洛中ねずみさんのコメントから知った
茨木のり子という人をインターネットで検索してみた。
『倚りかからず』と『自分の感受性くらい』に、
胸を打たれたて、久しぶりに図書館に行った。
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『自分の感受性くらい』は生憎含まれていなかったけど
『倚りかからず』は何度読んでも鼻の奥がツンと来る。
詩人は
「われながら威張った詩ですね、散文と違って詩は、
言葉をけずっていくからどうしても言葉がつよくなるのね」と
笑いながら語ったという。
それを記した山根基世さんの解説
『誇るのではなく、羞じる人』がまた、すごくいい。
表紙裏の詩人の写真は
やや「飾りすぎている人」でがっかりしたけれど、
他の作品のなかで、『倚りかからず』を読んでみると
時代背景や詩人の周辺などもリアルに感じるので
その上っ面でない力強さがいっそう胸に迫る。
『ー金子光晴の詩と真実ー 個人のたたかい』も
面白かった。
人を語ることで、語っている人の人となり・思想
そこから来る価値観がかなり現れている。
辛い時代に生まれて、でもそんな中だからこそ
見開いた目には、ありありと真実が見える。
この人の詩が世に認められて良かった。
もし、日の目を見なかったとしても
『小さな渦巻き』を書いた人は、
自分の目で見たもの・心で感じたもの、
そこから生まれたものを書き続けただろうけど。