もぐらたたき!

CDのレビューとかなんとか

Astra/Asia

2015-09-26 22:43:18 | レビュー


1. Go
2. Voice of America
3. Hard on Me
4. Wishing
5. Rock and Roll Dream
6. Countdown to Zero
7. Love Now till Eternity
8. Too Late
9. Suspicion
10. After the War
 

・John Wetton(Vocals, Bass
・Geoff Downes(Keyboard)
・Mandy Meyer(Guitar)
・Carl Palmer(Drums)

1985リリースの3rd。Steve Howeがバンドを脱退して、加入したのがMandy Meyerというモロロックなお人。John WettonとGeoff Downesが中心となってかなりの自信作としてリリースしたに違いないのですが。特にJohn Wetton。

このアルバムは評価が高いけど、私は好きになれませんね。
John Wettonとても頑張って作ったのですが、やはりSteve Howeのあの不安定なギターソロがないと。
John Wettonとの確執が原因だと聴いていますが、音楽的にポップ過ぎて辟易していたのでしょう。

特に"Hard on Me"は曲もタイトルもあまりにもひどすぎます。最低のポップソングです。お気楽極楽です。GirlがどうのBabyがこうののと歌われたら、King CrimsonのJohn Wettonはなんだったの?と。金の為なら人はそこまで変われるの?と。

"Rock and Roll Dream"はこのアルバムの目玉で、John Wettonの考えた、ベクトルをポップに合わせたプログレッシブな曲なんでしょう。意欲は買いますが。

旧B面はわりと旧A面と比べると無難な作りですね。Mandy Meyerはメタル系ギターリストの佇まい。

それより大きな問題はCarl Palmerのプレイが全然Carl Palmerが叩いている様に聴こえない事です。本人が望んだのか、周りに説得されたのか解りませんが、気の毒に思います。少なくとも1stアルバム程度には暴れて欲しい所です。

リバーブを取り払ってクリーンなトーンで原点に立ち返るのには2008年まで待たなければなりません。


Hell Awaits/Slayer

2015-09-19 23:49:16 | レビュー

<List>
1. Hell Awaits
2. Kill Again
3. At Dawn They Sleep
4. Praise of Death
5. Necrophiliac
6. Crypts of Eternity   
7. Hardening of the Arteries

<Member>
・Tom Araya(Vocal, Bass)
・Jeff Hanneman(Guitar)
・Kerry King (Guitar)
・Dave Lombardo(Drums)

1985年リリースの2nd。3rdアルバム"Reign in Blood"がノーベル平和賞物の傑作だったのでそれを引き合いに出すのはあまりにもフェアーでありませんが、それでも素晴らしい楽曲で構成されています。
 
冒頭からおどろおどろしいので聴き手を選びます。Tom Arayaの早口と"Hell Awaits"の掛け声で邪悪な雰囲気を醸し出します。子々孫々に歌い継がれるべき名曲です。

"Kill Again"は少し残念な曲かな?
 
そして"At Dawn They Sleep"辺りを聴くと決して速い曲だけでなく、曲のコンストラクチャーを軽んじていない事が良くわかります。つまり大作主義で、度重なるリズムチェンジに曲展開。プログレッシブ・ロックからの影響を感じさせる曲です。
 
以降は速い曲3連発で押しまくります。
 
非常に残念なのは音はシャープでクリアなんですけど、奥行を感じさせない薄っぺらさがプロダクションの甘さとして露呈しています。
"Reign in Blood"はシャープでクリアという点では"Hell Awaits"より劣るのですが、さすがRick Rubinにはかないませんね。惜しい所です。


Different Stages Disc3

2015-09-12 23:13:21 | レビュー


1. Bastille Day
2. By-Tor & The Snow Dog
3. Xanadu
4. A Farewell to Kings
5. Something for Nothing
6. Cygnus X-1
7. Anthem
8. Working Man
9. Fly by Night
10. In the Mood
11. Cinderella Man


・Geddy Lee(Bass, Vocal, Keybord)
・Alex Lifeson(Guitar)
・Neil Peart(Drums)

"Test for Echo"ツアーに伴って1998年にリリースされたライブアルバムにおまけで付いてくる音源。
いや「おまけ」とは失礼しました。
 
Disc1、Disc2についてはいずれ触れるとして、このDisc3は当時のバンドがどのような姿勢で取り組んでいたのかがわかるとても有難い記録です。

それは、スタジオ版を出来るだけ忠実に再現しようとしている事。スタジオで作り込んだ演奏をそのまま再現です。MCや遊びの部分が少なくて花火とかギミックなしに淡々と曲をこなします。
 
このライブでのNielのプレイは現在のスタイルとは異なり、とても正確なタイム感でタムや金物がとても綺麗に鳴っています。穿った言い方をすればドラムマシーンの様で無機質であるとも言えますが、それを人間技で演奏するところが彼の魅力と思っています。
 
そして、ファストでアグレッシブな"Bastille Day"、"A Farewell to Kings"を演奏していた事。今のRushはへヴィーだと言われますが、前述の様な曲はもう演奏出来ないでしょう。
 
そして、聴き所は大作、"Xanadu"と"Cygnus X-1"。"Xanadu"は"Exit... Stage Left"にも収録されていますが、ここに収録されている方の勝です。なんといっても音が良い。"Exit... Stage Left"の音が悪いだけに余計にそう思います。"Cygnus X-1"は今の彼らのスタイルで聴きたいですね。
 
今のRushもとても素晴らしいですが、各パートの音が分離していてはっきりと聴き取れて、テクニックが「見える」"Hold Your Firet"辺りまでのRushは格別でした。
 
Geddyのボーカル、凄いですね。



Talk/Yes

2015-09-05 23:32:04 | レビュー

<List>
1. The Calling
2. I Am Waiting
3. Real Love
4. State of Play
1. Walls
2. Where Will You Be
3. Endless Dream: a.) Silent Spring (Instrumental)
4. Endless Dream: b.) Talk
5. Endless Dream: c.) Endless Dream

<Member>
・Jon Anderson(Vocal)
・Trevor Rabin(Guitar, Keybord, Vocal)
・Tony Kaye(Hammond Organ)
・Chris Squire(Bass)
・Alan White(Drums)

1994年リリースの14th。90125Yes3部作の最終章。
 
このアルバムは意外にも好意的に受け止められている様ですね。
ハードディスクレコーディングを採用したということですが、マウスでコピペして曲を作るのでしょうか?

1曲目も"The Calling"は良いですよ。
冒頭を飾るに相応しいシャンとした曲です。
 
でもその後の曲はリズムや曲展開よりもグルーブ感を重視した曲が並び、少し眠くなってきます。

SupertrampのRoger Hodgsonと共作した"Walls"はミドルテンポですが良い曲です
 
最後の大作"Endless Dream"ですが、CDの帯に「"Close to the Edge"の続編」なんて書かれていたものですから、「何バカなこと言ってんだよ、寝言は寝て言え」と思いました。
共通する部分は曲の長さだけで、冒頭にテンションが高いパートがありますがその後はだらだらと長いだけで「もっと短く纏められた筈だ」と思ってしまいました。

アイディアが消化されていないように思えます。 
残念ながら、3部作では最後に聴くべき作品となります。

個人的には18thの"The Ladder"を強く推します。