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ミズヘンの腹ん中。

女3人、演劇創作ユニットmizhenのブログ。

ぽろぽろと考える東京

2017-06-24 13:42:31 | 藤原佳奈
‪ぼんやりと、
Sの唄のリライトのことを考えながら観劇にむかう。

初演の時の平松凛子像が、どうしてもしっくりこなくて、どうしようか考えている。

わたしも蕗子も歳をとって、変わった。

考え方も変わったし、見た目も、何もかも、
細胞が入れ替わったと思えば別の人間といっても過言ではない。

この前本読みをして、
これは決定的に初演のままではいけないな、
と痛感した。

やっぱり新しく作らなくちゃいけないんだ、
たとえ台詞が同じであろうと。

平松凛子を考えると、
東京のことを考える。

東京にきてから、東京のことばかり書いているように思う。

夜明けだってそうだし、
愛の漸近線だってそうだ。

仕方がないことなのかなぁ。
そのことがふと、窮屈に思えてきた。

引っ越したいというわけでもないのだけども。
移動はしたいけども。

一度、どこか違う土地で滞在して作品づくりをしてみようかなぁ。

もしくは、生まれ育った場所で。




ふじわら

ゆでたまごなう

2017-06-22 23:13:02 | 藤原佳奈
ちょっと顔貸してくれる?


と、友人からLINEがきた。


何に怒ってるんだろうとひやひやしたら、

フェイシャルエステの実験台になってくれ、
とのことだった。


てわけでご自宅にお邪魔して、

顔貸してきました。


肌がぷるぷる、ゆで卵なうです。

これまで自身について何にも構ってかなかったけど、
なにかを、こう、手塩にかけるってのはいいな。


もちもちした肌が嬉しくて、

ツタヤでDVDを二本借りた。



ゆで卵感を再現した写真。



ふじわら




パーリーのあとの静けさ

2017-06-18 06:20:43 | 藤原佳奈
知人の出版記念パーリー、

高校の大規模OBパーリー

と、週末はパーリー続きでパーリーピーポーだったので、


今日は一日ひきこもって、

Sの唄のリライトします。


パーリーは好きだけど、パーリーの後の反動のような落ち込みはなんなんだろう。謎。


さて、この前の稽古時間で、蕗子と脚本ミーティングした。

色々シェアしながら話したら、

なんか良き案が見つかった気がする。


演劇実験会以来なのか、それで自覚したのか分からないけど、

いま、とっても人と何かをつくりたい気分。

いままでもそうだったのだけど、どこかもっと個人&個人、という気持ちだった気がする。比較してみると。


脚本は書き上げるのはひとりだけど、
ここから初演とは違う過程を経て有機的に出来上がっていくのではないか、

それは以前よりも面白いものになるのではないか、という期待、がある。


がんばるぞー




ふじわら



備忘なのに忘れた。Sの唄はあしたから稽古や。

2017-06-06 18:16:44 | 藤原佳奈
昨日は疲れて寝てしまって、オープン稽古の備忘が書けなかった。

ネギをお父さんに見立ててエチュードをしたり、指で会話、足で会話、などをやった。

昨日はエチュードばっかりやっていたのだけど、
やりたいことのためには結局テキストがあった方がいいということが分かった。

次回からは簡単なテキストを用意しようと思う。

これを読まれている俳優のみなさん、
藤原は毎週月曜夜に稽古をしております。
http://www.mizhen.info/workshop

今後も、mizhenの公演の稽古がないかぎりは続けていくつもりなので、是非いらしてくださいませ。

さて。

飛び交うニュースはやっかいだし、

嫌なこともたくさんあるけれども、

それでも、年をとればとるほど、どんどん、生きるのは、楽になる。
と、思う。

考え方が、シンプルになる。


ビックコミックスピリッツ片手にセキセインコを頭に乗せて、ラブサイケデリコ聴きながら富士そばを食べる、

みたいなことはしなくなる。

したことないけど。

スピリッツを読むときはスピリッツを読めばいいし、
セキセインコはそっとしとおけばいい。
富士そばではちゃんと演歌を聞こう。


過去の書いたものを見返すと、今の私には分からない混沌がある。

だから、自分で書いたけど、少し距離がある。

少し距離のあるそいつは、ちょっと自分に似てもいる。
似ているところは自分の嫌なとこだったりするので、腹がたつ。
腹がたつけれども、否定するとそれは自分が傷つくので、よくわからない距離感を保とうとする。


北海道戯曲賞の優秀賞をいただきました、
『Sの唄』を再演します。

過去の本を再演する、というのは、

楽しみでもありますが、怖いです。
新作は、何かわからないけれども前へ前へのエネルギーで、図らずしも到達するところ、というのがあります。
再演は、そういった初演の勢いを思い出してやろうとしても、うまくいきません。
いかに、今しかできないことをやるか。
余計なことは忘れろー忘れるんだー。


過去の本を、

すこーし距離のある今のmizhenの地点から
佐藤蕗子と眺めつつ、初演とはまた違う面白さを発見できたらな、と思ってます。


さて、明日から稽古ざんす。


『Sの唄』
8/31-9/1
渋谷のライブハウスにて!
http://www.mizhen.info/next-stage-2


写真は気合い。これ人間ちゃいまんねんで。人形。

ホワイトチェアー

2017-05-23 20:46:35 | 藤原佳奈
隣人が、引っ越した。

彼はオーストラリア出身の写真家だった。

彼と話しをするようになったのは、
私がもっているトートバックについて、

素敵だね、どこで買ったの?

と聞かれたことが始まりだった。

その時わたしは申し訳無い気持ちで、

LOFTだ。と答えた。


隣の部屋なのでばったりと出会うことが多く、その度に一言二言交わす仲だった。


一週間ほど前、彼はたくさんのゴミ袋をかかえていた。

何してるの、と尋ねると

本国で写真のいい仕事ができたので、急遽帰ることにしたのだ、と、嬉しそうに教えてくれた。

寂しくなるねえ。と言ったら、

そうだ、何かいるものはないか、

と、聞かれた。

たぶんある。と私は図々しく答え(うちは物が少ない)、

同じ間取りの彼の部屋に初めて入った。

使い方が違うと、全く雰囲気の違う部屋。
我が家よりよっぽど洒落ていた。


椅子いらないか、椅子。

と、彼が勧めてきたのは、白い1人掛けの椅子だった。


アホみたいな話だが、
実は、本を読むための1人掛けの椅子が欲しいなぁと夢想していたところだった。
しかも、白い椅子。

というわけで、

アンビリーバボー
ホワイトチェアー探してましてん、
レアリーもうてええのん?

と、二つ返事で椅子をもらうことにした。

そして、彼の部屋から、私の部屋へ、
柵をまたいで椅子を移動した。

short cutねー
めっちゃ easy ねー

と2人で言いながら、わたしの部屋にやってきた椅子は、

彼んちの子から、ウチんちの子となった。

sorry. ここにcoffee チョット汚れてるね。

椅子の肘掛の汚れを彼は心配したが、

ノープロブレムと答えた。


そして、
数日後、彼はいなくなった。

なんらかのお返しをしたかったのに、タイミングが合わずじまいだったことを後悔している。


彼の玄関は、管理会社の南京錠のような鍵がかかり、施錠された。


わたしは、それから毎日、白い椅子に座って過ごしている。
この椅子は驚くほど心地良い。
いつかもう一度彼に会って、お礼したいな。



ふじわら