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MIUコンサルティングオフィス・社会保険労務士三浦剛のブログです。

厚労省方針 介護型療養病床、廃止を2017年に延期

2011年02月18日 | 社会保険労務士
 厚生労働省は16日、手厚い介護や医療ケアの必要な患者が入る「介護型療養病床」の廃止期限を2017年度末まで延長する方針を固めました。当初は2011年度末で廃止する予定でしたが、6年延長します。特別養護老人ホームなど他の介護施設を受け皿にする方針でしたが、他施設への移管が進んでいないためで、今通常国会に提出する介護保険法改正案に盛り込む方針としています。
 なお、今後7年間で老人保健施設などへの転換を促し、介護型療養病床の新設は認めないこととしています。

 今から5年前の2006年に、当時の自公政権が介護療養病床を治療の必要がないのに長期入院を続ける「社会的入院」を助長しているとして、11年度末で全廃し、介護施設などに転換することを決めました。

 昨年3月末時点での調査で、当初は医療の必要性の低い「社会的入院」の解消に向け、リハビリなどが中心の老人保健施設などへの転換を想定していましたが、既に転換済みの施設では、医療保険が適用される医療型療養病床への転換が8割を超えていました。また、全体の6割超で転換先が未定であることも分かりました。 長妻昭前厚労相が昨年9月、廃止期限を先延ばしする考えを示していました。


 さて「療養病床」って?
 症状は安定しているが長期の療養が必要な患者のための「長期入院用のベッド」ですね。医療保険が適用される医療型病床(医療療養病床)と、介護保険が適用される介護型病床(介護療養病床)とがあります。
 主に高齢者など慢性疾患の患者さんの入院が多くなります。中には、行き先がない高齢者が長期間とどまり続けることもあり、それが「社会的入院」として問題化になり、そのあり方が見直されることになりました。