「エリザベス」から9年。同じキャスト、同じ監督がエリザベス1世の黄金の時代を描く。ヴァージン・クイーンと国民からあがめられた女王の苦悩と愛。女王の座に君臨する輝くばかりの姿を再び!
2008年 アメリカ 歴史ドラマ、ヒューマンドラマ、
2008年2月29日 ワーナーマイカル・シネマ新百合ヶ丘
監督 シェカール・カプール(エリザベス、サハラに舞う羽根)
出演 ケイト・ブランシェット(バベル、アビエイター、ロード・オブ・リング・サーガ、エリザベスほか多数)、ジェフリー・ラッシュ(パイレーツ・オブ・カリビアン・シリーズ、ライフ・イズ・コメディ!ピーター・セラーズの愛し方、エリザベスほか多数)、クライブ・オーウェン(キング・アーサー、クローサーほか多数)、アビー・コーニッシュ、サマンサ・モートン(ギター弾きの恋)
(出演作品などは私が観たものに限る)
プロテスタント女王としてイングランドを治めるエリザベス1世(ケイト・ブランシェット)。しかし敵は多かった。彼女は婚姻を結ぶことによって外国との保つために、自分の処女性を利用していた。しかし、年齢と共に子供が生めないうわさされるようになり、そのやり方にも限界が・・・。全世界をカトリックにしようともくろむ亡き姉の夫であるスペイン王・フィリペ2世。エリザベスが不義の子であることから、正当な王位継承権が自分にあると主張する従姉妹でもあるスコットランド女王・メアリー(サマンサ・モートン)。緊張状態の外交政策のなか、エリザベスの前に現れたのは野心的なウォルター・ローリー(クライブ・オーウェン)だった。お気に入りの侍女・ベス(アビー・コーニッシュ)は代理の冒険者として彼に近づくが三角関係はその二人が結ばれた時点でゲームではなくなった。一方、忠実なウォルシンガム(ジェフリー・ラッシュ)がつかんだメアリー女王によるエリザベスの暗殺計画が実行され・・・
若い頃観た映画「1000日のアン」をまた、思い出しました。ヘンリー8世はカトリックが禁止しているのに王妃と離婚し、ローマカトリックと決別します。アン・ブーリンと結婚するためでした。しかし、彼は心変わりし、ジェーン・シーモアと再婚するため、アンを無実の罪で処刑してしまいます。アンが王妃でいられたのは、わずか1000日。
そんな生まれ方をしたエリザベスです。結婚なんかしたくなかったのでは?これは単なる推測ですが・・・。しかし、結婚はしなくてもエリザベスも恋をしました。「エリザベス」で描かれたデビッド卿との恋とは違い、今度の恋はもっとエリザベスの本質的なものを感じさせます。女王であるために自由がない彼女。船に乗り、自由に新世界へ旅立ち、多くの経験をつんだウォルターは、彼女にとって憧れであり尊敬すべき存在だったのでしょう。一方、彼にとってエリザベスは次の航海の資金を提供してくれるかもしれない金づるではなく、女性ながら国を治める賢く威厳ある存在であり、知性あふれる魅力的な女性なのです。この恋は、お気に入りの侍女が入ってくることによりロマンチックな現実となるのですが、本当にこの二人が一夜を共にし、妊娠してしまったことから破綻します。アビー・コーニッシュはかわいく、美しく、クライブ・オーウェンは品格がありながらも野生的なセクシーさをかもし出しました。ケイト・ブランシェットはあくまで、光り輝く女王でありながら、弱い女性としての一面をもつエリザベスを深く繊細に演じ分けました。心ならずも従姉妹を、ついに処刑しなければならなかった苦悩は、目に余るものがあります。
オスカーをもらった衣装は豪華絢爛で、エリザベスの美しさと威厳を際立たせています。ケイトのあごから首の線はとてもきれいですね。立てた見事なレースでさらに引き立っていました。
スペインとの海戦シーンも悪くなかったです。単に風向きが変わったからイングランドが勝ったというのでは少々寂しいものがありますが、実際イングランド側もスペインの無敵艦隊を相手に、小回りの効く船に大砲を乗せて有利に運んだと言われているようです。ここのところも触れて欲しかったなあ~。
ジェフリー・ラッシュの渋い演技で画面が引き締められましたし、サマンサ・モートンも印象的です。「私も女王だ」と立ち上がり、最期は赤いドレスで処刑されるのです。
前作では映画館で号泣してしまいましたが、今回は深く感銘を受けたという感じです。ケイトも9年大人になり、私もその分大人になりました。自分に与えられた人生を正面から受け止め、果敢に生きたエリザベスは、ケイトの当たり役と言えるでしょう。
2008年 アメリカ 歴史ドラマ、ヒューマンドラマ、
2008年2月29日 ワーナーマイカル・シネマ新百合ヶ丘
監督 シェカール・カプール(エリザベス、サハラに舞う羽根)
出演 ケイト・ブランシェット(バベル、アビエイター、ロード・オブ・リング・サーガ、エリザベスほか多数)、ジェフリー・ラッシュ(パイレーツ・オブ・カリビアン・シリーズ、ライフ・イズ・コメディ!ピーター・セラーズの愛し方、エリザベスほか多数)、クライブ・オーウェン(キング・アーサー、クローサーほか多数)、アビー・コーニッシュ、サマンサ・モートン(ギター弾きの恋)
(出演作品などは私が観たものに限る)
プロテスタント女王としてイングランドを治めるエリザベス1世(ケイト・ブランシェット)。しかし敵は多かった。彼女は婚姻を結ぶことによって外国との保つために、自分の処女性を利用していた。しかし、年齢と共に子供が生めないうわさされるようになり、そのやり方にも限界が・・・。全世界をカトリックにしようともくろむ亡き姉の夫であるスペイン王・フィリペ2世。エリザベスが不義の子であることから、正当な王位継承権が自分にあると主張する従姉妹でもあるスコットランド女王・メアリー(サマンサ・モートン)。緊張状態の外交政策のなか、エリザベスの前に現れたのは野心的なウォルター・ローリー(クライブ・オーウェン)だった。お気に入りの侍女・ベス(アビー・コーニッシュ)は代理の冒険者として彼に近づくが三角関係はその二人が結ばれた時点でゲームではなくなった。一方、忠実なウォルシンガム(ジェフリー・ラッシュ)がつかんだメアリー女王によるエリザベスの暗殺計画が実行され・・・
若い頃観た映画「1000日のアン」をまた、思い出しました。ヘンリー8世はカトリックが禁止しているのに王妃と離婚し、ローマカトリックと決別します。アン・ブーリンと結婚するためでした。しかし、彼は心変わりし、ジェーン・シーモアと再婚するため、アンを無実の罪で処刑してしまいます。アンが王妃でいられたのは、わずか1000日。
そんな生まれ方をしたエリザベスです。結婚なんかしたくなかったのでは?これは単なる推測ですが・・・。しかし、結婚はしなくてもエリザベスも恋をしました。「エリザベス」で描かれたデビッド卿との恋とは違い、今度の恋はもっとエリザベスの本質的なものを感じさせます。女王であるために自由がない彼女。船に乗り、自由に新世界へ旅立ち、多くの経験をつんだウォルターは、彼女にとって憧れであり尊敬すべき存在だったのでしょう。一方、彼にとってエリザベスは次の航海の資金を提供してくれるかもしれない金づるではなく、女性ながら国を治める賢く威厳ある存在であり、知性あふれる魅力的な女性なのです。この恋は、お気に入りの侍女が入ってくることによりロマンチックな現実となるのですが、本当にこの二人が一夜を共にし、妊娠してしまったことから破綻します。アビー・コーニッシュはかわいく、美しく、クライブ・オーウェンは品格がありながらも野生的なセクシーさをかもし出しました。ケイト・ブランシェットはあくまで、光り輝く女王でありながら、弱い女性としての一面をもつエリザベスを深く繊細に演じ分けました。心ならずも従姉妹を、ついに処刑しなければならなかった苦悩は、目に余るものがあります。
オスカーをもらった衣装は豪華絢爛で、エリザベスの美しさと威厳を際立たせています。ケイトのあごから首の線はとてもきれいですね。立てた見事なレースでさらに引き立っていました。
スペインとの海戦シーンも悪くなかったです。単に風向きが変わったからイングランドが勝ったというのでは少々寂しいものがありますが、実際イングランド側もスペインの無敵艦隊を相手に、小回りの効く船に大砲を乗せて有利に運んだと言われているようです。ここのところも触れて欲しかったなあ~。
ジェフリー・ラッシュの渋い演技で画面が引き締められましたし、サマンサ・モートンも印象的です。「私も女王だ」と立ち上がり、最期は赤いドレスで処刑されるのです。
前作では映画館で号泣してしまいましたが、今回は深く感銘を受けたという感じです。ケイトも9年大人になり、私もその分大人になりました。自分に与えられた人生を正面から受け止め、果敢に生きたエリザベスは、ケイトの当たり役と言えるでしょう。
この時期の映画は結構あるし、アカデミー賞もかなり絡んでるんですよね~だけど、渋すぎるためかなかなかTVでやってくれないし、レンタル店にも・・・
キリスト教には詳しくないんですけど、宗教改革の時代はなぜか興味津々。『わが命つきるとも』も面白かったですよ~
ますます観てみたくなっちゃいますね。
世界史は詳しくないので、
映画を通して、世界観を楽しむのも一考だと思ってるので・・・。
あそこから延々と続いているんですよね~。
前作の「エリザベス」の方が個人的には映画としては楽しめたのですが、あれから年月が経ち、ケイトもエリザベスも、そして観客である自分もそれなりにいろんなことがあっての続編だから思うこともたくさんありました。
1000円のアン・・・ですか?(爆)それ、私も観たいです。1000日のアンは、1969年の作品なので、古すぎですね。なかなかそういう作品はレンタル店にもなくて~。
機会があったら「わが命尽きるとも」も見てみたいです。ぜひ。
>ひらりんさん
あまり歴史に詳しいと、「これは史実と違う」など、気になって映画を楽しめなくなるかもしれませんね。私も、帰ってからネットで少し調べ、賢くなったつもりになるくらいが調度良いです。
世界観を楽しむ・・・これは製作者の意図どおりではないでしょうか。正解だと思います。
>ミチさん
やはり「1000日のアン」を思い出されましたか!同士がいて嬉しいです。当時はまだ子どもだったので、深く内容まで見ることはできませんでしたが、なかなかの名作で、思い出深いです。
ラスト・シーンを覚えているくらいで…
人によって受け止め方って違いますね!
>ケイトも9年大人になり、私もその分大人になりました。自分に与えられた人生を正面から受け止め、果敢に生きたエリザベスは、ケイトの当たり役と言えるでしょう。
これは私も深く思いました。
ケイト・ブランシェットの演技、この役をやるために生まれてきたかと思わせるほどのものがありましたね。
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ところでブックマークなんて、よろしいのでしょうか?お粗末なブログで恥ずかしいのですが~。