ナニワ式・直立不動的・貧乏人御用達酒場
「珍さん、今夜はどうする?」
塀の中の懲りない友人から、またもお誘いアル。若い頃は誘われるのが嬉しかったアルが、定年を過ぎ、気力も体力も財力まで無くなった身には、悲しいかな、あまり嬉しくない言葉になってしまたのこと。
「ブログのネタになるような店だったら行く」
「東京駅のそばに在る立ち呑み屋に行かない?大阪から出てきた店なんだ」
立ち呑み屋かぁ。それも大嫌いな大阪から?・・・友人は珍さんの財力が衰えているのを知っているアルから、安い店に誘ってくれているのは分かるアルが、珍さん、体力も無いので座って呑みたいアル。
「じゃあ、ちょっとだけ」
と、東京駅のそばに在るという、立ち呑み屋に向かったアル。
珍さん、てっきり昔ながらの侘びしい立ち呑み屋を想像しながら、
「立ち呑み屋かぁ。俺も落ちぶれたもんだな。座って呑みたいけどブログの為なら仕方がない。すべてはブログの為」
と、トサツ場(ATOKは漢字に変換してくれない。禁止用語?)に引かれる牛のようにトボトボとついて行ったのこと。
着いた所は、新しい巨大なビルの地下アル。最近流行のヒルズ族でも闊歩していそうな綺麗な建物のこと。「え?こんな場所に立ち呑み屋?」

店に着くと、ナルホド、みんな立って呑んでいるアル。
「こいつらも俺と同じ貧乏人か。このフクラハギの膨らみ方からすると未婚のネーチャンなのに、ハイヒールでなくペチャンコの靴だ。顔が良けりゃ、座って呑む店でワインでも呑ませて貰ってんだろうな、可哀想に」
ナルホド!いかにも大阪から出てきた店らしく、男の店員は全員が大阪人の顔アル。分かり易く言えば、吉本興業の漫才師顔のこと。
もっとはっきり言えば、イケ面の正反対で、イケナイ面、イケヘン面、中には行っちゃった面まで、種々取り揃えてあったアル。
この店の店員は絶対に顔で選ばれているに違いないのこと。珍さんは採用して貰えないアルな。
「マイド、なに呑みまんねん?」
「焼酎をロックで」
「ツマミはどないしまんねんな?」
「土手焼き」
珍さん、「ドテ焼き」と聞いて、怪しい食べ物を想像してしまたのこと。
「エーッ?ドテを焼くの?」
註:「ドテ」はある隠語のこと。とても書けません
「どてやきいっちょう!」
「あと、ホタテと牛肉とレンコンの串焼き2本ずつ」
「ホタテ、牛肉、レンコン入りマァース!」

壁を見ると妙なことを書いた貼り紙が有ったアル。中でも以下の二つは全く意味不明アル。
「上級編 其の一 混んでいる時はダークダックス。 ※詳しくは従業員まで」
「上級編 其の二 三名様以上は壁の花立ちで ※詳しくは従業員まで」
従業員に尋ねようとしたら、隣のサラリーマンが
「ダークダックスってぇのは、カウンターに真っ直ぐ向かないで、横向けに立つんだよ。そうすりゃ一杯入れるだろ」
と得意げに教えてくれたアル。
「壁の花立ちは?」
「真上から見れば○ ○
○○○のように立つんだよ。そうすれば三人分の幅で五人
入れるだろ」
と、これまたえっらそーに教えてくれたアル。
珍さん、
「そんなもん、威張るなよ!ビンボー暮らしが、なげーだけじゃねーか!大阪に毒されやがって!」
と言わないで、
「なるほど!さーっすが大阪、凄いですねぇ!」
と貧乏人を増長させておいたアル。
一生、立って呑んでろってんだ!どうせ小学校の時から立つのは慣れてんだろ!

やっぱり酒は座って呑みたいよな
ダークダックスが怖くて酒が飲めるかよぉ!
だいたい、二人連れなら→ ←と向き合って呑めば良いアルが、三人の時にはどうするんだよ。→ → ←になったり、→ ← ←になったり、真ん中の人間は、しょっちゅう、アッチ向いたり、コッチ向いたり、しなきゃなんねえじゃねえか!。磁石の矢じゃねえんだ!
四人だと→ ← → ←になるぞ。これじゃ、二人連れ二組と同じじゃねえか。四人で来た意味がねえ!
五人ならさらに複雑だ!→ ← ← → ←になったり、!→ ← → → ←になったり、→ → ← → ←になったり、→ ← ← ← ←になったり、アー、もう訳がわかんねえぞ~~~!悪酔いしてきたぁ!
串焼きのタレが入っている容器に注意書きが有ったアル。タレを少なく付けると、食いかけの串焼きを、もう一度タレに付けることになるアルから不潔のこと。だからこんな注意書きが。でも、みんな守ってるんかいな?ホンマニ!
タレの正式な付け方は、串を右手で持ち、左に三べん回してから、二回上下させ、最後に一回だけ右に回す。間違えたら最初からやり直し(ウソ)
大阪の呑み屋の定番、生のキャベツのこと。大阪なら無料で食べ放題アルが、この店は東京人がそれを知らないのを良いことに100円取っているアル。
1個98円のキャベツから30人前は撮れる程の分量だったアル。ホンマモンの大阪人が来たら怒るぞ!
友人は、そのキャベツにもタレを付けたアル。みんな、これをやってんだ!道理でタレが水っぽいと思ったのこと。
珍さん、「お節(せち)料理は数の子だけ有れば満足。寿司は最後に数の子を食べないと、寿司を食べた気がしない」ほどの数の子好きアル。
「数の子下さい」
「マイド!、数の子でっか?」
出てきたのはこれアル。珍さんには、数の子が小さ過ぎて、カツオブシしか見えなかったのこと。珍さん、美人店長を呼びつけ
「これは数の子ではない。数の孫だ!」
にごり酒を頼んだアル。この前の「塀の中の懲りない呑兵衛」で登場した酒と違い、下の受け皿に存在感が!
フグヒレ酒を頼んだアルが、ヒレが異常に小さいアル。大きい方で幅27.3ミリ、小さい方は18.6ミリしか無かったのこと。珍さん、またもや美人店長を呼びつけ、
「ヒレが小さい」
と文句を付けたら、美人店長は
「ここをどこやと思うてんねん。ホンマのフグヒレなんぞつこたら、商売ワヤでんがな。480円でフグヒレ使える訳がオマヘンやろ!内緒やが、金魚のヒレつこうてマンネン。ちっこい方がデメキンで、おっきい方がリュウキンでんねん。どないでっか?これが無くなるとメダカのヒレも使いまんにゃ!メザシのシッポかて、二匹分くっつけりゃフグヒレに見えまっせ」
焼酎2杯、にごり酒1杯、金魚のヒレ酒1杯、牛肉とホタテとレンコンの串焼き各1本、サラシクジラ1皿、キャベツ少々、数の孫1皿、ドテ焼き1本で3,000円だったのこと。高いのか安いのか?
そこへ、美人店長が現れ、
「ダンハン、イカの串焼き、大根とゴボ天のオデンも食べましたがな!これで3,000円ポッキリは安いでっしゃろ!ポテトサラダを忘れとった、エライコッチャ」
ホナ、上級編 其の四ちゃっちゃと呑んでまた明日。
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酔っぱらったでぇ</marquee>
疲れた・・・
「珍さん、今夜はどうする?」
塀の中の懲りない友人から、またもお誘いアル。若い頃は誘われるのが嬉しかったアルが、定年を過ぎ、気力も体力も財力まで無くなった身には、悲しいかな、あまり嬉しくない言葉になってしまたのこと。
「ブログのネタになるような店だったら行く」
「東京駅のそばに在る立ち呑み屋に行かない?大阪から出てきた店なんだ」
立ち呑み屋かぁ。それも大嫌いな大阪から?・・・友人は珍さんの財力が衰えているのを知っているアルから、安い店に誘ってくれているのは分かるアルが、珍さん、体力も無いので座って呑みたいアル。
「じゃあ、ちょっとだけ」
と、東京駅のそばに在るという、立ち呑み屋に向かったアル。
珍さん、てっきり昔ながらの侘びしい立ち呑み屋を想像しながら、
「立ち呑み屋かぁ。俺も落ちぶれたもんだな。座って呑みたいけどブログの為なら仕方がない。すべてはブログの為」
と、トサツ場(ATOKは漢字に変換してくれない。禁止用語?)に引かれる牛のようにトボトボとついて行ったのこと。

着いた所は、新しい巨大なビルの地下アル。最近流行のヒルズ族でも闊歩していそうな綺麗な建物のこと。「え?こんな場所に立ち呑み屋?」

店に着くと、ナルホド、みんな立って呑んでいるアル。

「こいつらも俺と同じ貧乏人か。このフクラハギの膨らみ方からすると未婚のネーチャンなのに、ハイヒールでなくペチャンコの靴だ。顔が良けりゃ、座って呑む店でワインでも呑ませて貰ってんだろうな、可哀想に」

ナルホド!いかにも大阪から出てきた店らしく、男の店員は全員が大阪人の顔アル。分かり易く言えば、吉本興業の漫才師顔のこと。

もっとはっきり言えば、イケ面の正反対で、イケナイ面、イケヘン面、中には行っちゃった面まで、種々取り揃えてあったアル。
この店の店員は絶対に顔で選ばれているに違いないのこと。珍さんは採用して貰えないアルな。
「マイド、なに呑みまんねん?」
「焼酎をロックで」
「ツマミはどないしまんねんな?」
「土手焼き」
珍さん、「ドテ焼き」と聞いて、怪しい食べ物を想像してしまたのこと。
「エーッ?ドテを焼くの?」
註:「ドテ」はある隠語のこと。とても書けません
「どてやきいっちょう!」
「あと、ホタテと牛肉とレンコンの串焼き2本ずつ」
「ホタテ、牛肉、レンコン入りマァース!」

壁を見ると妙なことを書いた貼り紙が有ったアル。中でも以下の二つは全く意味不明アル。
「上級編 其の一 混んでいる時はダークダックス。 ※詳しくは従業員まで」
「上級編 其の二 三名様以上は壁の花立ちで ※詳しくは従業員まで」
従業員に尋ねようとしたら、隣のサラリーマンが
「ダークダックスってぇのは、カウンターに真っ直ぐ向かないで、横向けに立つんだよ。そうすりゃ一杯入れるだろ」
と得意げに教えてくれたアル。
「壁の花立ちは?」
「真上から見れば○ ○
○○○のように立つんだよ。そうすれば三人分の幅で五人
入れるだろ」
と、これまたえっらそーに教えてくれたアル。
珍さん、
「そんなもん、威張るなよ!ビンボー暮らしが、なげーだけじゃねーか!大阪に毒されやがって!」
と言わないで、
「なるほど!さーっすが大阪、凄いですねぇ!」
と貧乏人を増長させておいたアル。
一生、立って呑んでろってんだ!どうせ小学校の時から立つのは慣れてんだろ!


ダークダックスが怖くて酒が飲めるかよぉ!
だいたい、二人連れなら→ ←と向き合って呑めば良いアルが、三人の時にはどうするんだよ。→ → ←になったり、→ ← ←になったり、真ん中の人間は、しょっちゅう、アッチ向いたり、コッチ向いたり、しなきゃなんねえじゃねえか!。磁石の矢じゃねえんだ!
四人だと→ ← → ←になるぞ。これじゃ、二人連れ二組と同じじゃねえか。四人で来た意味がねえ!
五人ならさらに複雑だ!→ ← ← → ←になったり、!→ ← → → ←になったり、→ → ← → ←になったり、→ ← ← ← ←になったり、アー、もう訳がわかんねえぞ~~~!悪酔いしてきたぁ!

串焼きのタレが入っている容器に注意書きが有ったアル。タレを少なく付けると、食いかけの串焼きを、もう一度タレに付けることになるアルから不潔のこと。だからこんな注意書きが。でも、みんな守ってるんかいな?ホンマニ!

タレの正式な付け方は、串を右手で持ち、左に三べん回してから、二回上下させ、最後に一回だけ右に回す。間違えたら最初からやり直し(ウソ)

大阪の呑み屋の定番、生のキャベツのこと。大阪なら無料で食べ放題アルが、この店は東京人がそれを知らないのを良いことに100円取っているアル。
1個98円のキャベツから30人前は撮れる程の分量だったアル。ホンマモンの大阪人が来たら怒るぞ!

友人は、そのキャベツにもタレを付けたアル。みんな、これをやってんだ!道理でタレが水っぽいと思ったのこと。

珍さん、「お節(せち)料理は数の子だけ有れば満足。寿司は最後に数の子を食べないと、寿司を食べた気がしない」ほどの数の子好きアル。
「数の子下さい」
「マイド!、数の子でっか?」
出てきたのはこれアル。珍さんには、数の子が小さ過ぎて、カツオブシしか見えなかったのこと。珍さん、美人店長を呼びつけ
「これは数の子ではない。数の孫だ!」

にごり酒を頼んだアル。この前の「塀の中の懲りない呑兵衛」で登場した酒と違い、下の受け皿に存在感が!

フグヒレ酒を頼んだアルが、ヒレが異常に小さいアル。大きい方で幅27.3ミリ、小さい方は18.6ミリしか無かったのこと。珍さん、またもや美人店長を呼びつけ、
「ヒレが小さい」
と文句を付けたら、美人店長は
「ここをどこやと思うてんねん。ホンマのフグヒレなんぞつこたら、商売ワヤでんがな。480円でフグヒレ使える訳がオマヘンやろ!内緒やが、金魚のヒレつこうてマンネン。ちっこい方がデメキンで、おっきい方がリュウキンでんねん。どないでっか?これが無くなるとメダカのヒレも使いまんにゃ!メザシのシッポかて、二匹分くっつけりゃフグヒレに見えまっせ」
焼酎2杯、にごり酒1杯、金魚のヒレ酒1杯、牛肉とホタテとレンコンの串焼き各1本、サラシクジラ1皿、キャベツ少々、数の孫1皿、ドテ焼き1本で3,000円だったのこと。高いのか安いのか?
そこへ、美人店長が現れ、
「ダンハン、イカの串焼き、大根とゴボ天のオデンも食べましたがな!これで3,000円ポッキリは安いでっしゃろ!ポテトサラダを忘れとった、エライコッチャ」
ホナ、上級編 其の四ちゃっちゃと呑んでまた明日。
<marquee behavior="alternate" scrolldelay=500>

