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吉良吉影は静かに暮らしたい

植物の心のような人生を・・・・、そんな平穏な生活こそ、わたしの目標なのです。

映画「国宝」を観てきました。

2025-06-13 22:12:11 | 映画・ドラマを観て考えよう
 いやはや大変な人気です。平日だというのに満席でした。皆さんそんなに女形が観たいんですか?

 物語はヤクザの親分の息子(吉沢亮)が、抗争で父親を失ってから、歌舞伎の家に引き取られ、厳しい修行を経て人間国宝にまで登り詰める半生を描いていきます。

 ヤクザの息子が宴会の余興として歌舞伎「関の戸」を演じて、それが著名な歌舞伎俳優(渡辺謙)の目に留まるというエピソードは私には一番のツッコミ処です。「なんでや⁉️」と思いましたねー。マニアック過ぎるでしょう‼️

 しかし、観終わってから「いったい何が言いたかった映画なんだろう?」と考えるとさっぱりワカリマセン💦若い頃ヤンチャをしても頑張ればやり直せるという教訓でしょうか?(この映画の題名を聞いて私が真っ先に思い浮かべたのは市川團十郎が酒場でガラの悪い連中と喧嘩して殴られ、しばらく片眼が真っ赤に充血したままテレビ画面に映っていたキッカケになった台詞「俺は将来人間国宝になるんだからな、お前等とは人間の出来が違うんだよ」でした)。それとも「若い頃の過ちは一生ついて回る」という警告でしょうか?(映画でも若い頃背中に入れた刺青がスキャンダルのタネになったりします)。はてさて「個人の努力だけではどうにもならない事がある」という現実でしょうか?(伝統芸能の世界では血筋が最大の決め手になります。守田堪弥の芸養子になった板東玉三郎は例外中の例外ですが、襲名はできませんし、しませんでした。部屋子から始めた片岡愛之助が将来松嶋屋を率いるようになれば稀有な例外となることでしょう。親がいないと役に恵まれない実例は市川團十郎が早くに先代を失ったため、相手役に事欠いた末に自分の息子と舞台を演っている現実があります)。


※藤娘を演じる吉沢亮と横浜流星

 様々な要素が入り雑じっているために「こういう話」だとひと括りにできない映画です。しかし3時間近い上映時間を長いと感じさせないイイ映画です。

 監督の意図でしょうが、映画では女形の節くれ立った指先や白粉をはたく前の案外荒れた肌の様子をあえてアップにして「これ、造られた偽物なんですよ」と強調しています。白粉をはたいた皮膚も蝶の鱗粉のようにボッテリとした質感をあらわに、晩年の描写では(特殊メイクでしょうが)首筋のシワまでハッキリ大写しにしています。私はマクベスに登場する3人の魔女の言葉を思い浮かべました。すなわち「綺麗は穢い、穢いは綺麗」です。

 ぜひ劇場の大画面でご覧ください。

追伸 「はてなブログ」に引っ越し準備しています。「ロビュールのブログ」という名前になる予定です。引き続きよろしくお願い申し上げます。

 

2025年春季アニメ勝手にランキングしちゃいます❗

2025-04-26 08:00:00 | 映画・ドラマを観て考えよう
 2025年春季アニメも出揃ってきましたね~‼️この辺で恒例の「勝手にランキング」いってみよっか~❗

 個人的には再開した「炎炎の消防隊」のハナシの行方も気になりますが・・・。
 
※「炎炎の消防隊 -参ノ章-
 この記事では新作のみ対象としてますので、いくら面白くても続編は対象外です。残念~‼️

 でわでわ、新作を勝手に評価して行きましょうね~。
 「鬼人幻燈抄」はなんか既視感が強い・・・どっかで観たようなハナシだと思ったら「鬼を斬る」という展開が「鬼滅の刃」にソックリなんですねー、これが。
※「鬼人幻燈抄」は二番煎じ感が強過ぎる❗これはイタダケません❗

 「GAMERA -Rebirth-」は怪獣たちのリアルな描写はイイのですが、人物とくに主人公たちの絵柄がイマイチ魅力に欠けているように思われます。

GAMERA -Rebirth-」は登場人物の絵柄が残念‼️

 逆に絵柄がズバ抜けて魅力的なのが「LAZARUS(ラザロ)」です。

※絵柄が最高なLAZARUS(ラザロ)
 「ハッピーになれる」向精神薬が人類に大量死をもたらす・・・。それを防ごうと主人公たちが活躍する「LAZARUS(ラザロ)」。まだまだ謎が多過ぎてストーリーは評価できませんが、題名に隠された(と思われる)伏線をキチンと回収できれば大化けする可能性を秘めたアニメです。

 「ユア・フォルマ」も謎が多いアニメでストーリーはたぶん完結するまで評価できません。

※「ユア・フォルマ
 他人の記憶にダイブできる「電索官」が活躍する犯罪捜査を描いたアニメです。
 「ブレードランナー(アンドロイドは電気羊の夢を見るか)」や「攻殻機動隊」の要素がたっぷりブチ込まれて秀逸です。

 意外性で高評価をしたいのが「ざつ旅 -That's Journey-」です。

※「ざつ旅」は主人公たちが無計画にふらっと旅に出るだけのアニメ
 「観光名所や土産物店をアニメで詳細に描くことに意味はあるのか?」と思ったりしますが、・・・黒部渓谷に行ってみたらまだ寒い時期なのでトロッコ列車は休止期間中(‼️)→「ちゃんと調べておけば良かった~‼️」と悔やむのも「リアル旅行あるある」だと思えて楽しめます。
 個人的にはこの作品を第3位に推したいと思います。

 第2位は・・・ジャーン‼️「謎解きはディナーのあとで」を推しましょう。
※「謎解きはディナーのあとで
 実写ドラマが先行していますから毎度の謎解きパターンはお馴染みです。観ているワレワレは「来るぞ、来るぞ‼️・・・キタ━(゚∀゚)━‼️」というカンジですね、もう。毎回意外性のある謎が仕掛けられていますが、謎解きパターンはお馴染みです。水戸黄門の印籠感覚で楽しめます。

 では栄えある第1位は・・・
 ダラダラダララララ・・・(ドラムロール)・・・ジャーン‼️
 「九竜ジェネリックロマンス」で決まりです‼️

※「九竜ジェネリックロマンス
 第2の地球「ジェネテラ」で、何故か復元されているのは伝説の魔窟「九竜城(‼️)」。無計画に増築されたビル群が巨大迷路と化して「足を踏み入れたら二度と出られない」とウワサされた場所です。
 もう取り壊されましたが、これに比することができるのはゴーメンガースト城か、大阪地下街「梅田ダンジョン」か、というぐらいの大変な場所でした。
 そんな場所で不動産会社に勤務するという発想自体がズバ抜けてます。さーらーにー、自分の知らない「第二の自分」を追うという悩ましいストーリーを明るく描いて秀逸です。

 以上2025年春季の楽しめるアニメをご紹介させて戴きました。ではまた次回「夏季アニメ」が出揃った頃にまたお会いしましょう。



〈追伸:移転先ができました❗〉
当面はGooブログを続けながら、以下の2つをバックアップにし、移転先をゆっくり検討して決めていくつもりです。

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アストリッドとラファエル ー文書係の事件簿5ー

2025-04-07 22:55:39 | 映画・ドラマを観て考えよう
 私が注目している人気シリーズ「アストリッドとラファエル」のシーズン5がスタートしましたっ❗日曜日の深夜11時からの放映なので良い子の皆さんは録画して観るのがベストです。


※アストリッド(右)とラファエル(左)

 社会適応性を欠く自閉スペクトラム症のアストリッドとルール無視の熱血派刑事ラファエルの型破りコンビが難事件を解決(‼️)というシリーズも定着してきて、2人の恋の行方が気になるシーズン5です。

 アストリッドの恋心を黙って受け止めてくれるテツオが(やむをえず)日本へ帰国することになるのか?ラファエル妊娠(?)のハナシはどう決着するのか?やきもきしながら観ています。

 シーズン5のスタートを飾るエピソードは「毒ヘビ」。遠距離から毒針を射ち込んで人を殺す「殺し屋」を追い詰めるオハナシです。

 狙撃銃で小さな針を遠距離まで飛ばすのは、いささか非現実的な気もしますが(素直に弾丸じゃダメなのか❓)それはさておいて(笑)、防犯カメラ映像やパソコンを駆使して犯人を探し出す過程がいかにも現代的です。そうそう、これが科学捜査ってもんですよ。

 私が毎回感心するのはアストリッドの言動です。
 妊娠検査を受けるのをためらうラファエルに向かって「検査を受けるべきです」と勧めます。『妊娠しているなら「妊娠している」、妊娠していないなら「妊娠していない」です。検査を引き延ばしても結果は変わりません』。
 いつもミもフタもない言い方ですが、絶対的に正しい意見です。
 毎回観て「ハッ‼️」とさせられるものがあります。ぜひ皆さんも楽しんで欲しいドラマです。観れば必ずハマります。
 全力でオススメします。

 


吉田大八監督「敵」2025年/ハピネットファントム・スタジオ、ギークピクチュアズ

2025-01-28 15:20:00 | 映画・ドラマを観て考えよう
 映画「」を観てきました。
 妻に先立たれ、今は引退して独り暮らしをする老教授のアタマの中に敵が棲みつく・・・毎日の収入と支出を計算し、預貯金が底をつく「Xデー」を計算して毎日を過ごす老教授・・・最初はパソコンの迷惑メールに現れた「」のひと文字・・・パソコンがウイルスに乗っ取られ壊れていくのと並行して、老教授の妄想は膨らみ、ついには妄想が現実に取って代わり、悲劇的な結末を迎える・・・そんな映画です。

 最初は老教授の日常が丁寧に描かれます。ご飯を炊いて、シャケの切り身を焼き、丁寧に盛り付けて食事をし、洗い物や洗濯までこなす。まことにマメな生活で独り暮らしのお手本のような生活です。
 だんだん妄想が激しくなると、老教授の生活の質が極端に落ちてきます。ご飯がカップ麺になり、最後は菓子パンの袋を手に持って齧るようになってしまいます。

 「ああ❗最初日常を丁寧に描いていたのはこれを示すためだったのね❗」と観ているわれわれに分かるようストーリーは実に緻密に組み上げられています。

 しかし、そこは筒井康隆原作だけあって一筋縄ではいきません。妄想がエスカレートして、最初は「日常あるある」だった出来事が不穏な事態にまで、だんだんと変質していく過程が見ものです。思わず失笑してしまいました。

 この映画を観ると「臨終に備えて身辺整理をキチンとしなくちゃイカンなー❗」としみじみ思いました。まさに「メメント・モリ(死を忘れるな)」です。必見の映画です。

 「老いる」ことは様々なものを喪失していく過程ですから、失う前の今を大切に生きて行きましょう。



 あ、老教授行きつけのバーでマスターの姪ごを演じている河合優実さん。テレビ「不適切にも程がある」でヤンキー役をこなしていた方ですね。これから伸びる女優さんだと確信しました。


2025冬季アニメ勝手にランキングしちゃいます❗

2025-01-24 13:00:00 | 映画・ドラマを観て考えよう
 恒例の「勝手にランキングしちゃいます❗」コーナーです。
 いやー私が見るに今年の新作アニメはやや不調なんですよ~❗理由は昨年から継続しているアニメが凄過ぎるンですよね。
 ちょっと見渡しただけでも「るろうに剣心」に「Dr.Stone」、「ドラゴンボールDAIMA」やら「Re:ゼロから始まる異世界生活」と傑作揃いです。甘神さんちの縁結び」もなかなか健闘しています。

 あ「Re:ゼロ」は3rd.seasonの再放送が延々と続いてるだけなんですが、見てたら「あ~、また時間が戻ってやり直してるのね」と思えて、ストーリーの先が分かっていても見れてしまうンですね~、これが(笑)。

 そんな中で「これは❓」と目を引いたのが「誰ソ彼ホテル」です。


※生と死のあわいに建つ「誰ソ彼ホテル

 生死の間をさ迷う人間が一時逗留する誰ソ彼ホテル・・・ここに来た人間は自らのアイデンティティと記憶を取り戻して生または死の世界へと旅立ってゆく・・・。
 これは注目作品です。「個々人を規定しているのは記憶である」ことをまざまざと想起させるストーリーです。
 なかなかの着想だと思います。

 さて、ランキングに入ります。

 第3位はSAKAMOTO DAYSを推します。


※伝説の殺し屋の引退後を描く「SAKAMOTO DAYS

 いまはただの太ったおっさんにしか見えないコンビニ店長が実は伝説の殺し屋(❗)という意外性が楽しいアニメです。家族愛に目覚めて引退したので殺しはナシ❗ってところもイイですね。

 第2位は「全修」を推します。
 「全修」とは「全部やり直し」の意味でアニメーターが一番聞きたくない言葉だそうです。


※アニメ作者が異世界に⁉️「全修
 
 新作の行き詰まりに苦しむアニメ監督が賞味期限の切れたハマグリ弁当を食べて気を失った。気がついたらアニメ作品の中にいた(❗)という内輪ウケ満載のアニメ。
 自分の描いたセル画が実体化するという一種の魔法世界で、イキナリ巨神兵を描いてピンチ脱出・・・庵野監督ファンなら泣いて喜ぶ第1話でした。
※巨神兵がラフスケッチのまま出現⁉️

 絵柄がいかにも量産アニメっぽいのも「これがアニメの世界」なんだってンなら納得です。

 第1位は・・・

 ・・・天久鷹央の推理ファイルです❗

※「天久鷹央の推理ファイル

 これはオモシロイ❗殺人事件を総合診断医が推理するストーリーなんですが犯行トリックの奇想天外さにヤラれます。

 私のオススメです。


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