老化の実感

2005-10-06 21:59:15 | Weblog
 なんつーか、年齢のせいなのであろうが記憶力の減退
が著しい。書類棚の前に立って、「俺、なんの書類とりに
来たんだっけ?」と首をかしげることがしばしばなのだ。い
や、冗談でもなんでもなく。

 早い話がこのブログだ。風呂はいって夕飯食べた後、パ
ソコン立ち上げてチョコチョコとキーボード打ち始めると、「あ
れ・・・これなんか書いた覚えが・・・・」 そこで検索かける
とまず間違いなく同じネタを過去に書いている。つーか、記
憶力減退ネタも過去に幾度か書いているような気もする。
武者小路実篤への道も存外近いのかもしれない。

 これよりキツイのがブログのネタに関してだ。昼休みなど
街をぶらぶらとし、本屋などに立ち寄りあれこれ益体もない
ことなどを考える。そのうちくだらないなりにネタがまとまっ
てきて、「おお。こりゃ結構面白い。家帰ったらこのこと書こ
うっと」などと思い、帰宅してパソコンの前に座るとすっかり
忘れている。「あれ・・・・おれなに書こうとしたんだっけか・・
・・」 落語に出てくる与太郎というのは、たぶんこういう感じ
の人間なのだと思う。

 記憶力の衰えというのは、端的に言えば「新しいモノが受
け入れられなくなる」ということだ。年寄りは最近のことは覚
えられないのに、昔のことはしつこくしつこく、まるで昨日起
こった出来事のように覚えている。昔のことを忘れることは
決してない。「俺の若い頃はな・・・・」 この言葉が出たら、
それは成熟でなく老化の証明であろう。

 実際わたしも、音楽に関しては最近のモノはどーもダメだ。
「最近の音楽はみんなクズだ。昔はよかった」的なことをトク
トクと述べるオッサンはどこにでもいるが、これは単に感性が
固まってしまったため新しいモノをうけいれることができなく
なっただけの話だ。それが証拠に、上記のようなことを述べ
て得意がるオッサンは、わたしが高校の頃、すなわち二十
数年前にもいた。たぶん、二十数年後にも同じことをいうヤ
ツがいることであろう。「いまのアイドルなんてみんなクソだ。
モーニング娘。ってのが昔いたんだが、あれが最後の、ホン
モノのアイドルだったな」と。