ももママの心のblog

猫が大好き。有料老人ホームで生活相談員をしています。映画が好きだけど、なかなか見られません。

リチャード・ニクソン暗殺を企てた男

2006-10-01 | 映画 や行ら行わ行
ナイーブな44歳のサムは、別居した妻や子どもたちとの生活を取り戻したい。しかし、思うようにならない中で・・・。1974年に実際に起こった出来事を基にした物語。

2005年(公開) アメリカ ヒューマンドラマ、サスペンス
2006年9月28日 DVD
監督・脚本 ニルス・ミュラー
出演 ショーン・ペン(ザ・インタープリター、ミスティック・リバー、21グラム、I am Sam アイ・アム・サムなど)、ナオミ・ワッツ(キング・コング、ハッカビーズ、21グラム)、ドン・チードル(ホテル・ルワンダ)、
(出演作品などは私が観たものに限る)

サム・ビック(ショーン・ペン)は別居した妻(ナオミ・ワッツ)や子どもたちとの生活を取り戻すために、事務家具の店に就職する。まっとうな仕事に就いたが、上司は不誠実で納得がいかない。ナイーブな彼には、兄のタイヤの店で仕事をしていたときから、世の中には受け入れがたい事が多すぎるのだ。テレビではニクソン大統領が、自論を語っているが、彼には大統領がアメリカをますます不誠実な国にしていく張本人と思えて仕方がない。親友(ドン・チードル)ボニーと、新事業を立ち上げる夢に希望を託すのだが、そのための融資は・・・。そして・・・。

サムは、いわゆる負け組なのだろう。商売ではばか正直すぎ、俗物の社長にはついていけない。誠実で理想的な生活を目指しながらも、実生活とのギャップが彼には大きすぎた。融資を申し込んでも、断られる。共同経営者の人種の欄を正直に黒人と書いたためなのかと、憤慨する彼。当の本人であるボニーは、たくましく現実的に生きているのだが、サムには親友を軽んじる周囲が許せないのだ。気持は分かるが、憤慨するだけでなく引き金を引かないとはいえ弾の入っている銃口をボニーの客に向けるのはどうしたものか?
そんなサムを、ショーン・ペンが自然な演技で演じた。やや濃い演技が続いてきたショーンだが、今回はとても自然。サムはある意味、とても普通の人なのだ。
しかし、その普通の人が未遂とはいえテロに走る過程を、無理なく演じるとなるとこれは普通の俳優には難しい。ショーンならではの自然体演技は、実は普通ではないのか?
ドン・チードルの存在感も良い。
評判の高い映画ではなかったが、かなりの佳作と感じた。サムほど極端ではなくても、誰でもにたような人が身近にいるのではないだろうか?
上映映画館が限られ、仕事を始めたばかりで多忙な中見逃した映画をやっとDVDにて鑑賞できた。


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