毒まんじゅうはいかが?

CDのレビューとかなんとか

The System Has Failed/Megadeth

2015-02-26 20:40:42 | レビュー

<List>
1. Blackmail the Universe
2. Die Dead Enough
3. Kick the Chair
4. The Scorpion
5. Tears in a Vial
6. I Know Jack
7. Back in the Day
8. Something That I'm Not
9. Truth Be Told
10. Of Mice and Men
11. Shadow of Deth
12. My Kingdom

<Member>
・Dave Mustaine(Vocal, Guitar)
・Chris Poland(Guitar)
・Jimmie Lee Sloas(Bass)
・Vinnie Colaiuta(Drums)

2004年リリースの10th。このアルバムは実質Dave Mustaineのソロアルバムと言い切れるもので、それ故に硬質なMegadethが復活しています。

セッ ションメンバーを見て驚きました。Jimmie Lee Sloasというベーシストは全く知らないのですが、ドラムスはあのVinnie Colaiuta!知っていますか?カカカカリ、カリウタァーッ!!とてもMegadethとは結びつかない。どういう伝手で引き受けたのでしょうか?ど なたか御存知な方がいたら教えて下さい。う~ん、Vinnie Colaiutaは音楽に対する偏見のない広い心持主なのか、ただ単に節操がないだけなのか、、、とてもMegadethの音楽にマッチした迫力のある素 晴らしいプレイを披露しています。細かい芸も素晴らしい。

Megadethはもう終わったと思っていましたが、Webで事前に公開され た"Kick the Chair"を聴いて、Megadethらしい速い曲だけど単調な感じがしたのでアルバムの購入は控えました。それから大分経ってアルバム全曲を聴いたの ですが、もっと早く入手しておけば良かったと悔やみました。他のメンバーへの気遣いや干渉を受けずに作ったらこれ程良い物が出来るじゃないかと。

"Blackmail the Universe"は飛行機が何かにガッシャーンとぶつかった音、9.11を想起させるものですが、おねえさんが"Braking News…Airforceone…Б☆ИфΘΠζ…"からカッコイイですね。ギターリフも以前のMegadethのようです。曲の展開も複雑で、こうい うのを待ってたんですよ!

前述した"Kick the Chair"はアルバムに組み込まれると非常に良い曲に思えるから不思議です。歌詞に"The System Has Failed !"というアルバムタイトルが使われているのでDaveにとってこの曲はアルバムの中で重要な位置づけなのでしょう。ギターリフは複雑で速く、ボーカルは 激おこです。

かと思えば"The Scorpion"みたいなつまらない曲もあるから不思議です。

"Tears in a Vial"や"Truth Be Told"は目まぐるしい曲展開でギターも切れ味が鋭く、ミドルテンポから途中急にアップテンポに変わったりする曲です。Megadethの得意とするところでしょう。

このアルバムを聴くと、指向の違う取り巻きと手を切った事でDaveがやりたいことがやっと結実した感があります。民主的な国家と優秀な独裁者に統治される国家とではどちらがどちらが素晴らしいのでしょうか?