めいすいの写真日記

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ブロードウェイ・ミュージカル「シー・ラヴズ・ミー」

2020-07-31 | オペラ・バレエ

                              WOWOW 2020/7/31

 WOWOWで,この7月から10月まで4回行われることになった「お家でブロードウェイ」。
 1回目は、第70回トニー賞受賞ミュージカル「シー・ラブズ・ミー」。トム・ハンクス&メグ・ライアン主演の大ヒット映画「ユー・ガット・メール」の原点ともなった作品である。
 舞台となる1930年代のブダペストのクリスマスシーズンの雰囲気を再現した華やかな舞台デザインと照明。衣装も良く。ロマンス・コメディとしておおいに楽しめる。

 主人公は共に香水店で働くアマリアとジョージ。ふたりは、仕事中に衝突を繰り返し、お互いに気持ちが通じる様子がない。ところが、二人がそれぞれ好意を寄せている匿名の文通相手が、実はすぐ側にいる相手だった。ついに恋しい文通相手の正体を知ったふたりは、めでたく恋を成就させることができるのだろうか……。

   クリスマスシーズンの香水店「ラチェック」。とあってお店もチャーミングでセンスがあり、舞台設定も入り口正面から、左右に開き店内が広がるという展開が見事である。写真はアマリアがこの香水店の店員となりたくて入ってきたところ。
 
収録日・収録場所
  2016年/アメリカ・ニューヨーク州ニューヨーク スタジオ54
 【出演】 
 ジョージ・ノワック・・・ザッカリー・リーヴァイ
 アマリア・ヴァラッシュ・・・ローラ・ベナンティ
 イローナ・リッター・・・ジェーン・クラコウスキー
  アルパッド・ラズロー・・・ニコラス・バラッシュ
  スティーブン・コダーイ・・・ギャビン・クリール
【脚本】ジョー・マスタロフ
【作曲】ジェリー・ボック
【作詞】 シェルドン・ハーニック
【舞台セット・デザイン】 デヴィッド・ロックウェル
【振付】 ウォーレン・カーライル
【演出】 スコット・エリス

長い間の文通相手で会ったこともない彼氏を話題にし、店員のイローナ(右)とおしゃべりするアマリア(左)。

 魅力的だったのは、イローナ役のジェーン・クラコウスキー。とても雰囲気があり踊りも良かった。コダーイとルンバを踊るが、体が柔らかくお色気たっぷり。

アマリアは、初めてのデートをカフェで行うことなり、「部屋で一人手紙を書いている時には、次々と考えが浮かび、言葉があふれでる」が、どういうことになるかと心配する。

アマリアは病気見舞いに来たノワックにこれまでとは別の言葉で話す。

これまでとは、別な雰囲気を感じ、「この僕を愛しているんだ!」と香水店の前で
 「She  loves  me!」 と歌うノワック

 【感想】
 ブロードウェイ・ミュージカルを実際に見たことがない私だが、今回の映画は、英語のセリフを見るのではなく、日本語で見ることが出るので親しみやすく、分かりやすい。
 脚本が良く出来ており、舞台の動きもスムーズ。歌と踊りとロマンスが一いっぱいのこの作品をおおいに楽しむことが出来た。
 次回以降も,ブロードウェイ・ミュージカル作品を期待を持って待つことにしたい。


映画ミュージカル「マイ・フェア・レディ」 ・・・オードリー・ヘプバーン主演

2020-07-28 | 映画

 

                                    7月25日土曜  NHKBS4K

 1964年70ミリ・シネマとして製作され、アカデミー作品賞をはじめ8部門を受賞したオードリー・ヘプバーン主演のミュージカル。オリジナル・ネガをデジタル修復した8K版を4K版にして放送されたもの。
「踊り明かそう」など数々の名曲と鮮やかな衣装、様式美にあふれる美術に彩られ、アカデミー作品賞をはじめ8部門に輝く傑作ミュージカル。

【監督】ジョージ・キューカー,
【出演】イライザ・ドゥーリトル・・・オードリー・ヘプバーン
    ヒギンズ教授・・・レックス・ハリソン
    アルフレッド・ドゥーリトル・・・スタンリー・ホロウェイ
    ピカリング大佐・・・ウィルフリッド・ハイド・ホワイト
【原作】バーナード・ショー
【脚本】アラン・ジェイ・ラーナー,
【音楽】アンドレ・プレビン
  時間2時間57分

【あらすじ】
 ロンドンの言語学者 ヒギンズ教授はひょんなことから、下町生まれの粗野で下品な言葉遣い(コックニー英語)の花売り娘イライザをレディに仕立て上げるかどうかをめぐってピカリング大佐と賭けをすることになる。

                     下町生まれの花売り娘イライザ

 そうして自らの理論を実証するため下町の貧しい花売り娘イライザを最高のレディーに変身させようとする。厳しい特訓によって、イライザは社交界の花形となるべく、研鑽を積んで行く・・・。

            「スペインの雨は主に平野に降る」と発音練習

なかなかh音を出すことができないし、【ei】を【ai】といってしまうため、矯正のための詩「スペインの雨」(The Rain in Spain)がなかなか発音できない。

発音練習がどうにかできるようになって、有名な「踊り明かそう」を歌う

 試しに紳士・淑女たちの社交場であるアスコット競馬場に行ってみると、多くの人の中に注目を引く存在となる。
 しかしイライザは話題の中では、安酒「ジン」のことを話したり、観戦中には競馬に興奮し、「行け、ケツに火を付けろ」など野卑な言葉を大声で言ってしまい。周りをヒヤヒヤさせる。そんなイライザに富裕階級のフレディーは恋をしてしまい、「君住む街角で」ぶらつき歩く。

 次に女王陛下主催の王宮の舞踏会に出席することとなる

女王に「愛らしいこと」と見初められ、王子のパートナーとなって踊る・・・。こうしてイライザは社交界の花型になっていくのだが・・・。 

【感想】
 古い映画ではあるが、70mmの迫力は今も健在で、8kリメイク版は細かな詳細部分はとても美しく表現されている。
 オードリー・ヘプバーンの美しさ。「ローマの休日」とはことなるが、愛らしさも見事で感動的だ。
  コベント・ガーデンの劇場前のタクシー乗り場や物売りの雰囲気も良い。ここでの花売り娘役のヘプバーンの演技もエネルギッシュで素晴らしい。

 一方、アスコット競馬場の上流社会の社交場としての雰囲気。
そして、王宮舞踏会の華やかさもみごとである。
 この時代の、言葉だけではなく、華やかな服装など階級社会の様子がよく分かる。

 50数年経った現代でも、鑑賞に耐えるようになっていると思う。デジタル表現ではなく、こつこつと積み上げた背景などの美術は見応え十分だ。


映画「E.T.」・・・スティーブン・スピルバーグ監督作品

2020-07-25 | 映画

                                                                                                     2020/07/20  BSプレミアムシネマ

地球の探査にやって来た異星人達の宇宙船。 

 杉の森の中に静かに降り立つ異星人の船からは宇宙人たちが現れ、杉の幼木を採取し始める。

だが彼らの地球の調査は人間たちの追跡によって中断される。宇宙船は急いで空に舞い上がる。

しかし、町の美しい光に見惚れてしまった一人の異星人が取り残されていた。

異星人と遭遇し驚くエリオット。

 異星人もいきなり光を浴びせられビックリ。

 森林にほど近い郊外に住む少年エリオットは裏庭のトウモロコシ畑でその異星人と遭遇、彼をかくまうことにする。
 兄と妹を巻き込んで、E.T.と名付けられたその異星人との交流が始まった。

 しかし、E.T.の存在を知っているのはエリオットたちだけではなかった・・・。

   映画はこの異星人と少年達の交流を暖かく描き上げたSFファンタジーである。

監督 スティーブン・スピルバーグ

エリオット・・・ ヘンリー・トーマス   
メアリー ・・・ディー・ウォレス 
ガーティ ・・・ドリュー・バリモア  
マイケル ・・・ロバート・マクノートン  
鍵の男 ピーター・コヨーテ 

製作国 アメリカ 時間1時間56分
製作年 1982原題 E.T. THE EXTRA-TERRESTRIAL

【感想】UFOというのは、人間の未知のもので限りなく興味の湧くものだが、上手く映画化していると思う。
 異星人(E.T.)は
 ①映画の中ではエリオット少年とは会話も通じるようになったり、テレバシーが通じたりする。
 ②エリオット達の電気製品のおもちゃをかき集めて、通信機を作り、仲間の異星人との連絡を取ったり出来る。
 ③危機の時は仲間達を含めて空を飛ぶことが出来たりする。
 ④また、遠い宇宙から地球に宇宙船にやってくることが出来る。
ということから、人間とらべて見たら、同程度の知能かそれ以上ということが言えるのではないか。
 良くも悪くもそうゆう設定をしている点がこのSFファンタジー人気の理由といえるだろう。

【追記】映画『E.T.』(1982)で友情を育んだE.T.とエリオット少年が、実に37年ぶりに再会を果たすさまを描いたショートムービー(4分)が公開されている(2019)。

エリオット少年役を務めたヘンリー・トーマスが続投し、今や二人の子供を持つ父となったエリオットを演じている。なお、スピルバーグは続編をつくるのは不可能と語ったという。

【動画】E.T.とエリオット少年が37年ぶりに再会「A Holiday Reunion」がネット上に公開されている。


R・シュトラウス歌劇「影のない女」

2020-07-22 | オペラ・バレエ

                        2020/7/13 NHK BSシアター

 リヒャルト・シュトラウス作曲の歌劇「影のない女」は、霊界の娘(皇后)が篤い人間愛に触れて真実の愛を知る、規模が大きくファンタジーにあふれたメルヘンオベラです。

 皇帝…ステファン・グールド(テノール)
 皇后…カミラ・ニールンド(ソプラノ)
 乳母…エヴェリン・ヘルリツィウス(メゾ・ソプラノ)
 染物師バラク…ヴォルフガング・コッホ(バリトン)
 染物師の妻…ニーナ・ステンメ(ソプラノ)
 
 指揮 クリスティアーン・ティーレマン
    ウィーン国立歌劇場管弦楽団、ウィーン国立歌劇場合唱団・児童合唱団
 演出 ヴァンサン・ユゲ
        2019年5月25日 ウィーン国立歌劇場
    全3幕 約3時間20分

舞台は架空の神話世界
  皇帝はガゼルに化身した美女を妻としている。彼女の正体は霊界の王カイコバートの娘。彼女には「影がない」
 神話の世界では「影を持つ」ということは人間の子を宿す能力を持つということ。


第1幕第1場 皇帝の庭園を望むテラス
  王カイコバートの使者が娘の乳母にメッセージを伝えにくる。3日以内に彼女の影が出現しない場合、皇帝は石にされ、娘は霊界に戻されると。
 影を手に入れようと彼女は乳母に従い人間界へと降りていく。
第1幕第2場 染め物師の家
  彼女と乳母が向かった先は貧しい染め物師夫婦の家。不具の兄弟達も同居している。
 妻は内心、夫に失望している。乳母は魔力で彼女を幻惑し、3日間の奉公と引き替えに 影を譲るよう説得する。
第2幕第1場 染め物師の家
 皇后の乳母は,バラックの留守中に魔法で美しい若者を呼び出し妻を誘惑しようとする。
 豊富な食べ物と浮浪児たちを連れて夫が帰ってくるが妻は相手にしようとしない。
第2幕第2場 鷹狩りの小屋の前に広がる森 
 皇帝は捜していたいた鷹に出会ったことを喜ぶが「小屋に籠もる」と置き手紙を残した はずの妻が密かに人間と会っていたことに気づくと・・・。
第2幕第3場 染め物師の家
  乳母は薬でバラックを眠らせ、再び魔術で男を呼び出す。またしても幻惑された妻は・・・。


第2幕第4場 皇后の寝室

 皇后は自分の過ちで人間達が苦しんでいると、夢の中で罪の意識にさいなまれる。

第2幕第5場 染め物師の家

       バラックは激怒する。

  約束の3日目が来た。
  バラックの妻は夫に「私は不貞を働き、影を売った。だから子供は産めない」と宣言する。激怒し、妻を殺そうとする夫に彼女は・・・

第3幕第1場    霊界の地下牢

バラックとと妻は霊界の地下牢で壁を隔ててお互いを思いやっている。
そこへ声がかかり、二人は別れ別れのまま上方へと登っていく。

第3幕第2場    霊界の宮殿の入り口
   皇后と乳母は霊界の入口にたどり着く。皇后は父親の裁きを受けるため,霊界に向かうが,乳母は皇后を危機にさらした罪で嫌いなはずの人間界へ追放される。
第3幕第3場  霊界の宮殿の内部
   皇后に対し「生命の泉」の水を飲むことでバラックの妻の影を奪えとお達しがあるが, 彼女は拒絶し、石となった皇帝と一緒に死にたいと言うと,その瞬間・・・。

第3幕第4場  霊界に広がる風景

 ハイライトの皇帝と皇后、バラック夫妻の四重奏
「影を生むために、二人は選ばれ、火の試練で強められた」と愛の喜びを歌う。

【この作品の演奏】
ドイツオペラの大作で、1919年にウィーン国立歌劇場で初演されて以来、この歌劇場の大きな節目に上演されることが多い。
1955年、第2次世界大戦で破壊された歌劇場が再建された際の記念公演(カール・ベーム演奏)
1964年 ヘルベルト・フォン・カラヤンがウィーン国立歌劇場を退任する時の演奏
2019年 ウィーン国立歌劇場創建150年記念の公演(今回、クリスティアーン・ティーレマン演奏)

【魔笛】との類似性
  モーツァルトの「魔笛」。ジングシュピール(ドイツ語による歌芝居)
  との類似性も指摘されている。2つのカップルが困難を乗り越えて愛を成就するのが主題てある。
 【物語性】
   霊界と人間界、
 狩りの際に射止めたガゼルの化身、霊界の娘を妻にした皇帝。
 そして影とは何か。どのようにして影を盗むのか。影を奪えなかった時には、夫は石になるとは?
 不毛の愛に悩む染め物師の妻から影をどうやって盗むのか?  こうした物語はオベラを見ていく上では、難解で音楽がお留守になってしまうこともある。
 皇帝と皇后、バラック夫妻が本当の愛を確認するのだが、「子供達が手を伸ばし目を輝かせている」と歌うのだが、今後生まれてくる子供達の声が聞こえてくるというのが愛の賛歌なのも、珍しいのではないかと思う。

 時間もかかるオベラの大作で内容も豊富である。キャストも揃っていて熱演している。音楽も美しく手応えのあるオペラといえる。


アストロメリア(百合水仙)

2020-07-18 | 

 アストロメリアは、ひがんばな科(百合科とも)ユリズイセン属の花。
 南アフリカ地方特産 ペルーやチリでは自生しているとか。開花時期は6月から7月。花びらの斑点が特徴です。
 花持ちがとても長く切り花として人気があります。

別名  Lily of the Incas インカの百合 というとインカ帝国のあったペルーの首都リマを思い出します。マチュピチュでも咲くのかな。

 花言葉 「エキゾチック」「未来への憧れ」


プッチーニ作曲「西部の娘」

2020-07-13 | オペラ・バレエ

                                                                                                         wowow 2020.7.11

 オペラ「西部の女」は1910年、プッチーニがメトロボリタンオペラから委託を受け作曲した。後の映画での西部劇に大きな影響を与えたといわれる。舞台は19世紀半ば:ゴールドラッシュに沸くカリフォルニア、酒場「ポルカ」に咲いた運命の恋である。 
 「蝶々夫人」(長崎)、「トゥーランドット」(北京)と共にプッチーニのご当地三部作である。

指揮:メトロポリタン歌劇場管弦楽団 指揮  マルコ・アルミリアート
演出:ジャンカルロ・デル・モナコ
出演:
エヴァ=マリア・ヴェストブルック・・・ミニー 
ヨナス・カウフマン・・・ディック・ジョンソン
ジェリコ・ルチッチ・・・ジャック・ランス

上映時間:3時間
MET上演日:2018年10月27日
言語:イタリア語

第1幕 酒場「ポルカ」

山裾にあるミニーの経営する酒場「ポルカ」は 鉱夫たちで賑わっている。

流し歌いジェイク「お袋は俺が帰らなかったらどうするだろうか」と歌い。故郷を懐かしむ。鉱夫達の中には、カードの賭けを行うものもいる。

酒場のマドンナでもあるミニーは鉱夫たちに聖書を読んで聞かせる。

保安官のランスはミニーを口説こうとするが、彼女は相手にしない。そこにジョンソンが入ってくる。ミニーは昔、出会ったことを思い出し、二人はすぐに意気投合し、ミニーはジョンソンに家へ来るように誘う。

第二幕 ミニーの家

ミニーが召使いのウォークルに「二人分の食事を用意して。掃除もお願いね。」と頼みむ。そこにジョンソンがやってくる。

夜、二人は彼女の家で抱き合う。ミニーにとっては初めてのキス。そこに誰かが来るのでジョンソンは隠れる。入ってきたのはランス。彼はジョンソンが本当は盗賊団の首領ラメレスであることを告げる。ランスが去った後、二人は諍いとなりジョンソンは出て行く。 しかしジョンソンは雪の降りしきる中、銃で撃たれ、家に戻ってくる。ミニーは彼を屋根裏にかくまう。ランスが再びミニーの家を訪れ、ジョンソンの存在に気がつく。ミニーはランスに「ポーカーで私が勝ったら彼は私のもの。私が負けたら私はあなたのもの」と勝負を求める。ランスは求めに応じる。彼女はいかさまをしながら、ポーカーに勝ち、負けれたランスは外に出て行く。

第3幕 カリフォルニアの大森林(本作では町中)

結局ジョンソンは山中で男達に捉えられ、死刑に処せられることになる。

ジョンソンはアリア「やがて来る自由の日」を歌う。そこにミニーが馬で駆けつけ、彼の命乞いを男達に懇願する。長年ミニーに世話になった男達は彼女の言葉に心を打たれ、ジョンソンを彼女に与えることにする。そして二人は新しい土地へと旅立って行く。

(感想)
 やはり「キング・オブ・テノール」のJ・カウフマンが熱唱が素晴らしい。
 容姿を初めてとして、声、演技、どれを取ってもスーパースターであり、期待に十分応えてくれました。
 また、現代を代表するドラマティック・ソプラノ E=M・ヴェストブルックはタイトルロールとして、縦横無尽の活躍でした。男達への聖書を読み聞かせやジョンソンの命ごいのシーンにも説得力がありました。
  歌役者ジェリコ・ルチッチも鉱山の町を取り仕切る保安官ランス役を手堅くまとめました。

 これら3人の優れたキャストによって、プッチーニのオベラの「ご当地三部作」の中では、影の薄い「西部の娘」をもり立てました。                               
  このオペラをとても楽しく興味を持って、見ることが出来ました。


映画「マーニー」・・・ヒチコック監督作品

2020-07-10 | 映画

                                                                                  NHK BSシネマ2020.7.8

アルフレッド・ヒチコック監督が映画化した、若く美しい女性の異常な心理を描いた傑作サスペンス。
「謎の美女マーニー」 身長は165cm、体重は50kg、 ブルーの眼にウエーブのある黒髪、 容姿が良く、歯も美しい、残業はする、仕事のミスはしない、スカートを押さえ膝をお宝のように隠して、見た目は上品で、有能で 、気が利いて・・・ でも推薦状は無し。(1万ドルを金庫から盗まれた社長の言葉)

 彼女は乗馬をし、自己所有の馬を持つ。

求人広告に応募、採用されると金を盗み、逃亡を繰り返すマーニー。印刷会社ラトランド社の若き社長のマークは、マーニーに興味を持ち、犯罪者と知りながら、秘書として雇う。マーニーへの思いは、やがて愛に変わり、結婚を申し込んだマークは、なぜ盗みを働くようになったのか理由を突き止めようとするが・・・

【監督】アレフレッド・ヒチコック
【原作】ウィストン・グレアム
【脚本】ジェイ・プレッソン・アレン
【撮影】ロバート・パークス
【音楽】バーナード・ハーマン
  時間 2時間11分

【出演】
ショーンコネリー・・・マーク・ラトランド
ティピ・ヘドレン・・・マーニー・エドガー
ダイアン・ベイカー・・・リル・マインウェアリング

製作国:アメリカ
製作年:1964
原題:MARNIE

 彼女は赤い色のものを極端に嫌悪し、動揺する
 マーニーの前に赤い色の出てくる場面は、効果的で強い印象に残る。

マーニーは雷が起きたシーンでも動揺が大きい。この後、マークがこの建物には避雷針がある。ここは安全だとマーニーを鎮める。

その後、マークは、マーニーと幾度も行うやりとりの中で、さらに惹きつけられるが本当の心を掴むことが出来無い。

とうとう、マークとマーニーは結婚式を挙げ、世界旅行である新婚旅行に出発するが・・・。 
リル(左、マークの前妻の妹)は鋭いまなざしでマーニーを睨む。

 終盤、マーニーの悲惨な過去が明らかになるなため、ヒチコックは冷酷だという話もある。
 しかし、最終シーンのマーニーの発する言葉で、耐えに耐え、精神的なもの、経済的なものを使い尽くし、暖かい思いやりの中で、マークの執念の愛が通じることになったと思う。
 マークを演じたショーンコネリーに喝采を送りたい。
 私には、たいへん見応えのある映画であった。

なお、メトロポリタンオペラで初演されたオペラ「マーニー」がWOWOWで8月1日に放映されるという。
どんな演出がされか楽しみである。


ゆうすげ(夕菅)の花とやぶかんぞう(藪萱草)

2020-07-08 | 

夕菅(ゆうすげ)の花。ユリ科ヘメロカリス属。

名前の通り夕方に咲いて翌朝にはしぼんでしまう「夜咲く花」です。 別名は黄菅(きすげ)。

藪萱草(やぶかんぞう)は、野原などで咲く、オレンジ色の赤っぽい八重の百合の花。

花びらは、やや、くしゃくしゃっとした感じ。ユリ科ヘメロカリス属。こちらも1日花。花期は7月から8月。

「ユリ科ヘメロカリス属」の花には、ゆうすげ(夕菅)、にっこうきすげ(日光黄菅)、藪萱草(やぶかんぞう)、野萱草(野萱草)があり、よく似ています。


巨匠小津安二郎監督「浮草」

2020-07-05 | 映画

                                                              2020.7.4  BS4K
 
  巨匠・小津安二郎監督が、旅回りの一座と、座長をめぐる複雑な人間関係を、ユーモアとペーソスを交え、きめ細かく描いた傑作。溝口健二、黒澤明、はじめ数々の傑作を手がけた名カメラマン・宮川一夫と組んだ唯一の作品である。宮川一夫撮影による色彩をおさえ、落ち着いた色のアグファのカラー映像が、しがない旅役者の世界の情緒を際立たせる作品である。

【2018年デジタル修復版での色の再現】
 浮草は、公開当時のフィルムは劣化していて退色が進んでいた。また使用していたのはドイツのアグファカラー・フィルム、淡い色調を狙う時に効果を発揮するとされていたが、すでに製造は中止されていた。

そこで色度図を用い、残された資料より、色を数値化することにより再現したという。

その結果生々しい色は抑えられ。落ち着いた色になり、小津作品の色彩が当時のままに再現された。デジタル修復されたフィルムと古いフィルムを比較したビデオを見ると一目瞭然である。※1

冒頭で映る郵便ポスとは、ストーリー展開での重要な伏線となるが、この赤い色は、いろいろな場面で用いられる。

こちらも、庭先の鶏頭の赤が強調されている。

監督:小津安二郎
製作:永田雅一
撮影:宮川一夫
現像:東京現像所(アグファカラー)

出演
嵐駒十郎:中村鴈治郎
すみ子:京マチ子
加代:若尾文子
本間清:川口浩
清の母お芳:杉村春子

 中村鴈治郎、京マチ子、若尾文子、杉村春子はじめ名優たちの演技が素晴らしい。特に京マチ子、若尾文子の和服姿はとても魅力的だ。熱演はしているが際だった派手さはなく、二人とも小津安二郎の世界の中に収まっている

 舞台初日、「名月赤城山」 国定忠治(すみ子:京マチ子)

 劇中劇「田舎旅回り一座」の舞台がとても良く出来ていた。これも名優が演技し、小津安二郎監督の演技指導があるので当然とはいえるのだが、田舎芝居風には見えても、演技はピタリと決まっており、客席からのかけ声も調子が良く素晴らしい。客席からモノが投げ込まれるのもタイミングが合っている。幕が上がった後も「カラスなぜ泣くの?」と烏の鳴き声が聞こえてきてユーモラスだ。

「南国土佐を後にして」 芸妓(加代:若尾文子)と小坊主 
 芸妓の踊りと小坊主の踊りも息がピッタリ、小坊主はモノが客席から投げ込まれると取りに行き懐に入れ次第、踊る。舞台下のモノの投げ入れも舞台から降りて拾い、すぐに舞台に上がって踊りの体制に入る。その動作は、とても機敏で曲にも合っており素晴らしいパーフォーマンスだった。
 優秀な俳優と名監督が携わる舞台は。大映(株)が主催する舞台といっても良いくらいの出来映えだった。

  嵐駒十郎(中村鴈治郎)とすみ子(京マチ子)は狭い道路を挟んで、降りしきる大雨の中、激しく罵り合う。ここが見どころだ。赤い番傘がアクセント。

【小津安二郎監督の映画への世界の評価】
 2014年現在、小津安二郎の「東京物語」は「世界の有名映画監督達が選ぶオールタイム・ベストテン」で1位に輝いてる。
 第2位は「2001年宇宙の旅」(1968年スタンリー・キューブリック)、第3位は「市民ケーン」(1941年オーソンウェルズ)である。
 山田洋次監督は、小津作品が、少ない予算(2001年宇宙の旅の100分の1?程度)、小さな映画で世界一に輝いたことについて驚くという。そして「見れば見るほど精密な作業を積み重ねたすごみのある映画だということが次第に分かってくる」という。そして小津安二郎が亡くなってから世界に認められたことについて「さぞ、驚いているだろう」と述べている。

 ※1 「 4大巨匠 奇跡の名画~4Kでよみがえる黒沢・溝口・小津」2020.5.25 NHK BS4K より


モントブレチアの花

2020-07-04 | 

モントブレチアはアヤメ科モントブレチア属の花。球根植物です。
開花時期は7月~9月。南アフリカ原産。

 夏の暑い時期に、元気よく濃いオレンジ色の花を咲かせます。
 半野生化することもあり、丈夫な花です。花言葉は「素敵な思い出」。


ご近所の百合

2020-07-02 | 

ピンクの百合

黄色い百合

橙色の百合

百合の開花時期は6月から8月。Lilyとして欧米では格別に好まれているようです。

花の香りもなかなか良いです。

こちらは新河岸川の土手に生えていたテッポウユリ。ケルト語では「百合」は”白い花”の意味を持つとか。

百合は白い色がよく似合うのかも知れません。