日本標準
江戸時代の怪談集、
上田秋成の「雨月物語」から五編を選び、現代の物語に作り変えたもの。
その中のひとつ「鬼」は、身の毛もよだつ一編。ある男性が鳥越の里を探してある集落に足を踏み入れた。集落のものは、あそこにいくのはやめたほうがええと、男性を制した。鬼が住んでいるんですねとたずねると、否定しなかった。初江という人間が鬼になったのだという。鬼なったのには恐ろしくも悲しい理由があった。
愛がここまでのことをさせるのかと気持ちが悪くなるほど怖いお話です。
日本標準
江戸時代の怪談集、
上田秋成の「雨月物語」から五編を選び、現代の物語に作り変えたもの。
その中のひとつ「鬼」は、身の毛もよだつ一編。ある男性が鳥越の里を探してある集落に足を踏み入れた。集落のものは、あそこにいくのはやめたほうがええと、男性を制した。鬼が住んでいるんですねとたずねると、否定しなかった。初江という人間が鬼になったのだという。鬼なったのには恐ろしくも悲しい理由があった。
愛がここまでのことをさせるのかと気持ちが悪くなるほど怖いお話です。
三田村信行 作
二星天(にぼしてん)絵
ポプラ社
陰陽師の仕事とは、天文を占って天変地異を察知し、これを未然に防ぐことにある。
悪さをする鬼や怨霊を封じ込めて、朝廷と都を守る。
安倍晴明は父が亡くなった後、自分の生まれの物語を知った。母親の名は葛の葉。葛の葉は人間ではなかった。
安倍晴明が陰陽師としての修行を積み、貴族のお屋敷の陰陽師となるまでの物語。
心許せるものとの出会い、違う道を目指すものとの出会い、話はどんどん流れていくので飽きずにどんどん読み進めることができます。
学校からいなくなった早乙女力(さおとめちからーあだ名はおとめ)を探しに、北島つかさは森へ入って行った。
おとめはワラビという森の神様に、シマフクロウにされてしまう。それを見ていたつかさは、シマフクロウを家に連れて帰った。
朝になるとおとめは人間の姿に戻っていた。昼間は人間の姿になり夜にはシマフクロウに戻ってしまうらしい。
他にも友達がシマフクロウになってしまったという人がいて、つかさに話をしてくれ、協力してくれる。
つかさはおとめを助けることができるのだろうか。
友人関係や家庭などに問題を抱え、現実が嫌になってしまう思春期を表しているように思えるストーリーで、ぜひ子どもたちに読んでもらいたいです。
希望という名の船にのって
森下一仁
『希望』という名の船はもう、何年も旅を続けている。船の中には十二家族が暮らし、学校や食堂、農場もある。子どもたちは、地球にはたくさんの水があるとか、海というたくさんの水が集まった場所があるとか、地球にいる昆虫の話などを大人たちからおしえてもらっている。
あることがきっかけで、ここで暮らす少年のヒロシはこの船の目的地とそこにたどりつくのはいつになるのかを調べることにした。
自分たちの船は広い宇宙を旅していると思っていたヒロシだが、初めて見た窓の外には‥
謎の病気の蔓延で地球を脱出した船「希望」。読後は地球への思いでいっぱいになりました。どんなに安全でも、船での生活を想像すると耐えられるものではないと思いました。
セオの親友ウッディは夜、兄のトニーと兄の友達のガスの車に乗った。飲酒をし、ガスが起こしたコンビニ強盗事件に巻き込まれてしまう。
何も知らないウッディに罪をなすりつけるガスとトニー。
セオはウッディのことを助けられるのか。
公選弁護人のこと、保釈金のことなどを学べるお話になっています。
お金がなければいい弁護士もつけられず、保釈金も払えず、留置所で苦しい日々を送らなければなりません。そんなウッディとトニーの辛さがよく描かれています。
普段の生活がどんなに素晴らしいことか気付かされます。
リリアーネ家族とイザヤはイースター休みにアフリカのナミビアに旅行に行きました。
泊まらせてもらう広大な農場の土地の中には野生の動物がいました。
リリアーネはさっそくキリンのノッポや、ミーアキャットと出会いました。その後、この農場は、動物たちを銃で撃つことを収入としていることを知ります。仲良くなった動物の命が狙われていることを知って‥
人間が日々動物の命をもらって生きていること、スポーツとしての猟があることなど、動物の命について考えさせられる重要なお話になっています。