■THE タクシー ~運転手は君だ~@PS2
公式サイト
【オススメ度】
★★★★☆
【自己満足度】
★★★★☆
あきおさん&
DAIKAI-6さん共同企画として開催されている
【SIMPLE2000 AWARD 2005】ですが、順調に参加者が伸びているものの、
今一歩物足りないとの事。
で、それを手を拱いて見ている場合じゃないぞ! ってことで、それなら支援企画として、お気に入りのAWARD選出されている、むるあオススメSIMPLE2000ソフトをレビューして、興味もってもらっちゃおうよ! と思い立ちました。
丁度あと1週間ですから、最後の追いこみ? の意味を込めて、ここはむるあが猛プッシュしている「THE タクシー」をレビューしちゃいましょう!
いや、こういう支援もありかな? と思いましてね(笑)
なお、この支援企画。
勿論あきおさんには『無許可』ですがご了承下さい(^^;
リアル挙動でないし、リアル志向でもない
だからこそ生まれた面白さ
大概のSIMPLEシリーズは、タイトルがリアル志向であって欲しいゲームが、めちゃめちゃリアルじゃないことが多いですよね(汗)
勿論、リアルシミュレーターを目指したのが、ゲーム性に特化したのか? によって挙動が変わるのはSIMPLEに限った事じゃないですが、それでもやはりリアルだったらもう少しよかったのに……なんて感じてしまう
「THE 戦車」のようなゲームもあると思います(苦笑)
(でも
D3公式見なおすと、意外にリアル系謳っているソフトってないもんですね)
で、THE タクシーも、パッケージを見てぱっと見で感じると思いますが、リアルなゲームではありません。
車の挙動は、ハンドリングは重いどころかかなり軽く(エンジンの種類にもよりますが)ほぼどんなコーナーもフルスロットルでねじ伏せたりできますし、コーナーで激しくドリフトするわけでもありません。
個数制限ありのニトロなんてのもありますから、おおよそリアルタクシーとは違うのがよくわかるでしょう。
また、町の中が主な舞台なのですが、基本的に道交法のような制約もなし。
対抗車線走ってもよし、追い越ししてもよしと、何かと自由に駆けまわる事ができます。
しかし、これらはこのゲームがゲーム性を求めた方向にある、という意味で、よい方向にいっていたりします。
タクシーって乗っている間は運賃があがりますが、お客は少しでも速く目的地に着いてほしいわけですよ。
お金もそのほうがかかりませんからね。
特に道を知っている客相手に、遠回りでもしようものなら怒られたりもするわけですしね。
そのために最短ルートを常に模索して走らねばならず、しかし道交法で信号とかあったりすると、今度はそれに従って走る必要が出ます。
こういう部分を突き詰めてリアルシミュレーターにするってのは可能でしょう。
だけど、爽快なゲームにはなかなかならないですよね。
対してTHE タクシーは、そこをシンプルにしたからこその面白さがあります。
例えば、後述しますが走っていく中で発生する、自分の運転を制約するミッションを設けるとか、それこそ全速でストレートをかっとんで時間内に着こうとする、とか、そういう部分の面白さを生み出せるわけです。
近いゲームであればそれこそ
「クレイジータクシー」シリーズを思い出してもらえるといいでしょうか。
ゲームの細かい部分では違いますが、お客を目的地に到着させるには手段を選ばず走る、という意味では一緒だったりするんですよね。
この面白さがリアル志向から外れた結果生まれた良作、これがTHE タクシーだと思います。
1日のノルマである料金を稼ぐため走る
そのために思考すべき部分もあり
このゲームの流れは、1日のうち「昼」か「夜」かを選んで、与えられた時間内に目標ノルマを稼ぎだす、のを繰り返していきます。
(なお、序盤は「昼」しか選択出来ません)
勿論序盤はがむしゃらに走っても問題はないのですが、やはりノルマラインがあがってくると、少し考えて行動する必要が出てきます。
このゲームでのお金を稼ぐ基準は
・目的地まで走った距離
・到達までの時間
・昼か夜か
・お客の数
・ミッションの有無
・ボンボリの効果
・車をぶつけない走り
と、色々な点が挙げられます。
まず距離については、走る距離が長ければ長いだけお金が入る、所謂リアルタクシーと変わらない状態です。
ただ、じゃあ長く走っていればいいわけではありません。
距離と同時に、目的地までの制限時間がありますが、これが時間が残っていれば残っているほど、タイムボーナスが入る仕様がありますので、その辺の兼ね合いを考えないといけません。
次に昼か夜か、という選択ですが、昼に比べ夜は「お客が少ない」「ミッション発生率が上昇」「基本料金上昇が高い」という3点が挙げられます。
まあ同時に「視野が狭くなるので走りにくい」っていうのもありますね。
つまり、単純にいうと「ハイリスク・ハイリターン」だったりします。
お客の数というのも、実はこっそりポイントです。
基本的に1名か2名なのですが、2名の場合大抵目的地が2箇所以上(最高3箇所)になります。
1名の時でも目的地が2箇所になることもありますが、2名いる分それだけ「お客を探す」時間を省く事が可能です。
但し、目的地が行ったり来たりで遠すぎる、なんて展開になる可能性もあります。
ミッションの有無とは、目的地に着くまでの過程を制約して走らされること。
例えは「アクセルを離すな」「ブレーキを使うな」「左ハンドルだけで目的地へ着け」「○○km/h以上出さずに走れ」「ぶつかるな」など、様々なミッションが発生します。
このミッションが出た場合、目的地まで行ければミッションによるボーナスが入ります。
但し、ミッションに背くと、即お客は怒って降りてしまうので注意です。
(例えば「アクセルを離すな」でアクセルを離すなど。なお、速度系は若干のオーバーは余裕があったりします)
その他、ボンボリは日数をこなしていくと、車のチューンと共に増えるオプションで「目標までの時間増加」「金額増加」があります。
後半になると、序盤の町だけでなく、峠や海岸沿いのエリアなどが増えていくので、距離が長くなる分の「時間増加」ボンボリなどはかなり役立ちます。
勿論ギリギリでも着ける時間設定ではあるので、「金額増加」で同じ距離でも多く稼ぐ事もできますから、腕に自信があればこれを選択するのもあり。
そして、車をぶつけずに走る事、も実はかなり重要です。
このゲームには、密かに「タクシーに対する評価」があったりします。
お客を乗せているときに車をぶつけまくりで走ると、評価が下がったり、最悪お客が怒って降りてしまうことがあります。
実はミッション失敗や、時間内到着ができない、強制的にお客を降ろす、といった行為は、タクシーの評価を下げる要因になります。
評価がさがるとどうなるのか。
なんと、町にいるお客が減るんですよ(汗)
夜にこれをすると、夜でお客見つけにくいのに更にお客が出てこない、なんて事にもなりかねません。
評価をあげるにはとにかく、お客を無事目的地に送るってのが必要ですから、そういう意味でもドライバーの腕が要求されることになります。
こんな感じで、とにかく細かいところでどうノルマをこなし、お客を手にするか、という部分を考えて行動する必要が多々あります。
とにかく運転手として土地を覚えろ
特に時間帯で客が増える場所は要チェック
これはメッセージもでるのでわかるのですが、時間によっては駅前や神社など、時間時間で人気の多い場所があります。
ここにいけばまず客集めに苦労しないわけですが、その場所が栄えるのは一定時間ですから、やはりムダな時間は使えません。
勿論目的地にスムーズに着くためにも、示された目的地がどのエリアのどの辺にあるか、を常に頭にいれておく必要があります。
勿論走りこんでいけば、必然的にあそこだ! ってわかってきますが、途中でのエリア拡大で、最大4MAPを覚えないといけませんから、実はなかなか大変です。
一応目的地への最短を示す矢印が出ますから、それを見てうまく運転する必要もあります。
こういう、土地を覚えて場所え案内、ってところはやはり「タクシーに乗っているね!」と思わせるいい要素だと思います。
フリー走行モードややりこみを煽るような
タイムアタックなどあればもっと充実したかも
日数によってノルマ金額はあがりますが、MAPが増え、ボンボリが増え、タクシー自体がチューンされて、と、やっていく毎にやってきた甲斐がある、と思わせる要素があるのですが、これが一度エンディングに到達すると、残念な事にあとは、一定ノルマ金額をこなしていく、という部分だけになってしまいます。
勿論そこまでのやりこみまでそこそこの時間を要しますが、早くミッションありの仕事をこなしても、それらが何かに記録されるわけではないので、極めると走りまわる、という部分に特化してしまうのですよね。
また、必ず「昼」と「夜」を選択して、限られた時間内しか走れない、というのもちょっと残念なところ。
たまにはのんびり町を見ながら走るとか、序盤で地図を覚えるため用の「フリー走行」とか、記録が残って別な意味での目標ができる「タイムアタック」みたいな要素があったら、もっと色々できそうなのになぁ、と思うとちょっと残念ではあります。
SIMPLEにしてびっくりするほどの良作
お姉チャンバラもいいけど、ほのぼのドライビングも是非(笑)
いやでもほんと、SIMPLEとしてはかなりの良作です。
実際お客がおばあちゃんなのに「飛ばしてください」って言われた時に「スピード狂かよ!」とつっこみたくなったり、おじさんとおばさんの二人で「ホテルへ」って言われたら色々想像しちゃうじゃないですか(笑)
そういう部分も含め、なんていうかやっていて「ほのぼの」しながら、ゲームとしての楽しさも体験できる、ほんとSIMPLEでもオススメの一作です。
残念な事にお姉チャンバラのような色気はありませんが(まあ女子高生いますけど(笑))、たまには殺伐していないほのぼのドライブを楽しんでみてはいかがでしょうか?
というわけで、個人的支援企画でありました。
blog持ちのAWARD参加のSIMPLERの方々も、もしよかったら是非支援して、自らのソフトを1位にしちゃいましょう!(笑)