■高速機動隊 ~World Super Plice~@PS2
公式サイト
【オススメ度】
★★☆☆☆
【自己満足度】
★★★☆☆
さて、もうすぐ年末。
個人的に来月は色々総評していきたい方向なんで、やり残した? ものは先に済ませたい(笑)
というわけで、高速機動隊です。
未だに
スコアランキングの景品が
準備中だったり、ランキングの経過発表が今月中旬だったはずなのに欠片もないとか、相変わらずの爆走ぶりを披露してますが(汗)
さて、このゲーム、ファミ通評価から話題になり、(悪い意味で)一躍一大ムーブメントを巻き起こしましたけど、個人的には「遊べるゲーム」。
ただ、以前から言っているとおり、「他人にオススメはできない」ものでもあります。
ただ、頭ごなしにダメゲーと決め付けるのはもったいない感じがあります。
その辺を、さくっとまとめながらのレビューであります。
なお、このblogにて高速機動隊を追いつづけた人には既出な話も多いんで、今回はスルーしてもらってもいいかも(苦笑)
とにかくマイナス要素に感じられる部分が多い
ファーストインプレッションだけならかなり悪い
楽しめる、と書いた自分でも、最初はかなり戸惑うというか、印象はよくなかったですね。
ファミ通評価で話題にあがったもの&一般的に言われた事としては……
・仲間誤射
・理不尽なゲームオーバー
・しょぼいグラフィックと挙動
・処理落ち
・ゲームが単調
・フォーメーションが意味なし
……だったかな?
これらをいきなり体感させられたら、まあ普通はぶん投げますね(汗)
個人的に車関係のゲームは……
・リアル志向で挙動などの再現度が高い(GTシリーズなど)
・ゲーム志向で挙動とかはおかしいが、その分ゲームらしい面白さがある(バーンアウトシリーズなど)
……という二極的な感じがあると個人的には思ってます。
グラフィックは次世代機、として売りになっただけあり、全体的にはリアル志向が主流ですけど。
で、このゲームは言うなら後者なんですよね。
だから、個人的に挙動はあまり気にしてなかったですし、処理落ちもシステムの兼ね合いでゲームにならないほどじゃない(とはいえ結構見受けられますが)とか、グラフィックのしょぼさは必ずしもゲームにマイナス要素にはならない(但しプラスにもならないけど)とかで割り切れてました。
ただ、やはり理不尽ゲームオーバーや、仲間の誤射(プレイした大体の人が、Blue Wing(日本側ですな)で初めて5台スクランブルできる! という状況で同じ悲劇にあったはず)によるゲームオーバーってのは、ゲーム性としてどうしようもないじゃん、と絶望したものですorz
さて、じゃあ絶望しかないのか。
その辺をシステム面紹介しつつ考えてみましょう。
まずは基本システムのおさらいをして
不満点について言及してみる
さて、このゲームの基本システムをまずはおさらい。
メニューはストーリーを追うモードと、各ミッションを個別に遊べるROYALmのふたつ。
どちらも、ステージに割り当てられたWSP部隊の人数内(外せないキャラ数から最大人数(ステージにより変動)内で自由に設定)で乗る車と武器、全体のフォーメーションを決定し、各ミッションに定められた任務をこなす、というのが基本的な流れです。
で、マニュアル上ゲームオーバーが「自車の大破」「敵のロスト」という表現になっていますが、まずここででてくる問題が「目の前にいるのに敵をロストする」という事象。
これ、説明無いんですけど、ステージで走れる距離っていうのが限られているので、例えば敵を倒すミッションで倒すのが遅れると、目の前にいてもロストという状況になります。
が、これがマニュアルには触れられていない(汗)
もうひとつは「気づくと大破」。
これは何度かプレイするとわかりますが、仲間がこちらの存在関係なしに武器をぶっぱなすため、それに誤射されていて気づくと大破、という事が多いですorz
ただ、先のマニュアルに書かれていないゲームオーバーと違い、一応対策は立てられますけどね。
しかしほんと、グラフィック悪な部分と、やりこまないと気づかない&解決策が浮かばないこの二点の不満点が、とにかくファーストインプレッションを悪くしてますね。
同時にフルプライスゲームだから、この辺だけでとにかくダメな扱いをされても仕方ないかな、という部分が多々あります。
まあ、そう考えるとファミ通の点は妥当な部分「も」あります。
ただ、ファミ通批判じゃないけど、個人的に雑誌の場合は大概「軽く触れた印象」がそのまま点数になったりしていると思うんですね。
だから、自分も評価する人間としては「ここで終わってはいけなかった」わけで、だからこそレビュー書きたいのもあって突き詰めてプレイしました。
で、やはり「ファーストインパクト」と「その後やりつづけた結果」ではそれなりに差異があるなぁ、と実感したわけです。
ファミコン時代世代なら普通かもしれない
「やりこんでみるとわかる味」
まず、仲間の誤射問題。
これは兵器のチョイス以上に「フォーメーション」「台数」「走り方」を練りこむことで解決できます。
とにかく「誤射される」=「自車が前に出ている」事が問題のひとつなんですよ。
ですから、極力自分が仲間の前に立たないフォーメーションや台数を選択する。
特に5台出せるステージにおいて、基本的に5台が並列になることは難しいので、自分が後方に位置するものを選択する、というのは必須です。
勿論自分が仲間を誤射したく無いなら、敢えて3台でのスクランブルで自分の左右に仲間がつくようにする、というのもあり。
それから、フルスロットルで走っていてもいいんですけど、敵車と打ち合いの距離になったら、やや減速してそのフォーメーションを維持するように走ることも必要です。
どうしてもフルスロットルだと、マシン性能にもよりますが、仲間がフォーメーション維持を前提に走る兼ね合いで、こちらがやや先行しだすタイミングがあるんですね。
なので、それを防ぐ意味合いがあります。
また、理不尽ゲームオーバーとも取れる距離制限。
これも考え方をきっちりすればいくらでも対処出来ます。
ミッション中に強制イベントが入る場合は、そのイベントも含めて「ここまでで敵を○台撃破しておく」といった意識が必要。
撃破するなら勿論火力が必要。
火力が必要ならどうするか。
・武器を威力のあるものにする
・仲間を増やす(但し増やし方は注意)
・敵車に極力当てられる走りをする
・攻撃力アップのフォーメーションを選択
これらを考える事で、撃破時間短縮が出来ます。
特にフォーメーションはどれも一緒という評価がありましたけど、防御系フォーメーションと攻撃系フォーメーションでは攻撃力に雲泥の差があります。
慣れてくると攻撃系と移動系だけでも進めますが、一部護衛ミッションはとにかく耐える必要があるので防御系がいい場合もあるため、やはりミッションに合わせ使い分ける必要はあります。
こういう部分で随分と難易度や遊べる度が変わっていくんですよ。
それに、ストーリーとROYALでも結構方向性が変わります。
ストーリーでは進めていく中での限定された車両・武装数で物語を進めますが、ROYALはその制限が解除されます。
そうすると、全5台のスクランブルでもSSM(ホーミングミサイル)などを駆使すれば、仲間から&仲間を誤射することもなく、タイムアタック&大破壊が楽しめたりもします。
(但し処理落ちは激しくなりますけどね(汗))
こういう部分がわかってくると、実は最初の理不尽さより、意外に遊べる部分を感じ取れるようになるんですよね。
ファミコン世代だと「なんとか買ってもらったゲームがダメゲーでもやりこむ」ってのがあり、そこから生まれる味のある部分を感じるゲームってのも多々あったものです。
こういう「まずはどんな形でもやってみる」精神があれば、この辺も感じ取りやすいんですが、まあそれを全てのプレイヤーに求めるには酷ですし、やはり最初の印象が悪すぎるってのはありますからねぇorz
意外に個性や味はあると思うんですけどね。
細かい部分の不満も少々
やや単調な構成にはなりがち?
物語はWSPの日本側とアメリカ側の二つの視点から、ひとつの物語を見ていく形です。
結構王道っぽい部分が強いですが、個人的には直感的に理解しやすい単純なのは好きですので無問題でした。
ステージ構成も組織により若干違います。
日本側は「道幅狭く高低差が少ない」、アメリカ側は「道が広いがアップダウンが激しい」という部分や、物語的に日本だったら破壊せず停止させるところをアメリカ側は破壊優先するとか、各種敵車のスピードや兵器差など、細かい部分で特色も出ていたりするんですよね。
ただ、残念なのは、走れる距離制限と相成っての「決められた道を走る」という部分が強いため、景色やコーナーの角度に差があっても、若干新鮮味に欠ける構成が続くという部分。
この辺は、デコトラシリーズプロデューサーが作ったと知って「ああ確かになぁ」と感じる部分でしたね。
あと、仲間のパラメーターがあまり影響していない点や、走っている最中の強制イベントで変に操作できない時間を取られる、という部分もありました。
この辺飛ばせないのは物語を見せたいからだと思うんですが、せめてタイムアタック重視のROYALでは飛ばせてもよかったんじゃないかな? と思いますね。
(実際そのイベント中はタイムが進まないので)
また、個人的にグラフィックや走りのリアルじゃない部分はゲーム性にあっているならそれはそれで構わないタイプですが、その辺に不満が出る人が多いだろうなぁ、というのはありました。
特にハンドリングはかなり重いですし、車自体の挙動もリアルとは程遠いとは思うんですが、個人的に車がタイトだったら、仲間にぶつかりまくりで減速しまくり、とかでゲームにならなかったんじゃないか? と思いますし、これでよかったと思ってます。
処理落ちについてはなければ万々歳ですが、まああるからゲームにならないってわけじゃない範囲ですし。
こういう部分が万人向けとは言えない部分でもあるんですが……。
決してオススメはしないけれど
人に言うほどダメなゲームではない
個人的にS-1でSIMPLE系をガンガンやっていた時同様の気持ちはありました。
「遊べなくはないし、攻略要素(Notやりこみ要素)もあるから楽しめた」のが個人的感想。
ですが、まずこれがフルプライスで7000円のゲーム。
そして、やはり同期のゲームと比較して劣る部分が多い点からも、どうしても他人に勧めるのは厳しいなぁ、というのが正直なところです。
実際フルプライスゲームで、S-1時同様「ダメゲー前提で遊び方を模索したりする」受身なスタートって、新品で買う時にすべき部分じゃないですしね(汗)
とはいえ、個人的に世界観とかゲーム性は嫌いじゃないですし、独自な部分ってのもあるにはあるんで、できれば色々改善していけば、化けるゲームになってくれたよなぁ、という惜しい部分もありましたね。
というわけで、世間を揺るがした? ゲームレビューはここまで。
次回は先日クリアを果たした
忍道・戒を予定しております。