ここはまだ結婚して間もない頃、夫と義父と仲人の叔父と
階段から登って、私が一番遅れてしまい皆が何度も
立ち止まってまってくれて、それでも
「よー、登った。」と褒められた。
今は、夫の両親、仲人夫婦の叔父叔母、私の両親も亡くなって
私たちが、あの頃の彼らに近い年になろうとしているけれど、
ここは、変わらないなー。
登りきって拝礼をすませ、
「御茶所」 :(上の画像)でいただく一服は格別。
昔はほうじ茶だけのような気がしていたのは
私の記憶違い?
入り口に柚子茶と、昆布茶と、お茶が渋い色のポットに入れられ
磁器の清潔そうなお茶碗が、たくさん用意して添えられている。
甘酸っぱい柚子茶の種が一粒入っているのをよけて
すすりながら、ぐるりと建物内を見回したり
外を眺めたり。。。
この絵は、日本画家の鈴木靖将さんの描いたもの。
「立木観音守 岩木松江さん図」って書いてある。
あー、この美味しい柚子茶は、
この岩木さんが用意してくださっているんだ。
素敵な絵だなぁ。すてきなおばあさんだなぁ。
と思っていると、そっくりな人が
植え込みの隅で小さくうずくまって、
白い割烹着姿で、草むしりをはじめた。
同年代の友人とふたり、思わず
いいねぇ。うらやましいねぇ。
と、声を合わす。
閑静なこういう場所で、素敵な暮らしだ。
お元気そうだし。
彼女のお茶であやかれないだろうか
こんな、立木山安養寺。あなたも訪ねてみませんか?