Mamiのひとりごと

楽しいことも、悲しいことも。

がん検診の目的

2010-03-02 | 私のつぶやき
少し前に、ある地方の市会議員さんから相談を受けました。

「がんが早く見つかるように、検診の年齢を下げてほしいと市民から言われたのですが…」

その方へは、私の個人的な意見ではなく、国立がんセンターがん情報サービスの「検診の目的」をお読みいただきたいとお返事したのですが、
がん検診の目的をがんを見つけること”だと思っている人が多いのですね。


何を隠そう私だってホンノ数年前まで「がん検診の目的」なんて興味なかったから、知らない人がいても仕方が無いよね~と思うのですが、できれば知ってほしいのです。


がん検診の目的は「死亡率を下げる」ことで、がんを見つけることではないのです。


治療する必要のないがんがたくさん見つかっても、それは死亡率を下げることには繋がらないのです。


現在、エビデンス(科学的な根拠)のある(ちゃんとしたデータで有効だとされている)がん検診は6つだけです。
・胃がん(胃X線)
・子宮頸がん (細胞診)
・乳がん(視触診とマンモグラフィの併用)
・肺がん(胸部X線と喀痰(喫煙者のみ)の併用)
・大腸がん(便潜血検査、大腸内視鏡)
・肝臓がん(肝炎ウイルス・キャリア検査)


“見つける必要のないがん”というのは、ちょっと理解しにくいけれど、実際にあるんですよね。見つけて治療してもしなくても同じような“がん”って。


そして検診を受けることにもリスクが生じるってことも大切な知識だと思います。


少し前に、、、アメリカ政府が40歳代のマンモグラフィーは有効ではない(有効なのは閉経後(50歳)から)との見解が発表し、アメリカでは大きな問題になっている。
それを受けて日本では検討中のようだと、先日のセミナーでは伝えられたけれど。。。

日本だって、大々的に乳がんマンモ検診をPRしていた(今もしてる?)けど、それって…(私はあえて書かないよ~)。


そんなこともあって、がん検診はナンデモカンデモ受ければ良いってもんじゃないし、年齢が若いうちに受けたら良いってもんでもなくて、ちゃ~んと考えなくちゃならないのよね、って話でした。
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