もぐらたたき!

CDのレビューとかなんとか

Brain Salad Surgery/Emerson, Lake & Palmer

2015-02-15 18:37:25 | レビュー

<List>
1. Jerusalem
2. Toccata
3. Still...You Turn Me On
4. Benny the Bouncer
5. Karn Evil 9: 1st Impression, Pt. 1
6. Karn Evil 9: 1st Impression, Pt. 2
7. Karn Evil 9: 2nd Impression
8. Karn Evil 9: 3rd Impression

<Member>
Keith Emerson(Keybord)
Greg Lake(Vocal, Bass, Guitar)
Carl Palmer(Drums)

1973年リリースの4th。これか、"Tarkus"のどちらかが彼らの最高傑作でしょう。
 
最 新のリマスター盤がどれくらい音質が良いか解りませんが、私は同じタイトルを2枚持っています。1枚目は多分板起こしという奴で、2枚目のリマスター盤を 購入した理由は音が非常に悪いからです。でもほとんど何も変わっていなかったし、もっとひどい事に"Karn Evil 9: 1st Impression, Pt. 1"と"Karn Evil 9: 1st Impression, Pt. 2"が繋いであったのです。バンド側の意向かもしれませんが、オリジナルを尊重して"Pt. 1"と"Pt. 2"は別々にしておいて欲しかったです。最新リマスター盤は如何でしょうか?DVD-Audioも出ているみたいですね。元が悪いので、こねくり回しても 変わらないでしょうね。3rdの"Trilogy"はとても音が良いのに。
 
引き続き音が悪くて胸糞悪いのは"Jerusalem"で す。楽曲としては申し分のない出来です。多分意図的に小さい音から少しづつ大きな音にしているのだと思いますが、その音の盛り上がり方がぎこちない上、あ まりにも最初と最後のレンジに差があり過ぎて、相対的に冒頭の部分の音のキレが悪いです。

1曲目もカバーなら2曲目の"Toccata"はクラシックのカバーだそうですが、原曲を聴いた事がありません。テクノロジーを多用したインダストリアルな出来となっております。相変わらずCarl Palmerは忙しくしています。
 
そ の後、"Still...You Turn Me On"、"Benny the Bouncer"と佳曲が続いてLPレコードA面最後に"Karn Evil 9: 1st Impression, Pt. 1"が来る訳ですが、狗肉の作でしょうけど良くこんな事思いつきましたよね。冒頭から「嗚呼、プログレだなぁ」というリズムで、Gregも高い声が出る し、多様な展開で矢継ぎ早に曲の色合いが変わってきます。Greg Lakeがギターソロを演奏する時はキチっとKeith EmersonがMoogでBassの代わりを兼ねているのが現実的で良いですね。

"2nd Impression"はアコースティックなジャズです。忙しいCarl Palmerのドラミングスタイルや、何でも弾けるKeith Emersonなら容易いでしょう。とても緊張感があってテクニカルなインストゥルメンタルです。「あれ、今まで何を聴いていたっけ?」というくらい前後 の曲との連続性がありません。

"3rd Impression"ではまたプログレです。前半はGreg Lakeのボーカルが光ります。その後長くて複雑なインストゥルメンタルを通過して最後にGreg Lakeのボーカルで締めます。歌詞は何が言いたいのか解りませんが、、、

"Brain Salad Surgery"は彼らのテクニックやクリエイティビティーが絶頂期にある時に作られたきらびやかな作品であり、このアルバムに収録されている曲はライブ音源として沢山残っている事からも自他ともに認める最高傑作でしょう。いや、やっぱり"Tarkus"かな?