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まろちゃ日記

ねこ、料理、バンド、友、ビーズなど

ブレーメン通りのふたご

2022-06-10 22:28:00 | 読書・マンガ

蓼内明子・作

井田千秋・絵

フレーベル館


ブレーメン通りにある、小さな甘味処『さるも木からおちる』。そこにいるのは六十七歳の店主の園子さんと、その孫であるふたごの、マキとカツラ。二人は五年生。その顔は似てるようで似ていない。二卵性のふたごだった。

そして、お客さんとしてやってきたふたりのおばあさんのまりあちゃんとえりあちゃん。二人も、二卵性の双子だという。

マキとカツラはふたごのおばあちゃんと楽しい時を過ごすが、ある事柄に心が引っかかって‥


マキとカツラの心にしまってあるわだかまりを、吐き出すことができてよかったと思いました。兄弟でも、親の愛情の大きさを測って嫉妬したりすることはあると思いますが、ふたごならなおさら、愛情の量に不満があったら深刻なのかもしれません。





オオカミの旅

2022-06-09 23:50:00 | 読書・マンガ

作 ロザンス・パリー

絵 モニカ・アルミーニョ

訳 伊達 淳

あかね書房 


群れで暮らしていた子どものオオカミのスウィフト。ある日、森の中から白いオオカミの一団が出てきた。父が戦っている間に、家族は、その場を逃げて行き、バラバラに。スウィフトはひとりぼっちになっていた。家族を探し、獲物を探し、水を探しさ迷う旅。


北米に本当にいたオオカミをモデルにしてこの物語はできたそうです。


ぼくと石の兵士

2022-06-06 18:57:00 | 読書・マンガ
リサ・トンプソン 著
櫛田理絵 訳
PHP研究所

ぼくは公園のベンチに座って石で作られた兵士とおしゃべりするのが好き。兵士は戦没者記念庭園にあるベンチに座っている。
しかし、古くなった庭園を改修する計画があり、石像は取り壊されるのだという。

ぼくは、石像を壊されないよう動き出す。それは簡単ではなかった。

読みやすい文体、少なめの文量で四年生くらいでも簡単に読めるのではないかと思います。

石像を大事にする理由もラストでわかり、胸を打たれます。

スイマー  高田由紀子 著

2022-06-01 18:30:00 | 読書・マンガ
結布 絵
ポプラ社


家族で佐渡に引っ越してきた小6の航(こう)。
東京では、メンバーとうまくいかなくなっていた水泳。佐渡に引っ越したら、もう水泳はしないと思っていた。しかし、佐渡に引っ越してくると、早速同級生の三人に水泳に誘われた。断った航だが、東京で水泳をやっていたことがバレて水泳チームに引き入れられて‥
存続の危機に直面してる佐渡温水プール施設のこと、佐渡少年たちそれぞれにも抱えているものがあった。

水泳を通して、人を思うことの大切さに気づき成長していく少年の姿が、とても細やかに表現されていて、心が熱くなりました。

プーさんの戦争

2022-05-28 23:31:00 | 読書・マンガ
ー世界一有名なクマのお話ー
ハリーが熊の子を駅のホームで買い取り、軍に連れて行きます。そして、軍の仲間に愛され、
戦争時代を共に生きていきます。
本当にハリーがクマのウィニーと過ごしたメモをもとに創作された物語。
ウィニーは人間の言葉を理解し、イギリスへと向かう船では馬やネズミとも友達になります。
ウィニーの優しさと愛らしさにどんどん感情移入してしまいます。戦争のために、ウィニーとハリーが離れ離れになるシーンでは胸が締め付けられました。



空とぶ馬と七人のきょうだい

2022-05-28 00:13:00 | 読書・マンガ
モンゴルの北斗七星のおはなし
イチンノロブ・ガンバートル文
バーサンスレン・ボロルマー絵
津田紀子訳

七人の王女たちがハンガリドに連れ去られた。
空に飛んでいったハンガリドから王女たちを救うことができるのは七人のきょうだいだと祈とう師は言った。七人のきょうだいは、それぞれ得意なことを持っている。どんなことをして王女たちを助けるのでしょうか。


王様と七人のきょうだいを思い出しながら、
ここでは、一人一人がどんな得意技を出してくれるのか楽しみながら読むことができました。


ぼくがいちばんききたいことは

2022-05-26 18:29:00 | 読書・マンガ
アヴィ 著
青山南 訳
ほるぷ出版

7つの短編集。
主に家族とのお話。

どの物語でも、自分の思い通りにならない現実と向き合う少年が描かれていました。
普段は大口を叩いて怖いものなしのような、少年も外に出て精神的に打ちのめされたり、身近な大人に感謝したり。
逆に、ジタバタしている大人を受け止めることも‥。

軽いタッチであっという間に読むことができましたが、心に響くものがある一冊です。

月にトンジル

2022-05-22 18:04:00 | 読書・マンガ

佐藤まどか 作

佐藤真紀子 絵

あかね書房

仲良し小学6年生の4人グループ(大樹、旬、トール、万千マチ)テツヨン(強くて壊れない鉄の四角形)1人、大樹が急に引っ越すことになった。

毎週土曜日の午後は必ずいっしょに遊んだ仲だったのに。

その後残された3人は遊ばなくなって‥



成長する過程で友達は変わる。決して嫌いになったわけでなくても。

友達が離れていくのは寂しいけれど、大切にしていくことはできる。大人はそういう経験をいくつもしているのだと思いますが、こうやって物語を読み、再認識しました。今を大切にしてほしい。

子どもたちにも考えてもらうのによい本だと思います。


のび太の宇宙小戦争

2022-05-21 12:15:00 | 読書・マンガ
原作:藤子・F・不二雄
著:福島直浩
脚本:佐藤大
小学館

宇宙からやってきたパピは、人差し指くらいの大きさだ。のび太が川でパピのロケットを見つけたのがきっかけで、パピを家に連れて返った。パピの住むピリカという星で反乱軍が国を乗っ取ってしまったらしい。ピリカには、パピの姉や仲間が残されている。そして、反乱軍がパピを追いかけて地球にやってきた。のび太たちの隠れ家を突き止め、スモールライトを奪って行ってしまう。スモールライト奪還と、パピのため、のび太たちはピリカ星に向かった。

戦車などを駆使して戦いを繰り広げるストーリーになっているが、相手は自動操縦の無人戦闘艇。のび太側の攻撃で、血を流すものは一人も出ないストーリーになっている。しかし、敵は、ドラえもんやパピたちを処刑しようとする残虐なものたち。
それはまるで、いまも地球上で行われている戦争とオーバーラップし、ゾッとします。戦って自由を勝ち取ろうとするのび太たちと、それでも戦うことに躊躇しているパピ。考えさせられる作品となっています。

秘密に満ちた魔石館

2022-05-17 23:14:00 | 読書・マンガ

廣嶋玲子作

佐竹美保絵

PHP研究所


宝石にまつわる物語がいくつか入っています。


サンストーン

友人の呪いの込められた刺繍の壁掛けのせいでうなされるようになったアマンダ。彼女を助けたのは、サンストーンという石だった。


エメラルド

甥からもらったエメラルドの首飾りを身につけた女王ヒルデ。そのエメラルドは呪いの石だった。竪琴弾きのクリフはエメラルドの発する憎しみと怒りに満ちた叫び声に気づいていた。


フローライト

緑と紫の帯が重なり合うような色合いの美しい宝石の物語。

私もそんな宝石を持ってみたいです。



ぎりぎりの本屋さん

2022-05-16 22:38:00 | 読書・マンガ

まはら三桃

菅野雪虫

浜野京子

工藤純子

廣島玲子

講談社

 

その本屋は木造の平家建て、古いお店で、入り口の引き戸を開けると、思ったより広い店内が奥へと広がる。そんな本屋にやってくるお客さんはぎりぎりの状態でやってくる。そして紹介される本は‥。五人の作家が同じ本屋でくりひろげられる物語を書いています。


友達の話が多いです。仲良くしたいのに、気になっているのに素直に近づけない、逆に自分から離れてしまったなど、自分にも経験のあることが書かれています。



“It”(それ)と呼ばれた子

2022-05-11 19:12:00 | 読書・マンガ
<iframe id="adg_95681_iframe" name="adg_95681_iframe_name" scrolling="no" style="box-sizing: inherit; margin: 0px auto; padding: 0px; border-style: none; vertical-align: top; display: block; overflow: hidden; width: 320px; height: 50px;"></iframe>デイヴ・ペルサー 著
百瀬しのぶ 監訳者
ヴィレッジブックス

1巻でデイビッドは、虐待する母親から離れることになる。

2巻では、里親に出されたデイビットの苦悩が描かれていました。母のしたことを裁判ではっきりさせなければなりませんでした。
家だけの世界にいたデイビットにも友達ができるのですが、利用され万引きをさせられるようになります。
3巻では、里親のところを去る日が来て次の里親探しをすることになります。良い友達もでき、万引きをしなくても堂々と自分の道を歩けるようになっていくデイビット。
本を読むことを教えてくれる人が現れます。

読む前は残酷な描写ばかりの本と思っていましたが、自分で気づき進むべき道を決めた人間は強いと思いました。

正吉とヤギ

2022-05-06 22:59:00 | 読書・マンガ
塩野米松作

矢吹申彦絵

福音館書店


正吉の母さんは工場に働きに行っていていない。帰ってくるのは一か月に一回だけだ。父さんはセンソウに行っている。兄さんもセンソウを手伝いに行っているらしい。

遊び相手がいない正吉のところに、おじいがヤギをだいて帰ってきた。

それから、正吉とヤギの生活が始まった。正吉は、ヤギに綱をつけ、草を食べに連れて行く。おじいは、ヤギの小屋を作り始めた。

いつか食べる時がくるヤギには名前はつけない。

しかし正吉はヤギを兄弟のように可愛がって‥


ゲームやネットが蔓延している今、正吉とヤギの自然の中での暮らしがとてものびのびした貴重な時間に感じました。


夜明けをつれてくる犬

2022-04-28 23:43:00 | 読書・マンガ
吉田桃子
講談社

美咲は、レオンという死んでしまった犬のことが忘れられない。レオンは声を出して人と話すことができない美咲にとって、かけがえのない存在だった。そんな美咲は、生花店の中に、レオンを見つけて‥

死んだレオンのことが忘れられないこと、話せないことが胸に引っかかっている美咲の心の声がやさしく書かれているので、すっと読み手の心に入って来ます。そして、レオンによく似た犬との出会いがどう進展するのか気になり一気に読んでしまいました。

字数は少なめですが、よく考えながら読むことが必要なので小学校高学年向きが良いと思いました。
頑なとも見えた女の子の心が変化して素直にそれを認めて行動していくところがとても大事なので、みんなに読んでもらいたいと思いました。


さいごのゆうれい

2022-04-26 21:41:00 | 読書・マンガ

著者 斎藤倫 

画家 西村ツチカ

福音館書店


ハジメは小五の夏、お父さんの仕事の都合で田舎のおばあちゃんちに預けられることになった。そこで出会ったちいさな女の子。その子は自分をゆうれいだという。それも、さいごの、ひとりかも、しれないという。さいごのゆうれい?

ゆうれいのいろんな話をきいて、友だちになった女の子とハジメの不思議なお話。




どっぷりと不思議な世界に浸かっていましたが、とっても大事な心のことに触れています。