中川輝光の眼

アトリエから見えてくる情景
paraparaart.com ArtDirector

「トキワ荘」模型とトークでしのぶ

2007-09-28 | 文化を考える

「トキワ荘」模型とトークでしのぶ

 マンガ家藤子不二雄(A)さんと「ラーメンの小池さん」のモデルであるアニメーター鈴木伸一さんのトークショーが、杉並アニメーションミュージアムで開かれた。赤塚不二夫さんらと共に過ごしたトキワ荘の日々などを振り返った。(アサヒ・コム)

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バカボンのパパに扮した赤塚不二夫さんの写真が会場に飾られている=東京・荻窪で

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入館者を出迎える金色のパパ像

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トキワ荘の階段の上で、出前のラーメンを迎える若き日の鈴木伸一館長(上)。「待ってたよぉ!」と声が聞こえそうだ

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見事な仕上がりのトキワ荘の模型。玄関を出る人形は、銭湯へ行く藤子不二雄(A)さん(左)と寺田ヒロオさん

 

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ほぼ半世紀前のことになったトキワ荘時代を語る藤子不二雄(A)さん

 

東京・荻窪の同館では11月25日まで「赤塚不二夫と愉快な仲間たち これでいいのだニャロメ!展」が開かれている。「天才バカボン」「もーれつア太郎」の原画、当時の連載雑誌、マンガ家が集った伝説のアパート「トキワ荘」の模型などが展示されている。

 「もっと髪の毛があってチリチリしていた」当時の鈴木さんをモデルに、「オバケのQ太郎」の名脇役が生まれた。 「オバQが犬を怖がってどこかの部屋に飛び込むと、そこにいるのはラーメンを食べている小池さん。ただラーメン食ってるだけなのにやけに人気で、『ラーメンの小池さん』が定着しちゃった」 マンガ家たちはトキワ荘の2階で暮らしていたが、鈴木さんが「不思議なことに、1階に入ったことがない」ともらすと、藤子不二雄(A)さんも「僕も、6年暮らして一度もなかった」。 赤塚さんについては「売れなくて、初めは石森氏(石ノ森章太郎さん)のアシスタントみたいなことをしてたよね。夜、炊事場に行ったら赤塚氏がいて『石森氏の夜食つくってる』と言うから、『女房みたいだな』ってからかったり」。 芽が出ない赤塚さんから「マンガをあきらめ、キャバレーの住み込みの店員になる」と打ち明けられたこともあった。「テラさん(寺田ヒロオさん)が、10カ月は暮らしていけるくらいのお金を貸してあげて、それで何とか頑張れた。後になって赤塚氏は『あのときテラさんがお金を貸してくれなかったら、マンガ家になれなかった。今頃はキャバレー王になっていた』って話したけど、それも意外に向いていたかもね」 2人の話が弾み、会場は笑いに包まれた。藤子さんがしみじみ言った。「何年たっても、トキワ荘の仲間と会って話すと青春に戻る。いい仲間を持ったと思います」 。

 



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