千葉県市川市の消防設備点検"㈱宮川防災"ブログ「平たい話」

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粉末と強化液。

2010年09月29日 | 消火器
やっとこさ工事の終わりが見え、パソコンの前に座っています。
あとは設置届を作成し、消防検査という流れです。


さて。

東京都内のマンション等を点検していると1フロアに2本、消火器があると
「粉末・強化液」をそれぞれ置いているケースが多いです。

東京都内独特の指導であります。



向かって左が粉末消火器10型、右が強化液消火器3型。

さて、粉末の消火器と強化液の消火器。
どんな違いがあるのか見てみましょう。

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【ABC粉末消火器10型 ME-10B】

総質量 約5.1kg

薬剤質量 3.0kg

放射時間 約15秒(20℃)

放射距離 3~6m(20℃)

使用温度範囲 -20~+40℃

能力単位 A-3、B-7、C

標準価格(税込) 15,960円



【強化液(アルカリ)ML-3型S消火器】

総質量 約6.7kg

薬剤質量 3.0L

放射時間 約26秒(20℃)

放射距離 6~8m(20℃)

使用温度範囲 -20~+40℃

能力単位 A-1、B-1、C

標準価格(税込) 19,425円

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能力単位のAは「普通火災」、Bは「油火災」、
Cは電気火災を示しております。


こうやって改めて見てみると面白いですね。

数字だけで見ても良くわからないと思いますので、
ざっくばらんにお話をさせていただきますと・・・。


粉末消火器は要するに「粉」ですのでそれらによって
火元を粉によって抑えつけ燃焼の連鎖反応を遮断する
「抑制作用」があります。

更には燃焼の際に必要な酸素を遮断する「窒息作用」があります。

但し粉ですので火元まで届く距離が若干短いですね。
放射時間もさながらではありますが・・・。



対して強化液消火器については「抑制作用」があるだけでなく、
pH12のアルカリ性の炭酸カリウムによる冷却作用がウリです。

具体的には強化液消火器は天ぷら油の火災などには非常に効果的であると
良く言われておりますね。液のため放射距離も長いです。

またアルカリ性の消火薬剤のため誤射した際に
金属などは錆びてしまうなどの問題が起きてしまいます。。
(※人体などにも優しい「中性アルカリ」の強化液もあります。)

あとはお値段がちょっとお高いのが難点でしょうか。。
中性はもっと高いです。。総重量もやや重たいですね。


どちらもしっかりとメンテナンスをしていればいざという
初期消火で活躍してくれることは間違いありません。

身近に置かれている消火器は粉末か、強化液か。
何となしに見て頂けたらと思います。





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