文珠川慧久の道楽帳2

turezure naru mama ni

サイクリング:ロードバイクに乙女ギヤを導入

2018-12-15 | 自転車
軽量バイク
チャリ友から「総重量が 7 kg 程度のロードバイクは長い坂道でもスイスイ登れるんだよん」と教わったことがあります。確かに、買ったまんまのRALEIGH CR-Fに乗る小生は、ツーリングではいつでもどこでも遅れをとってしまう者だから、チャリ友らが小生を待っていてくれたりします。優しいんです。しかし小生のせいで昼食の予定がいつも狂うわけです。美味しい蕎麦屋のそばが売り切れになりましたとか・・・

趣味の自転車
自転車というのは、車体やコンポといった機械の部分、自分自身が動力となって進むという力学の部分、動力源が身体という運動の部分、サイクルコンピューターを使えば情報通信技術(ICT)の部分、地図を見れば地図学の部分、輪行ともなれば壊れ物を携行した旅行という部分、大会に参加すれば他の人とのコミュニケーションの部分、など結構幅の広い趣味ではないのかと思うわけです。だから、自転車を満喫するには、自分でなんでもそれなりでいいからやってみるのがよかろうというわけです。

ロードバイクに乙女ギヤを導入
そういうわけで、チャリ友がしてくれた助言に間違いが無いことは承知の上で、遠回りして楽しんでみようという趣向です。坂道でもスイスイ登れるように、軽い車体を入手する前に、現状の車体のスプロケットを軽いギヤ(乙女ギア)にしてみることにいたしました。RALEIGH CR-F にもともと付いているスプロケットはシマノ105の11-28Tですが11-34Tに交換します。もともと付いているディレイラー(105)も34T対応品に交換する必要があることがわかりました。また、34Tという28Tよりも大きな直径のギアにかかるようにチェーンも交換が必要に違いないだろうと考えました。
ご参考:カセットスプロケット一覧
RALEIGH CR-F にもともと付いていたカセットスプロケットの型番は CS-5800 でその目方は 284g です。搭載しているギヤのそれぞれの歯数は次の通りです。
11-12-13-14-15-17-19-21-23-25-28
交換するカセットスプロケットの型番は CS-HG800 でその目方は 335g です。搭載しているギヤのそれぞれの歯数は次の通りです。
11-13-15-17-19-21-23-25-27-30-34

とりあえずアマゾンに下記の部品を注文しました。
スプロケット:シマノ CS-HG800-11 (11-34T):¥7,598 税込
ディレイラー:シマノ ULTEGRA RD-R8000-GS:¥7,900 税込
チェーン:シマノ Dura-Ace CN-HG901-11 (Quick-Link版):¥4,400 税込

スプロケット(CS-HG800-11)に 1.85 mm のロースペーサーが付属していましたが、1.0 mm のロースペーサーも必要らしいので急きょワイズロードで買ってまいりました。

シマノ 1.0 mm ロースペーサー:CS-7800:¥296 +税

また、現在RALEIGH CR-Fに付いているチェーンはQuick-Linkではないのでチェーンカッターが必要です。以前購入した自転車整備専用工具セット(GORIX 31点入りシマノ対応TBX2スペシャルプロ版:ヤフーショッピングの店(ごっつプライス)で¥9,999税込)の中にチェーンカッター(個別に購入しても数百円程度のとても貧弱なもの)があったのですが、別の自転車のチェーンのリンクを減らす作業の際に一回で破損してしまったためもうありませんので新たに用意しておく必要があります。安物で二の舞するのはごめんなのでシマノブランドのチェーンカッターにしておきました。

チェーンカッター:シマノ TL-CN28:¥3,480 税込

ネットで調べてチェーンの長さを決めることができました。GORIX自転車整備専用工具セットの中にQuick-Linkを解放する工具を使って別の自転車のQuick-Linkを解放したことがありました(チェーンをかけてペダルを踏み込むことで閉鎖できました)ので、この工具で閉鎖できるだろうと思っていましたが全然ダメでした。チェーンをかけてペダルを踏んでも閉鎖できませんでした。シマノの11速用Quick-Linkは硬いよとネットで書き込みを見た記憶がありましたが本当でした。顔が真っ赤になるほど力を込めてもビクともしませんでした。こういうときには素直に専用工具を使うのが定石ですからシマノブランドの工具を買いました。
ご参考:メンテナンス初心者にありがちなチェーン交換のミスを全部やってみた

クイックリンクツール:シマノ TL-CN10:¥3,609 税込

TL-CN10を利用したら片手で一握りするだけで簡単にあの硬かったQuick-Linkを閉鎖できました。TL-CN10は閉鎖も解放も一握りすることで行う機構になっている興味深い工具です。

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アウターローのときクランク逆回転でチェーンが1段下(トップ側)に落ちる
RALEIGH CR-F (スプロケットは105の11-28T) を購入して以来、アウターローのときにクランクを逆回転してもチェーンが1段下(トップ側)に落ちるなんてことは、ありませんでした。ところがスプロケットを CS-HG800-11 (ULTEGRA相当の11-34T) に交換したら落ちるようになりました。何が原因か知りたいと思い知人から余っている11-28Tのスプロケット(Dura-Ace)を借りて装着してみましたところ、同じ歯数構成(11-28T)なのにこちらはアウターローのときにクランクを逆回転するとチェーンが1段下(トップ側)に落ちました。もちろんフロントディレイラーとリアディレイラーは完璧に再調整してあります。

アウターローのときにクランクを逆回転すると、どのような経過をたどってチェーンが1段下(トップ側)に落ちていくのかわかりましたので写真を撮りました。



写真の説明をします。
チェーンは左から右へ移動していきます。スプロケットの歯がチェーンのリンクに次々に噛み合っていくことを想定しますが、そうならないのでチェーンが1段下に落ちるわけです。いったいどこで噛み合わなくなるのか。
上の写真に写っている歯の下にマジックで | ↑ | と書きました。
この部分でだけ不都合が発生します。
右側の | マークの歯先がチェーンのインナーリンクに乗り上げてしまうので、
↑ マークの歯先がチェーンのアウターリンクに乗り上げてしまい、
リアスプロケットでチェーンが1段落ちてしまいます。
その結果リアディレイラーとの位置関係が1段ずれてチェーンがリアディレイラーにガリガリと音を立てて詰まるという現象が発生します。

スペーサーの枚数を変えると変化が見られるかどうか実験してみました。
 (a)スペーサー無しの場合
 (b)1.85mmスペーサーのみの場合
 (c)1.85mm及び1.0mmスペーサーの場合
 (d)1.85mm及び1.85mmスペーサーの場合
上記(a)(b)(c)の結果は同じでした。
上記(d)では、フリーにカセットスプロケットを設置したときに、トップギア(径が一番小さいやつ)がフリーホイールに噛み合わず収まりませんでした。当然スプロケットロックリンクも締まりませんでしたので実験にもなりませんでした。

カセットスプロケットとホイールの組み合わせについて,とても参考になるサイトがありましたので下に記します。
1. スプロケットの取り付けに必要なスペーサーまとめ - 週末サイクリング部
2. 何故 10速ホイール に 11速スプロケが 付けられるか?

アウターローのときクランク逆回転でチェーンが1段下(トップ側)に落ちてしまう現象の根本的な理由は、いわゆるチェーンのたすきがけ状態というやつだそうです。たすきがけ状態でチェーンラインが直線からずれるほど発生しやすくなるという宿命です。このことについてなるほどと腑に落ちるわかりやすい説明がヤフー知恵袋にありましたので以下に抜粋しておきます。
質問:2015-09-27
ロードバイクにおいてペダルを逆回転させるとチェーンがはずれるのは異常でしょうか?
回答:2015-09-28
近年、多段化が進み、フリーの幅が昔に比べて広くなっています。なので、「アウター×ロー」ではかなり無理なたすき掛けになってしまい、大抵は逆転させると1段下に落ちます。これは、チェーンステー(リヤセンター)が短いフレームほど顕著に現れます。私の経験上では、リヤセンターが430ミリ以下では、まずそうなります。シマノもカンパもリヤセンターは410ミリ以上が適合すると謳っていますが、私から言わせれば、そんなの後付けの言い訳で、ジオスなんかは400ミリ以下のフレームもあるし、TT フレームなんかもっと短い物もあります。現在の11速フリーなんて、構造的には限界を超えてしまっていて、フリーを広くしたおかげでスポークのオチョコ量が増えてしまい、手組みではオフセットリムを使わない限り、まともなホイールは組めません。話が逸れましたが、リヤが8速以上になってからは、質問者様のいう逆転でチェーンが外れるのは仕方ない状態になってしまったのです。

根本的な問題として「たすきがけ状態」があるのは承知の上での対策
とても参考になるサイトがありました。
サイタロウの自転車日記(クランク逆回転でチェーンが外れる件)
2015-11-14 対策その1 歯先を削る
2017-08-08 対策その2 歯先を削るだけでは到底解決できないほどの組み合わせ例とその対策
2017-09-29 対策その3 基本的な事 
上の写真に写っているスプロケットの歯をご覧ください。一応歯先をヤスリで少々削ってあります。削ることで「気持ち」改善はありましたが、チェーンがたすきがけ状態であることに変わりなく、どうしても歯先が内側のチェーンリングに乗り上げます。あと 1 mm くらいたすきがけ状態を改善できれば、症状が出なくなる可能性があるように見受けられますが、1.85mmのスペーサーを2枚取り付けることは不可能でしたし、仮に可能だったとしてもチェーンのアウターリンクがことごとくリアディレイラーハンガーを擦ってしまうでしょうからやはり無理でしょう。

乙女ギアの使い勝手
小生は、ワイドレンジのスプロケットの見た目がワイドレンジでないスプロケットと違うので恥ずかしいなんていう感覚を全く理解できませんし、ワイドレンジスプロケットという選択をせず身体を鍛錬すべきだなんて考えも全く理解できません。あくまでも自転車は機械であり道具です。機械であり道具である以上、機械としての品質と機能だけを小生は求めるという考えです。小生のサイクリング圏内は山岳地域ではありませんが起伏に富んだ地形なので乙女ギアを利用することが合理的だという結論に達しました。実際に11-28Tと11-34Tとの使い比べをして確信いたしました。11-28T を使っているとき、12-13-14-15-17-19-21-23-25 の 9 段も必要無いと感じていましたし、28 より軽いギアがあと 2 段くらい欲しいと感じていました。11-34T に変えたとき、12-13-14-15-17-19-21-23-25(9段)が 13-15-17-19-21-23-25(7段)に圧縮されて使いやすくなった(もっと圧縮されてもいい)とすぐに感じました。また、11-34T の方には 28 よりも軽いギア(30と34)がありまさに欲しかったギアでした。目方が 51 g 増えましたが11-34Tスプロケットへの交換により小生の自転車は小生専用の道具としての価値が格段に上がり大変使いやすい自転車になりました。

アウターローのときクランク逆回転でチェーンが1段下に落ちる件についての結論
アウターローでクランク逆回転しないようにすればいいだけです。普通にロードバイクに乗っていてアウターローでクランク逆回転してリアディレイラーにガリガリとチェーンを詰まらせたなんて経験がありませんから、これからも多分ないといいなぁ〜という基本的考えに至りました。応用編の考えとして、11段なんていらないから、13-15-17-19-21-23-25 を例えば 15-19-25 だけにしてリアは 5 段変速で十分ではないかという気がしています。

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