煙草の害について(柄本明一人芝居)  

2013-09-16 | 本・映画・音楽・芝居など

北とぴあ演劇祭 特別参加作品 9/15 18:00の部

アントン・チェーホフ作『煙草の害について』を観て来た。

いやあ、こんなに素敵な舞台を千円で観られるなんて罰があたるんじゃないかしら!

北とぴあ演劇祭実行委員の皆さんありがとう!

 

チェーホフ、と言えば「桜の園」「ワーニャ伯父さん」「かもめ」「三人姉妹」「イワーノフ」

登場人物は殆どみんな憂鬱のタネを抱え、人生に絶望しているイメージが浮かぶ。

今まで何本か『チェーホフ』の芝居を観てきたが

残念ながら面白いと思ったことはなかった。

チェーホフは読んだ方が面白い、と内心思っていた。

この『煙草の害について』は30数年前、養成所の授業で知った。

劇団民芸の鶴丸さんという方が私たちの前で演じてくれたのだった。

なぜか鶴丸さんは閉じた瞼にクッキリと目ん玉を描いていた。

(レディ・ガガのあのメイクだ)

『煙草の害について』はタバコの話しなど殆ど無い脱線芝居だった。

 

今日『煙草の害について』を腹抱えて笑いながら

結婚の現実に舞台をのたうちまわる老学者に大いに同情し

ちょっぴりほろ苦い思いを噛みしめ観終わったあと

滑稽と悲哀!ああ、チェーホフじゃん!と感動したのである。

 

柄本明さんはそれはそれはチャーミングでありました。

 

今日の柄本さんのメイクはこの写真よりもっとヨレヨレで老けて汚くなっていたよ

初演から20年経ってるらしいからメイクじゃないかもね(嘘でーす)