今朝の朝日新聞の文化欄の記事を読んだ。「ハリウッドの反骨精神」という記事だった。9・11以降の映画に反戦メッセージが込められたハリウッド映画が多いのは感じていた。しかし、「宇宙戦争」もだったらしい。気がつかなかった。私のレビューはここです。
そもそも映画「宇宙戦争」の原作がH.G.ウエルズによって書かれたのは1898年のことである。1937年にオーソン・ウェルズがラジオドラマ化した。1953年に当時としては最先端の技術で映画化され、今回トム・クルーズが出演して評判になっている映画はそのリメイクである。
公開前に情報を極端に抑え、スピルバーグとトム・クルーズがタッグを組んだと期待させ、開けてみれば「原作に忠実な結末」が賛否両論が起こっている。人によっては、SF映画としての質を問い、評価している人も、パニック映画としてであったりと、様々である。
私も、スピルバーグが強調している(アメリカ人が好きな)家族愛を描く部分も、最期があっさりとハッピーエンドなのがちょっと・・・
しかし、反戦メッセージの強い映画だと考えると大変納得である。トム・クルーズが演じるレイは、幼い娘を守るために逃げて、逃げて、逃げまくる。国を守るために戦うのだというまっとうな意見に、耳も貸さない。しかし、一方では娘を危険から守るためには、同胞を殺すということまでする。国を守ることと愛する家族を守ることは、イコールではないという主張なのだと記事にはあった。
これは、ブッシュも言っていることだけれど、かつて日本でも言われていた主張なのではないか?愛する家族のために戦争をするのが当然であると・・・。しかし、その一見して美しい言葉には落とし穴があるのでは?
スピルバーグはエンターテイメントにこんなすごいメッセージをこめていたらしい。気がつかなかった・・・
そもそも映画「宇宙戦争」の原作がH.G.ウエルズによって書かれたのは1898年のことである。1937年にオーソン・ウェルズがラジオドラマ化した。1953年に当時としては最先端の技術で映画化され、今回トム・クルーズが出演して評判になっている映画はそのリメイクである。
公開前に情報を極端に抑え、スピルバーグとトム・クルーズがタッグを組んだと期待させ、開けてみれば「原作に忠実な結末」が賛否両論が起こっている。人によっては、SF映画としての質を問い、評価している人も、パニック映画としてであったりと、様々である。
私も、スピルバーグが強調している(アメリカ人が好きな)家族愛を描く部分も、最期があっさりとハッピーエンドなのがちょっと・・・
しかし、反戦メッセージの強い映画だと考えると大変納得である。トム・クルーズが演じるレイは、幼い娘を守るために逃げて、逃げて、逃げまくる。国を守るために戦うのだというまっとうな意見に、耳も貸さない。しかし、一方では娘を危険から守るためには、同胞を殺すということまでする。国を守ることと愛する家族を守ることは、イコールではないという主張なのだと記事にはあった。
これは、ブッシュも言っていることだけれど、かつて日本でも言われていた主張なのではないか?愛する家族のために戦争をするのが当然であると・・・。しかし、その一見して美しい言葉には落とし穴があるのでは?
スピルバーグはエンターテイメントにこんなすごいメッセージをこめていたらしい。気がつかなかった・・・
レイどうなんだろう。娘を守るために 同胞を殺してしまった。
国より 他人より 家族第一ということか?
国家間の戦争より 生身の人間と人間との 戦い!ってことなの?
私にはわからないです。
レイが 同胞を殺した 作者の訴えたい意図は なんなのでしょうか?
実は 私 この映画もう2回見ちゃいました。
私もスピルバーグが反戦メッセージをこめているとは思えませんでした。しかし、朝日新聞の記事を読むと確かに・・・
戦争を始めるときに国が言うことは「大切な家族を守るために戦え」→「国を守るために戦え」ということです。最初の方は分かりやすいけど、「→」のところに論理の飛躍があります。つい、気がつかずにいるけれど、家族を守ることはやらねばならないかもしれないけど、だからと言って必ずしも戦争に行かなくても・・・
家族を守るためには戦争以外の方法が、もしかすると、あるかも・・・と思いました。(それが同胞を殺すことではないですよ。レイが同胞を殺したのは、彼がチキンではないことを言おうとしたのかもネ)
戦車や戦闘機をもってしても傷一つ付けられないトライポットに向かって素手で向かっていくのは「戦い」ではなく「自殺」でしょう。どんなに好戦的な親でも、あそこでは止めると思います。
あれはどちらかというと「無力感」の現れなのかもしれませんね。インタビュー等で語られているように、今回の凶悪な異星人に「9.11」に代表されるテロの恐ろしさを重ねているのであれば、それに対して「一個人としては、逃げること以外何もできない」「面と向かって戦える相手ではない」ことを描いたのかもしれません。
でも本当のところは、「じゃ、この辺でいったん息子とは生き別れにして、最後に感動的な再会シーンをいれよう」ってくらいなものだったりして(笑)
朝日新聞の記事は、トムと息子ロビーとの対比ではなく、地下室でであった男(ティム・ロビンス)との対比で反戦メッセージを見出しているようです。家族を守るためと言って、国家は兵士を戦場に送ろうとしていますが、トムは家族を守るために同胞を殺してしまいます。「家族を守る」と「戦争に行く」の間に論理の飛躍があると書いていました。しかし、映画の解釈としては少し考えすぎなのかな~という気持ちになってきました。、
まだ記事そのものを確認できていないのですが、ももママさんのコラム内容から、わたしの見方と同一ではないかと推察しています。
トラックバックではなく、コメント欄でその旨を書かせていただきました。
ありがとうございました。
スピルバーグはそんな大きなメッセージを映画にこめる監督ではないという意見もあるようですが、アメリカの知識人は「反戦」に傾いていると思います。スピルバーグだってきっとそうです。インタビューなどでは触れていないのですが・・・
↑この方がとても分かりやすく書いていらっしゃいます。
その冒頭で、ただただ戦争をリアルに描いた「プライベート・ライアン」は、史上最強の反戦映画だと思っています。どんな言葉よりも、映像で「戦争、こわい~」と思わせる方が映画としてのメッセージ性は強いのでは。その要素は「宇宙戦争」にもありますね。
やはり、この映画から反戦メッセージを感じてしまいます。アメリカ人は家族愛が好きで、この映画にも盛り込まれていますが、一方的に攻めてこられたイラクの人たちにとっては、エイリアンの来襲となんら変わりはないでしょう。