占いについて

2005-02-16 20:27:29 | Weblog
 100%はずれる占い師というのがもしいたら、それ
はとても貴重な存在だ。特に二者択一の場面であれば、
逆張りすればすべてうまくいく。だが残念なことにそん
な占い師はこの世にいない。この世にいるのは、「大部
分ははずれるが、たまには当たる」占い師ばかりである。
わたしの競馬予想と同じように。

 だからどんな占い師でも、的中の実績は持っている。
はずれた事例を覆い隠し、当たった実績のみを強調すれ
ば、なにかとてつもなく神秘的な占い師ができあがる。
本当は、「下駄の表裏による天気予報」ほどの的中率し
かないのかもしれないが、信じる者は目をそらす。そり
ゃまあ、強い「信仰」に支えられた決断ならば、いい結
果を生むことも多かろう。強い「信仰」はたいていの場
合、これまた悪い結果からは目をそらすから。信仰の結
果、それで磔になったとしても、「これで神の身元へ行
ける」と喜び勇むのが「信仰」だから。「悪い結果」に
なるはずがない。

 星座、姓名、血液型。占いの材料は事欠かない。かつ
てエレクトーン占いというゴーカイな先生がいたが、あ
れを信じた人間がいるのだろうか。

 ちなみにわたしは生年、星座、そして血液型が、俳優
の唐沢寿明とおなじであるが、この運命の相違はどうで
あろうか。どう考えても、上記の3つのファクターが、ひ
との運命に影響するとは思えない。ひとの運命とはひとそ
のものによるはず。あるファクターをとりあげ、運の吉凶を
そのせいにするのは愚かなことだと思う。

 ・・・などと普段は賢しげに語ってはみるものの、コ
ンビニで雑誌の立ち読み時、占いコーナーをけっこうマ
ジメに読んでいる自分がいたりする。ありゃやっぱり、
ひとの弱さの現れか。「恋愛運上昇中」とか書いてあれ
ば、対象の女性がまったくいない現況でも、思わずひと
り微笑んだりする。考えてみれば気持ちの悪い絵ではあ
る。

 やはりすべてを自分で判断し、自分で指針を決めると
いうのは難しい。やっぱなにかのせいにしたいのだよな。
異性にもてない原因を、わたしそのものと考えるより、
「ハゲてるからだ」と考えた方が、精神的な健康にはは
るかによろしい。「毛が生えさえすりゃ俺だって・・」
という、ありえない理論に逃避ができるから。

 ・・というわけで、いまの自分は「恋愛運がよくない
時期」のたまものであるに違いない。来年の今頃はきっ
とモテモテのはず。