■戦国BASARA@PS2
公式サイト
【オススメ度】
★★★★☆
【自己満足度】
★★★★☆
さて、密かに
ZINAさんと
少年さんと共に興味ありまくりでレビュー担当? になった戦国BASARA(以下BASARA)です(笑)
とりあえず先に言っておくと、個人的に「似ている=パクリ」という発想は嫌いなんで、今回各所であがっているパクリな話題は敢えてしません。
勿論その対象となる
コーエーの各種無双シリーズと似ている部分は多いので、比較として語らせてもらいますが、個人的には「同じスタイルだけど、目指した先は別」という印象を受けているので。
ちなみに現時点でのクリアキャラは、濃姫、まつ、幸村、謙信、利家(全て難易度ふつう)で伊達(難易度難しい)を現在進行中にしてます。
では、BASARAレビュー、いきますぞぉ、お館様ぁぁぁぁぁっ!!(BGMはTMRで)
戦国時代が舞台ではあるが
その破天荒さはある意味逸脱
結構時代物のアクションゲームは、大概アクション性の兼ね合いのため、キャラや世界、システムにアレンジとかを加えて華やかにしている印象があります。
これは無双シリーズもそうで、三国無双ならば演義の物語は残しつつ、キャラに個性をつけ時に時代のキャラらしい者、時に時代とかけ離れた印象のキャラ、という感じでの個性をつけてます。
勿論その流れはBASARAもそうなんです。
が……味付けの方向性が凄過ぎました。
・暴走族な伴天連かぶれの伊達軍
・宝塚な上杉軍
・一揆軍はいつきファンクラブ
・熱血師弟の武田軍
・らぶらぶ夫婦(だけど二癖くらい強い)な前田軍
・南国育ちの島津軍
・いかにも悪を地でいく織田軍
・間違った宗教団体のザビー軍
・鉄人28号な徳川軍
・やっぱり麻呂かもよ(今川軍!)※トンガリキッズ風
……と、軽く上げるだけであからさまに間違った(一部正解だけど)方向のキャラや軍が多過ぎるわけですよ。
これが個人的にいい意味でのはっちゃけっぷりかなぁと。
ここまでいっちゃうと、ほんと楽しむ方向にだけ頭が特化して「あのキャラはこうじゃねえ!」と、よく史実ベースだと発生する批判を丸のみできちゃう=みんなが割りきれる、と思いましたね(笑)
操作は快適でアクションも豪快
ただやられている印象が薄く気付くと死に掛けになっていることも……
戦闘方式は基本的にMAP内を駆けまわりつつ武将や兵を切り倒していくアクション。
で、攻撃方法は……
・通常技
・固有技(2個まで持てて切り替え式)
・BASARA技(所謂超必)
・ジャンプ攻撃(固有はなくなるが特殊ジャンプ攻撃に)
という感じで、その他にガードの他ステップがあったりもします。
この操作性なんですが、かなり快適。
無双シリーズって技と技の繋ぎがもっさりしているキャラ多く、ごり押しで割りこまれる、なんて事も多いんですが、このゲームではそれも皆無です。
まず通常技がほんとさくさくっと斬り出していくため、もっさりとした感じがないんですよ。
まさに「ズバズバ斬る」爽快さがある。
固有技も、一部キャラによるコンパチ技はありますが、それぞれ癖や特徴があって、自分なりのスタイルに合わせて使えるため、浮かせてHIT数稼ぐ事も、浮かせず地上でラッシュ掛ける事も、それこそ魅せ技だけどそれに酔う事もできます。
ただ、これらがほんと軽快に繰り出したり出来る分、攻撃を食らっている印象って飛び道具を除き結構薄いし、相手の攻撃に隙にすぐ割り込んで攻撃、なんてのが暴れノリでできるため、気付くと瀕死になっていることもしばしば。
この辺は注意ですね。
BASARA技は一見して無双シリーズの無双乱舞を思う方も多いでしょうし、実際は同じようなものですが、細かいところに違いがあります。
というのも、ゲージを自力で溜められない(信玄固有技及び瀕死時自動回復除く)のですが、その代わり「ジャンプしていなければ何時でも出せる」のです。
どういうことかというと、自分が強制的にダウンに行く技を食らって倒れる時やそれこそ転倒中、また毒霧などでぴよっている時にでも発動出来ちゃうんですよ。
なので、ゲージの有無が単純に自分の生存可否にも関係しますし、ほんとに一発逆転や危機回避に万能的に使えるわけです。
その他の面もなかなかいいんですよね。
ガードについては、攻撃ヒット直前にガードすれば、相手をふっとばせるため武将戦での間合い取りなどに使えます。
また、ステップは出しにくい(ガードボタン+スティック)仕様ですが、ステップ中は完全無敵なので、緊急回避も可能。
(但し終了間際に隙があり、連続ステップしても、間で攻撃を受ける事はあります)
こういった部分での操作感のよさが、このゲームの爽快感や面白さに繋がっていると思います。
ちなみに、このゲーム右スティックで地球防衛軍のような視点移動ができるんですが、これは後述しますが結構便利だったりしますよ。
戦場での共闘感はほぼなし
ただ、同時に強制感もなし
戦場については、基本的に敵は近寄るとわらわら寄って来ますので、一揆に巻き込んで、という爽快さを演出できていますが、逆に近寄らないと敵がこないという部分がちょっと残念。
とはいえ、基本的に無双シリーズと違い「わざわざ○○へ戻って戦いなおし」みたいなことはないので、流れで進んでいけば敵がいて、という感じで、それほど困る事はないですね。
また、自軍武将は基本的に、ある程度の場所から動きません。
無双シリーズは各武将、イベントや各AIである程度動きますが、そういうことがないため、基本的に「一人で戦場を駆け抜ける」ものとなっています。
ただ、敵を仲間に奪われるような事もないので、これはこれでありなのかな? という感じですが。
ちなみに、各史実で出てくる有名戦場が舞台であることが多い本作ですが、基本的にその戦場での戦況を再現する、という部分は希薄です。
無双シリーズでは戦況維持であるとか、史実にのっとった関係のイベントが多々あり、それに合わせて多くのミッションが発生します。
が、BASARAでは基本的に、あってもミッションはひとつ。
また、ステージ毎でしなければいけない内容もあまり重複していないので、結構それらがステージの個性になっていていい感じですね。
勿論ミッション失敗したからといっても、大概は敵が増えたりとか敵が強くなったり、程度なのであまり問題なし。
つまり、仲間と共闘出来ないけれど、ステージに対しての強制はあまりないので、自由に駆け回って遊ぶ事が出来ます。
特に基本的な敗北条件は「PCの死亡」でしかないので、仲間が危機になっていても、敵を倒すことに専念しても問題ない事も多いですしね。
ちなみに、敵の兵種は結構多いんですが、その兼ね合いで吹き飛ばししてくるうざい敵が一部います。
置きあがりにガード不能の岩を重ねてこられたりされると、BASARA技で強制脱出したりしないと埒があかない、ということも稀にありますが、基本的には受身もあるし、ある程度慣れてくれば対処に困る事もないので、それほど気にはならない感じです。
前述した通り、近寄らないと迫ってこないので、その手の敵は単騎おびき寄せ、みたいなこともできますし、それらを倒せば後は暴れ放題、というのもあるので。
なお、無双系と違い、所謂「中ボスみたいな戦い」になるような展開もあります。
また大将との戦いが隔離された戦いになることもあり、その際は回復アイテムにも限りがありますから、結構緊張しますね。
そういうアクセントはうまいなぁ、と個人的に思ったりしてます。
ムービーはアニメもCGも出来は良し
だけど、これは統一しておくべきだったかも……
このゲームには最近のゲーム同様ムービーがあります。
基本的に戦闘イベント的なものはないので、主に……
◎ゲーム自体のOP
○天下統一各軍(キャラ)向けOP&ED
●所属軍による特定の敵との戦闘前のムービー
※◎:CG&アニメ/○:CG/●:アニメ
という感じでのムービーがあります。
アニメについては(自分はその手に詳しくないんですが)
少年さんの過去の日記に「マングローブ製」とありまして、ZINAさん共々絶賛しているアニメ制作関係のようで、実際出来もいいと思いました。
で、CGの方も個人的には十分出来としてはあり。
ということで、どちらもいいよ! ってのが基本になりそうではあったんですけど、これが個人観ではそうじゃなかったんですよ。
個人的にはこれ、どちらかに絞るべきだったろうなぁ……って思うんです。
何故かというとですねぇ……いや、ほんと申し訳なくぶっちゃけると……
「CGのムービーが弾けすぎてて、アニメムービーが霞む」
のです(汗)
例えば、OPって最初はCGのしか見られないのですけどね。
アニメのほうって、現代に落ちてきたBASARAのキャラ達を、なんかカッコよくクールにまとめているわけです。
だけど、最初に見せられるCGのオープニングがね……
TMRの曲をベースに、幸村と政宗がぶつかったら敵味方関係なしに爆発に巻きこんでみたり、なんか織田の元へ攻め入るところで、政宗六刀振りまわして猛ダッシュ、幸村ニ槍に乗って驀進、信玄丸太に乗ってサーフィンなんてやらかして、挙句の果てに城を突き破って巨大化信長登場。
……というのですよ(汗)
戦場毎のアニメ、結構かっこいいものとか多いんですよ。
しかもCGムービーより長いから見ごたえもあるんです。
だけど、キャラ選択後のCGムービーとかが……それこそ最初に書いた各軍の個性丸出しのムービーなんですよ(汗)
暴走しながら「天下トッドー!」な政宗。
かすが暗殺のはずなのに、謙信に人目ぼれしたあげく薔薇に包まれる二人。
お館様に拳一つでぶっとばされ「幸村ぁ!」「お館様ぁ!」連呼の熱血。
こんなの目白押しですよ(汗)
確かに世界観の破天荒さからいくと、CGムービーのほうが世界表現しているっぽいんですよね。
そういう意味での統一感、として、どちらかにしておくべきだったんじゃ……というのがありました。
やりこみ要素は薄め
どちらかといえばさくっと楽しみたい時に遊ぶゲーム
その他、アイテム収集や成長についてのやりこみ要素もないわけじゃないんですが、無双系と比べると薄めですね。
キャラの成長により「キャラ能力アップ」「固有技種が増える」「BASARAゲージが2ゲージ溜められる」というのが出てきますが、難易度上げればそれほど成長は難しくないですし、アイテム類も難易度により取れる取れない、いいの出やすい出にくいはありますが、無双系と違い、普通にアイテム出現がランダムなので、一定の作業をこなさなくていい分楽であり、同時に取得自体も難しくない、という感じになります。
実際究極はまだ未経験ですが、難しいの難易度は、最低限のアイテム(体力・攻撃力・防御力アップの3つ)あれば、初期キャラでもなんとかなります。
武将戦でやや慎重に戦う必要はありますが、最初の戦場を乗り切れば取得武器で一気に安定した強さになります。
なので、やりこみっていう面ではそれほどの要素はありません。
まあその分、お手軽に遊んだり出来るっていう感じのゲーム、と考えるべきかと思いますけどね。
爽快感を超えた豪快感
パッケージの言葉に偽りはなし
総括すると、無双系は「物語を体感させる」アクションであるのに対し、BASARAは「アクションを楽しんでもらう」アクションとして、違う方向性を持っていると自分は思ってます。
実際、無双系のコンボは単体相手ですし、成長要素を助長するという部分がありますが、BASARAはコンボは周囲の敵全体へのHIT数で、それはBASARAゲージ上昇の助長しかありません。
その分、まとめて敵を倒した時の爽快感はありますし、コンボもっとつないでやろう! という部分で熱くなれます。
(シューティングの首領蜂をやったことがある人なら、あのコンボ繋ぎに近いと思ってもらえばいいかな?)
また、無双系はキャラが違っても大概コンボが似てしまいますが、BASARAは自分なりの技でコンボ繋いだり、かっこよく決めたり、というのができます。
そういう楽しみ方がそれぞれにある分、短時間で爽快に遊ぶ、というゲームかなぁと。
過去のレビューでいうなら
ランブルローズに近い感じの一本でしょうか。
欠点としては、やりこみの薄さもありますが、固有技が色々覚えても2種類しか戦場で使えない事、アイテムが3つまでしか持てない割に、3つないと効果を発揮しないものが多めなこと、くらいですかねぇ。
あとはアクションとしては十分ですが、史実を追いたいとかって人には、物語性や史実の再現性は希薄なんで、そういう意味では向いてないかなと。
総じて自分はどちらもゲームとしてはありだし好きですけどね。
真似とかパクリとか考えず、双方を遊んでもらえば、結果的に一長一短あるのはわかってもらえますから、さくっと遊びたい人にはお勧めの一本ですよ!
<おまけ:視点戦法方をマスターせよ!>
さて、ここからはやや攻略的です。
ネタバレといっても大した事はないので敢えて隠さずに書きますが、気になる方は読まずにスルーしてください。
今回の中で、三国無双シリーズの呂布と同格の存在として、徳川家に攻め入ると出てくる忠勝の存在があります。
普通に戦うときついので、避けて家康と、となるわけですが、忠勝&家康と同時に戦う、となるとかなり辛いです。
またそれ以外にも、いやらしい弓兵などに泣かされたりする事も多々あります。
そんなこのゲームですが、前述した「視点は右スティックで操作できる」のを利用すると、それだけ快適に、また楽に戦う事ができますので、それを伝授しましょう。
無双系でもそうなんですが、基本的に「視界外かつある程度の距離が開いている敵からの攻撃は受けない」のがこのゲームでもあります。
完全に追いかけてくる場合は距離を詰めてくるルーチンがベースになるため、振りきらないとその対象になりませんが、そうでない場合は画面に映らないようにしてやれば、基本的に攻撃を受けません。
また、追いかけルーチンが働いていなければ、追いかけられる事もなくなります。
例えば弓兵が並んでいる所がある場合、それを画面外に追いやるように視点を移しておけば、その弓兵からの攻撃を受けません。
そこで、弓兵を画面外にやりつつ、固有技の突進系をその方向に繰り出すと、画面に入った瞬間に当てられるため、楽に進軍しやすくなります。
対忠勝戦も、実は前半は追いかけルーチン働いていますが、後半最後の家康戦はこれを利用出来ます。
後半本陣への門を開いてから、まず本陣の脇の道の敵を倒していると、本陣に戻った忠勝がこちらに迫ってきますので、それを確認したら攻撃を避けて本陣にかけより、雑魚は無視して家康の元へ行き名乗りをあげさせます。
そうしたら後は、上MAPで忠勝を示すものの位置に注意しつつ、忠勝を視界に入らないようにコントロールしつつ家康と戦えば、忠勝は相手にしないで戦えます。
この辺の技術だけは、強くなるまでは必須になりますから是非覚えておきましょう!