めいすいの写真日記

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ナタリー・デッセイの歌劇「夢遊病の女」

2010-10-08 | オペラ・バレエ
10月1日、NHK教育の「芸術劇場」で放送された 2010年2月のパリオペラ座公演のベルリーニ作曲「夢遊病の女」。

ドニゼッティとともにベルカントオペラを代表するベルリーニの叙情的で美しい旋律にあふれたオペラです。
特にプリマドンナのアミーナの曲は、コロラトゥーラ・ソプラノの技術を駆使して超高音域を歌う部分もある難曲になっています。
一時期、歌える歌手がいないため公演されずにいたそうですが、こうしたオペラを魅力あるものとして復活
させたのはマリア・カラスだったという話があります。

アミーナ役の出来る歌手は今でも数少なく、アミーナ役のナタリー・デッセイは人気と美貌、
そして圧倒的な歌唱力で傑出しているといえます。



物語は、スイスの山村。村娘アミーナは若い地主エルヴィーノと婚約し、村人に祝ってもらいます。



エルヴィーノから婚約指輪を受けるアミーナ



しかし、アミーナは夢遊病で寝間着姿のまま、お忍びできた領主ロドルフォが泊まっている
宿屋の部屋に入ってしまいます。
このため、不義の疑いがかけられ、怒ったエルヴィーノが婚約を解消してしまいます。
しかし、その後、アミーナの愛と身の潔白を知り、エルヴィーノの誤解は解けます。



アミーナが最後に歌う「ああ、今私を満たしている喜びは」は、演奏会でも時々取り上げられますが
この放送でオペラの全曲を聴き、ナタリー・デッセイの幅広い歌唱力を十分に堪能できました。

デッセイは1965年生まれの?歳。若々しさと美しさ、美声とその伸びやかさには驚くべきものがあります。
声の不調に悩まされ、2001年から2002年は上演スケジュールから降ろされ、声帯の外科手術を受け、
さらに、その後も再手術、再々手術も受けているそうです。
今は、完全復活しているというのも信じがたい話です。

一方、「夢遊病の女」のストーリーは怪しげなものですが、叙情的でスイスの牧歌的な清らかさを感じさせる旋律が多く、
リリック・ソプラノ、コロラトゥーラ・ソプラノの素晴らしさを知ることの出来る優れたオペラだと思いました。

ただ、パリオペラ座、ウィーン国立歌劇場、英国ロイヤル・オペラハウスの共同制作の新演出という割には、
本来二幕のものが、一幕に変えられていたり、夢遊病のシーンも原作とはかなり異なっているなど、
この演出には馴染めませんでした。

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