理でタレが水っぽいと思ったのこと。





数の孫.jpg



 珍さん、「お節(せち)料理は数の子だけ有れば満足。寿司は最後に数の子を食べないと、寿司を食べた気がしない」ほどの数の子好きアル。



 「数の子下さい」



 「マイド!、数の子でっか?」



 出てきたのはこれアル。珍さんには、数の子が小さ過ぎて、カツオブシしか見えなかったのこと。珍さん、美人店長を呼びつけ



 「これは数の子ではない。数のだ!」



にごり酒.jpg













 にごり酒を頼んだアル。この前の「塀の中の懲りない呑兵衛」で登場した酒と違い、下の受け皿に存在感が!





















ヒレ酒.jpg



 フグヒレ酒を頼んだアルが、ヒレが異常に小さいアル。大きい方で幅27.3ミリ、小さい方は18.6ミリしか無かったのこと。珍さん、またもや美人店長を呼びつけ、



 「ヒレが小さい」



 と文句を付けたら、美人店長



 「ここをどこやと思うてんねん。ホンマのフグヒレなんぞつこたら、商売ワヤでんがな。480円でフグヒレ使える訳がオマヘンやろ!内緒やが、金魚のヒレつこうてマンネン。ちっこい方がデメキンで、おっきい方がリュウキンでんねん。どないでっか?これが無くなるとメダカのヒレも使いまんにゃ!メザシのシッポかて、二匹分くっつけりゃフグヒレに見えまっせ」



 焼酎2杯、にごり酒1杯、金魚のヒレ酒1杯、牛肉とホタテとレンコンの串焼き各1本、サラシクジラ1皿、キャベツ少々、数の1皿、ドテ焼き1本で3,000円だったのこと。高いのか安いのか?



 そこへ、美人店長が現れ、



 「ダンハン、イカの串焼き、大根とゴボ天のオデンも食べましたがな!これで3,000円ポッキリは安いでっしゃろ!ポテトサラダを忘れとった、エライコッチャ」



 ホナ、上級編 其の四ちゃっちゃと呑んでまた明日。



<marquee behavior="alternate" scrolldelay=500>よいどれサラリーマン.gif酔っぱらったでぇ</marquee> 



        inemuri_jiisan.gif  疲れた・・・






塀の中のまだまだ懲りない呑兵衛

2006年12月01日 10時38分56秒 | 酒場
 「塀の中の懲りない呑兵衛」シリーズは好評だったアルが、どうしても、「呑んでいる客の脇に積み上げられた椅子」の写真が無いのが納得いかず、昨夜、再度決死の覚悟で例の店に行って、「隠し撮り」を決行したアル。



椅子の中で呑む.jpg



 これが決定的瞬間アル。





椅子の中で呑む2.jpg



 サイフを握りしめて勘定を横目で見ながら、残った安酒のシズクを飲み干す、いじましいサラリーマン(右端)・午後9時37分撮影







 取り敢えず、「号外」です。詳しい記事は、明朝書きます。






塀の中の懲りない呑兵衛(その1)

2006年11月26日 00時08分00秒 | 酒場

 あなたは刑務所よりひどい酒場で酔えるアルか?(その1)



メニュー.jpg



 昨夜、友人と呑みに行った酒場は凄かったアル。何が凄いって、全く客を客として扱わない店だったアル。魚屋が経営しているとのことで、魚類が安くて美味いと評判らしいアル。



 大阪人はすぐ、「ダンハン、安うて、美味い店が有りマンガナ」などと、常識で考えればあり得ないことを口走るアル。大阪で本当に安くて美味い店など一度もお目に掛かった事が無かったアル。



 安いけど不味い店は腐る程有ったアル。大阪人て舌が悪いんとチャウ?それとも、ロクなもんを喰っていないから、何を喰っても美味く思うんとチャウか?



 「美味ければ高くて当たり前」が自由主義経済の論理アル。「安くて美味い店」というのは、何処かに論理矛盾が有るアル。何か怪しいアル



 案の定、まず店に入る前から凄いのこと。オンボロ・ビルの1~3階を使っているアルが、珍さん達が目指したのは2階の店アル。



 中は満席で既に7人が並んでいたアル。サラリーマンの2人連れが2組、ネーチャン2人とオッサン1人の3人組、その後に我々だったのこと。



 その店に20年通っているという友人は、先に踊り場に居た7人の脇をすり抜けて、3階に向かう階段を1歩上がった所に立ったアル。普通は階下に向かって並ぶのが常識だと思うアル。



 すると、ネーチャンの1人が、「エ~ッ!」と大きな声を出したのこと。文章では表現しにくいアルが、ネーチャンは我々に割り込まれたと思って、抗議の叫び声を上げたアル。



 友人はすかさず、「この店は、後から来た人間は、3階の方に上がって並ぶことになっているんだ」と一言。すると、他のサラリーマン4人も、「「そうだ、そうだ」とうなずく。



 これで、先制パンチがしっかり効いたのこと。ネーチャンは悲しそうな顔で、「そうだったんですか」と、以後は静かになったアル。



 珍さんのような、戦後焼け跡・闇市育ちの人間にとって、こんな、安酒場に若いなーんも苦労したことが無いパッパラパーのネーチャンが並ぶのは違和感が有るアル。



 オジサン達のオアシスをクソガキ、特になんも苦労しないで、男性社会の美味しいとこ取りのネーチャン達に邪魔して欲しくない。男女平等クソ喰らえ」の心境アルな。



<marquee behavior=alternate>若葉マーク.jpg 初心者には難しい店だなぁ </marquee>



 珍さん達の後から来た常連人たちは、黙って我々の後ろ、つまり3階に近い階段に回り込んだアル。



<marquee behavior="alternate"> 枯れ葉マーク.jpg 常連は上に並ぶんだよ </marquee>



 ここで、友人が「、この店って、2人はすぐに入れるんだが、3人分の席が空くのは滅多に無いんだよね」と追い打ちをかける。1~4番のサラリーマン達も「そうだ、そうだ」と相鎚(あいづち)を打ってくれたアル。男同士、サラリーマン同士の連帯感が生まれた感激の歴史的一瞬アル。(大袈裟な・・・と言うなかれ)



 これで勝負は決まったのこと。3人連れは、「待っても無駄そうね」と帰ったアル。



 珍さんと友人は、「作戦成功!」と勝利宣言。これで、今までは8、9番目だった我々は、5、6番目に目出度く3階級特進したアル。



 もう、後はサラリーマンだけアル。お互いに「早く入れるといいね」とエールの交換。

オッサン.gif パンツが落ちるオッサン.gif オッサン.gif パンツが落ちるオッサン.gif オッサン.gif パンツが落ちるオッサン.gif オッサン.gif やっとオジサンだけになれたね





 1番、2番の客は時々、引き戸になっているガラス戸を開けては、「まだ空きそうもないな」などと待ち遠しそうのこと。



sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif



 友人と、「こういう場合、中で呑んでいる人間は、外の人間に意地悪をしたいから、中々出ないんだよな。それでも何人かが出てしまえば、粘る意味が無くなるから、ドドトッと帰る気になるんだろう」などと話していたアルが、逆に珍さんが中に居たら、そんな心境になるに違いないのこと。



 そして、2人連れが一組出てきたアル。その1人は大声で、「二度とこんな店には来ねえ!」と叫んでいたアル。珍さん、何となく恐ろしくなってきたアル。



 それでも、1、2番のサラリーマンは、嬉しそうに「お先に!」と中に消えていったアル。我々は、「ごゆっくり」と喜んで送り出したアル。



 すぐに3、4番の客も中に消えたアル。「次は我々だ」と、イヤが上にも期待と不安で胸の鼓動が高まり、我が小さな心臓は心房細動を起こし始め、息は荒くなり、気絶寸前アルよ。「もう、中に入れなくてもいい。ここで死んでも本望」の心境にまで達したアル。



 ここで中から、「5番と6番のモノども、はいれ~~~ッ」と大きな声が聞こえたアル。



 ヒャ~~~ッ!ついに珍さん達の順番が来てしまたのこと!珍さんは胸の若葉マーク.jpg を確認してから、大きな声で、「6番、入らせて頂きま~~~す!アリガタヤ、アリガタヤ。これも偉大なる将軍様のお陰です」と言いながら、両手で合掌しつつ、入場したアル。



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(その2)に続く








塀の中の懲りない呑兵衛(その2)

2006年11月26日 00時07分00秒 | 酒場

(その2)



店内地図.jpg



 相棒は枯れ葉マーク.jpg だから、実に堂々たるもの。余裕綽々(しゃくしゃく)で、「あっそう、ここで良いの?」と亡き昭和天皇みたいな言い方で、座ったアル。



      sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif



 店内は刑務所の風呂場より酷いギュウ詰め状態で、一人分の幅は50センチも無いアル。まるで鶏卵を採る為のニワトリ小屋状態のこと。(座った位置は上の図を参照



 動物には、お互いに不快感を感じない距離が有るアル。ハトや雀が電線に留まっている様子を見れば分かるアルが、必ず等間隔に留まっているアル。



 あれ以上は、お互いに不快になり、さらに近づくと敵対行為とみなされ、戦いが始まるアル。この店はそれよりも酷い状態のこと。酔客同士の喧嘩が多そうのこと。



 向かいのオッサンとの距離は80センチも無いアル。お互いに目が合うと不愉快な距離アル。珍さんの左隣にはオバハン1,2が座り、オッサン3・・・と続くアル。

                       sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif



 コの字型のカウンター形式の雑居房が2つ在り、それぞれ、看守Aと看守Bが別々に仕切っているアル。我々が入れて頂けたのは雑居房Aアル。



 看守Bは耳タブの上に穴を開け、何個も銀色のピアスを填め込んだ、一目で分かるヤンキー・ネーチャンのこと。仕事が終わったら間違いなく、「ゴッド・ファーザー」のテーマ・ソングを大音量で鳴らしているに違いないアル。



 我々の担当になった看守Aは掃除するバーサン.gif みたいなオバハンだったのこと。



 目つきが悪く、常に客を横目で睨み付けているアル。何が楽しくて仕事をしているか理解できないアル。こういう手合いは、一度、高野山にでも転勤させるべきアル。

         sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif

 座って10分間、我々はほったらかしアル。この道20年の枯れ葉マーク.jpg友人ですら、看守Aに声を掛けられないアル。



 迂闊(うかつ)に声を掛けようものなら、「シャ-シカおっさんやネー(うるさいね)!分かっちょるバイ!、アタシャ耳が一つしか付いチョランバイ。こっちが終わったら聞いちゃるケン、待っときんシャイ」と怒られるのが分かっているアル。



 やっと我々のそばに看守Aが来たアル。看守Aにジロッと睨まれた友人は、蛇に睨まれたカエルのように、身をすくめながら、



 「お仕事中まことにスミマセンが、お手空(す)きになったらで結構ですから、もしも、もしも、気が向いたら、焼酎をお願いします。オデーカン様



 と恐る恐る頼んだアル。



<marquee behavior="alternate" scrolldelay=800>sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif  ウ、ウ、ウ、動かすなよ、目が回るぅー</marquee>



 看守A:「焼酎はボトルしか無かけんね。それでも良かとね?」



 友 人:「そ、そ、そ、それで結構です。呑ませて頂ければ何でも結構です。贅沢は申しません。お仕事中スミマセン。オデーカン様」



 バテレン、ア、ア、ア、アイヤー、枯れ葉マーク.jpg ベテランの割にはオドオドしているアル。余程、何度も怖い目に遭っているらしいのこと。



 看守A:「ツマミはドゲンすっとや?焼酎だけじゃ、呑めなかろーもん



 友 人:「モ、モ、モ、モンゲソ(「」と「」が似ているから、決して間違えて読まないように注意。この場合は「」で、モンゴウ・イカの足)、ア、ア、ア、アオヤギと、ア、ア、ア、アワビと、チ、チ、チ、中トロと、ち、ち、ち、、珍さん、シ、シ、シ、シメサバはどうする?」



 珍さん:「俺、好きでもないが、嫌いでもない」



 友 人:「シ、シ、シ、シメサバはいらない。カ、カ、カ、カレイの唐揚げはどうする?」



<marquee>angelfish.gif 俺は唐揚げに向かないよー!</marquee>



 珍さん:「そんなに一度に言って大丈夫?怒られないの?」



 友 人:「カ、カ、カ、、カレイは要らない。イ、イ、イ、以上でガンス!オデーカン様」



 看守A:「モンゲソ、アワビ、中トロ~~~!



 珍さん:「ああ、怖かった。ち、ち、ち、注文するのも命がけだね」



 ち、ち、ち、珍さん、いつまでも心房細動が止まらなかったのこと。結局、珍さんが一番食べたかったアオヤギは看守Aによって上告棄却されたアル。



sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif俺たち、端っこで呑むのが似合うよね



 珍さん、シメサバもカレイの唐揚げも食べたかったアルが、一度に3品以上を頼むことに身の危険を感じたアルから、断ったのこと。ク、ク、ク、君子危うきに近寄らずアル。

 

 こういう場合に無神経な人間は危険な目に遭うのこと。珍さんの左隣に座っていた1番と2番の65歳以上のバーサン、



 「アタシ達、もう、そんなに生きないから、せいぜい生きている内に美味しい物を食べておきたいから」



 と来たらしいアルが、いかにも場に不釣り合いのこと。美味しい物を食べたければ、金を払ってまともな店に行けってんだ!



 こういう場所は、結婚以来35年間、苦労の連続で、ロクな小遣いも貰えず、さりとて、「酒は呑みたし、金は無し」の貧乏サラリーマンが、その日一日の憂さ晴らし、疲労回復、体力増強、家に帰ってからのカミサンとの義理○○など、夜に対する恐怖心の除去・・・などなどを目的に来るんだ。テメーらの来る場所じゃネー!



 この1、2番のオバハン二人連れ、座った途端に看守Aに怒鳴られたというアル。理由を聞いたら、隣の男性客(3)と話をしたからだとのこと。看守Aは相当なヤキモチ焼きで、獲物を見つけては怒鳴り散らしてストレス解消しているらしいアル。



                 sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif



 このオバハン達、実に無神経、怖い物知らずアル。餌食になるのは当たり前アル。



オバハン:「座った途端に怒られちゃった」



珍さん :「看守Aが、こっち見てるよ。俺まで巻き添えにするなよ」



オバハン:「いい男は大丈夫よ」



珍さん :「いい男と話すから怒られるんだよ」



オバハン:「そうだね。アワビ持ってこよう」



 と、オバハン1は、食器棚に飾ってあるアワビの皿を勝手に持ってきたアル。この店は、最終的に客の前に残った皿で計算するシステムのこと。勝手に持ってきても申告すれば良いらしいアル。



 そこへ、看守Aが登場。



オバハン:「アワビ貰いました」



 ア、ア、ア、アイヤー、「空襲警報発令」アル。オバハンの声は看守Aに届かなかったのこと。



 珍さん、「ア、ア、ア、アイヤー、不発弾が一個埋め込まれた!」と思ったのこと。いつ、この不発弾が爆発するか、呑んでいても気が気では無かったアル。 sakenomi_oyaji_2.gif sakenomi_oyaji.gif



(その3)に続く








塀の中の懲りない呑兵衛(その4)

2006年11月26日 00時05分00秒 | 酒場

(その4)





 いよいよ、「塀の中の懲りない呑兵衛」も終盤に近づきつつアルのこと。何故かと言えば、珍さん、恐怖の余り、焼酎を3合近くと、マス酒二本を呑み、早くもヘベレケ状態アル。



 通常なら、この程度の酒量ではまったく酔わない珍さんアルが、何しろ、早く恐怖感を取り除き、この「恐怖(きょーを興味きょー」に変換する為に、物も喰わずにガンガン呑んだアルから、酔うのが早かったのこと。



           <marquee behavior="alternate" scrolldelay=500>飲み過ぎ.gif よいどれサラリーマン.gifウィー、呑んだ、呑んだ </marquee>



 「客が呑んでいる脇で、テーブルに椅子を上げる」という、刑務所でも考えられない光景を盗撮すべく、呑みながら待機していたアルが、珍さん、ついにギブ・アップのこと。



 頭の中には、「両脇に椅子が積み上げられたテーブルで、最後まで残って呑み続ける、うだつが上がらないサラリーマン」の写真のイメージは出来上がっているものの、これ以上呑むと帰れないのこと。



 やむなく、この日はここで帰ることにしたアル。



 「6,710円」との言葉に、1万円札を出した珍さん、3,290円の釣り銭を出すのは面倒だろうと気を遣って



 「10円まけない?」



 と恐る恐る言ったら



 「冗談じゃないよ。ウチは10円ショーバイなんだ。まけるわけないよ!



 と怒鳴られたアル。珍さん、油断して最後の最後に地雷を踏んでしまったのこと。勿論、「ありがとう」などという言葉は聞こえなかったアル。



 珍さん、何を食べたかまったく覚えていないアルし、酒の味も一切覚えていないのこと。覚えているのは看守Aの鋭い目と、看守Bのピアスだけアル。ハー、疲れた!



<marquee behavior="alternate" scrolldelay=500>金つかって疲れるなんて  飲み過ぎ.gif よいどれサラリーマン.gif バッカじゃねーの?</marquee>



 相棒は相棒で、会社を出る時に、



 「あ、いけねー、会社のロッカーに酒を忘れてきた」



 と言って、わざわざ会社に取りに戻った、四合で3,900円の高級日本酒を、その店に忘れて来たアル。



 翌日、その店に行くと、メニューに「本日無料・四季桜・花宝・特別吟醸・季節限定販売品」と書いてあったかどうかは知らないアル。



<marquee behavior="alternate" scrolldelay=500> 花宝が無料だって 飲み過ぎ.gif よいどれサラリーマン.gif よっしゃ、呑みに行こう</marquee>



 興味が有る人はに行ってみれば酔い、ア、ア、ア、アイヤー、良いアルが、プライドの高い人、気の強い人、気の弱い人、太った人、タバコを吸う人、金持ちにはお薦めしないアル。



 なお、このリンク先に掲載されている写真のテーブルは撮影用であることをしっかりと認識すべしのこと。



 殺人事件が起きても、珍国際は一切関知しないことを宣言しておくアル!