ハードゲイはとんこつラーメンの夢を見るか?

2005-02-02 23:12:34 | Weblog
通勤途中の道に、「熊おやじ」というラーメン屋が新しく
開店していた。「熊ってことは北海道風かな」とか、「そう
いえば熊のことを『山おやじ』と呼ぶ地方もあるんだよな」
とか、そういうことより先に、生々しいハードゲイ画像が頭
に思い浮かんだわたしは、やっぱ少しネットに溺れすぎなの
かもしれない。すみません。

 しかしやはり「熊おやじ」である以上、筋骨隆々、髭まみ
れのワイルドな「C.W.ニコルと足利尊氏を足して2で割
ったような男性」が、麺をゆでて欲しいものだとは思う。ジャ
ニー喜多川さん好みの美青年が厨房にいたなら、それはや
はり反則であろう。

 まあ、「名前と実体の乖離」というのは、さほど珍しいもの
でもなく、有名どこでは「日本生まれのナポリタン」とか「日
本原産のインドりんご」とか。「アンデスメロン」がアンデス
山脈とはなんの関係もない、「安心ですメロンの略」というの
は、かなりひとの口にのぼっている。

 食材・料理における「地名の魅力」というのはなぜか大きい。
松阪牛にしろ讃岐うどんにしろ、その地名を消したらただの肉
でありうどんであり、有り難みは雲散霧消する。わたしは北
海道に行ったことは未だにないが、それでも「札幌ラーメン」
がどんなものかは知っている。それが本当に札幌で作られてい
るものと同じがどうかは別として。

 しかし、最近その「地名」について細分化が著しいような気
がする。東京ラーメンはまだしも、荻窪ラーメンというのはど
うなのか? あの狭い地域に密集するラーメン屋の調理法に、
なんらかの共通点があるのか。ラーメン屋密集地域のラーメン
屋というのは、ある程度の個性・独自色がないと生き残れない
はずだ。だとすればそのような「調理法の共通性」なぞ、むし
ろ邪魔に思えるのだが。中野もかなりのラーメン屋密集地域で
はあるが、「中野ラーメン」といえるような共通性は存在しな
いし。

「ラーメン屋密集地域で生き残っているラーメン屋だからおい
しいはず」という錯覚を覚えさすことが目的なのか。であれば
概念上の「地名ラーメン」というのは、どういう経緯で生まれる
のだろうか。東京ラーメンだから鶏がらスープのしょうゆ味、
とストレートにつながるのは、豚骨好きとしてやや納得しがたい
ものがある。

 とりあえず近々「熊おやじ」に行ってみよっと。ボウイ・ジョ
ージみたいなオッサンが麺をゆでていたらどうしよう。