日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

この季節の楽しみ 2018番外編

2018-08-12 23:29:54 | 野球
高校野球中継に明け暮れて、週末は呆気なく終わりました。二日続けてナイターにもつれ込む熱戦の連続でしたが、世間的には何といっても今日の第三試合でしょうか。6点差をつけられて敗色濃厚の8回裏、済美が一挙8点返して逆転すれば、星稜も直後に2点返して延長に突入し、13回に2点勝ち越し勝負ありかと思いきや、その裏に逆転サヨナラ満塁弾が飛び出すという、文字にすれば劇的な結末でした。

「文字にすれば」と断るのは、その場面だけ切り出すならともかく、最初から見ていた者にとっては何とも白ける結末だったからです。タイブレークになる前とその後で、全く違う競技に変質し、野球の本質が損なわれていることについては、地方大会でも不満を述べたところですが、中継という形ではあれ目の当たりにしたことで、その考えが一層強くなりました。
8回裏の猛反撃も、9回表の同点劇も、高校野球ならではの手に汗握るものでした。あと一球でも外せば押し出し四球という絶体絶命の12回裏、低めの直球を連投して仕留めた星稜投手の精神力も見事でした。それだけに、13回に入るやいなや早々と2点が入り、その裏に満塁弾が飛び出して決着したときには、あの攻防は何だったのかと一抹の空しさを覚えました。
「史上初の逆転サヨナラ満塁弾」と騒がれてはいるものの、元々走者が二人置かれていたにもかかわらず、過去の記録と比較する意味が果たしてあるのでしょうか。1点の重みがこれほど違うなら、サッカーのPK戦と同様に、一旦引き分けという形を採り、それ以降は別の勝負と位置づけるべきであって、前後を通算するのはどうなのかという疑問が残りました。
報道の題材としてはまことにお誂え向きであって、主催者としては願ったり叶ったりでしょう。しかし、目の前でこれをやられてしまっては興ざめ以外の何物でもありません。せめて自分が行くときだけは御免蒙りたいというのが勝手な願望です。

そのようなわけで、来る週末は恒例の甲子園巡礼を予定しています。このまま雨天中止がなければ、金曜を休んで3回戦最終日の第13日を観戦するつもりです。雨で一日順延されると、二松学舎大付が登場する第12日に重なるものの、第1試合に報徳学園と愛工大名電の試合が組まれ、第4試合には大阪桐蔭が勝ち上がってくると予想されるため、かなり混み合うことが予想されます。しかしそれ以上に厄介なのは、金曜だけが中止になってしまうことです。この場合、月曜に延ばそうにも当日が休養日に重なってしまうため、土日の前後を休んで観戦する機会は事実上失われます。今週は天気予報に一喜一憂することになりそうです。
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