思往事雪降れば駒にくらおき野に山に遊びし昔おもひいてつつ
いかならむことあるときもうつせみの人の心よゆたかならなむ
この秋もところと゜ころに菊の花うえてたのしむ九重のにはある夜待補の輩をあつめて秋の夜のながきにあかすともし火をかかけて文字をかきすさひつつ
明治天皇
教育
よきたねをえらびえらびて教草
うえひろめなむのにもやまにも 明治天皇
わがためにかきのこしたるひと巻の書こそ人のかたみなりけり
あらたまの年もかはりぬ今日よりは
民のこころやいとどひらけむ 明治天皇
人もわれも道を守りてかわらずばこの敷島の国は動かじ
日にそひてけしきやはらく春の風よもの草木にいよよふかせむ
あたらしき年のほきこといふ人におくれぬ今朝のうぐひすのこえ
明治天皇
今の世の平和な時 古い書を読めば 人の興亡知れて心楽しきことよ
敷島の大和心の雄々しさは 事ある時ぞあらわれにける
明治天皇の歌
大和魂というものは 普段はわからないが 何か事あれば現われるものである
あたらしき年のほぎこといふ人におくれぬけさの鶯のこえ 明治天皇御歌
