星月夜に逢えたら

[hoshizukiyo ni aetara] 古都散策や仏像、文楽、DEAN FUJIOKAさんのことなどを・・・。 

「宮城野」舞台挨拶@新京極映画祭10月16日(2)

2010-10-18 | 映画「宮城野」
このページでは映画「宮城野」ディレクターズカット版を応援しています。

舞台挨拶(1)からのつづきです。

書き忘れていました。
映画祭の総合プロデューサーの井上さんが、歌舞伎に出てくる
「だんまり」について説明された後で、その手法を映画に取り入
れたことにも触れてください、と山崎監督にリクエストを。

●「だんまり」を取り入れた理由は?
黒衣はわりとあるんですが、だんまりだけは誰もやってないだろ
うと思ったので。これは評判がいいんです。
ただ愛之助さんは当然できるのですが、映画は5人全員ですから。
あれのために1か月前から稽古したんです。
プロデューサーからはさんざん何の意味があるの?と言われまし
たが、意味はないです。(客席から笑いが!)
誰もやってないし、面白いから入れようと思いました。
でも、あれは5人それぞれの解釈で、皆さん味があって、歌舞伎
とは違うだんまりができたと思っています。
最後の愛之助さんの、花形役者の見得を僕は50cm位のところで見
ましたけど、目が片方だけ寄ってるのを間近で見るのは凄かった
です。自慢ですけど♪(客席からまたまた笑い)

(※井上さんも面白い趣向だと言われていましたが、私の印象では、
ディレクターズカット版のほうは挿入のタイミングが絶妙で、前後
の映像をみると、歌舞伎を知っている人にはその面白さがわかると
思いました。歌舞伎のだんまりを知らない人にはどう映ったのか知
りたいところですが。)


さて、出演者のエピソードの部分をどう書けばいいものか悩んで
いるうちに時間がたってしまいました。
映画館まで足を運んだ人は、映画やキャストに興味があって行っ
た人だと思うし、きっと舞台挨拶も楽しむつもりで好意的に聴い
ていたと思うんです。
なので監督の、明らかに仕込みネタ(笑)と思える言葉選びにも
ドッと無邪気な笑いが起きたわけです。
私の書き方のせいで、監督や出演者の方々、その場にいた観客の
印象がわるくなったり誤解されたりしなければいいのですが。
そこんとこヨロシクです♪♪

<出演者のエピソード編>
関西での上映ということで、國村準さんと愛之助さんについて。
それから樹木希林さんについても話してくださいました。
(もっとあったはずですが、メモに書いてなくて失念・・・。)

●國村準さん
お会いする前まではこわい人だと思ってましたが、実際はとても
セクシーな方でした。
映画の衣装合わせでは、女優さんは衝立があるのに、なぜか男性
は大勢スタッフがいる前でいきなりパンツ姿なんですね。
國村さんに最初にお会いしたのがいきなり衣装合わせだったので、
会った途端2秒後には・・・。(ネタとわかりつつも客席爆笑!)
劇中ではあんな人ですが、ふだん話される時の声は小さいんです。
河内弁で話されるので、同じ関西弁の愛之助さんとのやりとりを
聞いているのが楽しかったです。大阪のおっちゃん、にいちゃん
という感じでした。

●樹木希林さん
小さい頃からTVなどで見ていて、こわい人かと思っていましたが、
現場ではいつも笑わせてくれました。
ある時、呼ばれたので、怒られるのかなと思って行ったら、おも
むろに入れ歯をはずしてみせるんです。あ、面白い!それでいける!
ということになりました。
劇中ではいつも何か食べてますが、あれは自分で持ってこられた
ものなんです。自分の役は商売が大事で、宮城野のことなんて考
えていないからと、ドライに演じてるんですね。
初めてお会いした時に「この役は私しかいない!」とおっしゃい
ました(笑)。「悪人」にも出演されていますが、ああいう方は
他にはいらっしゃいませんね。
宮城野が急な階段を昇り降りするのを見ていて、毬谷さんに、
さすがね♪と言われたんです。毬谷さん、宝塚ですから。
(宝塚大階段の話、ウケる♪)

(※希林さんは映画「歩いても、歩いても」(2008年)で入れ歯
を披露しておられますね。プロですねぇ♪ 三國連太郎さんや
坂本スミ子さんを思い出しました。
山崎監督はその映画の公開前にご覧になられたのですね!)

●愛之助さん
愛之助さんのエピソードは本当にいろいろあるんですが・・・。
人格者ですね。持ち上げるわけじゃなく。
2007年の撮影時は国立劇場で舞台に立たれていましたので、舞台
が終わってから車で現場に来て、準備して、カメラが回るのは夜
の9時頃。撮影が終わるのは朝方で、ホテルに帰ったら朝の8時
とか9時で、そのまま舞台に立つというのが1カ月間続きました。
ですので矢太郎の隈とか、やつれた感じは“リアリズム”なんです。
(客席爆笑。←無邪気に笑ってスミマセン・・・。)
めちゃくちゃ疲れているんですね。背中をなめて撮るときなんか
は疲れきって寝てしまっていることもありました。でも、疲れた
とか、ねむいとか、しんどいとかいう言葉は一度も聞いたことが
ありませんでした。終わったらスタッフ全員に「お疲れさまでし
た」と言って帰るわけです。
そんな愛之助さんを見ていますから、周りの僕たちも疲れたなん
て絶対に言えませんよね。
そういうときに希林さんが笑わせてくださったりするんですが。

以上です。
当時たしか公演中の楽屋で18パターン録音されたと言われる、
薪者さんの口上についても話される予定だったと思いますが、他
の話が盛り上がり、時間が押したせいか今回は聞けませんでした。
この愛之助さんのエピソードについても最後の質問受付で追加さ
れたものです。(ディレクターズカット版にはそんなリアリズム
な色気漂う愛之助さんがいっぱい詰まってるんですよおおお~♪)
こんなお話を監督から直接聞かされると、やっぱり「宮城野」を
できるだけたくさんの人に見て頂きたい!と思ってしまいました。
ぜひぜひ他のエリアでもこのディレクターズカット版を上映して
いただき、そして晴れてDVDの発売にこぎつけてほしいです!!

>> 映画「宮城野」公式サイトはこちら
>> 映画「宮城野」の2つのヴァージョンについてはこちら
>> 映画「宮城野」ディレクターズカット版についてはこちら


●ブログ内の関連記事
「宮城野」舞台挨拶@新京極映画祭10月16日(1)
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「宮城野」舞台挨拶@新京極映画祭10月16日(1)

2010-10-17 | 映画「宮城野」
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ディレクターズカット版については名古屋でプチ完結した私でし
たが、関西初上映。しかももれなく山崎監督の舞台挨拶付き!
とくれば、これは見逃したらアカンやろ~と。
新京極映画祭の会場、シネラリーベIIは間口は小さいが中は意外と
大きいという、いわば京都の町家みたいな(笑)映画館!
ラベンダー色の壁が可愛らしい、小さすぎない規模の劇場でした。
94席の座席は9割ぐらい埋まってたのでしょうか。立ち見にはなり
ませんでした。

今回は上映前に山崎監督のお出迎えあり!
という直前情報を得ており、受付の法被姿の人たちに混じって、
ひとり和服の男性をめっけ。
むむ。とっても素敵な方やないのぉ~♪

映画のほうはまた新たな発見があり、見飽きない、奥行きの深い
作品だなあと感心。愛之助さん矢太郎のあんな表情、こんな仕草
なども4カ月ぶりに見られました♪







舞台挨拶について

上映終了後、山崎監督による舞台挨拶がありました。
後方の扉から前まで歩いて行かれる間じゅう、客席から拍手が~。
監督のお顔をあらためて拝見して、若っ!(驚)
ほのかな色気の混じった笑顔といい、その柔らかな物腰といい、
出演している役者さんかと思うほどでした(笑)。
監督のファンになった、という声がロビーでも聞こえましたし。

司会をされた男性はシネラリーベの支配人でしょうか?
(山崎監督の「筆遊」10月15日・16日によれば、映画祭の総合
プロデューサーの井上恭宏さん、とのことです。10/20追記)

監督とは同じ学科、同じサークルの先輩に当たる方だそうですが、
出会いは愛之助さんの楽屋だったとか。
(お二人とも愛之助さんと直接つながりがあったのですね!)
井上さんの進行で、16日は先に質問受付から。
5~6人が挙手。その質問に答えつつ、撮影中のエピソードも
まじえて話してくださったという感じです。
例によって、手元のメモを見ながら。
(かなりいっぱい書きなぐってます! ほとんど判読不能やん。
ゆっくり思い出してみるね~。)


<山崎監督への質問編>
●お若く見えますが?
いま36歳で、この映画を撮った時は33歳でした。

●背景が絵のようで面白いなと思ったのですが。
諸事情がありますが、江戸の街を作ると大変なことになるので、
美術監督の池谷さんと相談して、立版古(たてばんこ)と呼ば
れる方法にしました。今でいうペーパークラフトのようなもので、
作り込むのではなく徹底して省略するやり方です。
あの竹林も実は10本位しかないんです。作るほうは頭の中でイ
メージできるんですが、愛之助さんにも、大丈夫?と(笑)。
大丈夫、生い茂っている感じでやってください、と言いました。
(※竹林に見えました!)

●矢太郎は左利きですが、それにこだわった理由は?
愛之助さんは歌舞伎役者なので、手元のアップは吹き替えです。
それをお願いした浮世絵師の方がたまたま左利きだったんです。
撮影に入る半年位前に愛之助さんに伝えると、練習しときます、
と言ってくださいました。
矢太郎が着物を投げつけるシーンがあるんですが、それを右手
でやってしまい、この人は左利きやった、と愛之助さんから撮り
直しを申し出てくれました。
(※誠にすみません。このシーン、撮り直し前の右手で投げつけ
ているように私には見えるんですけど・・・。ボソッ。)
写楽に左利き説があることは偶然です。それも最近になってから
知りました。
(※左利きのエピソードはこちらのコメント欄の来夢さんの情報
が詳しいです。だって・・・あんなこと書きにくいやん・・・。)

●スタンダード版のDVDは発売されますが、ディレクターズカット
版は? (質問された方は東京からこのために来られたそうです。)

面白いこと、挑戦的なことをやろうということで、今回は2つの
ヴァージョンになりました。原作に忠実に作ったのがスタンダー
ド版、原作をふくらませたものがディレクターズカット版。
「この話の本当の主人公は矢太郎なんだよ」と毬谷さんが話して
くださったことがあり、ディレクターズカット版のほうではもう
一人の主人公として描いています。
ディレクターズカット版についてはまだDVD化の話はありません。
ぜひ皆さんにメールとか、ツイッターとか、ブログでどんどん
話題にしていただき、広めてほしいと思います。他人に頼むよう
なんですが。(客席から笑いが!)
愛之助さんや國村さんのお膝元の関西でまず劇場公開してから、
DVD化したいという野望はあるんです。

※井上さんのお話によれば、映画ファンの人が映画館に、上映し
てほしい!と直接言ってみる方法もあるとおっしゃっていました。

●ラストにあの場面をつけ加えた経緯は?
脚本には2年かかりました。僕としてはぜひ入れたい部分だった
のですが、スタンダード版では取ってもかまわないと言いました。
これはとらえどころのない映画だと思うんです。宮城野の自己犠
牲、また芸術家の狂気、さらには写楽という歴史ミステリーとし
ても見られると思います。その歴史ミステリーを強調するために
あのラストシーンが必要だったんです。そして「宮城野」という
1枚の絵が残ったという真実。あとはフィクションです。
矢太郎が盃を投げつけた途端すべてが消えるというのは、僕の好
きな三島由紀夫の「天人五衰」へのオマージュでもあります。
ラストは評判がいいんです。市川崑監督の「おとうと」などで使わ
れている銀残しという手法を使ったりしています。

(出演者エピソード編につづく。
今から出かけちゃうのでアップは明日。ごめんなさ~い!)


●ブログ内の関連記事
「宮城野」舞台挨拶@新京極映画祭10月16日(2)
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15日・16日「宮城野」in 第9回 新京極映画祭

2010-10-14 | 映画「宮城野」
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いよいよ明日15日から、第9回・新京極映画祭 「夢・Dreams」
が開催されます。

15・16日は「宮城野」の上映日。
2つのヴァージョンが存在することでさらに注目を集めていますが、
今回のディレクターズカット版は関西では初登場。
貴重なチャンスです。
山崎監督の公式サイトの情報によれば、上映前からけっこう反響
があるらしく、ナント整理券が出るそうな。あらま!
午後の上映時間ギリギリに行ったらヤバイやんか~(笑)。
あ、ちなみに私はサンクスで前売券を買いました。

【宮城野 ディレクターズカット版】関西御目見得上映
●上映日時/10月15日(金)・16日(土) 13:00~ 1回上映


※両日とも上映終了後に監督舞台挨拶予定
※10:15~ 整理券を配布
 12:50~ 整理番号順に入場。
 前売券を持参の人の入場が先となり、その後に当日券および招待
 券の人の入場。座席はすべて自由席。立見の場合もあり。


●会場/新京極シネラリーベII <座席数:95>
京都市中京区新京極通六角下ル 72ビル地下1F
TEL: 075-221-2744
会場の公式サイトはこちら
 
●山崎監督のサイト 告知ページはこちら
●チケット購入
前売券は800円で購入できます。当日一般は1,200円。
ネットでは「新京極映画祭」で検索。コチラ

ぴあ窓口、またはサンクス店頭の端末で購入の場合は、
Pコード「462-224」で。
電話:0570-02-9999 Pコード入力または音声認識予約 。

【作品について】
原作は劇作家・矢代静一の同題の二人芝居。
年増女郎・宮城野と写楽の弟子・矢太郎の対話劇を元に、
「写楽の謎」というミステリーの要素を強調したのが、
山崎版『宮城野』。

 この愛は、本物か、偽物か。
 ひとりの女の愛が、写楽を謎の存在たらしめた……

 時は、寛政六(一七九四)年――
 江戸の刑場で、薄汚れた年増女郎の
 処刑が行われようとしていた。
 女の名は、宮城野。
 罪名は、浮世絵師・東洲斎写楽殺し。
 冷たい刃が女の喉にあてられた瞬間、
 女はその命を愛の証と捧げた男のことを想う。
 写楽を手に掛けたのは、本当に宮城野なのか。
 真実を知るのは、宮城野の罪を決定づけた、
 ただ一枚の、傑作役者絵。
 その絵の名も、「宮城野」だった。

●『宮城野(ディレクターズカット版)』フィレンツェ凱旋
 上映告知ページはこちら
●『宮城野』2つのヴァージョンについてはこちら


私は名古屋で2回見たけど、それでもまた見たいねんっ♪
だって、これを逃したら次はいつ見られるかわからないでしょ。
スタンダード版だけを見てこっちを見てないとしたら、ホントに
ホントにもったいないです。

特に3月のスタンダード版上映会の際に、アフタートークの一部
で、映画の本質と全く関係のないコトでモチベーションが下がっ
てしまった人、後味がよろしくないまま現在にいたっている人に
は、もうゼッタイにこれで払拭してほしいです。
まだ見ぬ36分のほうに、矢太郎として生きた愛之助さんの80%が
つまっていると言ってもいいと私は思います。
しかも、ただ長いだけじゃなく、構成も結末も違うんです。

もちろん、愛之助さんファン以外の人にも、この貴重なディレク
ターズカット版を見ていただきたい。
「世の中にこびず、テレビの亜流や漫画が原作じゃない映画を
アートで作っていくという自分の戦い」(moonlixのインタビュー
より引用)を強いておられる山崎監督の独特の美意識、世界観を
ぜひぜひ味わってみてください。

<おまけ>
「宮城野」は2007年に撮影された作品。
当時、国立劇場で連日舞台に立ちながら、終演後に撮影現場に駆
けつけては矢太郎として生きていた愛之助さん。
その時なぜ愛之助さんがここまでして撮影に参加していたのか、
その思いがディレクターズカット版を見てようやく納得できると
私は思います。

2007年11月、国立劇場観劇の際に私は、VISAカードの「トークシ
ョー付きレクチャー」に参加したのですが、当時の聴講メモに
「宮城野」と舞台との掛け持ちの箇所があリます。
(以下、愛之助さんのトーク。)

 映画の「宮城野」、昨日クランクアップしました。今月はここ
 に出ながら映画も撮ってまして、ここが終わって7時(※メモ
 通り。たぶん17時か夜の7時のどちらかだと思う~汗)ぐらい
 から始まって、練馬の方にある東映撮影所で毎日28時とか30時
 ぐらいまでやってました。
 それから銀座のホテルに帰ってきて、お風呂入って、顔を落と
 して、時計見たら7時とか8時になってて、寝ようかどうしよ
 うか、寝ないでそのまま舞台に出たりもしました。
 面白かったですよ。樹木希林さんも出られてて。いろんなお話
 をお聞きしまして。國村準さんも面白い方でしたね。(本当に
 嬉しそうな顔の愛之助さん♪)
 来年公開です。また見てください。
 (2007年11月25日 VISAカード トークショー付きレクチャー)

<「宮城野」の応援サイトのご紹介>
こちらにコメントを寄せてくださったせいべえさんが
勝手に映画『宮城野』応援ブログを開設されています。
ディレクターズカット版に触発されてブログを作られたそうです。
いっしょに応援していければいいなと思います。


●ブログ内の関連記事
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浮世絵展で「宮城野」を見る。

2010-09-30 | 映画「宮城野」
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8月に神戸市立博物館で見た「ボストン美術館浮世絵名品展」。
なんといっても保存状態が素晴しく、最近刷ったのかと思える
ような色彩が印象的だった。

●「ボストン美術館浮世絵名品展 錦絵の黄金時代~清長、歌麿、
写楽」は巡回展なので、10月9日以降は名古屋ボストン美術館で
開催。その後東京・千葉・仙台へ。







三大絵師の浮世絵版画がこれほどまとまった形で見られるのは、
貴重な機会。ワクワクしながら鳥居清長、喜多川歌麿と進み、
いよいよ東洲斎写楽へ。
すると、一番最初にお目にかかれたのが「あのひと」だった。
あ、宮城野~♪

黒雲母を使った大胆な黒のバックに、役者のバストショット。
それまで「奇麗なお顔やわぁ~」とウットリ見てこられた絵の流
れを裁ち切るようなキョーレツな描き方にドッキン!

浮世絵の知識などほとんどない私に、映画「宮城野」(ディレク
ターズカット版)の中の台詞がスッと降りてきた。
それは写楽とおぼしき男が版元に語る言葉。
「私が描いているのは、化粧の下の素顔の奥底にある役者の、いや
人間の真だ。」

ほおお。
台詞の意味が急にリアリティをおびてきた。
目の前のその絵は「宮城野」という役柄を描いているのではなく、
役を通して見える中山富三郎という人間の本質を絵の中ににじま
せている、ということらしい。
“ぐにゃ富”と呼ばれたその役者のことは私は知らないけれど、
江戸時代の役者が、時を超えて動き出しそうなイキイキした絵に
つい微笑んでしまう。ムフフ。

「宮城野」の戯曲も映画も、この絵を描いたのは写楽のニセ絵師、
つまりゴーストアーチストの矢太郎であるという設定にしている。
私の頭に、宮城野の版下を手にした矢太郎の台詞がよみがえる。
「おれの反吐の塊だ」
「けど、もうろくじじいにこのみずみずしい絵が描けますかって
ほどの傑作だ」

晩年の手塚治虫さんが、フリーハンドで真円がきれいに描けなく
なってきた時の心境を語っておられたのを思い出す。
実際の写楽という絵師は生没年不詳だそうだけど、絵師にとって
本当にみずみずしい線が描けるのはほんの限られた時期だけ、と
いうことになるのかも。
写楽のコーナーに展示された“大首”といわれる役者絵の数々は、
誰が見ても文句なしに楽しめると思う。

浮世絵展の会場では、市川亀治郎さんがイヤホンガイドを通して、
仕掛人としての“版元”について楽しく解説してくれる。
この解説が面白い!
映画では・・・とりわけ写楽殺しのミステリー要素を強調したディ
レクターズカット版のほうでは、大物版元とおぼしき人物の存在
がはっきり浮かび上がるような構成になっている。

矢代静一氏が古書店で見てインスパイアされ、戯曲になったという、
浮世絵「宮城野」。
映画を見た人は浮世絵展を。浮世絵展を見た人は映画を。
それが私のオススメです。

私の場合。
戯曲と映画の「宮城野」に触れる機会がなければ、この1枚の絵
の前でじっと足を止めることはなかったはず。
いつからハマってしもたんやろう(笑)。
ニセ絵師、矢太郎に? この絵に? 映画に?



●ブログ内の関連記事(矢代静一原作の作品)
ひとり語り 弥々 観劇メモ
淫乱斎英泉 観劇メモ
●ブログ内の関連記事(宮城野関係)
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新京極映画祭で「宮城野」 ディレクターズカット版上映!

2010-08-25 | 映画「宮城野」
花の武将 前田慶次』公演限定Twitter、一晩でフォロワー数が~♪
今から1カ月間、千穐楽までに何人になっているのでしょう。

そんなさなかに映画「宮城野」に関するうれしいニュースが
山崎監督の事務所から届きました。
名古屋上映の際に前売券を購入した人たちにお先にってことで、
直接メールをいただいたので確かな情報です。
<追記> 山崎達璽監督の公式サイトにも詳細がアップされています。

ついにディレクターズカット版が10月に関西で上映されます。
毎年行われている映画祭への参加作品のようです。
「関西御目見得上映」という言葉にキュンとなるじゃないですか。
これで入場者数が一気に増えれば、ディレクターズカット版の
全国上映やDVD化も夢じゃないかも~♪♪♪
前売券発売は9月1日から。前田慶次初日の2日前からです。

    ▼      ▼      ▼

第9回・新京極映画祭「夢・Dreams」特集上映ウイーク
『宮城野<ディレクターズカット版>』関西御目見得上映


日時
10月15日(金)・16(土) 13:00~の1回上映
※両日とも上映終了後に監督舞台挨拶予定
会場
新京極シネラリーベII  >> 公式サイトはこちら
料金
前売800円/当日一般1,200円/当日シニア学生1,000円
※全席自由席・入替制
※前売券は9/1より
チケットぴあ・新京極シネラリーベ・京都シネマほかで
(今回は山崎達璽事務所での取り扱いはないそうです。)
問い合わせ
新京極商店街振興組合
TEL:075-223-2426  FAX:075-211-1300
(月~金 10:00~17:00)


映画祭公式サイトはまだ準備中なので、後日正式発表時に
アップしようと思います。


●ブログ内の関連記事
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投票といえば・・・

2010-06-29 | 映画「宮城野」

映画「宮城野」に関連してこんなものを見つけたんですけど♪
(注意!音が出ます↑)
チトひずんでます・・・。ポチッ。
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ガンバレ!「宮城野」DVD。

2010-06-28 | 映画「宮城野」
国立劇場と静岡の舞台も終わり、上人様だったひとはそろそろ大阪で
しょうか。(あ、パルコ劇場もありました!)
29日といえばW杯の日本戦だけど、大阪的には船乗り込み♪
やっと、やっとですよ~。
愛之助さん。
今年になってはじめての、関西。ハジメテの松竹座。
W杯と同じぐらい七月大歌舞伎も盛り上がりますように・・・。
私はまず夜の部から。与五郎さんと武市さんに逢いに参ります。
●七月大歌舞伎 7月3日(土)~27日(火) 大阪松竹座

さてと。
何かとヤキモキな映画「宮城野」ですが(苦笑)。
puspitasariさんのところで早々と教えていただき、スタンダード版
DVD発売情報を知りつつも、なんだかなあ~な日々だったのですが。
(puspitasariさん、ありがとうございました♪)






「宮城野」DVD 10月29日発売


しか~し。
twitter情報によれば風向きが少し変わりつつあるのでしょうか?
DVD発売後も113分バージョンは各地の劇場や映画祭で上映される予定、
とか。
ロングバージョンもDVD発売!ということになり得る、とか。

よくはわからないけれど、これからもこの映画を応援する人が増えて
上映時の動員数も増えればディレクターズカット版のDVDが発売される
可能性もゼロではない、ということですよね?
いっそ「ディレクターズカット版DVD発売熱望♪」ってことで、
ネット上とか上映会の劇場に投票BOXでも設置していただければ、きっと
みんな投票すると思うんだけどな~。
(ディレクターズカット版のDVDが出るなら、スタンダード版は買わずに
ガマンしたいんだけど、それじゃダメ?笑。)

ほんまにもう、どこに向かって何を言えばいいのかわかんないけど・・・
とにかくガンバレ!「宮城野」DVD、ディレクターズカット版
トカナントカ。
これからも私はこの映画のことを話題にし続けます~♪
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マイブログでたどる映画「宮城野」&プチ完結♪

2010-06-16 | 映画「宮城野」
引きずってる?(笑)
先日ディレクターズカット版を見られたことでワタクシ的にはプチ完結♪
そこで記念に映画「宮城野」について過去に書いた記事をまとめてみました。
(愛之助さんの講演分は除く)
関係者でもないのにけっこう継続的に話題にしてたんやね~♪
ほな、これからもたくさんの人が観賞機会にめぐまれますように・・・!!

●このブログ内の「宮城野」関連記事 2017年~2007年(更新中)
「アート・シアター・バー 宮城野」で監督と語ろう。2017/1/9
「宮城野」ディレクターズカット版Blu-ray & DVD発売2016/7/2
幻の映画「宮城野」ディレクターズカット版がTV放送。2014/1/6
「宮城野」ディレクターズカット版に審査員特別賞。 2011/10/17
「宮城野」が10月に尾道・福山で上映!(追記版) 2011/9/4
二人芝居「宮城野」を神戸で上演中。 2011/5/13
白石の読み方@映画「宮城野」 2011/4/15
宮城野 meets 宮城野の日。 2011/3/4
宮城野への手紙 2011/2/23
「宮城野」矢太郎の真実に迫る一考察。 2011/1/30
「宮城野」東京プレミア上映、22日チケット発売。 2011/1/22
宮城野ディレクターズカット版東京プレミア上映! 2011/1/19
19日、女流義太夫で「新吉原揚屋の段」を聞く! 2011/1/16
歌麿・写楽の仕掛人@サントリー美術館 2010/11/02
カテゴリー新設 & DVD発売日。(追記版) 2010/10/29
「宮城野」舞台挨拶@新京極映画祭10月16日(2) 2010/10/18
「宮城野」舞台挨拶@新京極映画祭10月16日(1) 2010/10/17
15日・16日「宮城野」in 第9回 新京極映画祭 2010/10/14
浮世絵展で「宮城野」を見る。 2010/9/30
新京極映画祭で「宮城野」 ディレクターズカット版上映! 2010/8/25
投票といえば・・・ 2010/6/29
ガンバレ!「宮城野」DVD。 2010/6/28
映画「宮城野」ディレクターズカット版 観賞メモ(2) 2010/6/14
映画「宮城野」ディレクターズカット版 観賞メモ(1) 2010/6/12
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リベンジ(笑)の週末がやってくる。 2010/6/4
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映画「宮城野」@兵庫県立芸術文化センター 2010/3/24
映画「宮城野」にやっと逢えた! 2010/3/23
映画「宮城野」が関西でも上映!(来春) 2009/11/8
『宮城野』について語る毬谷友子さん@2008年ラジオ番組 2009/10/11
続報!映画「宮城野」が赤坂レッドシアターで 2009/10/10
映画「宮城野」プレミアム上映会&スペシャルトーク 2009/10/10
「笑っていいとも」に映画『宮城野』の毬谷友子さんが♪ 2009/3/4
映画「宮城野」のメイキング掲載 2008/12/12
映画「宮城野」のメインテーマ曲 2008/7/17
映画「宮城野」完成♪ 2008/4/3
毬谷友子さんがラジオ出演 2008/1/16
映画「宮城野」とオンデマンド戯曲 2007/10/17
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映画「宮城野」ディレクターズカット版 観賞メモ(2)

2010-06-14 | 映画「宮城野」

日曜日にアップのつもりが・・・休日は誘惑が多かった~!!
というワケで、感じたことの備忘録(ダラダラ書き)、続きをアップ。

そうそう。フィレンツェ版ガイドブックにあった「解説」から愛之助さん
に関する箇所だけ抜き書きしておこうっと。
「こだわりのひとつが、矢太郎役に配した歌舞伎俳優・片岡愛之助である。
江戸の息吹を今に伝える歌舞伎俳優の片岡愛之助の存在感が要となって深
みを増し、山崎が作り上げた世界を完結させた。」

うんうん♪ うんうん♪
ではまたネタバレ全開で、今回は人物ウォッチ+声の出演編。






●呼び込みの声(寺田農)
登場人物以外に声だけの出演者が二人。その一人が寺田農さん。
写楽の浮世絵を売る呼び込みの声はスタンダード版では初めのほうに入っ
ていて江戸時代への入り口というイメージだった。
ディレクターズカット版では宮城野が捕えられた後に使われているため、
風刺というか洒落の利いた言葉選びにクスリ笑えたりする。

●口上(坂東薪車)
オリジナルで付け足された後日談に登場するのが薪車さんの口上。
(立版古で作られた)版元の挨拶が薪車さんの声だった。
朝1回目を見たときは途中で気づいたため、2回目はしっかり味わいなが
ら聞いた。時代がかった味わいある口上はさすがは歌舞伎役者。
映画にコクが加わった感じだ。
エンドロールで名前を見つけた時はヤッタネ~と思った♪

●女郎屋「竹の家」の女将(樹木希林)
戯曲には出てこない人物だけど、映画の中では必要不可欠の存在。
女郎が身を投げた次の日は風が強いとか、間夫(マブ)に入れあげたとか、
めんどうはごめんだよとか、苦界の住人らしい台詞がポンポン飛び出す。
ネチネチ口うるさくて、情に流されることなく、自分の家に抱えている若
い娘たちは商売道具にすぎないことが丸わかりなトコは終始一貫。
クセはあるがフシギな可笑しみのあるキャラが確実に映画の味付けになっ
ている。いつも豆か何かをつまみ喰いしているのが笑える。

●かよ(佐津川愛美)
戯曲の中では名前しか出てこないのに映画ではみずみずしくリアルな存在。
写楽とおぼしき男に孫として育てられ、大事にされている箱入り娘・・・
のはずなんだけど、あの助平じいさんに何をされているか本当のところ
はわからない。祖父が殺されても平然としていられるわけだから、ねぇ。
写楽殺しの黒幕は版元かもしれないけれど、思いついたのはかよかも。
矢太郎はかよにとって地獄から抜け出す手段だったのか。
矢太郎さんの絵が見たい、と矢太郎の部屋で宮城野の絵を見つけたとき、
「全部同じ人の絵ですね」に続く「毒です」の言葉にトゲを感じた。
あの瞬間に略奪を決意したのかもしれない。
と同時に矢太郎の才能に気づいた一人でもある。矢太郎が描いた美人絵を
祖父に見せて、世に出そうとしたのは矢太郎へのまっすぐな愛ゆえか。そ
れとも利用しただけなのか。
無邪気さの中にのぞく女の色気。若さゆえの自信を武器に宮城野に向ける
言葉の残酷さ。そして、殺害計画、というか後処理の冷静沈着さ。
写楽殺しに関わる陰の存在として、妄想のタネは尽きない。

●矢太郎(片岡愛之助)
宮城野が最後に命を懸ける男であるからには、それ相応の男に違いない。
ディレクターズカット版はそんな矢太郎の内面に迫る映像をたっぷり見せ
てくれている。矢太郎の中にある本物の絵師 VS ニセ絵師の葛藤を見せる
のに、黙々と絵に向かうだけの映像が効いていた。
年老いて絵が描けなくなった写楽の代わりに、陰の写楽、つまりニセ絵師
として役者絵を書き続ける日々が興味深い。たとえば眉、目、鼻、口・・
それぞれパーツとして数種類ずつ用意された下絵。昔、写楽が描いたと思
われる絵のトレース作業。また、鼻から描いてゆく場面が何度も登場する。
上から下へ、下から上へ、いろんな筆運びがあることも教えてくれる。
矢太郎が左利きなのは、この映像に出演された浮世絵師さんが左利きだか
ららしい。(えええーーーっ! それが理由?)
手元アップではなく、引いた映像のときも矢太郎というか、愛之助さんは
ちゃんと左手で絵を描いていた。ふだんは右利きのはず、と思って見なけ
れば気にならないくらい自然に。
左利きといえば、宮城野の部屋でお酒を飲んで膝枕してもらっている時、
宮城野の膝の上で遊ぶ矢太郎の左手小指の動きがすごく微笑ましかった。
好きな女とのラブシーンなんだからもっと大胆でもいいのに(笑)。
(あ、でもそこまで左利きに徹していたということか。うふ♪)

本業は役者絵を描くニセ絵師。
でも、矢太郎は役者絵を描くかたわら隠れてときどき自分の絵=美人絵に
没頭する。そこが切ない。でも、それが自分である証し。
絵の腕には自信があるが、仕事として成り立つのはニセ絵のほう。
そのジレンマが矢太郎を苦しめている。

そもそも矢太郎が絵に自信を持っているのには客観的な理由があるらしい、
とわかるのがディレクターズカット版。師匠と版元の会話を矢太郎が盗み
聞きする場面だ。
・・・この絵は我ながら見事、絵が役者に似ているかどうかは関係ない、
私が描いているのは役者の化粧の下にある人間の真だ・・・みたいなこと
を言って師匠が矢太郎の絵をほめているのにビックリ!(矢太郎、ここで
ちょっと笑みを浮かべていたと記憶する。)
で、矢太郎の気配に気づいて、言葉を変える。この絵はよくない、黒いも
のを黒く、白いものを白く描いただけ、と。
ニセ絵を描かす者と、描かされる者。師匠と矢太郎の関係をさらに掘り下
げたかなりスリリングな場面だった。と同時にニセ絵は版元も共犯である
ことがわかる会話でもある。

矢太郎は師匠の写楽と話すとき、相手の目を見ない。卑屈だ。
この卑屈な状況にひたすら堪える表情が、すごくいい♪
歌舞伎の舞台で見た若狭之助や小金吾や団七のように悔しさを満面に出し
て堪えるあの顔じゃないんだよね。そんな元気じゃない。
もっと人生に絶望したような観念した感じ。返す言葉も極端に少ないし。
でもこっちもすごくキュウウン♪
写楽殺しにいたるには幾つかの動機があるけれど、かよを辱める言葉を
口にした以外に、自分の魂のあり処=自分の名前で世に出ることを封印
されたことが大きかったからだ。(ディレクターズカット版限定)
写楽殺しが突発事故なのか計画的なのか、今なお私にはナゾだけど。

ここから先はホントにホントのネタバレ~(爆)。
---------注意----------注意---------注意------------


ラストの映像にはドヒャ~!!
あばよ、と矢太郎が宮城野の部屋を去った後の後日談だ。
(※具体的な記述は削除しました。)

これを見てから気になって仕方なかったのが入水シーン。
すべて計画的に物事が運んだのであれば、殺害直後に入水はしなかった
はず。かよが宮城野のところへ先回りして言い含めたのは、矢太郎が
途中でその計画を下りるのではないかと心配したからでは?
あのラストを見た後でも私は信じます、矢太郎を。
宮城野の部屋に駆け込んだ時までは、あの心優しい矢太郎であったと。
自分の反吐の塊だけど傑作だと役者絵「宮城野」について語った時、
宮城野に雑草の強さについて語る時、そして命の秘密を見せてくれと
宮城野に懇願したその言葉に嘘はないと。

あのとき豹変した矢太郎の本心については今も私にはわからない。
宮城野は自己犠牲に生きる女。
それを自分の口から聞かされた途端、気持ちが引いちゃったんだろうか。
自己犠牲などという妙チクリンなものとは縁を切りたかったんだろうか。
最後だけは、貸し借りなしであの場を去りたかったのか。
あばよ、と乾いた言葉を残して去ったのはそんな感覚なのかなと思う。
ただ、宮城野の処刑については矢太郎の想定外だったんだよね?
身代わり自首までも想定内だったら、相当なワルだよ~。
でも、これでもう二度と魂をこめた絵は描けなくなったわけで、ニセ絵
師の時に描いていた絵こそ本物の絵だったなんて皮肉。
いや、しょせん大事なのは名前、という世間一般を欺いたのは天晴かも。

そうそう、宮城野に名前をつけるとき出身地を聞く矢太郎がいい。
奥州白石か、じゃあ宮城野ってのはどうだ、揚屋(新吉原揚屋)ってい
うのに出てくる名前だ。
その台詞を歌舞伎役者に言わせるなんて、粋な映画♪

●東洲斎写楽とおぼしき人物(國村準)
・・・とおぼしき人物、ってねぇ~(笑)。
でも、付け足しのラストシーンで笑い事ではないと思った。
写楽にまつわるミステリーに迫る役名ではないかと。
きさまはそれほどオツムも悪くなさそうだし、って。
まるで、かよと矢太郎の計画を知っていると言わんばかりのあの台詞。
自分もそうしてきたから予想できたのかも。
ナンテね。
いやー、そんな胡散臭ささえにじませる國村準さん、お見事!
無声映像で見せた後で、もう一度台詞付きですごくヤラシイ~ことを
言うんだけど、なんか私、思わず味わってしまいましたね~(爆)。
絵についての台詞もね~。
(宮城野の部屋の奥に写楽の部屋が現れる手法も新鮮だったけど。)

矢太郎の名前が世に出て独立でもされたら自分が困る。
だから、落とせる限りの言葉で弟子の自尊心を傷つけ、自分の立場を
守ったのか。
助平じじいだし、ゲスな人物だし、どうしようもなく嫌みな人物だけど、
どひゃあ~のラストシーンで最後の最後に含蓄のあるお言葉。
ここには書かないけど、グサッと刺さりましたねー。
本当にねえ、ウーンと考えさせられるひとことでございました。
既出の台詞を受けて、黒いものを白にするとは上出来、という絵師的オ
チもあったし。やっぱりラストシーンは見応えあり♪

●宮城野(毬谷友子)
この女は嘘つきなのか。
いや、悲しすぎる出来事は自分で美談に変換してして語る。たぶんそれが
宮城野流の処世術なんだろうな。強い雑草の理由がこれなのか。
悲しい。女として悲しすぎる。
女郎になりたての頃の話。かよについて矢太郎に言って聞かせる話。
口で語る話と裏腹に、全く逆の光景を映像が見せている。残酷だ。
最初にスタンダード版を見た時、この手法にどまどったけれど、ディレク
ターズカット版では流れがとてもよくわかリ、残酷さゆえ鮮烈。

処刑場での最期。思い出すのは矢太郎との出逢いのシーン。
ここにこの映像が入っていることで、矢代静一氏の「弥々」を思い出して
ちょっと泣けました。人生の幕切れにその女性の最高の場面を重ねる。
それが宮城野にとっては矢太郎に命を救ってもらった雪の日のこと。
商売用のそばを食べさせてもらって、私って臭い? と宮城野が尋ねると
自分の体をクンクン嗅ぎ、俺も臭うから、と答える素朴な矢太郎が好き♪
宮城野にとってはきっとどんな着物よりも簪よりも嬉しかった言葉。
自分をまるごと受け入れてもらえた、キラキラした言葉。
そして、宮城野からのキス。ただそれだけだったけど・・・。

だから。だから、あんなことができたんだよね。
写楽殺しは自分だと。矢太郎からもらった絵が盗みの証拠だと。
極刑という転落に向かってまっすぐに突き進んでゆく宮城野。
なぜかカッコイイーって初めて思えた。
処刑場での宮城野の言葉。
これもディレクターズカット版を見て初めてシンクロできた。
斬首の直前に、ぞくぞくする、全身が痺れるようだ、とつぶやく宮城野。
背景は雪。ドンドンと響く太鼓の効果音と呼応して、チンチンチンチン。
矢太郎への思いに満たされながら死んでゆく宮城野。涙がスッとひとすじ
流れて、満足そうな表情。美しい・・・そう思えた。
自己犠牲ってもしかして体が痺れるほどの快感なのか?
そういう愛もあるのかー。
それほどの男だったのか、宮城野にとって矢太郎は。

写楽とおぼしき男の最後の台詞によって、観客の脳内に処刑場の光景が
フラッシュバーーーック! ずしんと重い幕切れ。
この映画が好き♪ と思った。
ありがとう、ありがとう。ディレクターズカット版の「宮城野」。


映画「宮城野」ディレクターズカット版 観賞メモ(1)
まだ見ぬ36分に逢いに♪

映画「宮城野」@兵庫県立芸術文化センター(スタンダード版観賞メモ)
ひとり語り 弥々  観劇メモ(矢代静一関連)
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映画「宮城野」ディレクターズカット版 観賞メモ(1)

2010-06-12 | 映画「宮城野」
映画「宮城野」 (113分)
映画館   名古屋シネマテーク
上映期間  2010年5月29日~6月11日
観賞日   2010年6月6日 10:30~ 15:00~

宮城野、昨日で終わっちゃったんですねー!!
名古屋シネマテーク。
客席数40席のミニシアターだったけれど、すわってみると足は前に伸
ばせるし、前の人の頭は邪魔にならないし、予想外に快適だった。
最前列なんて座椅子? まるでホームシアター状態だ~♪
10:30の回はけっこう詰まっていたけれど、15:00の回は3分の2ぐら
いだったかな・・・。(あはは・・・リピしちゃいました。)







<2つのヴァージョンは別の映画?>
幼い頃の体験がもとで数奇な運命を生きることになったひとりの女性。
その名は、宮城野。
映画『宮城野』もある意味、数奇な運命を背負った作品といえるかも。
生まれながらにして2つのヴァージョンが存在するなんて・・・。
でも、これってすごいことだと思う。
だって、はじめは誰もそんなこと知らなかったんだもん(笑)。
なんかもう伝説っぽいやん。うん。っぽいよ、ゼッタイ!

3月の観賞時の感想には、ひところのATG系映画を思わせる気骨のあ
るつくり、と書いた。山崎監督の独特の作品世界についてはスタン
ダード版でもじゅうぶん味わえたと思う。
今回、ディレクターズカット版で意外だったのは登場人物の内面の見
せ方がよくできていて面白かったこと。
作品全体の手法としては日本の伝統芸能の演出を借りた部分が目につ
くけれど、内面描写に関してはものすごく映像的。
特にスタンダード版には入っていない無声映像の使い方が、この映画
のキモだと感じた。ここの台詞については戯曲にも書かれているほぼ
そのままだし、スタンダード版に入れなかった理由がわからない。
むしろ、無声と有声で二度体験することで、登場人物について想像力
がかきたてられ、映画を見た!という充実感をもたらしてくれる。
そして、ラスト。
戯曲にはない場面を付け足したことについては原作ファンは否定する
かもしれない。でも、あえてそうしたディレクターズカット版の勇気
に私は拍手ですねー。
なぜなら、これがなければ2つのヴァージョンは全く別の映画だと断
言するんだけど(笑)、ラストにつけ加えたことで結果的に宮城野の
自己犠牲の愛について観客はもう一度考えさせられるハメになる。
うまい! 最後の最後にあの方がいう台詞はそれほど深くよく効く言葉
だった。見応えあったなあ。

というワケで、ここから先はネタバレ全開
ディレクターズカット版をこれから見る予定の人はご注意!
できたら読まずに、いつか来るその日まで悶々としてほしいです(笑)。







<伝統芸能系の演出について>
篠田監督の『心中天網島』が文楽仕立てとするなら、この『宮城野』に
は歌舞伎や義太夫の趣向が取入れられている。
スタンダード版ではそれがスパイス的に散りばめられている程度だけど、
今回これを見て編集意図の違いに驚いた。
ただの味付けではなく、本来は意味のある使い方だったんだ~!!

一番の違いは出演者全員が歌舞伎風のメイクと衣装で登場する場面。
スタンダード版では最初のほうに意味もなく入っている映像だったが、
ディレクターズ版を見て、歌舞伎のだんまりだと気づいた。
しかもこの映像が挿入されるのは話が佳境に入ってから。
写楽のニセ絵師である矢太郎が、自分で描いた「宮城野」の版下を写楽
の作品として着服する場面の直後だったと思う。
5人の登場人物がそれぞれ見得や動きを見せる間に、2つの物が手から
手に。最終的に矢太郎が手にしていたのは、宮城野の版下(巻物)。
写楽が手にしていたのは矢太郎が描いた美人絵。
美人絵のほうは、矢太郎が自分の魂のあり処を表現できる唯一の手段で、
その絵が師匠の手に渡り、自分の目の前で破り捨てられる・・・。
という流れをふまえてのだんまりだった。

矢太郎がらみで印象的な演出が2つ。
矢太郎が薄暗い自分の部屋で絵を描いている最中、ふと手が止まり、顔
のアップに。ありぃ~、目に力が入ってるぞ。なんか歌舞伎っぽい、
なんかやりそう・・・と思ったら、附け打ちの音が!カンカン。
矢太郎、片膝をついて口には筆をくわえ、後ろにかかった役者絵を振り
返ってキッと睨み、手を帯に当て、見得!
(ひゃあ~~~っ♪ シマヤッ! )
矢太郎の鬱屈した気持ちが一気に噴出したこの見得、ゾクゾクもの♪
フライヤーの裏面に写真が載っているほどの愛之助さんならではの表現
なのにスタンダード版には入っていない。ああもったいな~い(笑)。






もう一つは入水自殺の場面。
師匠を殺害した後、宮城野の部屋にころがり込む前になんと、矢太郎!
入水自殺をはかるんだよねー。スタンダード版にも戯曲にもないし、
ここが矢太郎の心理状態を測りかねるナゾの行動でもあるわけだけど。
で、自殺未遂に終わった矢太郎が疲れきった姿で歩き出す場面が歌舞伎
仕立てになっている。
頭には吹き流し(手ぬぐい)をかぶり、うつむいて歩くその姿は道行き
か心中の生き残りの男という風情。その前後には蝋燭を持った黒衣が二
人、矢太郎の顔と道を照らしている。
(あーん、矢太さ~ん・・・)

宮城野についても2つほど。
まず、自分がこんな生き方をするようになったきっかけを客相手に語る
場面で女流義太夫(浄瑠璃 竹本綾之助・三味線 鶴澤寛也)が登場する。
スタンダード版ではサワリだけだったと思うが、ここでは宮城野が語り
に合わせて人形振りらしきものを見せる。女の人形には足がないから、
宮城野も膝をついたまま手と膝から上だけで舞う。映像への出語りが
たっぷり味わえるディレクターズカット版、面白い演出だ。
もう一つは、宮城野の最期。処刑場の場面では歌舞伎の雪の音が効果的
に使われていた。ドンドンドンという太鼓の響きに宮城野の心情を重ね
るところがよかった。(これについてはあらためて詳しく。)

スタンダード版ではカットされていたが、黒衣の面灯りはけっこうよく
使われていて、それをフッと吹き消して暗転というパターンもあった。

・・・・・あれっ? 登場人物の観察メモがまだ全然書けてないやん。
長くなるし、きょう土曜日は仕事なので続きは日曜日に。(の予定。)


映画「宮城野」ディレクターズカット版 観賞メモ(2)
まだ見ぬ36分に逢いに♪

●スタンダード版観賞メモ
映画「宮城野」@兵庫県立芸術文化センター

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まだ見ぬ36分に逢いに♪

2010-06-07 | 映画「宮城野」






ナマじゃないのに。映画なのに。3月にも一応見てるのに。
だけど朝早く起きて、名古屋まで来てしまったワタシ。
映画『宮城野』【ディレクターズカット版】を見るために。
モロモロは忘れて(笑)さらっぴんの気持ちで。
以下、ネタバレな内容には全く触れず、36分にこだわってご報告。

スタンダード版 77分
ディレクターズカット版 113分
113分ー77分=36分

まだ見ぬ映像は「36分」のはず。
ええ~、どんなん、どんなん?
うおっ、出るよ、出るよ、ゴロゴロ、ゴロゴロ。
(小芋やないんやからねー。↑)
私の知らない矢太郎がこんなにいっぱい♪
いったい今までどこに居てたん? というくらい。
36分中、30分くらいは矢太郎の登場シーンだった。
あくまでも体感時間だけど、単独映像だけでも15分ぐらい。
師匠との絡みが15分ぐらいかな。
ちなみに宮城野は5分ぐらいだと思う。
残りの1分は薪車さんの口上♪

しかも、それはただ時間が長いだけのロングバージョンなんかじゃなかった。
未公開映像をつけただけ、と思ったら大間違い。(←あ~、失礼すぎます!)
編集の順序が違う。
話の焦点が違う。
ラストが全く違う。
なんと!こんなものが用意されていたのか~という驚きと興奮♪

個人的には、監督のとんがった世界観がはっきり伝わる趣向、見る人の想像力
にゆだねる編集、ビジュアルの遊び、幕切れの面白さなど、圧倒的に今回の
バージョンが好き。
第一、カットされていないため話がわかりやすい。
そのうえ、ニセ絵師・矢太郎の心情がより深く味わえるのはもちろんだけど、
ディレクターズカット版を見て、毬谷さんの宮城野にやっと共感できた。
皮肉なことに(笑)。







今回は映画の中にも、観賞前後にも、愛之助さんをたっぷり感じることができ
るうれしい上映だった。
映画館のロビーには愛之助さんと山崎監督の、ツーショットサイン色紙や、
新聞のツーショット取材記事、御園座での取材記事も貼られていた。
(色紙の1枚は5月23日の日付だった。)

<6月4日付中日新聞夕刊より 一部抜き書き>
娘として矢代さんを近くで見ていた毬谷さんの「この舞台の主人公は矢太郎
なんだよ」という助言をふくらませて話をつくった。矢太郎の「や」は矢代
の「や」であるとともに、山崎の「や」でもある。
役者を知り尽くしている矢太郎は歌舞伎俳優に演じてほしかった。
(山崎監督のコメント)
こういう師匠と弟子の関係は歌舞伎の世界にもあったと思うし、昔へタイム
スリップしたように演じることができた。
(愛之助さんのコメント)

113分バージョンの感想はあらためて・・・。
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リベンジ(笑)の週末がやってくる。

2010-06-04 | 映画「宮城野」
いよいよマイ「宮城野」の週末がやってくる。
山崎監督のブログによれば、土曜日の舞台挨拶が面白そう!
(舞台挨拶は5日10:30の回終了後)
撮影でのエピソードや矢太郎の左利きの理由なんかも聞けるらしい。
質問にも答えてくださるそうなので楽し・・いだろうな、行ける人は。

けっきょくその日は仕事になり、勅使川原さんの公演にも名古屋にも
まったく行けやしない・・・グスン。
その舞台挨拶の様子がきっとネット上のどこかで読めますように!
どなたかブログでつぶやいてくださ~~~い。
とにかく私は日曜日に映画だけ見に参りまする。

そのINFORMATIONページに、映画『宮城野』2つのヴァージョンに
ついてのコメントがアップされているのだけど、全方位的になんて
行き届いた説明なんだろうと思いました。
これなら私もリベンジなどと意気込まず(笑)、企画意図の違う別の
映画と割り切って楽しめそう♪

【スタンダード版】(デジタルハイビジョン上映・77分)
【ディレクターズカット版】(35mmフィルム上映・113分)

それと。
監督によれば、今回の御園座の『夏祭浪花鑑』は愛之助さん自身は
通しでやりたかったのだとか・・・。
私たちもそれを望んでいますから~♪ いつかきっと。
『女殺油地獄』の通しもね!

●映画『宮城野』フィレンツェ凱旋上映スケジュール
【ディレクターズカット版】(35mmフィルム上映・113分)
2010年5月29日(土)~6月4日(金) 10:30~
6月5日(土)~11日(金) 10:30~/15:00~
名古屋シネマテーク TEL: 052-733-3959
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映画「宮城野」名古屋で山崎監督の舞台挨拶が♪

2010-05-19 | 映画「宮城野」
映画「宮城野」のフィレンツェ凱旋上映。
6/5(土) 10:30の回 山崎監督の舞台挨拶あり!!
と、名古屋シネマテークの宮城野のページに出てますよーっ。

(ううっ、その日は勅使川原さんのダンス公演の日だよ、私。)

噂の・・・幻のフィレンツェ113分バージョン。
もしかしたら今後も見られるんだかどうだか、の113分バージョン。
薪車さんの口上入りの113分バージョン。
しつこい?(笑)

●凱旋上映のオフィシャルサイトはこちら
 特典付き前売り券の情報はこちら
 イタリア向けプロモーション映像はこちら

●映画「宮城野」 ※凱旋上映113分バージョン
 この愛は、本物か、偽物か。
 ひとりの女の愛が、写楽を謎の存在たらしめた……


 監督 山崎達璽
 原作 矢代静一
 脚本 酒井雅秋
 音楽 野崎良太(Jazztronik)
 美術 池谷仙克
 撮影 瀬川龍
 照明 原由巳
 録音 鴇田満男
 整音 長谷川有里
 音響効果 小川広美
 編集 金子尚樹、目見田健
 出演 毬谷友子、片岡愛之助、樹木希林、佐津川愛美、國村隼、
    寺田農、坂東薪車
 義太夫 浄瑠璃 竹本綾之助・三味線 鶴澤寛也
 振付・所作指導 藤間貴雅
 三味線指導 松永鉄駒
 浮世絵アドバイザー 新藤茂
 浮世絵 歌川国政、アダチ版画研究所
 2008年 113分


●フィレンツェ凱旋上映スケジュール
2010年5月29日(土)~6月4日(金) 10:30~
6月5日(土)~11日(金) 10:30~/15:00~
名古屋シネマテーク TEL: 052-733-3959 
前売券:一般・大学生1400円 劇場会員1200円
当日券:一般1700円 大学生1500円 中高・予備校生1200円
シニア1000円 劇場会員1300円

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映画「宮城野」フィレンツェ凱旋上映日、決定。

2010-04-28 | 映画「宮城野」
ついに上映日が決まりましたね。
山崎達璽監督の公式サイト「tatsuji.net」の情報ページ。
4月20日にアップされています。
フィレンツェで上映された貴重な113分バージョン。
1日2回上映の日もありますね~。

※前売券の発売開始は明日29日(木・祝)~。
 前売券購入特典等の詳細は上記サイトで!

 申し込みはこちら

●『宮城野』フィレンツェ凱旋上映
5月29日(土)~6月4日(金)  10:30~
6月5日(土)~11日(金)   10:30~/15:00~

場所:名古屋シネマテーク
TEL 052-733-3959
前売券:一般・大学生1400円 劇場会員1200円
当日券:一般1700円 大学生1500円 中高・予備校生1200円 
シニア1000円 劇場会員1300円



(※新宿のTMシアターでも5月15日~21日に上映があるようです。
たぶん上記とは別バージョンだと思いますが気になる人は問い合わ
せてみてくださいね。詳細はこちらで。)


「宮城野」フィレンツェ凱旋上映決定ですと!(このブログ内の関連記事)
映画「宮城野」@兵庫県立芸術文化センター(このブログ内の関連記事)
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「宮城野」フィレンツェ凱旋上映決定ですと!

2010-04-01 | 映画「宮城野」
名古屋がアツイ!
名古屋大好きっ!!

念じれば通じるのでしょうか?
(アキラさま、あずさま。お知らせいただきありがとうございます♪)
山崎監督の公式サイト、トップページにアナウンスされています。
決定ですよ、決定!

6月 『宮城野』名古屋シネマテークにてフィレンツェ凱旋上映決定

なぜか私には、監督のサイトのこの文字が一段と赤く熱く燃えて弾んで
喜んでいるように見えるんですけど、気のせいでしょうか(笑)。

おめでとうございます♪
観客予定者の一人としてお祝いせずにはいられませんっ。
どうか平日だけじゃなく、日曜日も入っていますように。

●moonlinx(3月4日)に掲載の山崎達璽監督のインタビューはこちら


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コメント (9)
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