MiddleDayTripperの徒然記

気ままな中年オヤジの独り言

映画でウラミ、晴らします…

2009-03-30 18:10:38 | 閑話休題

こっちを映画にすべきだった?!

でも書いたが、昨日「相棒~劇場版」が地上波放送された。オープニングやエンディングに少し手を加えての放送だった。

連続猟奇殺人事件が発生する。そこには謎のアルファベットと数字が残されていた。特命係の右京と薫も捜査に加わり、「処刑サイト」を発見する。犯人に海外でボランティア活動をしていて、現地ゲリラに拉致され、射殺された青年の友人が浮かぶ。それまではドラマと変わらない推理ゲームが展開されていたが、そこから場面は一気に「東京ビッグシティマラソン」になる。何万人の参加者と見物人の中から犯人と爆弾を探すアクションになる。2人は犯人のアジトを突き止めるが、服毒自殺をしており時限爆弾が…。

だが真犯人は別にいた。ゲリラに殺害された青年の父親の大学教授だった。当時の外務省は退去勧告後に拉致、殺害されたと発表。「自己責任論」で教授や家族は世間の批判に晒されていたが、実は拉致されたのは退去勧告前だった。この事実を世間に公表するため、青年を批判した人物に復讐するための犯行だった。

ストーリーは前半はよくできており、「相棒」らしかったが、後半のクライマックスは明らかにフジの「踊る~レインボーブリッジを封鎖せよ」を意識していた。この繋ぎが稚拙で一瞬目を離したら「???」となってしまう。そこで薫が探す「手がかり」の箱が「ぷっすま」の宝箱と同じなのはご愛嬌か?

ラストは「自己責任論への警鐘」のつもりだったのだろうが、無意味な写真の焼却シーンや強引な女性議員による内部告発…。アイドル主演の青春ドラマでもこんな強引なオチは無いぞ…と思える程ダメだった。

犯行動機となった事件は、「イラク3バカ事件」なのだろう。

イラクでボランティア活動をしていた日本人3人がゲリラに誘拐された。当時の小泉政権はサマワに陸自を、クウェートに空自を派遣していた事もあり、マスコミは一斉に批判を始めた。被害者家族が外務省職員に激高しながら詰め寄るシーン等が象徴的な映像として、何度も流された。テレ朝では人気番組だった「ニュースステーション」の後を受けて「報道ステーション」がスタートした直後だった事もあり、このニュースで古館は所謂フルタチまくっていた。

それがネットでも話題になっていた。「なぜ被害者家族に『お騒がせして申し訳ありません』の言葉が無いのか?」「なぜ会見がアノ場所なのか?」…マスコミとは違う色々な情報が飛び交った。それらの疑問に「家族は元過激派だ」「渡航自粛勧告を無視して出発している」等の情報が返され、写真もネットに流された。被害者3人が米軍の戦車の前での記念写真や、使用済みの対戦車ロケット砲を持ってのスナップだった。政府からも自己責任論が出始め、週末の世論調査では事件発生直後の政権批判は激減し、被害者の行動に対する批判が集中した。

この世論を受け、民放のこの事件に対する態度が一変した。中でも一番過激だった「報道ステーション」は古館が苦し紛れに「最近の若い人は正しいと思った事は何があってもやり遂げろと言われて育っている」とコメントして、ネットでさらに叩かれていた。

テレ朝は人気ドラマの映画化で、このウラミを晴らしたかったのだろうか?


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