日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

金沢移住顛末記 - 晩酌

2021-08-20 21:41:48 | 晩酌
柿木畠の商店街から香林坊の大和まで行くのは造作もありません。買い出しはお昼のついでに済ませてきました。昼間に買うということは、見切りの値引きを諦めるということでもあります。刺身については欲張らず、手頃なものを一品だけと思っていました。しかし、昼ならではの役得があると知りました。見切りの値引きがない代わりに、二品選ぶと安くなり、実質二割弱の値引を受けられるのです。まんまと釣られ、本日はガンドとスズキを奢りました。
姑息で卑劣な政策はいけしゃあしゃあと延長され、生殺しはあと一月近く続きます。直後に飛び石連休が続くことからすると、それまで引き延ばされることも考えられるところです。長期化が予想される中、地物の刺身が手頃な値段で選び放題という環境は助かります。あと十年、という事態は想像したくないものの、「あと一月は戦える」という心境です。

天然がんどぶりお刺身
スズキお刺身
ひろず
茄子のオランダ煮
もずく酢
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金沢移住顛末記 - 瓢箪湯

2021-08-20 20:51:23 | 温泉
天気がよかっただけでなく、気温も相当上がりました。体感としては去る連休に及ばないものの、数字の上では変わりません。一抹の背徳感を抱きつつ、今日も車で一風呂浴びにきました。
金沢に住むという突飛な着想を得たのは去年の秋頃です。多少なりとも具体化し始めたのは今年に入ってからでした。野町の駅前にあった売地を、実際に買おうとすればいくら要るのか、情報サイトで調べてみたのがそもそもの始まりだったと記憶します。その結果分かったのは、まんざら手が出ない値段でもなさそうだということでした。しかしそれ以上に興味を惹かれたのは、古い町家が売買されていることです。行政による施策として、終戦直後までの年代に建った町家を対象に、町家の修繕、保存、売買が推進されていたのです。それで俄に興味が湧き、当初は町家に憧れました。密かに注目していたのが、駅周辺の一軒家です。建築は昭和四十年代で、行政の定義による町家にはあたらないものの、古い日本家屋の造りを活かしつつ改装され、坪庭と車庫まで備えた物件でした。ただし、当時はまだ職場に自席がありました。在宅勤務は暫定的な措置だったのです。相談を切り出す間合いを測りかねるうちに、物件は成約してしまったものの、ある程度の下調べをしておいたことが、その後の急展開につながったという点で、あながち無駄ではなかったということになります。その一軒家の最寄りとなるのが本日訪ねた瓢箪湯です。
小豆色の腰壁、橙色の床を始め、鮮やかな色合いのタイルで仕上げられた浴場が特徴的です。突き当たりの壁に銭湯絵はなく、代わりに大きな窓があって、その向こうの坪庭には鉢植えが。浴場に鉢植えといえば一昨日訪ねたあわづ湯です。浴場にそのまま置くか、窓を一枚隔てるかという違いこそあれ、互いに意識したのでしょうか。想像を掻き立てられる一幕でした。

★瓢箪湯
金沢市瓢箪町1番7号
076-261-0543
1400PM-2100PM
土曜及び日曜定休
入浴料460円
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金沢移住顛末記 - グリル中村屋

2021-08-20 14:19:10 | B級グルメ
入居以来、今日が最もよい天気です。自転車を走らせ繁華街へ出てきました。中村屋でお昼をいただきます。
これまでお昼にに訪ねてきたのは大衆食堂、町中華、居酒屋、蕎麦屋とラーメン屋です。和洋中のうち洋が一度もなかったため、新生活の中断に先立って行くなら洋の気分でした。かような状況においてお誂え向きと思われたのが、北京と同じ柿木畠の商店街にある当店です。独特なカツ丼が名物と聞いていました。その正体は、玉子とじの代わりに溶き卵入りの餡をかけ、ナポリタンとキャベツを添えたものでした。中華風より和風に近く、ありそうでない独特の味をしています。ただし、先客がこぞって注文しているのは、日替わりの主菜を二種組み合わせたランチと称する弁当です。カレーライスとオムライス、そして噂に聞きしハントンライスも一度は試してみたくなります。同じ店へ何度か通うと、注文が自ずと絞られるということは往々にしてあるものですが、試行錯誤はしばらく続くことになりそうです。

グリル中村屋
金沢市柿木畠4-20
076-221-3512
1130AM-1500PM/1700PM-2100PM
木曜定休
カツ丼850円
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金沢移住顛末記 - すしべん

2021-08-20 08:31:48 | B級グルメ
どのみち外へ出る用があり、雨に降られる心配もない状況なら、朝食もついでに済ませておくのが賢明でしょう。そのつもりで事前の用意はしませんでした。すしべんが転居以来二度目の登場です。
店までの距離は3km弱、昨晩訪ねたこばし湯とほぼ同じです。自分にとっては自転車で行くかどうかの瀬戸際に近い距離でもあります。それに加えて気候も微妙でした。自転車で風を切るには頃合いのようにも感じられる一方、湿度が高くて気温以上に蒸し暑いのは分かっています。店があるのは北陸道のICへ続く幹線道路沿い、走っていて楽しい道でもありません。その結果、またも車に頼ったわけなのですが、結果としてはそれでよかったともいえます。うどんをすすって汗をかき、自転車を直後に3km漕いだとすれば、大汗をかいたに違いありません。自転車の本領発揮はまだまだ先となりそうです。
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金沢移住顛末記 - もう一つの家事

2021-08-20 07:57:44 | 北陸
本日はもう一つの家事が加わります。入居以来初めてとなるゴミ出しです。折も折、自治体指定のゴミ袋の容量をそろそろ使い切るところでした。二週間の生活を経て一旦帰京する直前という間合いは実に理想的です。
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金沢移住顛末記 - 所有の効用

2021-08-20 07:10:58 | 北陸
入居以来二度目の洗濯をした時点では、帰京まであと数日を残していました。直前まで引き延ばしたいのはやまやまながら、翌日以降は連日雨の予報が出ており、その日にするほかなかったのです。しかし豈図らんや、週末を前に再び晴れてくれました。今一度洗濯をしたところです。
物件に主要な家具が備わっていたことの恩恵は、当初思っていた以上に大きいものがありました。元々高くなかった期待を大きく超えたという点で、最たるものは洗濯機です。「所有」から「共有」への転換は今や時代の潮流ですが、あらゆるものが共有の対象になり得るわけではありません。万人が使うという前提で考えれば、適するのは規格化された量産品です。かような観点からすると、洗濯機は共有に適するものの典型であり、コインランドリーという仕組みがはるか前からあったのも必然と見ることができます。最近共有され始めたものは自動車と自転車ですが、あれらについても対象となるのはあくまで大衆車です。わざわざ自転車を買ったのは、自転車好きが絶賛するブロンプトンなる名車に興味を惹かれたからに他なりません。あの自転車で様々な場所を気ままに走ることへの憧れということもできます。それに対して洗濯は、好むこと好まざるとによらず繰り返される日常です。高性能な家電製品を使うことへの憧れはなく、共有で十分という考えでした。階段しかない物件に大きな家具は入れられず、単身者の生活から出る洗濯物の量からしても、自前の洗濯機を買う理由はどこにも見当たらなかったのです。ところが、図らずも備え付けられていたことにより、その効用をしみじみ実感させられました。所有して初めて分かるありがたみが、洗濯機にもあるとは思わなかったというのが本音です。
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金沢移住顛末記 - 十四日目

2021-08-20 05:41:40 | 北陸
おはようございます。各地を巡る本来の「旅」の記録としては、14日連続というのがblog開設以来の最長です。その14日に追いつきましたが、何事にも区切りというものがあります。若干流動的な部分はあるものの、今週末に一旦帰京の予定です。
実家から持ち出せなかった品々の中で、今すぐ必要なものは一つもありません。必要なものが出てきたとしても、車に満載するには及ばず、宅配便で送ってもらえば十分です。ただし、月のうち一定以上の日数は職場に出向かなければならず、そのためには来週いっぱい在京せざるを得ません。お上による無理無体が限度を超えたものとなるに至って、合理性のある「要請」には応じる、そうでないものには毅然とした対応をとるという方針を明確にしてきました。その方針に従って、合理性のある決まりかどうかと考えた場合、「ない」というのが自身の見解です。職場に出向く必要性が高いかどうかは職種によって異なります。他人様に接する機会が極めて少ない自分にとって、毎日職場に出向くのは通勤時間の無駄であり、この物騒なご時世には様々な危険と制約も伴います。それだけに、職種を問わず一律に設けられている今の仕組みには納得しかねる部分もあるのが実情です。ただし、地方で在宅勤務するという、それまでの常識ではあり得なかった突飛なことを、寛大に認めてもらったことには深く感謝をしており、譲れる部分は譲るべきとも思っていました。その結果、今週末で一旦帰るという方針を立てた次第です。
何故今かといえば、実りの秋をこちらで迎えたいという考えによるところが大です。こちらに住まいを構えたのは、古都の華やぎに対する憧れによるところもさることながら、終焉迫る北陸本線の記録という目的もありました。その目的を果たす上では、秋霖の時期を都会でやり過ごし、稲穂が実る頃に合わせて復帰するのが最善です。天下の北陸本線が新幹線の開業によって有名無実化するまでに、秋はあと三回しか訪れません。やがて来る貴重な時間を生かすため、目先については割り切ろうと考えたのが真相です。
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