ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【5/22/2017鹿鳴荘便り 序】難波先生より

2017-05-22 12:11:45 | 難波紘二先生
 4月の初旬まで朝霜が降りていたのに、一挙に暑くなってきた。
 土曜日は広島市内である会合があり、久しぶりに市内を歩いたが、暑いのとスモッグがあるのに閉口した。スモッグはきれいな空気のところから行かないと気づかない。ノンスモーカーの女性に肺腺がんが増えているのはこのせいではないかな。
 緑に囲まれた我が家と広島市中心部の標高差は400メートルだが、市内はヒートアイランド現象があるから温度差は5度くらいある。
今朝10:30の戸外温は20度、湿度は35%だが、真夏日まで行くかもしれない。

 一見したところ、広島市内は昔と変わらず賑わっているようだったが、広島駅に着く前の山陽本線沿線沿いに並ぶ住宅地を見ると、家の老朽化と周囲の畑や小さな田圃が荒廃しているのが目立った。住民が農作業をしなくなったのだ。
高齢化の影響はすでに都市のすぐ傍まで押し寄せているのである。
都市を人体に喩えれば、もう「高齢化病」の初期症状は発生している。

 今回の「買いたい新書」書評は、大ベストセラーになった
ケント・ギルバート「儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇」(講談社+α文庫) を取りあげました。
http://www.frob.co.jp/kaitaishinsho/book_review.php?id=1494978500

 韓国文化圏には「火病」という独特の精神障害があり、「恨」という感情と結びついているという指摘には驚きました。この人は考え方は右派ですが、はぎれのよい文章で面白く読みました。ただ「儒教」の理解はやや一面的です。

 「医薬経済」5/15号のご恵送を頂いた。有難くお礼申し上げます。
 高齢化社会の波が押し寄せているのを感じさせる誌面になっていると思った。
 がんが死因の第1位を占めるようになって、がん告知ついで自分のがん告白が当たり前になってきた。今回の誌面ではAV監督村西とおるの「エンディングノート」が掲載されている。かれが哲学者エピクロスの教説に救いを見出しているのを知り、興味深く思った。
 こうして高齢化の波は従来の常識を覆して行くだろう。

 歴史人口学という分野があるが、団塊の世代という人口の大波が通過する過程では、とてつもない社会変動が生じる。これに最初に注目したのが堺屋太一で、「団塊の世代」(1980)、「団塊の世代:「黄金の十年」が始まる」(2008)で、ずっとこの世代をフォローしている。彼の近著に「団塊の後」(2017)がある。

 フランスのエマニュエル・トッドも歴史人口学を未来予測に用いているが、私は彼の手法は、少数データからの一般化、データから結論(予測)の導き方に強引さがあり、あまり信用できないと思っている。
 その点、通産官僚としてスタートを切った堺屋は「情報は、大数観察と長期趨勢が大切で、早耳、裏話は役に立たない」(「続・私の知的生産の技術」,1979,所収)と卓見を述べていて、より信用がおける。


今回は
1.ミノムシ、
2.ナッツ食、
3.韓国と朝鮮、
4.フィロソフィアと哲学
という4つの話題を取りあげました。
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