最初に自炊宿に泊まったのはかれこれ30年以上前、花巻の大沢温泉だったと思うが、少し前から再開して時々ブログにも掲載中。
自炊宿と素泊まりの違いは一言で言えば大っぴらに火を使って炊事が出来るかどうかという事じゃないかと思っている。
確かに素泊まりでも炊事が出来ない事もないかもしれないが、宿によっては火器の使用が禁止されているし、仮に禁止されていなくても部屋で調理を行う事は火災だけでなく、臭いやゴミ処理も含めて、常識的には如何なものか、せいぜいコンビニ辺りで仕入れた出来あいの惣菜や弁当を食べる位までだと思う。
一方で炊事が嫌いではなく、ありきたりの食事にも飽き、量も調整したいならキャンプ料理の延長で好きな物を作って食べるというのも有りだと思うし、地元の食材でも手に入れば更に好ましいかもしれない。
私の好きな東北エリアは温泉の宝庫、そして元来湯治に由来している自炊宿も多いのでツーリングにはもってこい、勿論立ち寄り入浴が可能な所も多いが落ち着いて温泉を味わいたいなら宿泊のメリットは大きいと思う。
これら自炊湯治宿は温泉だけでなく、建物も歴史を感じさせる所が多いのも魅力の一つであるが、以前にも書いた通り、趣のある湯治宿は採算、経営者の高齢化・後継者、施設の老朽化等で減少傾向の様子なので泊まるなら今のうちかもしれない。
いずれにせよそういう温泉宿は一般の宿泊だとソロツーリング、一人泊の設定が無かったり、有っても料金設定が高いことも多い。その点、自炊部屋は割と一人でも宿泊可能で料金もリーズナブルなところが多い。多分空き部屋にしておくよりは客を取った方が良いし、自炊だともてなしの手間もかからないという宿の都合もあるかと思う。
キャンプで天気が悪いとモチベーションも低下してしまうが、宿は到着してしまえば後は天候に左右されないし、屋根の下で寝られると思えば例え雨で合羽を着て走っていてもキャンプの憂鬱とは別世界、精神的な面だけでなく肉体的な疲労も少ないし荷物も減らせる。個室でプライバシーが保てるのも好ましい(鍵が付かない所もあるが)
ボーイスカウトの頃から半世紀以上キャンプを続けてきたが、昨今の体力、気力の衰えに鑑みるに、この先後何年使えるかと考えると以前の様には新しいキャンプ用具にも触手も動かない。物欲が枯れ、道具沼から抜け出たなら、こういう自炊宿に投資をするのもまた悪くない選択かもしれない。
という事で、6月に三連休があるので山形方面の自炊温泉宿を二軒梯子してくる予定で予約をとった。ホタルとさくらんぼ狩りには少し早いがのんびりできればと思っているし、天気が悪ければ四輪で出掛けるつもりだから気は楽である。
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