ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【南海トラフ地震】難波先生より

2017-08-29 11:22:02 | 難波紘二先生
【南海トラフ地震】 間もなく大正12(1923)年9月1日に発生した関東大震災の94回目の記念日がやってくる。昔は怖いものの代表は「地震、雷、火事、親父」の順だった。親父はとっくに権威がなくなり、避雷針の普及により雷も、建築工法の改良により火事も怖くなくなった。だが地震は今も怖いもののトップの座から動かない。

 8/25「毎日」が南海トラフ地震の予測について報じていた。<南海トラフ地震:「予測困難」有識者、異常現象で避難促す> 「中央防災会議」報告書案について報じたものだ。
https://mainichi.jp/articles/20170825/k00/00e/040/271000c
<地震予知を前提とした大震法に基づく防災対応は「改める必要がある」と明記した。その上で、東海地震を含む南海トラフ全域での防災対策を検討。例えば、東海沖から九州沖に延びる南海トラフの東部分で大規模な地震が起きた場合に、西部分まで連動した巨大地震となる可能性を、過去の発生事例を基に示すといった形で住民に避難を促すよう提案した。>

 毎日が掲げている地図を見ると、南海トラフが動いた場合、トラフの西側では「中央構造線」が連動して動く可能性があるのが読み取れる。その場合、怖いのは津波だろう。
 広島市のような低地では、地下室におかれた病院の発電装置は冠水してダウンしないだろうか。大学病院、県病院、広島市民病院、広島日赤病院はほぼ海抜ゼロ・メートルに立地している。もし大地震による津波で大規模な冠水が生じたら、広島県の医療機能は麻痺するだろう。
 私は南海トラフ地震に備えて、県庁とその基幹病院を地震につよい賀茂台地(東広島市)へ移転することを唱えているが、賛同者があまりないのが残念だ。「中国新聞」あたりに、「南海トラフ地震」の最悪の場合を想定した調査シミュレーションをやってもらいたいものだ。

 ただ「地震予知可能」というのは1980年代に日本の地震学者が科研費欲しさに言い始めたことで、日時、場所、時間の予知が不可能なことは東大地震学者のゲラー教授がつとに指摘していた。地震は「複雑系」の現象なので、科学方程式で解けるような現象でない。
 科研費で「もらうべきものはもらった」ので、地震学者たちは過去の言動に頬被りして、正論を唱え始めたのだ、と私は思う。


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