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まろちゃ日記

ねこ、料理、バンド、友、ビーズなど

彼の名はウォルター

2022-10-24 23:56:00 | 読書・マンガ
エミリー・ロッダ
さくまゆみこ訳
あすなろ書房
有名な作家の小説ですが、気づかずに読み始めていました。バスの故障でひとまず古い家に入って行った生徒4人と女教師一人。
リフォーム工事を途中でやめたようで家の中は荒れていた。しかし、木製の机が部屋のはじに佇んでいた。引き出しには暗い表紙の本が入っていた。雷が鳴り、タクシーも来そうもないということで、子どもたちは本を読むことに。それは、ただの本ではなかった‥

物語は蜂の巣の孤児院で暮らした人間のウォルターの出生からはじまる。一方、子どもたちがとどまっている家の中では、何者かの気配がして‥

恐ろしいけれど、この本を読まずにはいられないという子どもたちの追求心なくしては物語は進まない。そのまっすぐさに安心しながらも、何か粗悪なものの気配にハラハラしながらどんどん読み進めていくことができる一冊です。

クルエラ

2022-09-06 19:19:00 | 読書・マンガ
著/エリザベス・ルドニック
訳/井上 舞
小学館ジュニア文庫

101匹わんちゃんのヴィラン(悪役)"クルエラ"の誕生秘話実写映画のノベライズです。

生まれた時から髪が半分白、もう半分は黒という、変わった子だったエステラ。母と二人の暮らしは貧しいものだった。裁縫好きなエステラは母親に習いながらその腕を上げていく。しかし、彼女には波乱の人生が待っていた。

ある事件で一人ぼっちになってしまったエステラだが、すぐともだちができ、その絆は深いものになっていく。荒れた生活の中でも自分の夢を追いかけている時のエステラは真っ直ぐ芯が通っていた。しかし‥

話の展開が早くて目を離せない!ファッション界で活躍するというのも魅力。
夢中になって読んでしまう一冊です。

枕草子 ストーリーで楽しむ日本の古典 令丈ヒロ子著

2022-09-01 21:52:00 | 読書・マンガ
古典の紹介を頼まれて
いくつか、読んでいますが
枕草子は後回しにしていました。
学校には小学生向けのわかりやすい
訳の本があったので読んでみると
面白い!
清少納言が、伊周にときめいたり
定子や、その家族の美しさに見とれている場面、ホトトギスを見に牛車を仕立てていく場面など、前に読んでことを思い出します。
後半の定子の兄弟が政権争いに敗れ落ちぶれていく場面は説明が丁寧に書かれていてわかりやすいです。

これなら小学生にも薦められそうです。

とりかえばや物語

2022-08-18 22:55:00 | 読書・マンガ
田辺聖子 著者
講談社
古典のとりかえばや(「古とりかへばや」と改作された「今とりかへばや」が作られたとあります。
平安時代末期の作品で、当時の貴族社会、文化を学びながら、女性として生きたい男性と、男性として生きたい女性の波乱の人生を辿っていきます。
現代ではよく取り上げられる題材ですが、平安時代にもこのような悩みがあり、その本性を隠し男として出世していく女君、女として東宮の世話係となる男君。二人は美貌の持ち主で、特に男君はその美しさから、ナンパな宰相の中将に付きまとわれ人生の糸がもつれていきます。

小学生には過激な内容かなとも思いますが、
古典というものが堅苦しいものではない、ドラマチックなストーリーがあると発見できる一冊だと思います。すんなりと読めるこの文章が素晴らしいです。




風の神送れよ

2022-08-14 23:59:00 | 読書・マンガ
長野県南部で二月八日(そのあたり)に行われる
コト念仏。
子どもたちが家々を回り疫病神を
受け取り、次の日の早朝、
村はずれに追いだす。

1日目は何時間も歩きつづけるので
寒さと体力との戦いだ。
地区の人々のため、歴史ある行事を
続けていくためとはいえ、やめたくなる
子もいる。リーダーの補佐となった優斗も
やめたくなる子の一人だ。
小さな子たちをまとめてこの
行事をやり遂げることができるのだろうか。


私の出身地には、夏の祭り「ぎおんば」がある。これは津島神社のお祭りで、子どもたちは
提灯がいくつもくくりつけてある竹を縦に抱えて広い地域をねり歩く。太鼓の音が聞こえると
子どもたちが家の前を列を成して過ぎてゆく。
かなりの距離歩くので、この本を読んだとき
ぎおんばを思い出しました。
子どもたちはこうやって地域の伝統を守りながら小さい子もお兄さんも一緒になって交流を深めていくのだと思う。


プー横丁にたった家

2022-08-04 01:06:00 | 読書・マンガ
クマのプーさんの前にA・A・ミルン(作者)の伝記を読み、次に「クマのプーさん」を読み、次に「クマのプーさんと魔法の森」という(作者の息子=クマのプーさんに登場するクリストファー・ロビン)の伝記を読み、今、「プー横丁にたった家」を読んでいます。

クマのプーさんの世界は、動物のぬいぐるみや、人間の子クリストファー・ロビンがそれぞれ家をもっていて(イーヨーはなかったようだが)ご近所同士仲良く暮らしている。1日に何回か訪ねて行ってはお茶を飲んだり散歩するのはかわいいが、時には悪口を言ったり、友達を森に置き去りにしたりする。できないことをできると言って墓穴を掘ったり、困っている友達を助けないで置いてあるお弁当を食べてしまうことも。食いしん坊すぎて失敗もする。そして、そんな友達を「頭がない(頭が悪い)」と言ってる者も。

文量は多いので4年生以上が対象かなと思います。実際に作者が購入して使用していた土地、コッチフォード・ファームの自然を想像しながら読んでほしいと思います。


妖怪道中三国志 壁画にひそむ罠

2022-07-05 00:28:00 | 読書・マンガ
妖怪道中三国志
壁画にひそむ罠

三田村信行・作
十々夜・絵
あかね書房

予言の書を取り戻そうと三国志の時代にきた蒼太(そうたい)(現代では蒼一)と夏花(かか・現代では夏実)たち。孔明、劉備、張飛とともに、呉へむかっていた。
泊まった宿でのこと。酔っ払って寝ていた張飛が、ふと目を覚まし、井戸の水を飲もうとして、井戸に落ちそうになってしまう。騒ぎにみんなも集まってきて聞いてみると、井戸の中に女の人の顔があったという!!

三国志の世界で、いろいろな妖怪が登場します。悪い妖怪もいれば、良い妖怪もいて、昔の時代をかんじながら楽しく読み進めていくことができます。



読みたい!

2022-07-03 19:37:00 | 読書・マンガ
読みたい本(読まなければならない!)が
府中市立図書館しかなかったので
行きました。少し待てば、調布市のものが
回ってきそうなのですが
今日読みたかった!

でも返しに行くのは面倒なので 
読みきって帰宅しました😆
200ページ越えでしたが、軽い読み物で
よかった。

府中市に感謝❣️

もののけ屋

2022-06-30 20:50:00 | 読書・マンガ
一度は会いたい妖怪変化
廣嶋玲子作
アンマサコ絵
静山社ペガサス文庫

銭天堂の作者廣嶋玲子さん作の、妖怪のお話。
いろんな悩みを持つ人に声をかけてくるおじさん。派手な着物に羽織、頭はつるりとしていて、目はぎょろっと大きい。そのもののけ屋が、もののけを貸し出すのだという。そのもののけでのぞみをかなえられる!?

短編集で、五話、さらっと一時間少しでも読めます。

いのちのバトンをつなぎたい

2022-06-29 23:34:00 | 読書・マンガ

ワールド・ビジョン・ジャパン=編著

合同出版 



今世界では1年間に520万人の子どもたちが、5歳になる前に命を落としています。

今も、世界で約2億人(3人に1)の子供たちが栄養状態に何らかの問題を抱えながら生きています。


世界の子どもたちの中には腕周りのサイズも危険信号を指している子どももいました。


いろいろな国の子どもたちの貧困、食事のようすをたどってみると日本がいかに食べ物にあふれているか、手に入れられる生活をしているかがわかります。


野菜の育ちにくい土地や、水問題、土地や金銭の問題。国の事情、村の事情、大人たちの境遇が子どもにひもじい思いをさせています。


いろいろなメディアから日本の子どもたちにも世界の状況を知ってもらいたいと思いました。


キリン解剖記

2022-06-28 00:02:00 | 読書・マンガ

郡司芽久著

ナツメ社 


キリン好きの作者が、大学で動物の解剖で有名な遠藤先生のゼミに入れることになった。そこで、やろうと思ったことは、キリンの解剖だった。

キリンの体が大きすぎてな簡単には運搬できないことからか、キリンの首の秘密に迫った論文は少ない。しかし、遠藤先生の協力で、キリンの遺体が大学の施設に届いた。作者は、解剖しながら何を研究していくのか自分の道を見つけ解明しようと突き進んでいく!


解剖、遺体と聞くと怖いイメージだが、丁寧に解剖し、いろいろな謎を解明していくことでその動物を長生きさせることができるかもしれない.解剖は動物を大切にするための仕事でもある。






不思議屋風待ち

2022-06-19 20:55:00 | 読書・マンガ


西村友里 

こがしわかおり 絵

文研出版

中学で美術部に入った美音(みお)

しかし、母親が勝手に退部届を出した。母親は美術部というのが気に入らないらしい。夏に行う部のスケッチ旅行も断ってきて、夏期講習を申し込んできたという。美音は家出した。母のところに来ていた絵手紙をたよりに月子さんという人を訪ねてみるとその人は母親の妹だった。そして月子さんのやっているお店はなんと‥



サラサラと一時間もあれば読める本です。

月子さんのところではずっと優しい風が吹いているよう。穏やかな世界観がとても心地よかったです。


ぼくたちのスープ運動

2022-06-18 23:09:00 | 読書・マンガ
転校生のジョーダンは新しい学校でまだ友達が作れずにいた。あるグループに誘われてランチに行ったが、友達が嫌がらせをしたホームレスに手を差し伸べないではいられなかった。
友達が言ってしまった後彼がしたのは、嫌がらせの後始末と、バッグに入れていた昼ごはん用のスープが入ったジャーを差し出すことだった。彼が勇気ある行動にでたのには訳があった。
そして、インフルエンサーになりたい姉のアビによってこの行動がスープ運動として大々的に広まっていく。

ジョーダンの勇気ある行動の原動力は同じ病気をしていた友達との約束にあった。

360ページもある長編ですが、後半はお話の展開が気になってずっと読んでいたくなってしまいました。終盤はもう、涙がじわっとして辛さと感動に包まれました。少し不満を感じる解決方法となりましたが、楽しんで読める一冊でした。



びわ色のドッチボール

2022-06-17 22:46:00 | 読書・マンガ
もりなつこ 著
丹地陽子 絵
文研出版

ドッチボールが原因で学校に行きづらくなった翼。ひいおじいちゃんひいおばあちゃんのいる
垂水に船で渡ります。
びわの収穫を手伝いながら過ごしいとこのまいちゃんに悩みを打ち明けようとします。すると、むかし、まいちゃんが学校に行かなくなった理由を聞いて愕然とします。まいちゃんの立場が、自分の喧嘩した相手の方の立場と一緒だったからです。

小学生が、自分勝手だったことに気づいて謝るってとても勇気がいること。でもその大切さに気づかせてくれるお話でした。